夕方、牛乳を買うために近所のコンビニエンスストアに行きました。
家と家のすき間から、裏庭の小さめの木にぎっしりと花をつけた満開のきれいなサクラが見え足をとめました。ふと地面に目をとめると...あら~キジ!!
私に気がついて奥のほうへとっとこ逃げ込みました。ごらんのように袋小路で行き場なし。
すき間から出てきて何軒もの前庭をおどろくほどの速足で駆け抜けて(歩幅がひろい!)...
一軒の家のあまり広くない前庭で立ち往生、ぐるぐると芝生の上やドライブ(駐車スペース)を落ち着きなく駆け回り、よその家の敷地内に入ってこないようにしている私からできるだけ距離をとろうとしています。
近くで写真が撮りたかったし、本当にケンケン鳴くのかも知りたかったのですが、警戒心が強すぎます。ぜんぜんそばに来てくれません。
私が一歩よれば一歩引くといったビクビクさ加減です。
勝手に「ケンちゃん」と名付けました。
スマートフォンのカメラで鮮明度の低い望遠写真を撮ってみました。
なぜ飛んで逃げないんだろう。
調べてみたら、キジは飛ぶのがヘタだとか?!ちょっと高いところ(庇や木の上など)に飛び上がることができるけど空高く飛べないのだそうです。
それよりともかく、こんなに人目につく住宅街で何をしていたのでしょう(とべないトリが無防備すぎる)!?
人通りはその時ほとんどありませんでしたが。
長い棒につけた袋網でもあればつかまえるのは意外と容易かったと思います。キジ鍋にすれば美味しいかもしれません。
英国では姿焼きのローストですね。狩猟のシーズンに(オーブンには入らないので)厨房の暖炉の遠火で焙って貴族のテーブルに上がるはずです(テレビでしか見たことがありませんが)
以前、ヨークシャーデールの高級レストランのシェフが厨房の裏庭で立派な野生のオスのキジに手からエサをやっているところに行き会いました。毎朝同じ時間にエサをねだりに来るそうなのです。名前も付けてとてもかわいがっているようでした。「こいつの兄弟姉妹、全員僕の冷凍庫に入ってるんだけどね、こいつだけは特別」と言っていました。
徒歩10分ぐらいの場所にある広大な庭園、公園のブラモルパーク Bramhall Park の森の中にはかなりの数が棲息しているらしいのですが、生きている姿を見たことはありません。時々下の交通煩瑣な道路に出てきてクルマにはねられるそうなのです。
私も一度、12年ぐらい前にメスのキジの無残な姿を目にしたことがあります。
まわりに飛び散っていたきれいな羽根を拾ってきてまだ持っています。
キジを見た通りの終わりの広大な空き地に沈む夕日がとてもきれいでした。
日没直前のオーガニック卵の黄身のような丸い太陽がくっきりと鮮やかに見えました。
コンビニエンスストアで買い物を終えて、立ち往生していた庭に戻ってまたキジをさがしたのですが、見つかりませんでした。
私が場を外したその間に前庭数軒、時には歩道をものすごい速度で走り抜けて夕日の沈む空き地にたどり着いたのかもしれません。
その空き地にはキツネやアナグマがいるのですが...飛べないケンちゃんの安否が気がかりです。
☟以前に記事にした、クジャクが住みついているらしい通りからあまり離れていません。☟