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社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

シュミュレーションの必要性

2007-05-08 17:04:37 | 社会常識と教育
 シュミュレーションが日本人は意外に苦手です。それは歴史教育に問題があると考えます。「歴史にIFは無い」と言う言葉が有名ですが、「歴史のIFを考える」ことが、孔子の言う「温故知新」であり、歴史と言う人間にだけ許された社会的な能力を現実社会に活かして行く方策だと考えます。他の生物は子孫に遺伝子を残すだけです。世代が異なれば同じ反応を示します。しかし人間は歴史を有しているため、世代が異なっても同じ過ちから逃れることができます。何度もこのblogで記載しましたように、社会科学の実証には膨大な時間が必要です。その実証中の現実をみてその変化を感じることは大変難しいことです。
 その「歴史を活かす」方法が「シュミュレーション」です。シュミュレーションの結果を基に予めいくつかのシナリオを用意してことに当たれば、問題に対処できます。また現在起こった問題が歴史上のどのタイプか想定できれば、その対処方法の成功も失敗もいくつかは実証されています。
 かつてアメリカはこのシュミュレーションの能力が以上に突出していました。現在はその能力かなり落ちているようです。その原因を考えて見る必要があります。
社会主義的傾向が強くなるとその社会では犯罪者の権利が被害者の権利より尊重されるケースが多くなります。1970年代のアメリカがそうです。ベトナム戦争の敗戦により社会に「モラル」と言う言葉がなくなります。1950年代のアメリカの社会は日本人の憧れでもあり、「良きアメリカだった」とアメリカ人の多数が回顧しています。ここにはモラルがありました。イギリスも「日の沈まない帝国」と呼ばれたビクトリア女王時代は「紳士の誇り」が世間の常識でした。しかし、アメリカもイギリスも経済危機でこの「モラルや紳士の誇り」が拝金主義にとって代わられました。現在の日本も「恥」の文化が崩壊し、支払能力があるのに保育園の月謝や給食費の未払い家庭が増加してきました。これは順法精神の低下でもあります。特に「違法行為も当局が何も言わなければ言わないほうが悪い」と言ったモラルでは今後の未来が、イギリスやアメリカの歴史を見れば予測できます。この流れを別の流れにするにはどうすれば良いのでしょうか。
 かなりの荒療治をする必要があるのではないでしょうか。この荒療治に右翼も左翼も関係ないようです。しかし、右翼のアンチテーゼとしての左翼が存在するのならば、新たな道を探さねば左翼は、あまり存在意義(不法労働行為の監視以外)が無いのではないでしょうか。
コメント (1)
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