ウィンチェスター大聖堂の話はちょっと横においておいて...(終わっていませんっ!)
マンチェスター・クリスマス・マーケット Manchester's Christmas market で店を出しているフランス人の石鹸やさんから石鹸を10個買いました。
毎年、ここ12年間ほぼ1年分の石鹸を10個買い続けています。去年より値上がりして1個が5ポンド。10個買えばお得な30ポンド、たしか去年は25ポンドだったはずです。
高級店が並ぶショッピング街、king Street のいつも同じ区画に毎年、ずっと出店しているそうです。
夫の向こう側の若い女性に見おぼえが...と思ったらドラマで見かける実力派の女優さんでした!
マンチェスターのクリスマス・マーケット、今年で25周年目だそうです。
「連合王国で一番のクリスマス・マーケット Manchester-the best Christmas Market in the UK.」と、かなり強気なスローガンをプリントした楽しそうなバナー(横断幕)を町中で見かけました。
国中で開催している、冬の名物「クリスマス・マーケット」ですが、マンチェスターが「元祖」だと激しく主張しています。マンチェスターのシティセンター中に広がるマーケットエリアには今年は225店出店だそうで、規模だけは群を抜いています。
もともとは、堂々たる欧州最大規模(公認)のネオ・ゴシック建築の市庁舎がそびえたつ、このアルバート・スクエア Albert Square を中心に開催されていたのですが...
ごらんのように、白い覆いをかぶって市庁舎はおおがかりな修復工事中です。
板囲いの上に立つ控えめなクリスマスツリーと...
覆いをまとったとんがり屋根部分にのっかった電光「ベツレヘムの星」に注目です。
そういうわけで、去年と今年は本来の開催スポットを追われて町中に拠点を散りばめられたクリスマス・マーケットの出店です。
100を超えるバス路線の終着停留所に囲まれたマンチェスターの玄関口、ピカディリー・ガーデンズ Picaddily gardens はウィンター・ガーデン Winter Gardenと名付けられた飲食スポットになっていました。
例年アルバート・スクエアの中心に添えられていた、メルヘンチックなドイツ風の風車が今年(と去年)は雑然としたピカディリー・ガーデンズに移ってきているのがなんだかちょっとそぐわない感じです。
ドイツを中心としたヨーロッパのクリスマス・マーケットの模倣がマンチェスターのクリスマス・マーケットの人気の秘密です。「ジャーマン・マーケット」と呼ばれた最初の数年間は、まさに「ドイツ物産展」のような店ぞろえでした。
英国人にはなぜかグリム童話のようなヨーロッパ大陸のクリスマスに憧れがあるのです。
マンチェスターのクリスマス・マーケットに、ドイツのビール、グルーヴァイン(スパイスの入った暖かい甘いワイン)ジャーマンソーセージのホットドッグ、ストゥルーデル(長方形のアップルパイ)などなど...「ドイツに行かないと食べられない!」この時期限定の食べ物を目当てにたくさんの人がやってきたのです。
現在では上にあげたそのすべてが英国の多くのスーパーマーケットで手に入るのですが、それでも「マンチェスターのクリスマス・マーケットでグルーヴァインを飲む!」のを楽しみにしている人が大勢います。
ここ20年ほどの間は、他のヨーロッパ諸国のみならず、地元のビジネスも数多く出店していて、ドイツやヨーロッパの雰囲気にそれほどこだわってはいないようです。
それでも...
高級店(と場違いなマクドナルド)が並ぶショッピング街、セント・アンズ・スクエア Saint Ann's Square ☟と石鹸屋さんが店をだすキング・ストリートには、クリスマス・マーケット伝統のヨーロッパ物産が数多く並び、マンチェスターのクリスマス・マーケットならではの雰囲気です!
東欧の琥珀や...
スペインのパエリャ(ヴィーガンのパエリャまで!)
ドイツのソーセージ...
オーストリアのパンケーキ...
イタリアのチーズ。
英国代表、チェシャーのパイ!
...などを売る店が通りがかりに目につきました。
キング・ストリートの、ドイツのビールやグルーヴァインを飲ませるバーです。
アルバート・スクエアに本拠地があった2年前までは、毎年必ず同じドイツ人の一家からジャーマン・ソーセージのホットドッグを買って食べていたのですが...どこに移ったのか去年も今年も見かけません...
ドイツ人のソーセージ・バーは、他にもあります。
上の写真の店( 魔女の家 Witch House )の名物のベルリン味だという、カレー粉をトマトケチャップで溶いたソースにディップしたソーセージを数年前、試してみたことがあります。おいしかったのですが(家でマネしてみました...成功)...クリスマス・マーケットのジャーマンソーセージは「アルバートスクエアであのドイツ人一家から」ときめている私はここ2年間、ジャーマンソーセージのホットドッグは食べていません。
市庁舎の修復が終わり、本拠地がアルバートスクエアに戻ってくれば、あの人たちもまたドイツから来て店開きするでしょう。(そうだといいのですが)
1年にたった1度だけ来て10個石鹸を買う私たち夫婦のことをフランス人の石鹸屋さんはちゃんとおぼえていてくれ、「今年も来てくれたんだね、うれしいよ」と歓迎してくれます。
他に、フランスのクレップ(クレープ)、オランダのパンケーキ、ベルギーのワッフルなども「マンチェスターのクリスマスマーケットらしい」名物です。
写真写りがいいためか、マンチェスターのクリスマス・マーケットの写真としてよく使われる、この英国の駄菓子屋の屋号がすごいですね。
「お菓子の王国 Kingdom of Sweets」。
量り売りのこの駄菓子、日本へのお土産にいかがでしょうか。小分けしてご近所や職場でお配りするのにぴったりだと思います。(合成着色料もご愛嬌)
マンチェスターのクリスマス・マーケット、もちろん工芸品や装身具、家庭用の雑貨、ギフトウェアなど、食べ物以外の品ぞろえも充実しています。
雨が降って寒い日でした。
ところどころに飲食できる屋根のあるスペースが設けられています。
それでも外で食べるのは寒いです。
あまりウロウロせずに、石鹸だけ買った後、帰りの電車に乗る前に遅い昼食を食べたのは...
ピカディリー・ガーデンズのウィンター・ガーデンに面した博多ラーメンレストラン、ショーリュー(昇龍)の...
ガンソ・トンコツ・ラーメンです。
ベジタリアン用のラーメンのスープははただの「ダシのきいていないお味噌汁」なので、夫はいつもカボチャのフライがのった「カツゥ・カレー」を注文します。暖房のきいた暖かい屋内でアツアツのラーメンを食べて汗だくになりました。