絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

MSさん風景画50号

2011-11-21 | 絵画指導
MSさんが、秋の制作として、50号の風景画を描いています。
水彩画です。



構図は、デッサン会の風景画講座のときに研究したので、なかなか安定したものになっています。

なかなかしっかり描けていると思います。

しかし、この風景を自然に素直に描くには、これでは奥行きが足りません。
なんだか、平面的になっています。
そこで、空気遠近法を考えて、みましょうという事で、遠くの山を遠ざけることをしてみました。
青グレーのような色を被せて、空気を加えてみました。



こうすると、やや遠くに感じます。
これは、教えるために私がやってみましたが、実際は、もっとやらなければなりません。
これでもまだ、山のラインが平面的です。山のボリュームを出すには、空にまぎれる部分や山の中の変化などを描いて
山が板に感じないようにする必要があります。
また、山だけでなく、その下の林も建物なども、一度空気の中に入れる必要があります。
そして、それよりも近い物(畑の中の草など)をもっと強めて、遠近を出すと良いでしょう。

空気を被せるときに、薄く塗らないと下の色と混ざって、上手くいかない時があります。
しかし、薄いと乾いた時に、思ったほど効果が出ないので、何回かやらないとダメでしょう。

遠近を出す例として、同じ場所を描いた私の描きかけを参考に見せました。
それが、これです。



MSさんの描いている絵は、三角形の形が多いと思います。
山、林、草などにいくつも大きさの違う三角形があります。それをもっと自然な形に変えると良いでしょう。





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