社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

お茶は戦略商品か?

2015-06-13 00:00:17 | 外交と防衛

 今回は気分を変えて「お茶」の話をしたい。「お茶」をバカにしてはいけない。歴史の大きな転換期に「お茶」が絡んでいることが多々ある。

 代表的な出来事は1773年のボストン・ティーパーティー事件である、これが米国独立戦争の発端となる。英国により紅茶が禁輸されたため代用品とてコーヒーを薄くして飲む習慣が米国に起きる。アメリカンコーヒーの始まりと言われているが本当か?ティーパーティーとは現在米国内で小さな政治的会議の俗称であり、米国民主主義の原点でもある。

 1823年、紅茶の支払いが出来なくなった英国、当時「茶葉」の代金にヨーロッパ中の銀が無くなったと言われた。銀の代わりに中国(清国)にインドで栽培されたアヘンを売り込んでいた。当然中国(清国)がこれを禁止した。故にアヘン戦争が起きる。お花畑の方、「歴史は正しいものが勝利するのではなく、強い(賢い)者が勝つ」と言う見本みたいな事例である。「平和・平和と叫んでいても神は助けてはくれない」と言う歴史的事実である。因みにアヘン戦争の立て役者が、国際ユダヤ資本セブン・シスターズの一つサスーン財団である。その孫がルーズベルトに日本を中国大陸から追い出すように唆していた一人、上海キングと呼ばれたビクター・サスーンである(実行はその部下)。神戸の北野の異人館にその屋敷の一つが残る。坂本竜馬の協力者グラバーはサッスーン財団のメンバー。

 日本も日露戦争の戦費を用立ててくれたクーン・ローブ財団と共に中国国内におけるユダヤ人の国建設(河豚計画)に陸海軍と鮎川財閥(日産)が中心となり動いていた。が、日独伊三国同盟成立でポシャッた。

 余談であるが、アールグレイは失われた中国の秘術の復元であり、ジャクソンがこの偉業をなし得た。ジャクソン社のアールグレイがオリジナルと言うことになるのか?残念ながら未だ飲んだことがない。

 1991年ソ連崩壊による旧ソ連共和国間に於ける内戦。意外に知られていないが紅茶の消費量が世界4位であるロシア。その数少ない紅茶生産地カフカス(コーカサス)地方、ジョージア(旧グルジア)共和国やチェチェン共和国の紛争地帯でもある。パイプラインのコースでもあり更にオスマントルコの文化圏も近い。現在落ち着いているようだがまだまだ火薬庫である。ロシアがチェチェン問題に執拗な要因の一つが「お茶」と言われている。

 ロシア人とお茶とはそれ程密接である。因みに茶葉はアッサム種であり、代表的な商品はウィタードと言うメーカーから「ロシアン」で販売されている。個人的感想はデリケートなアッサムと言う味わいであった。ブルーベリーのジャムが合うと思った。少々割り高になるが、ブラックベリーのジャムやザクロのジャムとこのロシアンを気持ち濃い目にしてみては。ジャムの美味しさが引き立つようだ。

 コーヒーがこのお茶の地位を脅かしているが、お茶ほど人類史に影響を持つ商品となるだろうか?正に石油や食料(穀物)に近い戦略商品でもある。その為にはお茶のように国際ユダヤ資本の後ろ盾が必要である。お茶のオークションはロンドン・オークションが権威もあり最大である。主催は国際ユダヤ資本の長ロスチャイルド財団である。ダイヤモンドのデビアスや保険のロイズの親分である。

 意外に思われるかも知れないが、トルコやガルフ(ペルシャ湾岸国)ではお茶の需要が大きい。トルコ・コーヒーより「お茶」だそうだ、知人のトルコ人やUAEの連中がそういっていた。

 更に犯罪にも「お茶」は大きな影響を与えている。仏国で、20世紀最大の絵画の贋作者が逮捕され、刑務所で最後を迎えた。生前彼が言うに「古びた感じ」を出すのに紅茶に贋作の絵を漬け込むのだそうだ。リプトンよりトゥワイニングの方が良いそうである。配合は公開されなかった。

 「お茶」一つで世界史の背景が見え隠れする。日本は緑茶が一般的であるがTEAと言えば紅茶を指す。年間約280万トンの生産量があるが殆ど紅茶である。

 最近、シリコンバレーでは砂糖の入っていない日本の緑茶が「COOL」と言うことでエンジニアの間で大流行している。「甘くないお茶」と言うことで。

 因みに私は紅茶もブラック(ストレート)・ティーかミルク・ティーが基本である。茶葉に問題がある時ぐらいしかレモンを入れない。茶葉のお勧めは、リッジウェイのHMBである。

コメント (1)
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