Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

今も昔も

2017-09-24 |  その他
今シーズンは英国調.......と聞いて、「また?」というような扱いで、まに受ける方はそう多くないかも知れません。
1930年代のEsquireの広告で、当時のアメリカでも同じようなことを言ってたのが分かります。
きっと当の英国以外では、毎年どこかで同じようなことを言ってきたのでしょうね。



時代は下りますがこの広告の店の製品があって、「Taylord」というラインのようです。
綴りの間違いでなく店名にかけたのか、ある時代までよく見られるように既製品でも手かがりのボタン・ホールになっています。



同じく’30年代エスクァイア、サールバーグの画には「サールバーグ氏は何処そこへ行って.....」という名前入りのキャプションをしばしば見ることから人気のほどが伺えますが、既に当時からロンドンではタイやサスペンダーに賑やかな色が使われていたようです。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

High temperatures and humidity

2017-09-15 |  その他
暑いのもそんなに嫌じゃないなんて思ってましたが、今年のように気温30℃程度でも湿度が限りなく100%に近いような暑さが続くと耐えがたいものがあります。
外を移動中このまま気が遠くなってひと様に迷惑かけるんじゃないかと、一瞬思ったくらいの日がありました。
そんな中で上着にタイとはと思われそうですが、だいぶ前に引用したポール・ボキューズの言葉のように、季節感というか、見た目だけでも何とか清涼感をなんてまだ考えます。


体がザンパノのように大きく上着のラペルも9cmくらいあって、2inchとか頼りない幅のシルクニットタイではバランスがとれないので、少なくとも3inch以上のものを探します。

麻のドライなタッチ、

不均一な織り(右のslubbyな)、シャツのようなストライプも面白い効果が、

同じくシアーサッカーやグレナディンぽいものも、

シャンタンや多孔性の素材も清涼感に一役かってくれます。

どう見てもネクタイに見えないし、ヨーヨーでもない。
2009年11月4日の記事で引用したポール・ボキューズの話に出てくるピコドン。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藤井君とキャパブランカ

2017-09-09 |  その他
子供の頃、同級生の家でテレビを見ていたらドラマに初日の出の場面があって、思わず「撮影の人も元日からたいへんだ」というようなことを言うと、そこのお姉さんに笑われました。
「こういうのはいつ撮っても同じでしょ、面白いこと言うわね」
なるほど、目から鱗とはこういうことかと思ったものです。

今年はキャラの濃い人が次から次へと現れるので一時の騒ぎが嘘のようですが、その渦中にいた29連勝藤井四段のような柔軟な頭脳の人は、きっと私みたいなことは言わないでしょう。

同じ頃、加藤九段が引退会見で「100年、200年後にも残る名局の数々を指せた事が誇り」と語っていたのもあって、レイモンド・チャンドラー「高い窓」で、静かな夜にキャパブランカの棋譜をなぞるフィリップ・マーロウを思い出しました。


(小野小町の恋文なんかを売っていた古物屋にあった、マーロウの使っていたというハンカチーフ)

また、藤井四段は苦手とする序盤の展開に磨きをかける為AIを取り入れているらしい、という話を聞いたら長年の疑問も思い出しました。
CADによっては縦6~7cmの格子柄でも柄合わせによって上手く収まり切らず、しばしば用尺不足になることです。
そのうちベテラン職人の頭脳にある情報を取り込んだCADが出て、立ちどころに用尺に収めてくれるなんて日も近いか、それとも既にあるのでしょうか。

キャパブランカの「美しく、冷酷で、無情」な棋譜に息詰まったのか、頭を冷やそうと洗面台に立ったマーロウは、鏡に向かって「お前とキャパブランカ」と呟くのでした。


Koetsu-Ji Takagamine Kyoto
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Summer of 2017

2017-09-01 |  その他
牛タンを食べていたはずが、自分の舌をイヤというほど噛んでから数日のこと。
横須賀の海沿いを散歩していたら、何やら味の濃そうな男性ばかりでBBQをしているところへ遭遇しました。
というのは冗談で、この日は連日の湿度が一段落してしだいに陽も射し、いかにも昼から飲みたくなるような陽気でした。
海沿いだからといって「Summer of '42」のJ・オニールみたいな女性が登場するわけもなく、いつも通り男性ばかりなのに、女性のような心配りで段取りをして頂いて私はただ座って飲んで食べるだけという極楽状態です。


横須賀市秋谷 AKIYA grill 軽い食事もあるそうです

「未開の地とかって禿げてる人いないじゃない、だから今の人は頭洗い過ぎなんじゃないの」
「なるへそ、未開の地に知り合いはいないけど、確かにそういう人がいなそうなイメージですね」
「五木さんも偶にしか洗わないって、以前から書いてるし」
なんて話や、
「昼食べたら、先ず大福とかアンコ系のもので下拵えするでしょ。その後、チョコレートを一つ二つと食べていくとドンドン味が変わってきて、四つ目くらいにはそりゃ美味いんだよ」
「血糖値上昇っていうか、中毒になりそうでちょっと怖いですね」
なんて話の合間に何となく帽子だの靴だの服の話をしますが、他愛のない話の方が可笑しかったりします。


海が近いと気分はこんな感じ。


気がつくと陽の沈むまで長居させて頂き、大いに励まされて帰って来ました。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする