降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★「猫よん。」の2匹はまっしぐらだった。

2016年01月29日 | 新聞
©︎2015「猫なんかよんでもこない。」製作委員会

映画途中から鼻をティッシュですする女のコ、ハンカチで目頭を押さえる男性が多かった——
映画「猫なんかよんでもこない。」(山本透監督=1月30日から全国公開、103分)を試写会で観た=写真
原作は杉作さんの同名実話コミック(実業之日本社)で、主演は子猫2匹と風間俊介くん。

【 邪魔にならない程度のストーリー 】
私鉄沿線のアパートに住む、ボクシングに青春をかけるミツオ(風間俊介くん)の兄(つるの剛士さん)が、捨て猫2匹を部屋に拾ってきた。
子猫のきょうだい、チンとクロ。
猫嫌いだったミツオはやんちゃな子猫たちの世話に振り回されるが、アパートの大家さん(市川実和子さん)や栄養士のウメさん(松岡茉優さん)らの応援を得て、次第に心を通わせていった。
ケガでプロボクサーの道を閉ざされたミツオは、2匹とともに新たな一歩を踏み出そうとするが……。

▽愛くるしいチンとクロ
ミャアミャア、ミャアミャア。映画冒頭、線路脇の箱に捨てられた2匹を見て、おじさん(←僕です)グッと来た。つかみはOKって感じ。
さらに、アパートの部屋を走り回る2匹を見て、中学時代に飼っていた猫を思い出してしまったし……(でも、ペット飼育可なアパートなの?←余計なお世話)。

▽1人の男と2匹の子猫の成長物語
冬、春、夏、秋の四季折々の映像とともに、それぞれが新しい世界に踏み出していこうとするストーリー展開だろうなぁ…と薄々分かっていても、やはり心温まる。
生きるのに猫まっしぐらな映画に、おじさん(←僕のこと)目が真っ赤になった。
2匹は、友だちで家族なのだった。

——というわけで、
イヌ派も、ウサギ派も、小鳥派も、熱帯魚派も、ペット飼えない派も、全世代OKな作品。
風間くんら人間の出演者は6人だけど、猫は総勢14匹という圧倒的ネコ映画だった。