イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

スペリングの謎!どうなってるの?イギリスのドーナツ、アメリカのドーナツ、日本のドーナツ

2017年08月04日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート

イギリスの、ドーナツ doughnut。

ずうっと以前に撮った、イギリスの マクドナルドのドーナツの写真です。


(おっと、紙コップがクリスマス意匠でした!)

スペリングを見て,donut のまちがいじゃないかと思った方もいるでしょう。

このdonut スペルをイギリスで目にすることは、めったにありません。

だけど、日本でおなじみのミスタードーナツも、ダンキンドーナツ(日本から撤退したそうですね)が使っているのも、この donut スペルです。

アメリカ英語だろうな、と予想を立てて、しらべました。

アメリカ英語でした!

小麦粉を練って(動物)脂であげたお菓子は世界中に昔からあったようですが、ドーナツとして世界中に広めたのは例によってアメリカです。
だったら、スペルも「発祥地」のアメリカに倣うべきなのでは?と思ったのですが、アメリカでも正式スペルは、doughnut らしいのです!
簡略化スペル、 donut は、20世紀のはじめに、非公式に使われ始めたらしいです。1950年代には定着。

イギリスにも細々と進出しているアメリカのドーナツ・バーのチェーン店、クリスピー・クリーム・ドーナツは、doughnuts スペルを使っています!


はい、本題に戻って、イギリスのドーナツ。

ヤムヤムス yum-yums 。スコットランド発祥だそうです。知らなかった!


ロープ状にねじったドウを二つに折って油で揚げて溶いた砂糖をべっとり塗り付けたドーナツ。



スーパーでも町のベーカリー(パン、サンドウィッチ、焼き菓子店)でもどこでも買えます。

ミスタードーナツに行けば、考えられる限りのありとあらゆるバラエティーのドーナツが食べられる日本に住んでいる読者の方に向かって「これ、珍しいでしょう?」とはいいがたい、どこでもありそうな素朴な形状ですが・・・

最近までドーナツのバラエティが極端に貧弱だったイギリスで、お饅頭型、穴あき、と並んで昔から作られ、食べられ続けている古いタイプのドーナツ。

ドーナツといえば誰でも頭に思い浮かべる、穴あき(リング形)タイプは、19世紀初めごろ、アメリカで作られ始めたのだそうです。
外はカリッと、中はふわっと揚がる画期的形状。

それまでは、ドーナツの形状はさまざま。ロープ形も各地に昔からあったはずです。

ねじってあるのでクルクルまわって均一に火が通るのだとか。揚げ油表面に浮かぶリング型と違って、ひっくり返さなくていいんだそうです。


お饅頭型。


これもぜんぜん珍しくないですね。ジャム・ドーナツ。

中には必ず、ラズベリー・ジャムが入っています。


日本で、ジャムといえば、ストロベリー。お菓子やケーキに使われているソースもストロベリーがほとんどですよね。
イギリスではラズベリー。

ほかには、カスタード、チョコレート、トフィ―味のクリームが詰まったバリエーションあり。

ジャムが一番人気です。

日本のドーナツは、モクモクした口当たりですが、イギリスで食べるドーナツはいくらかしっとり目の感じです。
特に、フィリング(詰め物)の詰まったこの、お饅頭形のは、日本の「あげパン」に近い食感です。

今、ウェッブサイトで調べました。マクドナルドのメニューも donut スペルでした!
時々、バスの時間を待つ間などに立ち寄ってこっそり食べるのですが、気をつけて見たことがありませんでした。

クリスピー・クリーム・ドーナツの進出まで、イギリスでは、マクドナルドが一番アメリカっぽいバラエティのドーナツを提供していたはずです。
といっても、チョコレートがけと、砂糖かけと、たまに出てくるアイシングかけのリング形の3種類のみ・・・

クリスピー・クリーム・ドーナツの、バリエーション豊かなドーナツはお世辞にも普及しているとは言えません。
大手スーパー、テスコの一部にカウンタ―があって、おいてありますが、高い!

カラフルなアイシングやトッピングがとってもきれいで、パーティーなどのお土産に箱入りが喜ばれそうですが。



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4 コメント

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ドーナツ (八幡@やんやーやマクビティーズ)
2017-08-04 16:28:13
日本では去年ごろ、ドーナツ戦争が勃発しておりました。

小売業の雄、セブンイレブンが店頭で揚げたドーナツを売り始めたのです。
それに習い、ローソンやファミリーマートもドーナツを置き始めました。
もともとドーナツ市場なんてそんなに大きくないので、元から展開していたミスタードーナツは窮地に立ちました。
さらに、一時期、1時間以上並ばないと買えなかったクリスピークリームドーナツは、日本人には甘すぎること、並ぶことから敬遠され、店舗の大量閉鎖に追い込まれています。
今年は、コンビニのドーナツコーナーが縮小されたような気がします。
周りでもドーナツを頬張ってるヤツはみかけません。そんなにドーナツを食べる訳ではないようです。
さて、このドーナツ戦争、誰が勝者となるのでしょう?
ぼくは結局ミスタードーナツが残るような気がします。
返信する
日本て… (江里)
2017-08-06 01:02:01
ドーナツ戦争、食べるのに一時間並び、どうなってるの?
食べたくなった時コンビニに基本的なドーナツが置いてあるのは良い。
しかし誰がそれ以上のことをドーナツに望むんでしょう?すでに価格でも質でもサービスでも行き着くところまで行っちゃってるミスタードーナツ のある日本で?
ミスタードーナツ最高です。🍩
返信する
クリスピークリーム (Chun)
2017-08-21 08:05:56
マンチェスターのクリスピークリームは待っている間製造工程がガラス越しに見ることができて、しかも待ち時間が長いとサービスのドーナツを食べながら待つことができました。
出来立てクリスピークリームは、ほんまにおいしかったなぁ。その後、町のテスコエクスプレスでクリスピードーナツが買えるようになりましたが、今もそうなのかな?

最近は、並ばずに買うことができるクリスピークリーム。シーズンごとにおしゃれにデコレーションされたクリスピークリームは、手土産としてはいまだ健在かなぁという印象ですが。ただ、12個入りは箱が大きいのがねぇ...

どのコンビニだか忘れたのですが、そこのチョコファッションはミスタードーナツよりも安くておいしかった!歳のせいか、しっかりしたミスタードーナツのチョコファッションを一個食べるのがしんどいですよ...
返信する
クリスピークリーム (江里)
2017-08-22 06:11:24
マンチェスターのクリスピークリーム、Chunさんがイギリスにいらしたころにはあったんですか。気が付いたのは、2年ほど前です。アートギャラリーやセントラル・ライブラリ―に行くのによく前を通っていたはずなのですが。ロンドンとダーラムで、一休みして暖をとるため入ったのですが、ドーナツは高くておいしくない、コーヒーは苦かった思い出が・・・。ロンドンのクリスピークリームは一休みと、フリーWi-Fi目当てに入ってきて、メイルやフェイスブックのチェックをする客でいっぱい。ダーラムではガラガラ・・・学生町なのに・・・
マンチェスターで行列してるところなんて見たことありません。Chunさんおすすめなら、今度はいってみます。インターネットアクセスにはマクドナルドが安くて手軽ですが、おいしいドーナツが食べられるなら、今一度、チャンスを上げよう。
今でもテスコで出来合いのがレトロなかわいいケースに並んでいますよ。人目は引くけど、売れてるのかどうか不明。好きな数だけ詰めてくれると思います。

今度ご報告します。
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