天気のよい昨日、久しぶりにピーク・ディストリクト Peak District の 有名な景勝地、カースルトン Castleton に行きました。
夫と遠出をするのは実に...去年の2月に日本に行って以来1年と8カ月ぶりなのです!
ストックポート日報をパンデミック以前から読んでくださっている方は、夫の退職後、私たちがいろいろな場所に積極的に出かけているのをご存知でしょう。
パンデミックのあいだは本当にスーパーマーケットでの週ごとの買い物しか出かけていなかったのです。
...まあ、ご存知のように私は(もちろん主に感染状況が落ち着いて2人とも2回のワクチン接種を終えてからですが)ちょこちょこ出歩いてはいましたが。
一時期は週に1回はピーク・ディストリクトのハイキングルートを何時間も歩き回って自然の景観を堪能していた私たちですが(読者の皆様の英国旅行の際の参考にも...と書いたストックポート日報の過去の記事をお読みいただけます)ひさしぶりの外出で夫が長い距離を歩く自信が全くなかったため、クルマから遠く離れて自然の中へ深く踏み込むのは無謀と心得ていました。
...そういうわけで、町の中から自然の景観を楽しめる、ピーク・ディストリクトの「ハニーポット・ビレッジ honey pot village 」、カースルトン に行くことにしたのです。
クルマで約30分、私たちの日帰り外出の定番の行き先です。
いちばん下に過去の記事のリンクを貼りました。
「ハニーポット・ビレッジ」というのは、雄大な自然の景観が売り物の観光地の、過剰な観光化を阻止するために該当する広大なエリアに人集めのための設備をあえて一か所、あるいは数か所だけ集中して設けたスポットのことです。
英国ではこの「ハニーポット(蜜のツボ)」のアイデアが広大な自然を手付かずで残し、なおかつ観光客の需要にもこたえるという観光産業の理想的な実現にひじょうに効果をあげているそうです。
宿泊施設やお土産物屋や駐車場、パブ、カフェ、それにビジターセンターや駐車場、公衆便所など観光地になくてはならない設備を集中的にもうけた「ハニーポット」を拠点にすれば、訪れた人たちは観光設備がまったく何もない場所で自然を堪能することができるようになっているのです。
10年ほど前に完備された、ビジターセンターのある町のなかの広大な駐車場にクルマをとめました。
(カースルトンの名前の由来となった12世紀の古城が丘の上に見えています)
パーキング・チケットをおつりが出ない現金のみ受け付ける旧式の券売機で買わなければならないというのにうんざりしました。(8年前のロンドン・オリンピック以来、カード決済が急激に進む英国で今どき驚愕です!パンデミックでカード決済化はさらに促進しています)
券売機のとなりにあるスナック・カウンター (軽食やお茶などを観光地価格で販売していました )は大いに繁盛していました。
パーキング・チケットを買うピッタリの小銭がない観光客がお金を崩すためにしかたなくお菓子を買っていくためです。
この、パーキングチケットマシンを取り払った後もなぜか残る「(駐車料金を)ここで払ってください↓」という表示に...
「どこで?」と言い返したくなる、これでホントに「ハニーポット・ビレッジ」かというブザマな一面。
最初の写真の小川に沿って歩いたところに、夫が好んで立ち寄る古いガラス器を売る店があります。
夫が6ポンド(908円)で1910年代の古いワイングラスを買いました。
その向かいのガラクタ屋で(あら残念、写真がありません)私はエクササイズ用の重り(2個で1セット)を1個だけ2ポンド(302円)で買いました。
ずっと以前になぜか1個だけ息子にもらったのですが、バランスよくエクササイズするにはやはり2個必要だったわけです。(まさか1個だけ売ってくれる店があろうとは!!!)
最初の写真の小川沿いの左側の建物がガラクタ屋の側面なのですが...
絵になる風景なので最初の写真と同じ構図で写真を撮る人が多いのですが、小川に張り出したガラクタ屋の裏庭が半分ゴミ屋敷の延長みたいにガラクタでいっぱいなのです。
水深が浅く、カモの集結地でもあります。
ガラクタ屋が30ペンスでカモのエサを売っています。
明日の朝のパンを買うためにベーカリー(パン屋)の看板が出ていた食料品店に入りました。
スーパーマーケットの自家製パンよりは値段が2割増していどの値段の自家製パンを買いました。
遠く離れたへレフォード産の個性的なサイダー(シードル)のハリネズミの王様のラベルが気に入って写真を撮りました。
英国の古い田舎の村には無計画に増改築を繰り返してロマンチックで可愛らしいいびつな形の、築200年から400年もたつ古い古いコテージ(小さな田舎家)がたくさんあります。
カースルトンに数限りなくあるそんな不揃いの可愛い家の一つです。
正面にまわると意外に大きいのに驚かされます。
カースルトンの町に入るまでの景観が素晴らしいのですが、クルマのフロントスクリーン越しの写真ではきれいに撮ることができません。
帰り道では目の前を羊の群れが勝手に一匹ずつ行き来していました。
夫にとってはひさしぶりの雄大な自然の景観の中をのんびりドライブすることも外出の目的の一つだったのです。
ショッピングもできて満足です。
今回はあまり写真をたくさん撮りませんでした。以前の記事のリンクを貼りましたので見てください☟
(本当はもっともっといっぱいあるのですが)
ピークディストリクトの古城のある小さな町、カースルトン その1
ピークディストリクトの蜜の壷、カースルトン その2
ピーク・ディストリクトの丘陵をうろついて、羊のふわふわを拾いあさる、カースルトン その3
英国のイメージがいいからでしょうか。
でも、霧のロンドンと聞きますが
あまり晴れの日が少なく
お住まいの地でも湿気に
悩まされておられるのでしょうか。
さて、ハニーポット・ビレッジ
honey pot villageの言葉を知りました。
概念がすばらしいです。
かなり昔からそれを唱えた人々がいて、
賛同したか、法律が出来たかでしょうか。
日本は、自動販売機と、
看板がありとあらゆる所にあり、
目ざわりと言いながら
私も便利さに負けています。
長くてすみませんんが、
スパイ映画に 海辺の草原を
主人公を追いかける場面を
思い出しコメント
させていただきました。
「霧のロンドン」は19世紀ごろまでの煙突や蒸気機関車などからから出るばい煙などでくすぶった見通しのきかない大気汚染の、ロマンチックな表現だと聞いています。
1960~70年ごろにも、環境対策の規制があまりなかったころの光化学スモッグも大都市の空気をよどませていたと言います。実際は気象上の「霧」はそれほどなかったのでは。今は規制も厳しく、ビッグベンがかすんで見えることなどないようですよ。
ここ北西部の、特にグレーター・マンチェスターは世界の工場と言われた産業革命時の英国の綿織物産業の中枢を担う台工業地帯でしたので大気汚染もひどかったはずです。今は工場はすべて閉鎖、繊維産業の中心はインド、中国に移って空気はすこぶるきれいです。
湿気は少なく、夏は過ごしやすいですよ。冬の連日の雨ふりと日暮れの早さにはうんざりですが、日照時間も長く、すごしやすい夏の始まりが楽しみです。
「ハニーポット」の起源や提唱者のことが私も知りたくて調べたのですが(ウィッキピディアにも英国の現象としてその項があります)どこにも書かれていませんね~。
特定の場所や取り組みなんかに関してはいろいろ記述が見つかるのですが。
私は日本の風光明媚な観光地の広告看板に規制がないのが不思議に思いますし、注意書き、警告(危ないとかここでxxしてはいけないとか)がなぜあれほどあるのか理解に苦しみます。自動販売機は...白状しますと便利ですね!!つい買っちゃいます!目障りですが。
大気汚染は規制が厳しく
綺麗な空気になった。
北西部の気候は湿気が少ない
ただ、冬は雪より雨で
日暮れの早さにうんざり。
さすが暮らしておられるからの
お話です。
tvニュースだけではわからないこで
良かったです。
これからも、とてもあれだけの
各地には行けないので
レポートを楽しみにしております。