Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

健脚商売

2010-09-30 | Jazz
 高校二年の秋頃だったと思いますが部活動を終わって、取りたてて辞めるものもなかったのに足を洗っていると、隣でふざけ合っていた野球部の下級生のスパイクが裸足の上に。
その場は我慢出来ましたが表面的な痛みが消えると激しいシビレが残り、それが徐々に消えてくれたのは二十歳過ぎてからのことでした。
その間も走っていましたし今では何ともありませんが、たまにその時の名残りのように歩く癖が出るのか、人に言われると思い出します。
その時の現場写真が、今日のLPジャケットという訳ではありません。



その後も足を労わるどころか、二十代のうちは小さめに見えるよう不用意にぴったりなサイズを選んだりしたので、様々なトラブルを抱えます。
特に仲良しはウオノメでした。現在は沈静化していますが、間違ったサイズを履こうものならまた何時でも出て来そうです。

少し前に「運動部の学生以外だったら、この界隈で一番早く駅まで走れるかも知れない」と家で脚を誇示して言うと、バカなこと言ってないで早めに出掛けるようにとニベもありませんでした。

今日のタイは以前にも書いたかも知れませんが、アイルランドのAtkinsons。アイリッシュ・ポプリンと言われる目の詰んだシルクとウール50%づつの独特の滑らかさは、色々試した後でも他にない手触りで癖になります。


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Musician's musician

2010-09-29 | Blues
 気がつくとブログを始めて一年まであと少しという所まで来ました。
妙な話も多かったかと思いますが、お付き合いいただきありがとうございます。

また有形無形にお心遣いいただいている皆さまにも感謝申し上げます。
そして多くは故人ですが、勝手に話題にさせていただいている方々にも足を向けて寝られません。

日頃書くネタに窮しているのを見かねた若井さんが、イタリア商工会議所のイベントに案内してくれました。イタリア好きな日本女性の傾向とか、若井さんの専門的な分析を聴きながら飲食することおよそ一時間半、気が付くとイタリア語は必要ありませんでした。



月曜日の話から何か書き忘れたと思っていたら、本当は良い店がお客さんを育てるといいますか、プロにもやはり買い物する店ってありますよねという話から、無くなった店の話を思いついたのです。
プロになる前に影響をうけていたり、誰にも何かしら礎になるものが有ろうかと思います。

最近あまり聞きませんが、musician's musicianという言葉をご存知でしょう。
今はわかりませんが、一頃ならリトル・フィートなんかはそう呼ばれていました。
ミュージシャンも聴きに行くミュージシャンですね。
プロも食べに行く飲食店とか色々に使えますが、そちらは友達だからとかいうのが多そうです。

これを書きながら流していたのはニコレット・ラーソンで、学生の頃牧野君が女の子受けが良いと車でかけていて、よく軟弱さをからかったものです。
一年くらい前買う物がなかった時に、ライノ編集のベスト盤をつい買ってライナーを読むと、1997年に45歳で亡くなっていました。
多くの西海岸のミュージシャンがその死を悼んで言葉を寄せており、皆から愛されていたことが伝わってきます。
音も、ライブでビル・ペインやポール・バレル、アルバート・リーなんかをバックにリトル・フィートの曲を歌ってもかなり良くて、軟弱扱いしてゴメンナサイとお詫びしました。


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昨日の話から

2010-09-28 | Soul
 思わず暖かくして行こうと思うくらい朝方冷えています。
春先に寒さが長引いて春らしい陽気がないまま夏へ突入したみたいに、秋がほとんどなくて冬に突入なんてことのない事を祈るばかりです。

同じ兄弟でも暑さに弱いとかで、今年の夏はまいったなんていう電話がありました。
でもこの様子では、先日までの暑さもあと一週間くらいしたら思い出せないかも知れません。



昨日辻さんのシャツの話を書き写していたら思い出しましたが、2000年くらいの事だったと思います。
あるイタリアのシャツ・メーカーが、ネックの前側を数ミリ上げて後ろを逆に数ミリ下げた商品を作り、新作だと言っていたシーズンがありました。
それは、仮に首が後ろに反った人がいたら合うかも知れませんが、辻さんの話を引くまでもなく一般的な方には不自然な構造に思えます。
顔見知りのイタリア人商店主にその話をすると、「新しい」といって変なものが出る時があるからと慣れた様子で、でも解かっている店は買わないと笑っていました。
ところが身近に新し物好きという人がいて、一年後にはわざわざそれをなぞった品を作っていました。言われないと解からないくらいのマイナー・チェンジだったかも知れませんが、やはり具合が悪かったのかいつの間にか元に戻したようです。

かと言って、最近よくニュースで見掛ける政治家みたいにサイズ自体が緩すぎて、シャツのネックの位置が下がって首が剥き出しになり、だらしなく見えるのは勿論いただけません。

ここまで書いたら、何だか話が以前書いたものと重複してるような感じがしてきました。
その際は、ご容赦ください。


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花の都

2010-09-27 | Blues
 昔の人なので正確かどうか判りませんがBlues Boyも今月誕生日を迎え、85歳くらいになっています。
年齢か太り過ぎかあるいはその両方で、何年も前からステージでも座って歌っていますが、今日の盤は女性客から悲鳴に近いような声を浴びていた頃のB・B・キング。
とらえられた音にも、その場にいた人だけに歌っている以上の勢いが克明に刻まれています。



須賀敦子さんと並んで頻繁に登場していただく辻静雄さんの書いた「舌の世界史」(1969年)という本に、今は無くなってしまったパリの名店がいくつか登場します。
それらを80年代前半に紹介した米国のアラン・フラッサーが、三冊目の本を書いた頃までは存在したのですが四冊目が出るまでの間に、後継者がいない等の理由で幾つもの店が惜しまれつつ閉店してしまいました。

少し引用させていただきましょう。
「私は、ワイシャツの糊のきいたのが嫌いなので、どちらかというとソフトな仕上げにしてもらって着ることが多い。このワイシャツにもピンからキリまであって、割あいといろいろな生地をためしてみた。とどのつまり、今ではパリのシュルカか、ロード・エ・ブルース(両方ともカスティリヨーネ通りにある)のどちらかで作らせることにしている。

 食事をするときのワイシャツは、悪いのを着ているとアゴのところが苦しくなって、せっかくの料理も台なしになる。私の好みからいうと、やはりアゴの下、つまりちょうどネクタイの結び目になるところがいくらか下よりの方が食べやすい。」
と書いています。

残念ながら「パリで大枚の金を投じて、あつらえたタキシード」については店の名を記していませんが、裁断においてストライプ・スーツや今日のグレナカートのような柄合わせが比類ないとゲイ・タリーズも書いていたA. CRISTIANIだったら文句なしだったでしょう。
ゲーリー・クーパー、モーリス・シュバリエ、マストロヤンニが顧客名簿に名を連ねたA. CRISTIANIは、仕立て屋の佐藤さんも紹介されて行ったことがあると話してくれた事がありました。

価格は辻さんが行かれていた時代、花の都だからか例えば同じイタリア人経営ならミラノの著名な仕立て屋の倍くらいしたそうです。



今回のスーツは左の生地で、当ブログのプロフィール欄に使っているのが右です。



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Veni, vidi, vici.

2010-09-25 | Soul
 今年最後の30℃越えだったと思われる日、誘っていただいて国立西洋美術館にカポディモンテ美術館展を観に行ってきました。白井さんにカポディモンテって何と聞かれましたが、解からず後で解説をみると「カポ・ディ・モンテ」でそのまま山の上の意味でした。
パルミジャニーノという画家が描いた一つが、学校の同級生で栂池に嫁した金子さんにちょっと似ていたので、元気かなとか関係ないことを思い出しているうちに観終わってしまいました。



初めてナポリに行った時、カポディモンテ焼きという磁器を捜したことがあります。
本来の目的の合間に、ついでに捜しているようでは良い物には巡り合わないどころか、扱っている所を捜すことさえ大変でした。
これに懲りて、以後余分な用事をなるたけ組み込まないよう気をつけ、カエサルの「veni, vidi, vici」ではありませんが「来た・観た・買った」に専念したかというとそうでもなく、結構余計なことを楽しんでいたのかも知れません。


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寒ぶー

2010-09-24 | Others
 今日の気温は十月下旬くらいだそうで、さすがに朝方寒かったですね。
というわけで今日の一枚は、偶然撮っていたサブー・マルティネス。画像のとおりアルセニオ・ロドリゲスが付いています。



ようやく画像の内容に実際の陽気が近づいてきました。
日没も早まり、ちょっと寂しくなるのがこの時期です。
一週間くらい前に銀座辺りでTV取材を受けた年配のご婦人が、「暑いけど、もう少しすれば涼しくなってお洒落もできるわよ」と答えていらっしゃいました。
暑い中スッキリと充分お洒落な方でしたが、その心ばえが言葉にも表れています。
私達も今シーズン何か良い物に巡り合うとよいですね。

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Buon Gusto

2010-09-23 | Blues
 畑違いの友人と飲んでいたら、これを読んでくれていて、いつか書いたシャツの話になりました。
ボタン自体が濃色だったり、ボタンホールやボタン付けの糸をコントラストのついた物にしてあるシャツのことです。
白井さんと電車に乗って最初ご婦人の衣装の話をしていると、期せずして件のシャツを着た人たちが「さぁ、何か言ってくれ」とばかりに向かいに並んでいました。
安直に目先を変えたいのかねと仰っている矢先、ネック・バンドの内側やカフの裏に妙な柄をあしらったのを着用の方もいて、やればやるほど本人の意図から遠ざかるばかりか、ブォン・グストの対極です。

帰ってTVを横目で見ていたら、NYへ着いた新しい外相のニュース。
あら、黒っぽいボタンのBDシャツ?目が疲れているのかと思って消しました。



廉価なものばかりでなく、ラクシュアリーと言われるような商品群でもgood tasteからは遥かに遠いというのが少なくありません。
でも売り手の側にはブランドに忠実なのか、同業他社が目に入らないのか、物の善し悪しが解からないのか、商品内容が豊かでなくても闇雲に自信を持つ方もいます。

一方顧客の中には確かな目を持ち既に豊かなワードローブもお持ちの方がいて、黙って上澄みの良い所だけすくって行かれるかも知れません。贔屓の引き倒しに陥らないよう、ゆめゆめ勉強を怠らず、いつも吸収する準備が出来ているようでありたいです。
自分にとっての先生をあちらこちらに捜したことがありました。
すると看板を掲げてないだけで、比較的身近にいて拍子抜けし、あとから笑ったことがあります。



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The Moon is rising.

2010-09-22 | Jazz
 家からさほど遠くない大型スーパーマーケットで、比較的コンスタントにムール貝の置いてあるのを見つけました。そこのパン売場を通りかかると、菓子パンのプライスカードに「ソルビン酸K不使用」の赤い文字を発見。「ついにこんな所にも」と呟きました。
日頃から妙なものを食べるので、家内から注意されていた幾つかの添加物の内の一つがこれだったからです。



今日は仲秋の名月とのことです。天気予報は曇りで、私共が住むあたりからでは望めないかと思いましたが、明るい月が良く見えます。
帰宅途中虫の音も雰囲気を盛り上げてくれますが、と同時にロバート・ナイトホークが頭の中で、月が昇るよ.....と歌い始めるのでした。
そういえば海外では、月を愛でたり何か食べたりなんていう習慣はあるのでしょうか。
ドイツやアメリカではいかがですか。


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跳びます、飛びます

2010-09-21 | Rock
  ワールド・カップの後、独ドルトムントに移籍した香川選手と伊チェゼーナに移籍した長友選手が大活躍で、何だか嬉しくなります。
代表の先輩の意見を自分なりに消化して、忠告とは異なる道を選び、和をもって貢献した本田選手が次世代のように言われていました。
先の二選手は日本での活躍そのままに、それ以前に海外に渡った選手達とも違う柔軟性で、さらに次の段階を予感させてくれます。



何カ月前か忘れましたが、Larry kingじゃなくてDavid LettermanだったかがMadonnaと一緒にピッツァを食べる映像を観ました。菜食主義のマドンナはチーズなしとかそんな話だったと思いますが、男性の方が何故か食べる段になって、スーツの上着を脱ぎ一瞬後ろ姿がうつると、特徴的なスタイルからAnderson&Sheppardみたいに見えました。
再確認していないので定かではありませんが、画像のようなスタイル。
この仕立服店はアメリカの好事家の間でも人気があります。



これはA&Sの品ではありません。
ちょっとトルソーとサイズが合い過ぎていますが、本当はウエストを2~3センチ緩くして自然に落ちるようにします。


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スーパーフライ

2010-09-20 | Blues
 チリの落盤事故は、当初の予定より早めに救出される可能性が出てきたそうです。
うちでもチリ物産フェアを開催中で、チリ・ワイン、チリのレーズン、チリ・ビーンズ.......あっ、違うのが混ざっていました。あとはお茶にするローズヒップ。ちょっと寂しいフェアでした。
やはり、秋の物産展は北海道でしょうか。それじゃ、チリ支援から逸れてしまいますね。





いつも関係ない事ばかり書いているので、二十回に一回くらいそれらしい事も書かないととは思っています。昔ワインの話が載っていた雑誌を何気なく読んでいたら、目にとまったのが下の画でした。

収穫した葡萄をちょいとフミフミしているおじさんのパンツがボタンフライになっています。、普段Levi's501とか穿いている人には珍しくも何ともないかも知れませんが、その事自体より、作業着だったのか普段着がそれ用になったのか分かりませんが、日本ならファッションの一部として語られる細部がリアルな日常服にある背景に惹かれます。
現代の写真ですが、昔のならアウグスト・ザンダーの写真に記録された人々を見るような感じに近いでしょうか。



下はその仕様にナポリでおまけを付けて突きつめた一つの答え、ご存知のパンチェリーナです。
昔のアットリーニの資料からで、「ウエスト辺りはあらが見えやすい箇所ですがこのパーツが完璧なフィット感をもたらします」と注釈があります。私はあっても無くても左程感じていませんが、体型に寄るかも知れません。

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Libiamo, ne' lieti calici

2010-09-18 | Jazz
 四か月くらい前まである人たちの間で、私は行方不明で捜索の対象でした。
いつも決まった仕事場にいれば簡単に連絡がついたのに、ひと度環境が変わって、それまで相手に必要がなかったケータイの番号を知られてないと全く音信不通の人になります。

人づてに捜してもらっている事を知って、連絡がついた今では結局何ということもありません。
それと知らずに見えない人間になっていたのに、その頃が懐かしいようにも思えるのは何の錯覚でしょう。



そんなノリで、話の流れや私は元気にしてますよと言う代わりに、ブログの話を自分から言ってしまう事が稀にあります。
関連業種や特別そういう趣味の方でしたらまだしも、どこのチャンネルにも引っ掛からなそうな、例えば子育て中のお母さんや未就学児童に言ってしまったあとは、社交辞令で見てもらえたかも知れませんが面白くはなかったろうと心配になります。

なかに、何時になったらアップする気だとか、午後11時を過ぎてその日の分がアップされてないと心配になる、なんて本人以上に気にして下さる方もあるのを知り有難いと思わずにいられません。
「乾杯の歌」で祝杯を挙げ、いつも以上に作文がヨレてしまいました。


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来たるべきもの

2010-09-17 | Jazz
 小学校に沿った道を通り抜けようとすると、何やらコガネ色のものが見えました。
まだやっていたんだ、と思い出したのは校庭の一角に大事そうに育てられた稲のことです。
私が通っていた頃からありましたので、ずっと毎年続けられてきたのかも知れません。

きれいに実った稲穂は、良き日を選んで刈り取られるばかりに見えました。
他にも柿やザクロも実をつけていますし、日当たりによるのかどんぐりは既にたくさん落ちています。



日刊ゲンダイに菅・小沢両氏の好きな映画というのが記事になっていたそうです。
それぞれ「カッコーの巣の上で」と「山猫」だとのこと。

ヴィスコンティの「山猫」は1963年の作で、後に貴族を題材に取り上げた諸作への先鞭をつけた作品となっています。
没落してゆく貴族のすがたをゆっくりゆっくり描いていますが、ランペドゥーサの原作や映画の筋は詳しく書いてあるものに譲るとして、貴族というのが今ひとつ伝わりにくいかも知れません。

ヴィスコンティが映画を学んだジャン・ルノワール監督に、有名な「大いなる幻影」という1937年の作品があります。
「山猫」の舞台は1860年代のイタリア統一の頃の話ですが、こちらは第一次世界大戦の話で、捕えた側にも捕虜となった側にも貴族がいました。
互いに貴族であるということで打ち解け、「この戦争がどのように終ろうとも、われわれ貴族階級は滅びてしまうだろう。貴族階級が滅びると信義も滅びる。我々は多くの人々の手本として、自分の身分と紳士道を一命を賭して守り抜いてきた」と信義を誓い合います。
そして貴族階級出身者に「一般庶民はそれがエネルギーだから仕方もない事だが、その場の状況しだいですぐ心が変わってしまう。死んでも約束を守るという事は、誇り高きわれわれ貴族でなくては出来ぬことだ」と言わせます。

二年後に作った「ゲームの規則」になると、舞台は二十年後の第二次大戦前ですが、その間に階級こそ残ったものの、堕落し尽くし、誇りは虚栄へと変質して愚行を重ねることになります。ルノアール監督は退廃しきった彼らを笑いながら見つめていたかのようです。




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Don't be that way

2010-09-16 | Jazz
 夜はすっかり凌ぎやすくなり、夏の疲れや寝不足からか先日までよりぐっすり眠れる気がします。
鬼平犯科帳では、そんな時こそ盗賊どもにとっては跳梁の絶好のタイミング、と平蔵や彦十なんかも言っています。



一昨日の話で「恋愛の本場」と書いた後、急に思い出して捜したものがありましたが見つかりません。
アボリジニの言い伝えに「The more you know, the less you need.」とあるからか、ドイツの建築家が「Less is more.」と言ったからか、向かいの源さんが「今帰ったよ~」と叫んでいるからか、いゃ多分先日の断捨離の勢いで処分してしまったのかも知れません。

以前読んだ本で、ある商社のイタリア駐在経験がある方々が書いた指南書みたいなのがありました。
文化や風土といった俯瞰的なものから、細々した注意にいたるまで多岐に亘りますが、一般的な事項以外ほとんどは忘れてしまったか、自分の経験とダブって判別がつきません。

唯一憶えているのが、仕事で向こうの女性と関わった場合の心得みたいな箇所です。
残念ながらそこに書かれていたままは思い出せませんが、とにかくその分野では「情熱的という意味で想像を超えていますから、ゆめゆめ変な気を起こしませぬように」という内容だったように思います。話が話なだけに、固い表現がかえって可笑しかったのを憶えています。

その分野に縁のない私は、「さすがに本場は違うなぁ」と感に堪えない面持ちだったことと思います。


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ベルナール・ビュッフェ

2010-09-15 | Soul
 先週末は久々に宴会。半年とか一年振りに会う人同士もいてちょっと硬い話から始まりましたが、富士登山など皆さんが夏休みの話を聞かせてくれました。
突然ロシアのおばちゃまが、日頃から喋りがゆったりしたパリの王子に「あなた早くしゃべることはできるの?」と他人とは違う着眼点の突っ込みを入れた後は、戦場カメラマン渡部陽一さんの喋りを真似したり、グンちゃんの里帰りネタで盛り上がってあっと言う間の四時間でした。

今日の一皿は、その渡部さんに因んでシル・ジョンソンの危なそうな絵柄の一枚。
そう言えば始まる前久々に吉水君と中華に寄り、そこで既にお腹いっぱい。これも危険でした。



この三日間は目先を変えて上段はいつも通りで、下段はベルナール・ビュッフェの自動車の画集から取りました。
ビュッフェと言えば、大阪にかなり大きな闘牛士の画を飾ったレストランがあります。
自分は行く機会が中々ないから良かったら一度寄ってみて、と白井さんに言われていたので或る時京都から出掛けました。
その日たまたま隣席になったのが韓国の夫婦で、飲食関係だったらしく、料理が出て来る度にかなり熱心にカメラに収めたりメモしたりしていました。そんなどうでもよい事は憶えているのに、余計な事に気を取られたせいか肝心の料理の事はどうも思い出せません。


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恋愛の本場

2010-09-14 | Soul
 朝の番組で、仏大統領夫人のカーラ・ブルーニについて暴露本が出ると言っていました。
以前ミッテランに隠し子がいたとかいないとか、フランスには恋愛スキャンダルはあるとかないとか話題になったことがありました。総じて他所より騒がれなさそうです。
すぐ隣のイギリスでは、ネタがない時には王室自ら提供するくらいゴシップ好きと言われるのに、正反対なようにも見えます。



「恋愛の本場」という言い方をたまに家でして笑われますが、だいたいはパリを中心としたフランスを勝手にそう呼んでいて、その時々で他にも使えます。
例えば今回の大統領夫妻それぞれに相手がいたという報道を聞いた家内が、「どうして?」と聴いてくると、「恋愛の本場だから」という以外に答えようがない時に便利です。

いつから使っていたか遡ってみると、出所は皆さん良くご存知のビリー・ワイルダーの映画「昼下がりの情事」を観てからだったと思います。

冒頭に、「パリはN.Yや東京等と同じくただの大都市だが、愛の交歓においては質はともかく量において他の追随をゆるさない」というモーリス・シュバリエのナレーション。
妻の不貞を銃で清算しに行った男を止めてもらおうと警察に電話したA・ヘプバーンが、逆に警官から「パリには7千軒のホテル、22万の部屋、そしてこんな夜には4万件の不倫が進行中で取り合ってられない」と断られる場面など、パリ=恋愛の本場という図式が出来上がりました。

その後耳に入る情報もその路線を裏切るものでなく、日常茶飯で誰も驚かなかったという昔の大統領の話も、年間のなんだらの回数もちろん世界の上位という統計も、パリに住む日本人が見聞きする情報も、今回の話に付随する一つ一つも皆「恋愛の本場」ならではと言えるかも知れません。



今日の一枚は、ネヴィル・ブラザースのライブ盤。これを聴いたあと、来日の度に聴きに行きました。単独でも、以前書いたようにドクター・ジョンと一緒でも、この時代バンドも纏まって最高の聴きものでした。
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