Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

大晦日 + レボン・ヘルム +ミラノ

2009-12-31 | Rock
 本年もたいへんお世話になりました。ありがとうございました。皆様には良い年をお迎えくださいますよう、お祈り申し上げます。
私も、来年は力の籠った仕事が出来るようにしたいと思います。



今年の夏くらいから市販のホット・ケーキ・ミックスで作るパン・ケーキを、毎週のように焼いています。単純な作業ですが、途中で余計なことをしている間に焼き過ぎてしまったり、なかなか思い通りになりませんでした。ようやく最近になって満足のいく確率が高くなって来ました。まぁ、集中していればいいだけの話なんですが。

でそこに蜂蜜やメイプル・シロップをかけますが、画像のLPジャケットに似たラベルのメイプル・シロップもあります。長い話ですみません、冬らしい絵で締めようかと思って。

ザ・バンド解散後の1977年、ドラマーのレボン・ヘルムがRCOオール・スターズというバンドを組んで出した一枚です。
ポール・バターフィールド、マック・レベナック、ブッカーT.ジョーンズ、スティーヴ・クロッパー、ダック・ダン、トム・マローン、ルー・マリーニ、アラン・ルービン等など、S・クロッパー以下はブルース・ブラザース・バンドでも馴染み深いですね。

一応年末の片づけをしていたら、須賀敦子さんの「コルシア書店の仲間たち」が出て来ました。

ミラノの中心、ドゥオモの頂に毎夜明りの灯るマリア像があるのをご存知の方も多いでしょう。夜、他の街から戻って来る時など、住んでいるわけでもないのに懐かしいような気持ちになるのは不思議です。

その須賀さんの著書の巻頭にある詩を引用させていただいて、終わりたいと思います。


   ミラノ

石と霧のあいだで、ぼくは
休日を愉しむ。大聖堂の
広場に憩う。星の
かわりに
夜ごと、ことばに灯がともる。

人生ほど、
生きる疲れを癒してくれるものは、ない。

              ウンベルト・サバ
                 須賀敦子訳








では、良いお年を―――――っ!
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冒険者たち / Les Aventuriers

2009-12-30 | Others
 本日は1967年のフランス映画「冒険者たち」、ロベール・アンリコ監督作品。かなり有名な一本なのではないかと、勝手に想像していますが、私が初めてTVで観たのは中学生の時だったと思います。
その後映画館へも観に行きました。画像はLDの裏面で、解説の川本三郎さんも「それにしてもジョアンナ・シムカスはなんと美しかったことだろう」と書いてますが、本当に眩しかったですね。



初めて観た中学生の時は、不幸を運んで来たかに見えるセルジュ・レジアニをのろったように記憶していますが、大人になって観たら自分自身の受け止め方が変化していて、それも可笑しかった。

オムニバス映画「パリところどころ」で、ジョアンナ・シムカスはゴダール監督担当のパートでちょっとおかしな女の子を演じていたり、どれもそれなりに面白いのですが、やはり最初に出会ってしまったからか「冒険者たち」にはかなわない所があります。
アラン・ドロンらのなんでもないようなファッションなど、他にも見所は興味をもって観る人の数だけ有るのではないでしょうか。



タイはプリントのドット、ポケット・スクェアはシルク。
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絶壁の彼方に/ State Secret directed by Sidney Gilliat

2009-12-29 | Others
 今回は1950年シドニー・ギリアット監督作品「絶壁の彼方に」です。DVD化されているかどうか、ちょっと把握しておりません。
出演はダグラス・フェアバンクス・ジュニア、グリニス・ジョーンズ、ジャック・ホーキンス、ハーバート・ロムなど。グリニス・ジョーンズという女優は馴染みがありませんが、現在の日本の女優さんに例えると熊谷真美さんみたいな感じですね。映画はヒッチコックの「海外特派員」などにも通じる英国製サスペンス。



D・フェアバンクスの息子、ダグラス・フェアバンクス・ジュニアは当時ウェル・ドレッサーの一人に数えられた人で、この映画では冒頭と末尾にそれらしいスタイルを見ることが出来ます。個人的には、この人の場合頭の形からタイのノットがセミ・ウィンザーでなく、フォア・イン・ハンドだったらもっと良いのになあと思います。
ダグラス・フェアバンクス・ジュニアは普段ロンドンに暮らし、そこで服を誂えていたそうなのですが、その頃は怖いジョーン・クロフォードからは解放されていたのでしょうか。



光沢抑えめな朱子織のタイ、ミニ・ヘリンボーンのBDシャツ。ポケット・スクェアはシルク。


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Better Days + 足るを知る

2009-12-28 | Rock
  今回のはアルバムの内容よりもデザインで有名かとも思います。これを初めて聴いたのは、ブルースを聴き始めた後だったので味の薄い印象でした。

ロバート・ジョンソン、ビッグ・ジョー・ウィリアムズ、少しひねってパーシー・メイフィールドの曲などを演ってます。
メンバーは、ポール・バターフィールド、エイモス・ギャレット、ジェフ・マルダー、クリス・パーカー、ビリー・リッチ、前回のドクター・ジョンとも演っていたロニー・バロン。曲によって関係のあるマリア・マルダー、ボビー・チャールズ、デヴィッド・サンボーンなんかが加わります。



前回のTV番組の話の中で、我が家もたまに行く寺にある「足るを知る」の話が出ました。

映画「孔雀夫人」でも、回転の速い新世界の人から見ると旧世界はゆるく見えてしまいます。
ご存じの方も多いと思いますが、イタリアで例えば土曜の晩に予約なしでレストランの空席を尋ねると、まったく埋まってない時間でも「残念ながら予約でいっぱいなのです」と断られたりします。他の土曜、予約を入れてから同じ店を訪れると、やはり予約なしのお客さんが断られるところに遭遇します。土地の人には、「十時半頃だったら空きが出るかも知れない」と答えたりします。

店の格にもよるのでしょうが、何回転もさせようという考えがないんですね。
並のレベルの店でも予約の時間を尋ねない所もありますし、来るまでずっと空席のまま取って置いてくれます。

稲盛和夫さんも以前「足るを知る」を引いてグローバルに語っておられたように思います。
しかし現実は、今年加速したファスト・ファッションのように、使い捨てを煽って購買へ結びつける方向へ進んでいたりします。実際には購入者が来年以降もそれを着続けるかもしれませんが。

そんな中で先日お目にかかったアパレルの方が、「取引先からコストを抑える為にブランド毎に素材を変えないよう注文があったが、そんなことをしていたら商品に面白味がなくなって、ブランド自体ダメになってしまう」という見識あるお話を伺って、救われる思いがしました。

先ほどの飲食店の話ですが、現今の日本の状況下では参考になりませんので、なんとか乗り切って美味しい物を出し続けていただきたいです。



シャツはクリーム地に、青二色・茶・紫のグラフ・チェック。タイはシルクで、グレー地にクリームと茶の糸。タイが珍しいグレー・ベースだったので、トラウザースはハウンド・トゥース。
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ドクター・ジョン / Dr.John + W・ワイラー「孔雀夫人」

2009-12-27 | Rock
 今回はニューオリンズのドクター・ジョン、たまに本名のマック・レベナックになっている時もあります。この盤は1972年の作品で、たぶん初めて聴いたニューオリンズ音楽だと思いますが、不思議なサウンドにすぐ虜になりました。
プロフェッサー・ロングヘアー、アール・キング、ヒューイ・スミス.......この「ガンボ」アルバムに収録されている曲のオリジナルを遡らずにはおれないようになってしまうという、この音楽にとりつかれた人が辿る道を歩んだのでした。(確証はないのですが多分)

いつだったかネヴィル・ブラザースと来日した時には、アンコールがニューオリンズ・メドレーになり、行った事はないのですがマルディ・グラを切り取って見せてくれました。かなり予定時間をおして演奏は続けられ、このアルバムに収まっている曲も勿論カネやタイコを打ち鳴らして盛り上がってました。



今朝TBSサンデーモーニング年末スペシャル「世界の行き詰まりと時代の要請」はご覧になりましたか。肥大化した資本主義経済の破綻を、歴史的な解説から今後の視点までコンパクトな時間の中に纏められていました。

その中で、短期間におけるアイスランドのバブルと経済破綻から学ぶ価値観の再構築というのが、とても解り易かった。また、お題目を唱えるだけでなく具体的な方策ももちろん不可欠だということも。
そこから、「命と心」を最上位に置く価値基準の再構築が求められているのではないかということが、印象的でした。家族やコミュニティを大事にして............とそこまで書いていたら、ウィリアム・ワイラー監督「孔雀夫人」を思い出しました。

1930年代の作品で、原題は主人公の名です。一代で自動車会社を築き上げたダッヅワースが経営を人に譲って、働きづめだった時間から解放され、妻とヨーロッパへ旅立ちます。
その頃まだ建国150年くらいの歴史の浅い国から来た夫婦、しかし時間が停滞したように見える旧世界の人々に比べたら莫大な富と憧れを抱いています。環境の違う世界に身を置いてはっきり見えてくる夫婦の価値観の相違、そこに新世界と旧世界の相克を巧みに織り交ぜて、目の前に見せてくれた記憶があります。

またまた話が飛んでしまいましたが、TV番組の方では「価値基準の再構築」にいたる道程の一つに、本当に社会から必要とされる良い商品を作るのも、過去にあった再生の道だという話がありました。救われる話です。



シャツは青のグレン・チェックで、柄がかなり正確に表現されています。タイは横畝に小さな花のモチーフが並んで、ポケット・スクェアはシルク。
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アート・ペッパー / Art Pepper

2009-12-26 | Jazz
 今回はアラン・ドロンではなくて、アルト・サックスのアート・ペッパー。この時期の録音はCDで内容の詰まった物があって、やはり一頃よく聴きました。
妖しいばかりのスローから、波の頭から頭へ飛び移るように軽快な乗りのリズムのあるものまで、体調はけっして万全ではなかったと伝えられていますが快調にこなしてます。
それにしてもLPジャケットの横顔がアラン・ドロンに似てないですか。



クリスマスも終わって、足早に門松が目立ってきました。
何という事もないのですが、追い立てられるような忙しなさは師走だからでしょうか。
今日も何か温かく美味しい物を作って、ほっとしたひと時を味わいましょう。



エスコリアル・ウールのジャケット。タイはカシミヤ70%シルク30%、ポケット・スクェアはシルクです。 
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ジュディ・ガーランド / Judy Garland +ツィード・ジャケット

2009-12-25 | Jazz
 この画像を撮る時、高級な鼻歌のような感じがするステファン・グラッペリをかけていたら、たいへんテンポが良かったので次からはこれだと思いつつ作業をしていたのですが、その時になるときっと違うものを聴きたくなると思います。

画像も使えないくらい写りが悪い時があって、撮り直した事もあったのですが、やはり気分が変わってくるので同じコーディネートにはならないのが、自分で撮っていても不思議なことです。

今回タイは上から三番目だけウール60%シルク40%で、他はカシミヤです。






以前、自分で聴いているコンピレーションの話を書きましたが、それに使っている「I can't give you anything but love」を歌っているのがジュディ・ガーランドです。この盤ではないのですが。

子供の頃から舞台で育ったからなのか、つい精一杯声を張り過ぎてしまう歌が多いような気がしますが、先の「捧ぐるは愛のみ」は子守歌のようにゆったり歌っていて素晴らしく癒されます。

アメリカの出版社ランダム・ハウスの社主だったベネット・サーフの「アット・ランダム」や、サミー・デイヴィス・ジュニア著「ハリウッドをかばんにつめて」を読みますと、当時ジュディ・ガーランドがどれくらい多くの人々から愛されていたかが良く解ります。この辺がリアル・タイムで知らないとつかめない所です。
その後にやってくる悲しい結末を思うと、とても残念です。最近の話ではマイケル・ジャクソンの境遇がちょっと似た側面があったかも知れません。

ちょっと寂しい話になってしまったので、陽気な人に助けてもらいましょう。
ジェリー・ルイスとの底抜けコンビでも有名なディーン・マーティンです。
D・マーティンの「Everybody loves somebody」は音がクリスマスっぽい感じがすると個人的にずっと思っていて、逆に普段は違和感があるくらいです。

映画におけるジュディ・ガーランドについては、また別の機会に書きたいと思います。



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オージェイズ / The O'Jays

2009-12-24 | Soul
 ひょいと出てきたゲイリー・クーパーの写真を眺めていたら、確か他にも色々なタイプのツィード・ジャケットを着ていたはずだと思い出し、写真集を見始めたらつい関係ない所まで見入ってしまいました。
今の人の目で見ると、ゲイリー・クーパーのジャケットのゴージが随分さがってるなあと思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、これは身長190cmかもう少しあったクーパーが常人より大きく見え過ぎないよう、仕立屋さんが調整した体型補正効果ですね。小柄な方の場合は逆にゴージ・ラインが肩の線と平行に近くなります。

本日はツィード二日目ですが、前回書きましたように本体のジャケット自体の色柄が参考になり難いので、ご容赦ください。シャツは少しづつ違うようにも見えますが、4画像とも一緒だったと思います。
他は以前使っている物を使ってますので、見たまんまですね。
ちょっと困ってシャモアのグローブを挿してみました。





なぜクリスマス・イヴにオージェイズかという気もしますが、1991年に出た彼らのクリスマス・アルバム「Home For Christmas」はクリスマス抜きにしても、聴かせる内容になっています。そんなこんなでクリスマス・アルバムを色々集めていますが、その時期に家で聴いたことはありませんでした。

画像の「Back Stabbers」は1972年の作品。私より上の人たちはダンス・ミュージックとして、タイトル曲のお世話になった方も多いかと思います。
個人的には「992 Arguments」「Listen to the clock on the wall」「Shiftless,shady,jealous kind of people」から最後まで怒涛のような充実感が気に入ってます。

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Harris Tweed & Donegal Tweed

2009-12-23 | Others
 先日秋冬のコーディネートが二順目に入ったのですが、急遽ツィードを挟むことになりました。
最初の二つはHarris Tweedで、上は淡いベージュと生成りみたいな糸のヘリンボーンに、淡いピンクやサックスのストライプ。下は茶のヘリンボーンにブルーグレーのペインがかかっています。

実は普通のグレーのヘリンボーン等、ご参考になりそうなものを持っていません。下の茶はまだしも上のはあまり一般的じゃありませんね。
シャツは、色がとんでよく見えませんが上がピンクのオックスフォード、下が紺と茶のストライプでツイル。タイはベースがウールでシルクの糸で格子が入っています。



つぎは上段がDonegal Tweedで、スロート・タブや腰はべローズ・ポケットという仕様になっていて、まぁ野良着みたいな物でしょうか。肝心の野良がないんですが。
寒い日に画像つくったのか中にスウェード・ベスト、ウールのプリント・タイ。

下段はHarris Tweed。これも一般的な柄でなくてすみません。
着せ始めたら、どこかで会った人みたいな雰囲気になってきて、何処だったかなあと考えていたんですがやっとわかりました。特定の人とかではなく、よくイタリアの食堂とか食料品店の主人なんかで、こういう格好した人がいるんですね。知らず知らず刷り込まれてしまったのかも知れません。ポケット・スクェアも忘れてしまいました。



画像を撮りながら音を流していますが、もちろん全く関係ない音楽だったりします。最近久しぶりにこのCD「Rhythm COUNTRY and Blues」を聴いてみたら、一曲目から気持ち良くてギターは誰かとクレジットを見ると、ベテランのReggie Youngでした。
二人一組のシンガーやプレイヤーが、R&Bなどの良く知られた曲を演奏していますが、「Ain't nothing like the real thing」「The weight」「 Patches」等、忘れられていたようなのもすくい上げています。

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100 proof aged in soul

2009-12-22 | Soul
 今日はHot Waxレコードの100proof aged in soulです。この盤も何の予備知識もなしに買ったんですが、すごいジャケットに何も期待していなかったせいか一回聴いて興奮しました。Don DavisのプロデュースしたSteve Manchaは聴いていたのでリード・ヴォーカルが誰かすぐ分かったのですが、思いがけず出会ったようで嬉しかった記憶があります。



先日、レコード借りたお返しと言ってチーズまで頂戴しました。

昔は海外で食事する時も、若気の至りで、食後に甘い物など食べられないと思い込んでいました。ある時、ワゴンに乗った物がどれも美味しそうなので、一ついただくと、癖になるのに時間はかかりませんでした。

そうなると今度はチーズです。一時期、家でも週に三四回食べるようになっていました。
ある日風呂に入ると、何か乳製品のような臭いがします。何かと思ったら、体を洗う綿とシルクのタオルからチーズの香りがするのでした。

先週宴席で偶然この話をしたら、冗談かと思って最初誰も信じてくれません。順を追って説明すると、ようやくオチのつく話でないことが解ってもらえましたが、体験しないと俄かには信じ難いかも知れません。

その後「四里四方に病なし」等の言葉のあるのを知り、正反対の食生活を振り返ったりしました。今は以前のような極端な欧米化?は警戒しつつ、食べたい物を食べています。例えばチーズなら、物にもよりますが、熟して熟してという所まで引っ張って、夫婦して「うわっ」とか言いながら食しています。

という訳で、いただき物も只今熟成中です。ありがとうございました。



カシミヤ・タイ、ポケット・スクェアはシルク・ウール。
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The Dramatics

2009-12-21 | Soul
 今日はドラマティックスの1986年のアルバム「Somewhere in time(A dramatic reunion)」です。
五分近くにわたるヒット曲メドレー等、瑞々しいアレンジと録音で新鮮によみがえり、Weegeeと L.J.Reynoldsが揃っているのも強力でよく聴きました。
ちなみにLPジャケット右端はJ・Bとかデニス・ラセールではありません。Weegeeです。



2000年を境に前後10年間くらい、それまでのブランド物とは異なるたくさんの高品質な衣料品が輸入され、世の男性の手元に行き渡ったと思ったんですが、リサーチする場所がいけないのか観察力が足りないのか、あまり見かけないのは何故なんだろうとずっと思っていました。
不景気の閉塞感に着こなしで風穴をあけるくらいの気概で、普段から着て世の中を明るくする一助になっていただきたいと思います。

着こなしの良い人を見ると嬉しいような楽しいような気分になるのは、私だけでしょうか。顔も思わず笑っていたりします。でも、歯が痛かったり、天変地異の恐怖、ブログの行き詰まり等々あったりしますから、必ず笑っているわけでもないのでその時は悪しからず。

これは一体何のブログかとお思いの方もいらっしゃるかと思います。
この画面に何かしら触発されて、日常着ている物でも一層組み合わせを工夫したり、ふと閃いて何か買い足し気分を変えて楽しくなったり、それを見た周囲の方々もまた楽しくなったらいいなあと願っています。そんな奇特な方が、お二人でも三人でも増えたら嬉しいです。



少し前にグレーのジャケットの回でも使った「ジャケットとタイが同じに見える」という手です。あまり頻繁にやるものでもないですが、一年ぶりくらいに見ると目先が変わったようにに見えます。
カシミヤのタイ、シルク・ウールのポケット・スクウェア。
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ウィスパーズ / Whispers gettin' louder

2009-12-20 | Soul
 このブログもどうにか三か月目を迎えました。皆さんありがとうございます。
秋冬物も一巡したくらいなので、どうしようか考えている最中です。
画像を撮ってるカメラは、私の持ってる一般的なのと幼馴染みのケンちゃんが貸してくれる1000万画素のと二台使っています。使いこなせていないんですが。
先日「最近ちょっと同じようなのが続いたんじゃない」とケンちゃんから指摘を受け、気を引き締めないとと思うこの頃です。画像のウィスパーズ1970年前後の曲を集めたアルバムのタイトルみたいに、だんだんお役に立ったり、どんどん参考になったりするでしょうか....................



「秋冬物そろそろ一巡した?」
「したと思う。」
「他に何かなかったっけ。」
「うーん.....、ツィードとかは?」
「あーっ、あったね。」
「捜す?」
「そうねぇ........正月はどうするの?」
「正月は駅伝と年賀状でみんな忙しいから、いいでしょ。」
「そうだね、誰も見てないからいいか。」
「それよか、春物はいつから?」
「切りよく、新春からとか。寒いか?」
「寒いねー、心身ともに。」
「暖冬って言ってたよ、長期予報。」
「年末でこの寒さなのに?」
「カンパだよ。カンパ、カンパの社会鍋。」
「そう言えば最近見ないね、横浜駅西口の。」
「そういう話じゃないでしょ、寒波襲来。」
「あぁ、この冬一番じゃないかなんて言ってた。」
「そうだね。そういや、まだ三体づつしかコーディネートしてないよ。」
「あっ、そうだったね。忘れてた。」

というわけで、ランダムに二巡目に入りました。



シャツはピンポイント・オックス。タイは以前書いた、Agnonaで面白いタイを出していた時期のもので、素材は何に見えますか。カシミヤ?ウール?答えはカシミヤみたいに滑らかな起毛感のある綿。シルクのポケット・スクウェア。


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Leroy Carr / Blues before sunrise

2009-12-19 | Blues
 今日の一皿は、リロイ・カー。ジャケットはセピア色ですが、きっとイカ墨味ではないですね。曲によってスクラッパー・ブラックウェルかジョシュ・ホワイトのギターがついてオレガノ......じゃなくてオブリガートを利かせ、スタイリッシュで大人の味がしたと思います。
もちろん曲をカバーした人のほかにも、音楽全体の雰囲気が当時としては都会的で洒落ていた部分が、それを嗅ぎ分けたミュージシャンに影響を与えたのではないでしょうか。
1932~34年の録音で、翌年30歳の若さで亡くなったと裏面のライナーにあります。



初めてイタリアを旅行したのは冬でした。
グリーンのローデン・コートに冴えた赤や黄のシャルパを挿し色にして、茶の帽子。まだそんな格好が最もスポーティに見えた頃で、広場に行き交う男のレベルが揃ったりすると、なんてトラディショナルな世界だろうと思った記憶があります。その後、スポーツ・ウェアで街を歩く人の比率が年々上昇して、他とあまり変わらなくなりました。

ですから全体の平均点は今でも高いですが、かといって年配の人が皆アニェッリみたいだったり、業界人が皆バルベーラみたいだったりという事は全くありません。

また色々な店を訪れて買い物をした時に、このジャケットにどのタイを奨めますかとかこのスーツにとか、たいてい尋ねてみたんですね。すると意外にも選択の引き出しが狭かったり、ちぐはぐだったり、全く合わない物出してお互い困ったりすることがありました。
中には埒が明かないので、プライドを傷つけないよう一言ことわってから自分で選んだのですが、最初から自分で選べばよかったじゃないかとえらい剣幕で、命からがら帰って来た懐かしい思い出もあります。150%くらいに脚色してますが、志ん生風に言うとアパレル界の決死隊みたいでした。

延べではありますが約200店舗巡ってみての感想ですが、色を合わせたりというのも日本人はもともと得意ですから、もっと楽しい着こなしが色々出来るように思います。

実際にコーディネートの上手な人は、私が一緒に仕事をさせてもらった人たちでも何人かいました。

画像のスーツはナポリ近郊アルツァーノという所で作られている既製服を、フィレンツェで購入。何度目かだったその店で、スーツを選んだ後タイも見せてくださいと頼むと、三本だしてくれた内の二本はまったく合わない色で、店主も笑いだしてしまいました。
一緒に笑ったあと「全部見てもいいですか」とことわって他から選ぶと、「そっちの方がいいね」と店主がテレ笑いしながら、出してくれた三本を片付けようとする時、「これもいただきます」と貰って来たのが画像のタイ。
「似た物もあるし」という気持ちもよぎったものの、ごく普通の合わせですが折角出してくれた事ですし、その頃には、後から思い出になるのは物自体よりそういうちょっとした楽しい出来事だったりするのが解っていました。

因みに私はよくフラップ中に入れたまま気にしないで歩いてますが、このスーツは元から無いモデルです。


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Grand Encounter

2009-12-18 | Jazz
 今回はエリア・カザン監督「草原の輝き」のサントラ........ではなくて、MJQのジョン・ルイスとパーシー・ヒース、そこへ西海岸で活動するビル・パーキンス、ジム・ホール、チコ・ハミルトンの三人が加わって臨時編成のセッションが組まれました。題して「グランド・エンカウンター」1956年LAでのレコーディング。



昨晩また別の忘年会に呼んでいただき、発注から鍋の世話まで全部やってもらったので、飲んで食べて隣のよしこさんの口撃に応じるだけという三平みたいな晩でした。皆さんありがとうございました。

今朝は本当に寒かったですね。風呂で心頭滅却し終わって、裸で無くなったシャンプーの替えを補充していたら、こんな日に限って新しいシャンプーの粘度が高く、なかなかボトルに滑り込んでくれません。あやうく凍えかけました。

知り合いのナイスガイ・ニューヨーク小川さんが、開店して一年半くらいの喫茶店を閉めたのは9月中旬のことです。教えてくれた人があったので、役に立てるわけではないのですが、その一日前に駆けつけることが出来ました。皮肉なことに決断したら入りが良くなってと言うように、店は盛況です。

ご本人の趣味で店には整然と本が並んでいたので、好きなのを読ましてもらえます。背中側にあった村上春樹さんの本をちょっと手に取って、開いた所を読み始めると、村上夫妻がイタリア料理店に行ったときの話でした。

その店内にもうひと組いた初々しいカップルが、スパゲッティを食べる段になって..........はい、ご想像のとおり彼氏がすごい音をたてて吸い込み始めたんですね。彼女はもちろん、店の人も凍る、本人以外店内のみんなが凍るという話です。

少し前に引きあいに出した伊丹十三著「ヨーロッパ退屈日記」を笑いながら読んでいたら、44年前に同じことが書かれてありました。

 『つまり、日本では、麺類は、つるつると音を立てて吸い込むのが当然とされているが、外国ではこれが、非常な無作法、度外れた育ちの悪さ、ということになる、ということです。
 だから、わたくしは、海外へ旅行する若い人々に忠告したいと思う。すなわち、くれぐれも日本のお年寄りとスパゲッティなんかつきあってはいけない。あなたの社長なり、専務なりが、ヘミングウェイ風のダイナミックな一すすりを試みた瞬間、まわりが急にシンと静まって、あなたのテーブルは満座の注目をあびる、ということになるのです。』

昔よくあったマナー指南の初出みたいな話ですが、その間現実は変わってないということでしょうか。

先日ナイスガイ・ニューヨーク小川さんの「励ます会」を開こうとしたら、直前にお仕事決まって当日都合悪くなり、流れてただの飲み会になってしまいました。
でも早く決まって良かったです。



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Peggy Lee + 洲之内徹

2009-12-17 | Jazz
 本日は、ペギー・リーです。もっと出来の良いアルバムもあるのですが、絵柄の面白さと、「曲のタイトルでアメリカ一周」という企画物によわい面がでて選んでしまいました。
以前、午前中に聴いた曲を挙げさせていただきましたが、例えば夕方に聴くものは........

①This could be the start of something................Mark Murphy
②Now is the time.......................................................J. Blackfoot
③After hours joint.....................................................Johnnie Taylor
④For all we know........................................................Bette Midler
⑤Wonderful world.......................................................A.Garfunkel,J.Taylor&P.Simon
⑥La la means I love you............................................Laura Nyro & Manhattan Transfer
⑦A dreams goes on forever....................................Todd Rundgren
⑧It's been a long long time......................................Peggy Lee
⑨Special.......................................................................Temptations
⑩Love me or leave me.............................................Billy Eckstine
⑪Om natten.................................................................Kayo
⑫A nightingale sang in Berkeley Square..............Anita O'day

なんて感じに並んでます。こちらのペギー・リーの曲は「Things are swingin'」というアルバムに入っている一曲。



昨日お誘いを受けたので、埼玉まで出かけてきました。
そこで前回お話したサービスの質の変化に関連する話になって、少し前の対応がよりマニュアルに沿った物だとしたら、現在のそれはより自然で臨機応変な物に移行しているという話になりました。
高圧的に押し付けられた教育やマニュアルとかは、痛々しくてサービス受ける方もつらい。

サービスの人が変化しているとしたら、物よりの人はどうしたらという話になります。経済状況が厳しいですが、やはり商品の魅力、魅力的な品揃えを心掛けないとという話に展開しました。

そこで思い出したのが、銀座現代画廊主だった洲之内徹さんの話です。
良い絵とはどういう物か、との問いに洲之内さんは「買えなかったら盗んででも自分のものにしたくなる絵」と答えたそうです。
本屋さんで、品耗のために経営が悪化して閉店に追い込まれる話を聞きます。盗んじゃいけません。

洲之内さんの話を最初に読んだのは、白洲正子著「遊鬼」だったか本人の「絵の中の散歩」「気まぐれ美術館」、いずれかでした。不思議な力があって、白洲さんも書いてますが読みだすと止まらなくなります。ものの見方についてのエッセンスを含んでいるように感じて、何回も読みました。

東北方面へ出かけた折、仙台で時間をつくって県立美術館へ行きました。
文庫本の小さな版で見ていた洲之内さんのコレクションがまとめて収蔵されており、定期的に内容を替えて展示されています。美しい色彩の「ポワソニエール」等、ゆっくり楽しみました。

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