先週まで日本に帰国していた時のことを書きます。(前回の続きです)
梅がきれいに咲いていました。
2週間ちょっと滞在した東京近郊の都市、F市の主要駅のすぐそばにある、公園です。
(ああぁ、F市だなんて昭和の終わりごろのミステリー小説のようですね...地名を出したくないのです)
真ん中に浅い池がありボコボコと噴水があがる、市民の憩いの場、きれいな公園です。
夕陽が美しい夕方に、駅から帰宅途上に写真を撮りました。
昼間に撮った入り口付近の写真です。
日本の公園ではおなじみの立て看板の林立...。
手前右には駐車場の利用時間と、公園利用者以外はとめないでほしい旨書かれている「お知らせ/お願い」。
奥には放置自転車に関する「警告」と、男の子が水の中に入っているイラストに「お願い 水の中には入らないでください!この水は飲めません」と書かれた「お願い」看板。
その右側には...
ハトにエサをやっている女の子のイラストと「フン害で迷惑しています。ハトにエサを与えないでください」の「お願い」看板、自転車に乗っている男の子が小さい子供にぶつかったところのイラストと「危険」の文字、「公園内で自転車などの走行はしないで!」と書かれた「呼びかけ」、
その後ろに斜めに映っているのには「他の人の迷惑となる様な事や行為はやめましょう」の「呼びかけ」看板が立っています。
噴水池の向こうのよく手入れされた花壇が並ぶエリアにも...
「他の人の迷惑となる様な事や行為はやめましょう」が再び登場。ほか、「園内の禁煙にご協力ください」、ゴミ箱には「家庭内のゴミは捨てないでください。」そしてゴミ捨てに関する罰則。
日本の公共の場所は利用者の公共心に訴える(懇願する、呼びかける、脅す)あるいは指導しようと躍起になっている文字列の洪水なのです。
この公園に限らず、私が訪れた多くの場所に共通して言えることです。
あの、見苦しくないですか。
日本にずっと住んでいる人にはこれが普通に映るのでしょうか。
美しく整備された公園の美観を損ねていないでしょうか。
言葉の選び方、や絵のヘタさ、(意味もなく)強調したい語を赤で書く子供っぽい前近代的なセンス、「...様な事や行為」って何ですか? 等々はこのさい追及しないことにしても 市民の憩いの場の公園で 市の公園緑地課が市民にガミガミ言う利点は(あるとすれば)何なのか教えてもらいたいです。
マンガっぽいイラストの多用はガミガミ言っている感じを和らげているつもりなのでしょうが、バカにされている気がします。
(え、しない?)
ああ、もちろん他の人の迷惑となる様な事や行為をする人が後を絶たないのですよね。
立て看板でけん制しておけばそういうことはなくなるでしょうし....いや、そんなことあるわけないですってば!!
第一、書くことによって(=してはいけないということを知らなかった人に教えてあげることによって)迷惑行為がなくなるのを期待するならば何が迷惑行為であるのかすべて書き出さなければいけないはずです。
ゴミを捨てるとか、たき火をするとか、花壇の花を抜くとか。大音量で音楽をかけるとか。
...じゃあ、記述がないから池に石を投げてもいいのか?というへ理屈を言う人がでてきたら...?「いい」というしかありません。
景観上問題あり、という以前に市民や公園利用者のモラルの低さ、公共心のなさを大声で触れ回っているような光景です。
市の公園課が利用者を子供扱いしているように見えるのも問題だと思うのですが。
(え、見えない?)
ちなみに、ベンチに座っている上の写真の男性は「園内の禁煙にご協力ください」立て看板の前で缶ビールを飲みながらタバコを吸っていました。
ついでですが、この公園の奥の時計塔のとても目立つスローガン...
「スポーツと平和を愛する、まちづくり」ははたして公園にとって必要でしょうか。
駅のロータリーに続く広い通りからよく見えます。
通りを行き来する住民に目標に対する自覚を促し、他市の市民に F 市の志の高さをアピールする役割を果たしているか、といえば全然そんなことはないと思います。
となりの市には「交通事故ゼロ都市宣言」と書かれたこれより大きな時計塔があります。
宣言したり、目標を掲げて文字にして公表することによってどのくらいの効用があるのでしょうか。
せめて市民の意識の高揚ぐらいは期待したいのですが...私だったら受験生が自分の部屋に「必勝・合格」などと書くようなことを公共の場所に税金を使って書くことが恥ずかしいようにおもうのですが、やっぱり、意味があることなのでしょうか?
電車で通った都内のある駅ビルの壁には「スポーツと人が熱いまち」と書かれていました。
目標や宣言ではなく、事実なのですよね、私が住人だったら恥ずかしいような...
(え、恥ずかしくない? 私が考えすぎでしょうか)
F 駅周辺のそのほかの看板。
一回言えばわかる。
大事な注意書きらしいのですがすさまじい退色ぶり。ポイ捨てされたタバコやゴミよりみっともない。
ああああぁ、F市だなんて固有名詞がまるわかりですね。(もういいか)
駅前にもあった、どう見てもイラストがよぶんなフトドキな女の子のハトのエサやり禁止看板。
公園の「フン害で迷惑しています。」の部分が抜けています。
通勤通学時間にはにぎわう川沿いの遊歩道。
自転車と歩行者の接触事故があったようです。
自転車での走行を禁止する旨通達する立て看板があった方がいいのはもちろんなのですが...
自転車での走行を禁止する旨、赤黒文字で大書されたこの黄色い立て看板は3メートルほどおきに設置されてました。
「自転車走行断じて許すまじ」の気迫がひしひしと伝わってきます。
私と夫が歩いている時に、これだけしつこく禁止立て札が出ているにもかかわらず、年配の奥様風の人が自転車で通り抜けていきました。
その人は、ただ単にうっかり心ここにあらず、といったかんじで降りるのを忘れたように見えたのですがうちの夫は「あの年齢層の日本人女性がここまで堂々と公共の規則違反をしている場面を初めて見た!」と感慨深げでした。
実家の近所です。
蛍光イエローの幟(のぼり)には「オレオレ詐欺に注意」と書かれています。
大風でまくれあがってずっとこの状態のままでした。
この地域にはオレオレ詐欺に引っかかった人が特別多いのでしょうか。
地域の高齢者は「だいじょうぶ、気をつけますからあの目立つ幟は下ろしてください」と申し立てるべきだと思います。
どうやら痴漢が多いらしいことは事実のようなのです。
日本の公共標語/看板ではすっかりおなじみの「文字の色変え」テクニックのため赤字で書かれて退色した「ちかんに注意」という字がうっすら輪郭だけ残っています。
以前は地元中学校のPTAによるおどろおどろしい、少女の前に立ちふさがる黒メガネでマスクをかけた怪しい男のイラスト入りたて看板がこの場所に20年以上設置されていました。
ぼろっちくなったので、何年か前に取り換えられたようです。
イギリスの住民は特にちかんのような風紀犯罪の警告看板を自分たちが住んでいる地域にたてることを絶対許さないはずです。
ちかんが多発するような問題のある地域であるという風評が確実に不動産の価値を引き下げるからです。
「不寛容な地主」も地域にとってマイナスイメージであるはずです。
以上、話が少しそれましたが、利用者の安全を守るため、他の利用者に迷惑となる行為を徹底的に排除するための日本の「ガミガミキャンペーン」についてとてもたくさん書くことがあります。
以下、次回に...。
梅がきれいに咲いていました。
2週間ちょっと滞在した東京近郊の都市、F市の主要駅のすぐそばにある、公園です。
(ああぁ、F市だなんて昭和の終わりごろのミステリー小説のようですね...地名を出したくないのです)
真ん中に浅い池がありボコボコと噴水があがる、市民の憩いの場、きれいな公園です。
夕陽が美しい夕方に、駅から帰宅途上に写真を撮りました。
昼間に撮った入り口付近の写真です。
日本の公園ではおなじみの立て看板の林立...。
手前右には駐車場の利用時間と、公園利用者以外はとめないでほしい旨書かれている「お知らせ/お願い」。
奥には放置自転車に関する「警告」と、男の子が水の中に入っているイラストに「お願い 水の中には入らないでください!この水は飲めません」と書かれた「お願い」看板。
その右側には...
ハトにエサをやっている女の子のイラストと「フン害で迷惑しています。ハトにエサを与えないでください」の「お願い」看板、自転車に乗っている男の子が小さい子供にぶつかったところのイラストと「危険」の文字、「公園内で自転車などの走行はしないで!」と書かれた「呼びかけ」、
その後ろに斜めに映っているのには「他の人の迷惑となる様な事や行為はやめましょう」の「呼びかけ」看板が立っています。
噴水池の向こうのよく手入れされた花壇が並ぶエリアにも...
「他の人の迷惑となる様な事や行為はやめましょう」が再び登場。ほか、「園内の禁煙にご協力ください」、ゴミ箱には「家庭内のゴミは捨てないでください。」そしてゴミ捨てに関する罰則。
日本の公共の場所は利用者の公共心に訴える(懇願する、呼びかける、脅す)あるいは指導しようと躍起になっている文字列の洪水なのです。
この公園に限らず、私が訪れた多くの場所に共通して言えることです。
あの、見苦しくないですか。
日本にずっと住んでいる人にはこれが普通に映るのでしょうか。
美しく整備された公園の美観を損ねていないでしょうか。
言葉の選び方、や絵のヘタさ、(意味もなく)強調したい語を赤で書く子供っぽい前近代的なセンス、「...様な事や行為」って何ですか? 等々はこのさい追及しないことにしても 市民の憩いの場の公園で 市の公園緑地課が市民にガミガミ言う利点は(あるとすれば)何なのか教えてもらいたいです。
マンガっぽいイラストの多用はガミガミ言っている感じを和らげているつもりなのでしょうが、バカにされている気がします。
(え、しない?)
ああ、もちろん他の人の迷惑となる様な事や行為をする人が後を絶たないのですよね。
立て看板でけん制しておけばそういうことはなくなるでしょうし....いや、そんなことあるわけないですってば!!
第一、書くことによって(=してはいけないということを知らなかった人に教えてあげることによって)迷惑行為がなくなるのを期待するならば何が迷惑行為であるのかすべて書き出さなければいけないはずです。
ゴミを捨てるとか、たき火をするとか、花壇の花を抜くとか。大音量で音楽をかけるとか。
...じゃあ、記述がないから池に石を投げてもいいのか?というへ理屈を言う人がでてきたら...?「いい」というしかありません。
景観上問題あり、という以前に市民や公園利用者のモラルの低さ、公共心のなさを大声で触れ回っているような光景です。
市の公園課が利用者を子供扱いしているように見えるのも問題だと思うのですが。
(え、見えない?)
ちなみに、ベンチに座っている上の写真の男性は「園内の禁煙にご協力ください」立て看板の前で缶ビールを飲みながらタバコを吸っていました。
ついでですが、この公園の奥の時計塔のとても目立つスローガン...
「スポーツと平和を愛する、まちづくり」ははたして公園にとって必要でしょうか。
駅のロータリーに続く広い通りからよく見えます。
通りを行き来する住民に目標に対する自覚を促し、他市の市民に F 市の志の高さをアピールする役割を果たしているか、といえば全然そんなことはないと思います。
となりの市には「交通事故ゼロ都市宣言」と書かれたこれより大きな時計塔があります。
宣言したり、目標を掲げて文字にして公表することによってどのくらいの効用があるのでしょうか。
せめて市民の意識の高揚ぐらいは期待したいのですが...私だったら受験生が自分の部屋に「必勝・合格」などと書くようなことを公共の場所に税金を使って書くことが恥ずかしいようにおもうのですが、やっぱり、意味があることなのでしょうか?
電車で通った都内のある駅ビルの壁には「スポーツと人が熱いまち」と書かれていました。
目標や宣言ではなく、事実なのですよね、私が住人だったら恥ずかしいような...
(え、恥ずかしくない? 私が考えすぎでしょうか)
F 駅周辺のそのほかの看板。
一回言えばわかる。
大事な注意書きらしいのですがすさまじい退色ぶり。ポイ捨てされたタバコやゴミよりみっともない。
ああああぁ、F市だなんて固有名詞がまるわかりですね。(もういいか)
駅前にもあった、どう見てもイラストがよぶんなフトドキな女の子のハトのエサやり禁止看板。
公園の「フン害で迷惑しています。」の部分が抜けています。
通勤通学時間にはにぎわう川沿いの遊歩道。
自転車と歩行者の接触事故があったようです。
自転車での走行を禁止する旨通達する立て看板があった方がいいのはもちろんなのですが...
自転車での走行を禁止する旨、赤黒文字で大書されたこの黄色い立て看板は3メートルほどおきに設置されてました。
「自転車走行断じて許すまじ」の気迫がひしひしと伝わってきます。
私と夫が歩いている時に、これだけしつこく禁止立て札が出ているにもかかわらず、年配の奥様風の人が自転車で通り抜けていきました。
その人は、ただ単にうっかり心ここにあらず、といったかんじで降りるのを忘れたように見えたのですがうちの夫は「あの年齢層の日本人女性がここまで堂々と公共の規則違反をしている場面を初めて見た!」と感慨深げでした。
実家の近所です。
蛍光イエローの幟(のぼり)には「オレオレ詐欺に注意」と書かれています。
大風でまくれあがってずっとこの状態のままでした。
この地域にはオレオレ詐欺に引っかかった人が特別多いのでしょうか。
地域の高齢者は「だいじょうぶ、気をつけますからあの目立つ幟は下ろしてください」と申し立てるべきだと思います。
どうやら痴漢が多いらしいことは事実のようなのです。
日本の公共標語/看板ではすっかりおなじみの「文字の色変え」テクニックのため赤字で書かれて退色した「ちかんに注意」という字がうっすら輪郭だけ残っています。
以前は地元中学校のPTAによるおどろおどろしい、少女の前に立ちふさがる黒メガネでマスクをかけた怪しい男のイラスト入りたて看板がこの場所に20年以上設置されていました。
ぼろっちくなったので、何年か前に取り換えられたようです。
イギリスの住民は特にちかんのような風紀犯罪の警告看板を自分たちが住んでいる地域にたてることを絶対許さないはずです。
ちかんが多発するような問題のある地域であるという風評が確実に不動産の価値を引き下げるからです。
「不寛容な地主」も地域にとってマイナスイメージであるはずです。
以上、話が少しそれましたが、利用者の安全を守るため、他の利用者に迷惑となる行為を徹底的に排除するための日本の「ガミガミキャンペーン」についてとてもたくさん書くことがあります。
以下、次回に...。
問題に対処したという言い訳に看板を立てたわけですね。「一応いうべきことは言った」と。
ちかんだ!注意!!の看板設置状況には謎があります。スリの多い地域でその場で注意を呼びかける看板とは違い、人通りの多い明るい住宅街でそうそう怪しい人が出没するとは思えないのです。もしかして20年以上前に、単なる「ちかん」ではないもっと深刻な性犯罪の犠牲になった女子中学生でもいたのかもしれません。その事実を忘れ去らないために「船中PTA」が看板を守り続けているとか...?考えすぎ?だとしたら、いたましいですね。
お久しぶりのkanaさん、(かなばななさんですよね)私有地でのトラブルには警察が動かないって本当ですか。貴重な情報です。調べて記事に反映します。
書いたって、不心得者はききませんよ。犬の散歩ぐらいダメ?
景観が悪いからやめてほしいですが、いちいち苦情をいう人に対応を迫られて仕方なく…という感じですかね。
ちかんだ!!注意!! の写真で、吹き出しました…
言い訳を 言いながら 呑気に 暮らす
幸せな 国なのでしょう