この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

クラウンプライズ受験記(本番編)

2012-05-02 19:19:20 | テククラ検定

事前講習編に続き、翌日行われた検定本番について報告します。

この日も春らしい晴れの暑い日で朝から既に雪質は柔らかくなっていましたが、検定バーンは硫安が撒かれてかなり硬くなっていました。主任検定員は苗場スキースクール校長の園部さんという前日のアナウンスだったのですが、実際の採点は豊野・片山・飯酒盃の三氏で行われるというジャッジ構成でした。前日の事前講習での園部さんのコメントがイマイチだったので、見る目確かな元ナショデモトリオがジャッジだったのはちょっと嬉しかったかも…(^^;)

検定バーンは斜面の1/3を規制して行われました。幅が狭く距離も短い感じがしましたので、小回り板(オガサカTC-QR)一本で全種目を滑ることにしました。



(検定本番バーンは田代ゲレンデのダイナミックコース)


一種目目: 大回り(ナチュラルバーン)
今シーズン前半に取り組んだ低いポジションでの切り替えからの外脚荷重に、今シーズン後半に入って取り入れた前後差スタンスを加えて、今シーズン集大成の滑りを表現しました。

ところがいざ滑り出してみるとインスペクションの時よりもさらにバーンが硬くなっている! 板のエッジグリップがままならず動きがあまり出せなかったかなと思いましたが、なんとか80点の合格点が出ました。

二種目目: フリー滑降
バーンが硬かったのでターン構成を変更するかどうするか悩みましたが、前日の事前講習で片山秀斗さんにいいね!と言われた大回り-小回り-大回りの構成をそのまま使うことにしました。

リズム変化の後の大回りの質をアピールすることを考えて滑りました。80点の合格点が出ました。

三種目目: 小回り(ナチュラルバーン)
こちらも今シーズン修得してきた、横幅も落差も取れる攻撃的なカービング系小回り、および丸い弧を演出するずらし回し系小回りのどちらを使おうか悩みました。硬いバーンかつ板のエッジグリップが効かない中で、やはりクラウンたるもの攻撃的にカービング系でいこうと思いスタートしましたが、やはり板のエッジが噛みません(^^;;)。後半はただ落ちるだけの残念な滑りに…

結果は79点。このしょぼい滑りでマイナス1点で済んだことをむしろ喜ぶべきレベルだと思いました。

四種目目: 大回り(不整地)
この時間帯になるとバーンもかなり緩んできました。フェイスを使って真上から外スキーを踏めばグリップは確保できるようになったので、外スキーを早めにを真上から踏んで、スピードがありながらも安定感ある滑りを表現しました。

滑り自体には結構自信があったのですが、得点は79点でちょっと不満。不整地大回りはどうやって滑ったら評価されるのかよく分からない状態が昨シーズンから続いています。

五種目目: 小回り(不整地)
上の画像に見えるように、検定バーンの反対側の一般バーンには立派なコブレーンができているのですが、他のお客様も多く接触回避ということで、検定専用バーンに受験生がコブを掘って作ることになりました。しかし朝から硫安をたっぷり撒いてあるのでなかなか深くは掘れません。コブというよりただの浅溝レーンでの演技となりました。

前日練習でもFJちゃんから指摘を受けてきたことでしたが、僕はコブを踵で受けてしまうクセがあり、次のターンに向けて角付けを外せない問題がありました。本番でも浅溝レーンではボロが出なくても、やはりそのような欠点は元ナショデモジャッジの目には容易に見えてしまうもの。案の定、得点は79点でした。

総合成績: 397点(マイナス3点で不合格)

元ナショナルデモンストレータの3検定員達の厳しいジャッジにより二桁マイナス(マイナス10点以上)を受ける覚悟でしたが、結果はマイナス3点。それどころか大回り系2種目で合格点が出ました。おおむね満足です。それに対して小回り系2種目は合格点がでなかったものの評価される滑りは分かっているので、それを自動化してどんな斜面でも安定して表現できることが来シーズンのテーマとして明確になったと思います。

今シーズンの集大成として臨んだ今回のクラウン検定。結果は不合格ではありましたが、次に繋がる確かな手応えを感じました。自分の進んできた道をこのまま着実に進んでいけば、必ず目標に達成できるという自信を深めることができました。

最後になりますが、今回のクラウン検定のデータを示します。

合格者6名(うち女子0名)/受験者 45名(うち女子3名)

種目別合格点者数(80点以上)
大回りナチュラル 18名(うち81点 2名)
小回りナチュラル 14名(うち81点 1名)
フリー滑走     17名(うち81点 2名)
大回り不整地   15名(81点以上 0名)
小回り不整地   16名(うち81点0名、82点1名)

点数分布(400点以上が合格)
401点1名、400点5名、399点5名、398点3名、397点8名、396点5名、395点8名、394点5名、393点1名、392点2名、391点1名、390点1名