社会科学上の不満

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外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

「中華」

2007-06-24 17:20:56 | 外交と防衛
 「中華人民共和国」や「中華民国」の「中華」とは何ののでしょうか?
中国は歴史が古く「中原」を中心に動いてきました。日本や朝鮮半島、いや東南アジアに大きな影響力を与えてきました。食事に「箸」を使う文化圏であり、漢字を使用する文化圏です。中国が世界の「中心」であり文化の「華」であると自負してきました。しかしアヘン戦争以来西洋諸国に半植民地化されてきました。この時西洋諸国に植民地化されなかったのは日本と日本に併合された朝鮮半島だけです。この事実は中国国民が認識するところですが、反面ナショナリズムたる「中華思想」も湧きあがってきています。また、朝鮮半島は「宦官」の制度まで輸入していた稀な国でもあります。中国に近いことが先進国と長い間思ってきた国です。現在「中華思想」が一番残っている国は自分たちだと思っているのが韓国です。しかし中華人共和国が経済発展すればするだけ、中華思想の後継者たる自負が崩れてきます。まして、中国から自分たちより遠い日本が世界で活躍することなど心情的に許せないのが、中国大陸と朝鮮半島の国の人々の心の根底にあります。
 根底にこの「中華思想」があるため、西洋が作成した国際法は「無視しても構わない」という考えが根強く残っています。しかしオリンピックを前に民衆マナーの悪さや、溢れる海賊版の取締に躍起になっています。オリンピックで訪れる海外からの観光客に暗部を見せられないという面子もあります。しかしこれらの考えは中国のトップの方々だけの考えで、10数億の民衆には根着いていません。3億人近い方しかその様なことを思ってもいないわけです。3億人といってたら現EUと同じ程度の人口ですから凄いものですが、中国では人口の1/4程度といったところです。
 しかし、上海万博まで現在の中国が安定していれば良いと希望します。現在株式市場のバブルが否めない中国で、いつ中国発の世界恐慌が起こるか誰も予測できない状況にあります。多くの識者が、「オリンピックまで」「上海万博」までと予測しています。しかし資本主義の初心者たる中華人民共和国政府がこの中国経済を難着陸させ得る可能性は低いと見るのが一般的のようです。そのため、内政の不備は外に目を向けさせるのが常です。前回のblogで書きました、「劉華精」のドクトリンに沿って台湾併合を行なう可能性が否定できなくなるのです。タイムスケジュールも微妙に重なりますし可能性を否定できません。また、昨年制定された「国家分裂法」で台湾との併合が含まれています。
 例え中国発の世界恐慌になり「中国もやっと世界中心になった」と開き直られても困ります。
 この先中国の動きには要注意です。先日も株式市場の大暴落がありましたがこれが序章とならなければよいと祈るばかりです。

 
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