ストックポートのショッピングセンター、マージーウェイ Merseyway の外壁の...
最近、完成したモザイク画のミューラル(壁画)です。
そばによってみるとビックリ、すべてビンのプラスチックのフタを使った廃材利用です。
ー般からプラスチックのフタの寄付を募っていたアーテイストが、このそばの空き店舗のショーウィンドーいっぱいに、集まったフタを色ごとに透明な箱に詰めディスプレイしていましたっけ。てっきり、溶かして立体造形にでも再成するんだと思っていました。
フタそのままのモザイク画とはエコロジーを意識した斬新なアイデアです。
モチーフはストックポートの野生動物(動物のリアルな描写と比較してマンガっぽいキノコの装飾性が疑問ですが!)。
アカギツネ、アナグマ、サギ、ハリネズミ、カエル、カワセミ、ハト、アカゲラ、ケストレル(タカ)、レッド・アドミラル(チョウ)、マンチェスターのシンボルのハチ...すべて私もストックポートで見かけたことがあるイングランド固有の野生動物です。それと...
この、絶対にイングランド固有の野生動物ではない南国のトリ!
私の家でも私が子供の頃に飼っていた「ダルマインコ」に見える、だるまさんのヒゲの模様を持つこのエキゾチックな野鳥が1990年代ごろからロンドンを中心にしたイングランド南部に定住して数を急速に増やしているらしいことは聞いていました。ニュース映像などでもたびたび見ています。その野鳥の英語名までは憶えていませんでした。
「ここストックポートにもいるの?」
ダルマインコの英名が red-breasted parakeet だとウィッキピィーディアで突き止め、検索してみたのですが、ストックポートとの関連性は全く見つかりませんでした。
次に「Stockport」 と 「parakeet (インコ)」で検索してみたらたくさんの項目にヒットしました。
このトリは、ハツミミ!ワカケホンセイインコ ring-necked parakeet (以下;ワカケ)で、ダルマインコではありませんでした。だるまさんのヒゲが、ダルマインコより細く、輪になって首の後ろでうっすらとつながっているので「ワカケ」なんですね。
今回の話題は前回に続いて、英国の美しい外来種のトリ...です。
野鳥観察サイトから勝手に借りた写真です☟
頭部がグレーで、お腹がピンクのダルマインコと違って、ワカケは(ほぼ)エメラルドグリーン1色です。
ストックポートを含むマンチェスター南部は、少なくとも2万羽の生息が確認されている大棲息地だそうです。知りませんでした!見たことがありません。見たいです!公園や民家の庭、線路沿いなどで多数目撃されています。
イングランドで野生化した理由は諸説あるようです。
1951年公開の英米合作映画、「アフリカの女王 the African Queen 」の、ロンドンの撮影スタジオから大量に放された撮影用のワカケ。伝説のギタリスト、ジミー・ヘンドリックスが1960年代に、Wham! のジョージ・マイケルが1980年代にそれぞれロンドンで放したつがいのワカケ...が繁殖したという「都市伝説」めいた説が知られているそうです。
「ビンの蓋モザイクアート」の隣の、ジミー・ヘンドリックスの肖像ミューラルです☟以前のストックポート日報からの転載です。
1987年の英国南部の突風で破壊された、元貴族の邸宅だったロンドン西部の Syon Park の巨大な鳥舎から大量に逃げた、という説がいちばん信ぴょう性が高いそうです。
1930年代と50年代には世界的なオウムのブームがありました。言葉をよく憶え、手乗りにもなる知能の高いワカケは1980年頃まで人気のペットだったそうです。逃げたり世話がしきれなくなって放されたりした個体もかなりいそうです。
適応力があるようですね。
「インドやスリランカなど熱帯地方のインコが寒いイングランドで生存できるのか」と疑問に思った人もいるでしょう。北海道より緯度が高いイングランドはめちゃくちゃ寒いと思っている日本人は多いようですが、その実、冬の寒さは東京より穏やかです。
「ワカケ」は、日本でも広範囲にわたって野生化しているようですね。
で、このミューラルですが...
環境問題を考えて時間がたてば分解されるプラスチックも開発されてきていますし、けっこう色も褪せるはずです。耐久性はだいじょうぶなのかなぁ。もちろんフタのモザイク作家はプロでしょうし、ちゃんと知ったうえでの制作でしょうけど。