イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

まだ残っている庭のリンゴ!消費を進めるとっておきの簡単レシピ、英国のリンゴのお菓子の決定版

2024年10月03日 01時08分25秒 | 英国のお菓子とデザート

秋の冷たい霧雨に寂しく濡れるリンゴの木です。

これは昨日、秋晴れの清々しい青空の下日光を浴び、活力をみなぎらせるリンゴの木です。

高い位置にまだいくつかリンゴが残ります。

今日はまたしつこく、収穫したリンゴの使い道です。

イングランドでリンゴの焼き菓子と言えば、アップル・クランブル apple crumble

 

最も権威あるお料理ウェッブサイト、BBC Good Food のレシピです。

オーブンは190℃。

調理用リンゴの代表格、巨大なリンゴ、ブラムリー・アップル Braley apple を 575グラム(剝いて芯をとって薄切りにしたもの)指定ですが、無視。うちの庭のコロンとかわいいライムライトは小さくて、切って剝いて芯をとるのがめんどくさい!

四つ切りにして、果肉の断面が赤く変色するのを防ぐため、かなり濃い目の塩水に放り込んでいきました。この塩水の入ったボウルには皮をむいたもの、ナイフで芯を切り取ったもの、薄切りにしたものと、処理・全ステージのリンゴがプカプカ浮いています。

前回、アップル・ソースを作った時、芯抜きを手伝ってくれた夫に「手を洗うように」と言ったら、意外と素直にキッチンの流しでていねいに手を洗ってくれました。が!「たぶん指摘されるだろうな」と予測したとおり...

「切って皮をむいたリンゴを、洗っていない皮のついたままのリンゴといっしょに水に浸けるのはキタナイくないか?!ぼくが手を洗う意味があるのか?」と言われました。たしかにリンゴ、洗っていません。キタナイですよね。

夫は手を洗わされたため、矛盾点を突かずにはいられなかっただけで、本気でキタナイとは思っていないはずです。

全てのリンゴを剥いて薄切りにしたあと、コランダー(水切り)に移し、流水で時間をかけて洗いました。しっかりと塩水がしみ込んでいるため水洗いしても果肉の表面の色はかわりません。

拭いて水気を取って計ったら790gもありました。全部使うことにします。BBC のレシピどおりの、テーブル・スプーン(大さじ)2杯の砂糖とよく混ぜます。

上に載せるクランブル crumble (=ボロボロと言う意味があります)を大きなボウルで作ります。

小麦粉175gと砂糖110g、塩ひとつまみを混ぜて、冷蔵庫でよく冷やしたバター110gを細かく切って指先でつぶすように混ぜ込みます。(ちなみに、英国ではバターは冷蔵庫に入れません)小麦粉にまみれて指先の体温でブツブツつぶれていくバターの感触は極上の癒しです!

 

バターの粒がなくなり、「湿ったパン粉」の感触になったらおしまい。

オーブン皿に入れたリンゴの薄切りの上にクランブルを載せて、フォークの裏をギュッギュッと押し付けて鋤をかけた耕作地のように表面をならします。

 

35分から40分焼くと出来上がり。

焼き上げたのは、午後。食べたのは夕食の後でした。冷めてしまったのでもう1度オーブンに入れて温めなおしです。夕食はオーブン料理だったので、オーブンがいい感じに温まっていました。すぐに食べないことがわかっている時は焼き時間を短めにします。

再加熱でこんがり...

大好評でした。

暖かい焼き菓子類は、アイスクリームやヨーグルトなど乳製品を添えて食べるのが普通ですが乳製品の付け合わせなしで食べました。夫が「さっぱりしているので、ないほうがよい」と言ったものですから。

リンゴと混ぜた砂糖の量がレシピの割合よりかなり少なめでしたので、いい具合に甘酸っぱく出来上がりました。「ホロホロした口当たりのショートブレッド」みたいなクランブルとジュクジュクのリンゴの口当たりの組み合わせが最高です。

翌日からは、1皿分ずつ電子レンジで温めて4~5日はもつはずだったのですが...娘が1晩で4皿分も食べてしまいました。

電子レンジを使うとクランブルがベチョッとしてしまいますが、2日目以降のおなじみの味として楽しめます。

今週中にまた、作るつもりです。

 

ガラス瓶がまたいくつか手に入ったので、ふたたび(今度は小規模な)アップルソース作りに取りくみました。人にあげると好評です。

生で食べるとちょっと酸っぱいうちのリンゴ、塩水につけた薄切りをプレーンヨーグルトに入れて食べてみるとけっこうおいしかったですよ。薄切りにして低温で焼くレシピも見つけたので試してみるつもりです。

材料が不備でかなり自己流の、オーストリアのお菓子、アップル・ストゥルーデル(アプフェル・シュトゥルーデル)も、作りました。

残ったリンゴはやっとこれだけになりました...

庭の木に残るリンゴもそろそろ収穫時です。残しておいてももっと大きくなるわけではないようですから。

 

霧雨にうたれる、けなげなリンゴたちと、庭に私がいるのを見つけて駆け寄ってくる、いじらしい息子ネコ、ティブです。

日本のリンゴは甘く美味しく、形も均整がとれて立派ですがお値段が高いですよね。お菓子作りに切り刻んで砂糖をまぶして焼いてしまうのがもったいなくありませんか。

 アップルソース作りの記事のリンクです☟

庭のリンゴでさっそく作った自家製のアップルソース、思いのほかの手間と出費!

アップルソースの使い道について書いた記事のリンクです☟

自家栽培のリンゴをつかった自家製のアップル・ソースの使い道

 

コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
犬と暮らす日々 (浅井 洋)
2024-10-03 14:42:04
コランダー :深いざる ですね ステンレスの
 家の台所の 流しの下に 似たような物
  ありましたが
女房も  名前は 知りませんでした
 水切りじゃ ない? と 気楽でした

何時も 知らない事 有難うございます
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浅井さんへ (江里)
2024-10-04 20:23:12
浅井さん、
コランダーはザル(ストレイナー)と違って、自立します。材質はホーロー、ステンレス、プラスチックといろいろ...なるほど奥様や私の世代はコランダーって言葉は浸透していないのですね。奥様の「水切り」って拝借して本文に書き足します。
だいどころ用品も通販ウェッブで買う、日本の若い層にはホーローのコランダーをオシャレな雑貨と認識しているようです。
返信する
犬と暮らす日々 (浅井洋)
2024-10-04 21:25:33
僕の女房は62-3歳だと 思うので
  若いとは 言えませんね
名前も 知らなかったから
返信する

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