社会科学上の不満

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中国がフランスの戦闘機購入か?

2010-11-14 00:18:58 | 外交と防衛

 フランスの「ラ・ファール」戦闘機を中国が100機ほど購入するというニュースを耳にした。その真贋をまずは確認したい。仮に本当だとしたら小泉元首相とブッシュ元大統領が国連でこの話を一度潰しているが、菅政権ではそれを潰せなかったことになる。

 本当であれば大きな疑問が生じる。現在の中国空軍は旧ソ連製のパクリ(Mig-21の発展系)かロシア製(Su-27)のパクリかイスラエル製のライセンス生産(J-10)かいずれかの戦闘機を採用している。ここにフランス製の戦闘機を組み込んでそのメンテナンス等のシステム体系は維持できるのだろうか?大いなる疑問である。確かに機関砲弾は30mmで同じであるが、その他ミサイル等は互換性がない。赤外線追尾方式以外のミサイルはその機種限定と言うことか?現在の空戦は管制支援(AWACS等)とミサイルの性能で決する。ドッグファイトは2次的である。航空機の性能だけで決することはありえないと考えたが良い。更に現在の航空機は1機種1ライセンスであるこれはパイロットだけではない。整備士も同様であり、設計思想に一貫性がないとかなり混乱する。

中国は自前で全ての部品を生産できるわけでない。稼働率を維持できるのだろうか。

 まさか空母搭載機として海軍で使用するのであろうか?確かロシアからSu-30を購入とするハズであるから、2機種体制を組むつもりなのか?空母ヴァリヤーグはスキージャンプ台発艦方式であるのでその運用は考えにくい。

 また武器輸出国は輸出品を自国使用品より10~20%ほど能力を落とした物を輸出するのが常である。予断だが自国使用品より高性能に改良し使用するのは日本ぐらいである。

 まあ人民解放軍がそうしたいから輸入するのであろうが、ここに北京政府のシビリアンコントロールが効いているとは思えない。そもそも社会主義国で軍と対立して政権を維持できた国家はない。ロシアを思い出してほしい、エリツィンが大統領に就けたのはクーデター側に就くはずだった軍がエリツィンに就いたためだった。社会主義国家は常に軍のご機嫌を伺う必要があるのだ。日本の左翼は軍事がお嫌いだが、現実の社会主義国では軍の協力がなければ政権を維持できない。

 

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