犠牲に為られた方々にお悔やみ申し上げます。
【モンス(ベルギー南部)賀有勇】「がれきの中を逃げた。戦場のようだった」。欧州連合(EU)が本部を置く「欧州の首都」の空港や地下鉄を狙った同時テロ。空港で爆発に遭遇した人々は、黒煙を上げ、窓ガラスが大破したビルを背に険しい表情で走って逃げた。パリ同時多発テロの容疑者逮捕劇から4日後。通勤時間帯を襲った惨事に、ブリュッセル市内は再び厳戒態勢に包まれている。
「2度目の大きな爆発で天井が崩落した。あちこちが血だらけになり、けが人が倒れ、荷物が散乱した」。爆発10分前にジュネーブからブリュッセル国際空港に到着したという男性は、地元テレビ局に爆発直後の様子を語った。爆発があった出発ロビーでは、爆風ではがれ落ちた天井材や窓ガラスが散乱。床にはけが人から流れる血と、爆発で破損した配管から出た水が混ざっていたという。火薬のにおいが立ちこめていたとの証言もある。
報道によると、1回目の爆発は、搭乗手続き客で混み合うアメリカン航空のカウンター近くで起きた。空港職員の男性は英BBCに「1度目の爆発の後、皆が同じ方向に向けて走って逃げる途中でまた爆発があった」と証言。2度目の爆発は最初の爆発現場から離れたコーヒー店の前で起きたという。
現場に居合わせた英スカイニュースの記者は、2度の大きな爆発音の後に「建物が揺れるのを感じ、粉じんと煙に覆われた」と話した。「爆発音がした方向から、放心してショックを受けたような表情で人々が逃げてきた」。ソーシャルメディアに投稿された映像では、窓ガラスが大破し、黒煙が上がる空港ビルから必死で逃げる人たちの姿が映っていた。
空港では、すべての便の発着が停止され、バスで搭乗口まで移動していた乗客らはバスから滑走路上に降ろされ、不安な表情を浮かべていた。中にはいち早く混乱の現場から逃げ出そうと、高速道路上を徒歩で歩く人もいた。
一方、EU本部近くの地下鉄駅で起きた爆発現場では、駅間で停止した電車内から徒歩で逃げ出す人の悲鳴や慌てた様子の動画が独メディアに投稿されていた。ツイッターでは、現場に居合わせた男性が「列車から降車して避難するよう指示された。煙がトンネル内に充満している」と書き込んだ。駅近くにいた女性はベルギー紙に「全身大やけどで血まみれの人を目にした。本当におぞましい光景だった」と話した。別の男性(32)はAP通信に対し、「列車が駅を出た直後に大きな爆発音がした。駅には多くの人たちがいたので、周囲はパニックになった」と顔についた血をぬぐいながら語った。
毎日新聞 3月22日(火)20時16分配信
パリに続きブルュセルでもISのテロである。ブルュセルはベルギーの首都だけではなくEUやNATOの本部が置かれているヨーロッパの中心地である。ここでテロ起こすとはEUの結束を強固にする可能性が高い。一時的には混乱するであろうがEUが今後ISの排除に動き出すであろう。
ベルギーは日清戦争や日露戦争で、「日本軍が敵兵の人肉を食う」など報じた米国の新聞を、大使館に勤める男爵が「日本軍は規律が正しく、スバラシイ軍隊である」と本国に報告してくれたため、変な噂が払拭された。当時の世界は爵位を有する「紳士」と新興国の労働者でしかない米国の記者の信用度は大きく違っていたのである。第一次世界大戦で日本もベルギーに「恩返し」と支援した。また皇室とベルギー王室との関係も良好である。
独国の人道主義がこのような大事件を起こしたのである。現実世界は性悪説でしか機能しない。三権分立がその良い例ではないか?性善説でよければ独裁も良いということである。法治国家という先進国の最低条件もこの性悪説で構築されている。そして皮肉にも宗教さえこの性悪説の影響下にある。
しかし宗教指導者が神の如く独裁を始めれば、今回のように異教徒、ムスリムの狂信者から見たキリスト教徒にはどれだけ残酷でもいや残忍さが天国へと近づくと考えている。
世界史を省みれば幾らでも証明できる。ジハードを叫び自爆するように命令する者が命をかけることがない。日本の特攻(神風)の発案者たる大西中将は、終戦直前に切腹したぞ!それも介錯を禁じ15時間も苦しんで逝った。「先に逝った連中に土下座して謝るつもりだ」みたいな事を言って。
歴史は繰り返すのか?ヨーロッパ中でムスリムの排斥が盛んになると予測される。今回は先住民たるキリスト教のヨーロッパ人に「自衛」との大義名分がある。本当に十字軍の再来がある可能性が高い。そして米国のトランプ大統領候補の主張のようにヨーロッパも保護主義にはしる可能性が高くなる。シュエール・ガスを石油の代わりにエネルギーとすれば、米ドルも石油の保証無しに基軸通貨の地位を維持できる。民主主義と程遠い中東諸国にも気を使う必要がなくなる。
しかし独国はそう簡単ではない。VWの訴訟が多くの国で起きている。また、保有債権の多くが中国の債権であるためだ(「法的な債権」と言う意味で金融債権も含むがそれが全てではない)。しかもギリシャ問題も残っている。
英国のEU離脱を決める国民投票がある意味大きな流れを占う上で重要な出来事となることが予測される。可決すればEU崩壊であり、ヨーロッパ諸国に戻る。独、仏、英が実質的にEUを支えている大黒柱なのであるから。
仰るとおり、ジハードと特攻はそういう違いがありますね。同様に、日本人をお花畑にしておきたい人達も、有事の際は絶対に我先に逃げるタイプだと思います。ハト山さんが首相だったら、民主政権のままだったら…考えると恐ろしいです!