縦絵と横絵
絵を描く場合、縦絵にするか横絵にするかという問題があります。
大抵は、横絵が多いように思います。しかし、描くものによっては縦がいいかなと言う場合があります。
縦絵になるケースが多いのは、人物画ですね。
人物を一人だけ描く場合は、ほとんど縦絵になるでしょう。しかし、複数の人数を描くとなると、横絵になるケースが増えてくるのではないでしょうか。
一般的には、縦に見るべきものがいろいろある場合は、縦絵にして、そうでない場合は横絵が多いという傾向にあると思います。
ーーーー
私は、逆に横絵にするなら横に流れるポイントを作る。
縦絵にするなら、縦に流れるポイントを作ると話します。発想が逆です。
静物画などは、どちらでも作れますから、そのモデル組において、一つの流れを作るのです。横絵にふさわしい構図にする、縦絵にふさわしい構図にするという考えです。
もちろん、描くものによって、縦長のものを全て描くなら、縦絵にする必要がでてきますし、それを横に倒すなら横絵にすることになります。
例えば、ギターを描くと思えばわかりやすいでしょう。もちろんギターを一つだけ描いたのでは、ほとんど絵になりません。他の物との組み合わせで、構図を組み立てて行きます。
ーーーーー
しかし、展覧会などを見ていると、なんとそのことがいいかげんな絵が多いことかと驚きます。この絵は横絵だろうと思うものを縦に描いている絵がとても多いです。
私のデッサン会でも、人物クロッキーは大抵は縦絵ですが、時々これは横に描いた方が良かったですねということがあります。人物が寝ポーズの時はもろにそうですが、座りポーズでも椅子に足を上げて座り込んだ時などは、横の方がよい場合があります。
見る角度によって、その判断はいろいろです。
このことは、大学でも教えてくれなかったなあと思います。そんなことは当たり前だからでしょうか、特にそのような話は話題にも上りませんでした。
だから、構図の話で、縦絵の流れ、横絵の流れなどということを公式のように法則にしたのは、私が初めてでしょうか?
ーーーーー
もう一歩踏み込んでお話しすると、私は絵を見るときに、目立つポイントがどのように置かれているかという点をよく見ますが、その目立ち方の順番で辿っていくと、視点の移動の仕方によって、バランスがいいとか、リズムがいいとかが決まると思います。
それを、勝手に「視覚力学」と名付けました。
それによって、構図が良いとか悪いとかが決まるという考え方です。
大抵は、主役になるものが一番目立ちます。そういう絵が良い絵です。何が主役だかわからない絵は良い絵とは言えません。まずどこを見たらいいのか分からずに、目が彷徨うことがあります。そういう絵は気持ちが悪くなりますね。
だから、まずは主役に目が行きます。その主役とは割と中央にあることが多いです。そして、次に二番目に目立つものに目が行きます。それは、脇役です。その次に三番目、四番目という具合に脇役のいろいろなものに目が移って行きます。その移り方がある方向ばかりに偏ると、バランスが悪いと感じるのだと思います。やはり、左右、上下とバランス良く移る方が良い構図なのでしょう。
また、その移っている最中に泊まる時間があります。ぱっと見て分かって直ぐに目が移動する場合と、少し留まってから次に移る場合との違いがあるでしょう。
リアルに細かく表現されている場合には、止まる時間が長くなるでしょう。その止まる時間が長すぎるとやはり、これはいやみだなと感じる場合があります。
それは、描きすぎていると感じます。描きすぎていると頭が痛くなる場合もあります。
こんなに描く必要はないと思ってしまうのです。
また、一通り全体に目が行きわたって、少ししてから、あれ??と気づくような工夫がしてある絵もあります。それに気がついたときは、気がついたことで、面白いなと感じた時は、なかなかいい絵だなと感じます。気が付いてしまったら、嫌だなと感じた時は、ダメだなと思います。
ーーーー
色々言いましたが、その視点の移動の仕方が、縦に動くときは縦絵がいいです。横に動くときは横絵が良いと思います。
逆に言えば、縦絵にするときは、その視点の移動が縦に動くようにするのです。
横絵にするときは、横に動くようにするのです。
ーーーー
もう一歩踏み込むと、主な流れを作り、それを第一の流れとすると、もう一つ第二の流れというものを組み合わせると、また複雑で良い作品になるのではないかと思います。それは、現在研究中です。
縦絵と横絵の考え方について、お話しました。
絵を描く場合、縦絵にするか横絵にするかという問題があります。
大抵は、横絵が多いように思います。しかし、描くものによっては縦がいいかなと言う場合があります。
縦絵になるケースが多いのは、人物画ですね。
人物を一人だけ描く場合は、ほとんど縦絵になるでしょう。しかし、複数の人数を描くとなると、横絵になるケースが増えてくるのではないでしょうか。
一般的には、縦に見るべきものがいろいろある場合は、縦絵にして、そうでない場合は横絵が多いという傾向にあると思います。
ーーーー
私は、逆に横絵にするなら横に流れるポイントを作る。
縦絵にするなら、縦に流れるポイントを作ると話します。発想が逆です。
静物画などは、どちらでも作れますから、そのモデル組において、一つの流れを作るのです。横絵にふさわしい構図にする、縦絵にふさわしい構図にするという考えです。
もちろん、描くものによって、縦長のものを全て描くなら、縦絵にする必要がでてきますし、それを横に倒すなら横絵にすることになります。
例えば、ギターを描くと思えばわかりやすいでしょう。もちろんギターを一つだけ描いたのでは、ほとんど絵になりません。他の物との組み合わせで、構図を組み立てて行きます。
ーーーーー
しかし、展覧会などを見ていると、なんとそのことがいいかげんな絵が多いことかと驚きます。この絵は横絵だろうと思うものを縦に描いている絵がとても多いです。
私のデッサン会でも、人物クロッキーは大抵は縦絵ですが、時々これは横に描いた方が良かったですねということがあります。人物が寝ポーズの時はもろにそうですが、座りポーズでも椅子に足を上げて座り込んだ時などは、横の方がよい場合があります。
見る角度によって、その判断はいろいろです。
このことは、大学でも教えてくれなかったなあと思います。そんなことは当たり前だからでしょうか、特にそのような話は話題にも上りませんでした。
だから、構図の話で、縦絵の流れ、横絵の流れなどということを公式のように法則にしたのは、私が初めてでしょうか?
ーーーーー
もう一歩踏み込んでお話しすると、私は絵を見るときに、目立つポイントがどのように置かれているかという点をよく見ますが、その目立ち方の順番で辿っていくと、視点の移動の仕方によって、バランスがいいとか、リズムがいいとかが決まると思います。
それを、勝手に「視覚力学」と名付けました。
それによって、構図が良いとか悪いとかが決まるという考え方です。
大抵は、主役になるものが一番目立ちます。そういう絵が良い絵です。何が主役だかわからない絵は良い絵とは言えません。まずどこを見たらいいのか分からずに、目が彷徨うことがあります。そういう絵は気持ちが悪くなりますね。
だから、まずは主役に目が行きます。その主役とは割と中央にあることが多いです。そして、次に二番目に目立つものに目が行きます。それは、脇役です。その次に三番目、四番目という具合に脇役のいろいろなものに目が移って行きます。その移り方がある方向ばかりに偏ると、バランスが悪いと感じるのだと思います。やはり、左右、上下とバランス良く移る方が良い構図なのでしょう。
また、その移っている最中に泊まる時間があります。ぱっと見て分かって直ぐに目が移動する場合と、少し留まってから次に移る場合との違いがあるでしょう。
リアルに細かく表現されている場合には、止まる時間が長くなるでしょう。その止まる時間が長すぎるとやはり、これはいやみだなと感じる場合があります。
それは、描きすぎていると感じます。描きすぎていると頭が痛くなる場合もあります。
こんなに描く必要はないと思ってしまうのです。
また、一通り全体に目が行きわたって、少ししてから、あれ??と気づくような工夫がしてある絵もあります。それに気がついたときは、気がついたことで、面白いなと感じた時は、なかなかいい絵だなと感じます。気が付いてしまったら、嫌だなと感じた時は、ダメだなと思います。
ーーーー
色々言いましたが、その視点の移動の仕方が、縦に動くときは縦絵がいいです。横に動くときは横絵が良いと思います。
逆に言えば、縦絵にするときは、その視点の移動が縦に動くようにするのです。
横絵にするときは、横に動くようにするのです。
ーーーー
もう一歩踏み込むと、主な流れを作り、それを第一の流れとすると、もう一つ第二の流れというものを組み合わせると、また複雑で良い作品になるのではないかと思います。それは、現在研究中です。
縦絵と横絵の考え方について、お話しました。