イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

ストックポートのまちなかの大規模なビール醸造所、馬までいる

2015年06月09日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺

マーケット・プレイス Market Place の橋の上から見下ろした、リトル・アンダーバンク Little Underbank という通りです。


(きのうの続きです)
 
リトル・アンダーバンクの緩やかな坂をさらにのぼると、左手に見えてきたのが・・・


ビールを醸造しているロビンソンズ醸造所 Robinsons Brewery
ユニコーン・ブリューリー Unicorn Breweryの名で親しまれています 。

ユニコーン (一角獣)はロビンソンズの登録商標、マスコットです。
レベルにも蓋にもプリントしてあります。

創業は、1858年。
カスク・エール cask ale (アルミの樽入りエール)を醸造して、地元ストックポートを中心に、主にイギリス北部の直営あるいはフランチャイズ傘下のパブにおろしています。

ビール通の方はご存知かもしれませんが、イギリスのビールの主流は、「エール ale 」だそうです。
日本、アメリカをふくむ、全世界で主流なのはドイツ発祥の「ラガー lager」だそうです。 

醸造法が違います。




19世紀に製法が発見されたラガーは時間がたっても質が落ちないため、大規模生産に適しているそうです。

缶詰、瓶詰めにして長距離輸送ができるので販売網の拡大が可能です。
ラガーは冷やして飲むビールです。

古代からヨーロッパ中で製造されてきたエールは、現在ではイギリス独自のビールといえるでしょう。
樽に詰めた後も醗酵し続けるので長期保存がきかず、長距離輸送にも適さず、地元のパブに樽売りするのが一般的です。
樽に常温で保管されるので生ぬるいのが特徴です。

イギリス中のパブでおなじみの、カウンターの下に内蔵された樽からポンプでジャーっとそそがれるビールはほとんどが、このエールタイプです。

昔はパブ(正式名はパブリック・ハウス public house ) のことを「エール・ハウス ale house 」とよんでいたそうです。




(上の写真は橋の上から望遠で撮りました。)


醸造所の敷地の反対側に最近立派なビジター・センターがオープンしました。私はまだ行ったことがありません。



ロビンソンズの醸造所には創業以来、シャイヤー・ホースという短い脚に毛がふさふさ生えた荷馬車用の馬が飼われています。

1950年代まで100年以上の間、実際に工場内で使役に使われていたそうです。

今いる2匹は醸造所のマスコットとして飼われています。

裏の厩舎から顔を出しているこれはトゥルーパー。


トゥルーパーというのは同社の人気ビールの銘柄です。

もう一頭、ウィザードは姿がみえません。

開店するパブに初樽を運ぶ荷馬車をひいたり、ストックポートの観光親善大使を務めたり、工場見学者と記念写真に写ったりするのが仕事だそうです。

いつもは横の車庫にしまいこまれている荷車を出してきて、手入れしてるところに行き当たりました。ラッキーです。



早朝、調教師が街中を運動に連れ歩いているのだそうですが、見たことはありません。



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2 コメント

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エールといえば (八幡@若林の弟)
2015-06-09 11:43:11
バスペールエールが割と身近ですかね。
ラガーはすっかりキリンビールの飲み物のようです。
キリンビールの人に、海外へいって「イチバン」と言うとキリンラガーが出てくる、と自慢されました。
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バスペールエール (江里)
2015-06-09 17:05:52
バスはイギリスのエールですね。
日本で買えるなんてしらなかった。
にわか知識をご披露しといて情けないことですが。
返信する

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