イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

イギリスで気楽に食べられる、本格的なインド料理!調理するのはバングラデッシュ系移民、店名はエチオピア由来の地元のカレー屋

2018年10月11日 08時00分00秒 | 英国の食べ物、飲み物
月曜日に、家族でインド料理を食べに行きました。


ほとんどの客が車で来るため、駐車場に面した裏口(ゴミ箱なんかが平気で置いてあります)から入ります。
国道A6に面した正面はなかなかモダンで立派なつくりなのですが...

ストックポートの郊外、ヘーゼルグローブ Hazelgrove にあるブルー・ナイル Blue Nile という「バングラデッシュ/インド料理」店です。

経営者がバングラデッシュ人移民のようです。

マンチェスター近辺にたくさんいるパキスタン人移民も それほどたくさんいるようにも思えないスリランカ人移民も、もちろん本家インド人移民も「インド料理屋、カリー・ハウス」の看板を上げて営業しています。

おそらく一緒くたにしては失礼なはずです。
しかし、「パキスタン料理」、などイギリス人にとって耳慣れない言い方をするよりパキスタン人もバングラデッシュ人も「インディアン・レストラン(インド料理屋)」と自称した方が確実にイギリス人の客受けすることを承知で、「インディアン・フード」を出しているようです。

ブルーナイルでもメニューをよく見たらバングラデッシュの特徴ある伝統料理が見つかったかもしれません。

レストランの名前が、ナイル川(白ナイル)の支流でエチオピアを流れている青ナイルなのはなぜか!?
聞こう聞こうと行くたびに思うのですがいつも忘れます。

15年来行きつけの、「インディアン・レストラン」です。




今ではイギリス名物になっているインド料理です。
日本を含めた世界中で愛されるカレー料理の本家本元、本格的なインド式のカレーがイギリスのたいていの都市とその近郊で気軽に食べられるのです。

近ごろはインド料理に限らず、ゆったりした内装で落ち着いたサービスを提供する高級感のある民族料理レストランは近郊に点在していることが多いのです。
観光地ではないため、地元の常連客に愛される定評のあるレストランが多いのです。

本格的な各国民族料理が楽しめる!
インドをはじめ、旧大英帝国の植民地、属国であった国からの移民をかつて大量に受け入れたイギリスの歴史に根付いた現象です。

ストックポート日報では ぼったくり日本風カレー、ベジタリアン・レストランの定番カレー、カリブ風カレー と、イギリスで食べられるさまざまなカレー料理を紹介してきましたが、今回初登場、イギリス名物 本格インド・カレーのご紹介です。

(おっと、バングラデッシュ人がやっているレストランでしたが...しかも、専門家に言わせれば、イギリスで供されるインド料理は長年の間にイギリス人の好みに合わせて多少本国のものとは変化してもいる、とのことなのです...)


まず、たのまなくても出てくることが多い、ポッパダム poppadom。


薄いぺりぺりのおせんべいのようなポッパダムをかじりながらメニューを見て料理を選びます。

お皿にとった好みのピックル(ディップのようなもの)をつけてポッパダムを食べます。

ピックルはどこの店も同じ、上の写真の時計回りにオレンジ色の onion pickle(甘辛い玉ねぎの漬物)、 yoghurt paita(ミント入りヨーグルト)、 mango chutney(マンゴーのジャム) lime pickle(ライムの皮の唐辛子ソース漬け)の4種類が標準のようです。

メインコースのカレー料理がかなりの量なので、私はいつもスターター(前菜)は省きますが、今回はベジタリアンの夫のベジタリアン・チャットを少し分けてもらって食べました。


カレーソースであえたポテトなどの野菜を小麦粉をのばして焼いたやわらかいチャパティChappatti に巻いて食べます。


息子たちが毎回注文するチキン・パコーラ chicken pakora。


フワフワのコロモのチキンのフライ。2人で一皿で充分です。

メインのカレーソースがやって来ました!


左から時計回りに...

●おそらくイギリスで一番人気の高いカレーソースのひとつ、ローガン・ジョシュ rogan josh、トマトベースでコクがあってあまり辛くありません。
日本人の好みに一番合うと私が保証できるカレーソースです。これはチキン入り。

●これもイギリスで人気のマドラス Madras、かなり辛いです!これはラム(コヒツジ)入り

●鉄の鍋に入ってジュージューいいながら運ばれてきた、カライ karai/karhai、「カライ」というのは丸いお鍋のことらしいのです。トロトロの玉ねぎと豆、トマトを煮込んだスパイスのきいた中辛のソースで、名前に反してあまり辛くありません。エビ入りです。

細長いお米を香料と炊いたピラウ・ライス pilau raice を二皿と...

遅れて運ばれてきた巨大なナン・ブレッド naan bread 2枚を4人で分けて食べます。


ナンブレッドはちぎって手で、ライスはフォークで食べます。

夫は、ベジタリアン向けのけっこう充実したセレクションの中から、ホウレンソウをスパイスで煮込んだカレーソースをたのみました。残念、写真がありません。まろやかすぎて、日本人が「カレー」に期待するものとはかなり違います。

もちろんソースのベースには動物性のものが一切使われていないので、ベジタリアンがほかのすべての 何十種類もある伝統のカレーソースの中身(具)を野菜に置き換えて注文することも可能です!

さんざんテーブルを汚して、(布のテーブルクロスの上に使い捨ての正方形の大きな紙が広げてあります)食事が終わり、サービスのブルーナイル特製の包み紙のミント風味のチョコレートと...


オレンジの櫛切りを食べて、なぜか食事が終わった後に出る熱いお絞りで顔をふいて....

一人暮らしをしている上の息子は例によって残ったカレーソースを持ち帰り用にアルミの容器に詰めてもらうように頼みました。



それぞれ残りは少量ずつですがちゃんと三つのパックに分けてビニール袋に入れてくれました。

もちろん自分で食べるためですが、「ドギー・バッグ doggie bag、お願いします」と言って、「飼い犬(ドギー)にやるため」という慣用的な言い訳で気楽にあまりものを詰めてもらうように頼めます。どこの店も喜んで無料でやってくれますよ。

お客が出入りする裏の出入り口に20キロの玉ねぎ入りの網袋が置いてありました。




店内も店の外(裏口までも)も怪しげな青いライトで照らされているのは「ブルー・ナイル」の店名からインスピレーションを得た個性的な演出のつもりらしいのですが、かなり気持ち悪いです。
特に同席した人たちの顔色が悪く見えるのが好ましくない。

10年ぐらい前まではいかにもインド料理屋らしい強烈な色遣いの内装で、額装したインド(バングラデッシュ?)の観光写真が飾ってある、薄暗くレトロな雰囲気だったのです。

はっきり言って、そっちの方が好みでした!



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コメント (4)
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