Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

人間ドックにご注意。

2011-09-30 | Others
 一時期ひとつの映画館で上映されるものを、用事のない休日にはランダムに観ていたことがあります。
今年の事故でも話題になることもなかった、「生きてるうちが花なのよ.....」と始まる長いタイトルの邦画もそこで観ました。連れにはたいへん不評でしたが.....

ドゥシャン・マカヴェイエフという聞きなれない監督の「コカコーラ・キッド」もその中に混ざっていた一本です。
テンポよく話が進むので休日に観るには最適な作品で、そのうえグレタ・スカッキという初めて見るチャーミングな女優さんがいました。



定期健診の季節です。さいわい健康の話題で飲むにはまだ早いので、さほど盛り上がりません。
試しに人間ドックに行ってみようと受診した時のことです。
ほとんどスムーズにすべての検査が終わろうとする頃、次はこちらですと案内されたのがチョクチョーショクシンという検査項目でした。
ご想像のとおりチョクチョーをショクシンするというものです。

ノックして入った一室には、医師らしい年配の男性のほかに、看護師らしい女性がいました。
もちろん主に活躍するのはその看護師でなく、白衣の医師らしい男性だったのは不幸中の幸いです。
よりによってそんな場所なのに、その看護師さんは今まで会った日本人のなかでは、一番グレタ・スカッキ似の人でした。

白衣のふたり。


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パワー・スポット

2011-09-28 | Others
 よくパワー・スポットなんて言いますが、行くとご利益があるのか、あるいはつい行ってしまうくらい人を引きつける霊験ある場所だからなのかよくわかりません。
人づてに聞いて、あるいは知らず知らずのうちにそう言われる所に行ったことがあります。
でもご覧のとおりなので、私の場合、結果として特に何かあった様子もないんですが.......



昨年の今頃、たいへん穏やかな陽気の一日、海外からのお客さんと一緒にお昼を食べていました。
その後、何となく観光みたいな感じになり、たぶん初めて明治神宮を訪れます。
ゆく年くる年とかで見たかも知れませんが、意外に近いと行ったことがないものです。

その日観光していたのは私たちだけでなく、本物の外国人観光客の一団や韓国の制服を着た一団、修学旅行生などさまざまな団体と遭遇しました。
ミシュランに掲載されているかどうか分かりませんが、私が知らないだけで、都心から至近の人気の観光スポットだったようです。
おそらくアメリカ人らしい人たちが、奉納された酒樽の積み上げられた様を、感慨深げに眺めたり撮影したりしていました。
そんな感じで私たちも観光客になりきった、たいへん楽しい一日でした。

横浜に暮らしていても、やはり中華街にほとんど行きません。
よそからお客さんがあって、やはり中華街にも行ったほうがいいかなと思われる時はちょっとまよったりもします。

京都で行くイタリア料理店の奥さんに「よくそんなに見るところありますね」なんてからかわれますが、やはり住んでる人の多くは敢えてそういう所へ足を運んだりしないみたいです。
その奥さんは小学生以来行ってないと言って笑っていました。


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季節はずれの怖い話

2011-09-25 | Others
 ようやく秋らしい空気になってまいりました。
その前から日に日に日が短くなりはじめ、もう少しすると朝晩ひんやりとしてくることでしょう。
ドブネズミみたいに~の色のフラネッラ三日目です。CMで流れてますが、この歌を作った人は詩人ですねぇ。



仕事で知り合った60代半ばの方で、ひとから私の仕事の仕方について聞いてくれたらしく、何くれとなく良くしてくれる方があります。

複数で食事などしたことはありましたが、先日初めて二人でお茶をしていると、家族の話を聞かせてくれました。
少し前まで奥さんの健康がすぐれなかったというくだりがありましたが、深く詮索することも憚られたので、語るにまかせて聞いていました。
すると.....

奥さんは脚に原因不明の間歇的な痛みがはしる持病があったそうですが、日常生活にはまったく支障はなかったとのこと。
ところがある日突然、医者からうつ病と診断され、多量の投薬が始まったそうです。

ご本人は奥さんとの普段の暮らしから受ける印象を冷静に分析して、診断結果に疑問をいだきました。
医者にその根拠を質すと「他で確かめたらいいだろう!」と激昂してしまったそうです。
そうこうするうちにふるえが止まらず歩行も覚束なくなり、ある日救急車を呼ぶまでになりました。
言われるまでもなく他の医者を頼ると、診察・検査の結果、それらの症状はほぼ薬の副作用によるものだったそうです。
悪くともいきなりすべての投薬を断つと、それも弊害があるそうで、時間をかけて快方に向かったとのこと。
幸い現在はお元気になり、ほぼ元の状態に戻られたそうです。
ご家族の力強いサポートがあって、本当に良かったと思わずにいられません。

しかし、そのままいったら間違った投薬によってトニー・パーキンスみたいな名前の病気にまでなっていたと聞くと、恐ろしいです。
また、手軽に処方されるある種の睡眠導入剤は、人によって精神的なバランスをこわし、さらに眠れなくなる等の重篤な症状があらわれるそうです。

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ある日の大泉さん

2011-09-22 | Others
 台風一家じゃなくて、一過の前に、ひどい目に会いました。
皆さんの中にも、家に帰れないとメールして遊んでたら、とっくに運転再開してバレバレだったなんて方もいるかもしれません。
私のは震災翌日より帰宅に時間がかかったという話で、ようやく電車に乗ると、テッちゃんでもないのに東京―京都間とぴったり同じ時間乗ってました。

大泉さんが新人の女性に接する態度が厳し過ぎると、同僚の女性が小村君に言ってきました。
小村君が答えるには、「そういう場合は大泉さんにバファリンを飲ませるといいよ」と言います。
「なぜ?」
「だってバファリンの半分は優しさで出来ているって、言ってたから...」とのこと。

直に大泉さんに尋ねてみると、「大丈夫だよー、ちゃんと加減してるし俺以外みんな優しくしてんだから。とぼけやがって、一度言ったことすぐ忘れるんだよなー」だそうです。



そんな大泉さんをある日訪ねると、
「今日、何にしたらいいと思う?」
「いきなり、夜の献立ですか?」
「そう」
「最近、大泉さんは重いの食べないんでしょ」
「なんか、そうだね。そういうのはたまにだね」
「イタリア暮らしで懲りちゃったんですかね。じゃ、今ならサンマですね。大根おろしに醤油堪んないでしょ、海のもの好きだし。ご飯に味噌汁、漬物の三つ四つもあったらどうです?」
「あー、いいねぇ。そうだな!あっ、でも冷蔵庫にインドマグロあったんだ」
「じゃ、それでいいじゃないですか」

翌日電話すると、
「で、結局マグロだったんですか?」
「うん、でも帰りに魚屋よってサンマとイカもあったんで、サンマとイカとマグロ。旨かったー」
「食べたいもの全部食べたんですね、子供と一緒だ」
「だって話聞いたら、もう頭の中サンマでいっぱいになっちゃって」
「それじゃ海だ、でもよかったですね」
「で、今日は何がいいかなー」って、若い彼女が出ていって一人になった我儘な男には、ゴダールでなくても勝手にしやがれと言うことでしょう。

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富良野

2011-09-19 | Others
 「ホタルー!」って、それは富良野ですか。
いきなり厚い生地シリーズ、今回はフランネルで脅かそうという算段です。
普段寝るのは、天日に干せるので布団派です。



夢は五臓六腑の疲れ、と古のひとは解釈していたといいます。

半年ほど前、新しい枕に替えました。
よく枕が替わると眠れないという方の話も聞きますが、私の場合は旅先でも困ったことがありません。
なのに早く慣れないかなぁと春先に感じていましたが、夏に入るとに寝苦しい夜が続き、さらに眠れませんでした。
暑さのせいで、その後すっかり枕のことを忘れていましたが、今月に入って原因は枕じゃないかとようやく気づきます。

新しいものに替えてみると、その晩からすっかり熟睡できました。

夢は目覚めるとたいてい忘れていますが、枕を替える直前、妙な夢をみました。
それは何故か第二子が生まれるという内容で、夢の中の私がそりゃおかしいぞと慌てているのでした。そして眠りながら、これは憶えておこうと必死に力んでいるのです。

暴飲暴食と寝不足から、文字通り「五臓六腑の疲れ」だったのかと思ったものです。

なんて字数をうめていたら、昨日35℃くらいあったのに今朝はぐっと下がりました。
台風が通過したあとは、もっと凌ぎやすくなりそうです。



昨シーズンこのスーツをアップした時は、カシミヤやウールのタイを合わせていたように思いますが、さすがにまだ気分ではありません。
グレンチェックのタイは、この場合モノトーンでは単調なので実物にはブルーやグリーンが入ってますが、残念ながら微妙なニュアンスが捉えられていないかもしれません。
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エルンスト・ルビッチ

2011-09-17 | Others
 米コロンビア大のドナルド・キーン名誉教授が、日本国籍取得を申請したそうです。
対岸から日本を見ているのは、しのびなかったのかも知れません。

震災はもちろん、ずっと前から経済成長とともに歪んだ日本の風土は、きっと昔の美しさを目に焼き付けた人にとって、居たたまれない景色だったでしょう。
インタビューで「便利は美の敵」と語っていました。



土地の人間には日常でも、他所者にとってよく見えることってあります。
何時だったか、イタリアでは清涼飲料水の自動販売機を見なかったと書きました。
犯罪の温床になりかねないからかも知れませんが、それ以前に飲物一杯でもきちんと人の手を経て口にはこぶ、バールの機能が十分に機能しているからでしょう。
そこでは条例で、調度自動販売機の価格くらいから飲める物を置くよう取り決められていると聞きました。

それによって機械のかわりに雇用も確保され、人間関係が希薄になることにも多少のブレーキをかけるように思います。
そして自動販売機のように、通りの景観の調和を乱す心配もありません。
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、この違いは、社会が人間中心であるかどうかの象徴みたいにも見えます。

「便利は美の敵」ってこういう事ですか?



キャメラのむこう側、トレード・マークの葉巻をくわえ、ダブルブレステッド・スーツにコンビネーションの靴がエルンスト・ルビッチ。
手前の巨漢がジョージ・キューカーです。

パラマウントで撮影中の様子を捉えた一枚です。撮影・照明・伴奏と、この瞬間でも多くの人が笑っていて、ノッている現場だったろうことがうかがえます。
でも監督本人が一番楽しそうです。

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電力使用制限解除

2011-09-15 | Others
 まだまだ暑い日が続いています。何の事やら分かりませんが、魚は跳ね、綿花は十分に実り、子供が泣いています。
郵便ポストが赤いのも、電信柱が高いのも、みんな残暑のせいでしょうか。

日頃、自分が五時脱字や妙な言い回しなのに、他人が言った言葉でおかしいのがありました。
お菓子をくれた人が、「ハイ、お菓子あげる。ほら、こんなに冷たくなって」って何かへんです。
また、あまりの暑さのせいか、
「もうホントいやだわ、ヒマで。もてあそぶでしょ」
「?」
「あーぁ、もうホントいや!」
こっちがもてあます番でした。
相手の面相が、勘違い起こしそうにないタイプでよかったです。



20代の頃、この時期に同業の店に行くと、気合の入ったところではツィードのヴェスト付きスーツを着用におよんでいて驚かされたものです。
多分、冷房はガンガン効かしていたと思いますが。

9日電力使用制限は解除されましたが、ここぞとばかりそんなの着て、夏の分まで冷房をきかした日には如何なものかと言われかねません。
もう夏物は飽きたという方も、今年ばかりは常識的な範囲で我慢するのが、身体にも環境にも良さそうです。
職種によって制服の衣替えを迎える時期ですが、その当日あまりの暑さに耐えきれず、倒れた人が出たとのこと。



「風と共に去りぬ」の衣装を合わせるヴィヴィアン・リー。
大作だけに、衣装デザイナーのウォルター・プランケットも力が入ったことでしょう。W・プランケットはRKOの衣装担当からフリーとなって、様々な作品の衣装デザインを手掛けた人です。
MGMのエイドリアンもそうですが、イーディス・ヘッド等より前の時代は、この分野もまだ男性社会だったのでしょうか。
そんな仕事なので、少しはお洒落の臭いがしますが、正確なところは不明です。

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地球のでこぼこ

2011-09-11 | Others
 なんだかんだ暑い日が続きますが、京都へ行った波平くんの奥さんからメールをいただくと、あちらはもっと暑かったとのこと。

そんな日の昼下がり、空きはじめた頃合いを見計らって、東華菜館の涼しい上階でビールを飲みながら、南座の屋上で洗濯物を干していたりするのを見るともなく、ぼーっと東山一帯を眺めるのは気持ち良いものです。

いただいたメールには、何故か京都タワーの画像が添付されていたので「そこ?」とケータイに向かって呟きましたが、負けずに外も内も好きな件の店の中を、行ったことのない方の為にお送りします。広さが伝わり難いですが、ちゃんとことわって撮った画像です。



予告の画像どおり、季節が変わったのを印象付けようと、分かり易く重い生地でスタートしました。
軽率な大臣とバランスをとろうとしたわけじゃありません。

「末は博士か大臣か」と言われたくらいなので、大臣になるとすっかり有頂天でワキがあまくなり、一般人でも過たないような失言をしてしまうものか。
鍋奉行くらいしか務めていない輩では、ちょっと慮れません。





7月27日の記事で、何か忘れたことがあったと書いていたのは、中村とうようさんが亡くなった話でした。その日聞いたのです。
詳しい事は知りませんが、ロックやブルースやソウルと同じようにラテン音楽があり、30分以上クレシェンドし続けるめくるめくようなアフリカ音楽もあることを、10代の頃、活字をとおして教えてもらいました。
というわけで、とうようさんも好きだったというパティ・ペイジ。

この盤は、ジューン・クリスティの「Something Cool」で知られたピート・ルゴロとの仕事です。凝ったアレンジに負けない歌を聴かせます。

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Autunno e Inverno 2011-2012

2011-09-09 |  その他
 天高く、


馬肥ゆる


秋。
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錯覚

2011-09-06 | Others
 日本のご婦人に関する疑問は、既に40年以上も前、伊丹十三さんが書き尽くした感があります。
私が知らないだけかも知れませんが、これは書いていないだろうと思うものに、何故ちょうど良いバッグを使わず、バッグを持った他に、他人にあげるでもない紙袋をさげたりするのだろうという疑問がありました。
たいした話じゃないんですが、ジャンケンに負けてランドセルを持たされた小学生みたいな、下のウィンザー公に引っかけてみました。



前回の話で色々な人の消息を聞かされた帰り、話とはまったく関係ない人のことを突然思い出しました。

ある日会社で、「今のうちに、着心地や動き易さといった見えない部分を含めた質の向上を目指しませんか」と提案した頃のことです。

中心となる企画の人々のうち、デザイナーは言わんとする主旨をすぐ理解して、新任のパタンナーを呼んで話に巻き込んでくれました。
オリジナルの生地を仕込む等、タイム・テーブルが常にあるため、急には大きな進捗を望めませんでしたが、その推進力となってくれた人がいます。

その人も直前に異動してきた人でしたが、めずらしくきちんとした仕事ぶりと人柄に見えました。デザイナーやパタンナーから概要を聞いたので詳細を聞きたい、とある日言って来ます。

相手の経験や考え方が分からないと、こういうケースで徒労に終わる場合も多いですが、それは初めから話さないと通じない話でしたし、こちらも言い出した責任があります。
何とか理屈だけでも理解して欲しかったので、いつになく懇切丁寧だったでしょう。

もちろんその時点でも、商品の見た目に問題があったわけではありません。
しかし、着心地・動き易さ等、より本質的な部分を含めると、伝統に培われた仕立技術を盛り込んだ、本格的な海外の製品には比ぶべくもありませんでした。

これを疑問に思わずやってきた人に、理解してもらうのはなかなか高いハードルだったはずです。
何故それがいま必要か、海外のメーカーはどう作っているか、どういう改善が可能かなど、コンパクトながら現実ゆえの説得力のある資料とサンプル(そのほとんどはこのブログに使われています)があったので、いやでも判ってもらえたようです。

しかし、その人がやる気を出したのは、日常業務がともすると雑誌の企画みたいに前年踏襲型の、カレンダーに縛られる業務なのに比べ、目に見えない成果を求める新鮮さ故だったかもしれません。

サンプルを往復させたり、リーズナブルな副資材の調達などコスト管理といった地味な仕事が多いわけですが、思ったより早く一年後には製品に反映され、その次のシーズンには更に完成度の高い商品が倉庫に並んだのは、その人の行動力に負うところが大きかったのです。

その後、その人との仕事が一段落して挨拶に行くと、一席設けたいと誘ってくれました。多少気心も知れシンパシーも働いて、こちらも感謝したい気持ちがあったので、後日昼から出かけました。



昼にしては多めのアルコールが入って油断したらしく、

「いやぁ、恥ずかしながら、新入社員のころは薄いアズキ色のソフト・スーツなんか着てたんですよ」
「えっ、そうなの?でも大丈夫、今もそんなに変ってないよ」
「また、そんなこと言う」
「いゃ、ほんと。センスってよほど衝撃受けたり、死ぬほど勉強したりしないかぎり変わらないらしいよ。しかも大多数はそのままだって」

なんて言ってるうちは良かったんですが、酔いをさまそうとお茶を飲んでいた時のことです。

「いいスーツって、どんなのだと思います?」
「えっ、いきなりカクシンだね。二度とパンツはかないって感じ?難しいね、どんなんだろう」
そこで彼はいきなりキッパリ、
「僕はモテるスーツがいいスーツだと思うんですよっ!」

体温は下がり、アゴがはずれそうになりましたが、大人を装い、最後だと思って大人しく別れました。

ずっと忘れていた出来事ですが、思い返すと、そんな安直な雑誌みたいなこと言う人と意思の疎通をはかって、よく成果があがったなぁと不思議です。
もしかしたら、すべて錯覚だったのか、あるいは最後にからかってくれたのかも知れません。一度会って確かめたいくらいです。
懐かしい記憶ですし、そこが複数の人で力を合わせる仕事の面白いところでしょうか。

皆様メールをありがとうございます、澤ホマレです。私もさらに大人になりました。

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The Man in Charcoalgray Tweed.

2011-09-04 | Others
 世界陸上を観ていたら、ミフネビッチという砲丸投げの選手がいました。
「世界の」とか冠もつかないし、「うーん、寝てみたい」とかも言ってません。
ただ、砲丸を投げるだけなんですが.......

ここ二週間ほど、欠かさず飲んでいたのは葡萄酒でも麦酒でもなく、風邪薬でした。
飲み過ぎで気持ち悪いです。
健康第一でございます、季節の変わり目につき、皆様もご自愛ください。



先日、三年振りくらいの人に会うと、その間あった様々な出来事を聞かせてくれました。

学生の頃、アルバイト先で出会った営業マンがいます。
彼は社会人一年目でしたが、必要な相手には驚くほど如才ない、そして普段はちょっと生意気なくらいプライドの高い男でした。
初対面の日もその後も、その頃DCブランドと呼ばれたメーカーの、チャコールにペインのかかったツィード・ジャケットをよく着ていました。
気位が高くとっつきにくいながら、次第に口をきくようになってからかったりすると、はにかむ中にいい味を持っていることが分かってきます。

しかし基本的には、他社より楽に業績を上げ出世してみせる、と酒席で言えるような会ったことのないタイプでした。

ある日、私より若いけど私の上司と呼んでいた女子と、デートしたいけど橋渡しを頼めないかと、ほんの少しだけテレながら言ってきました。
それから数年の紆余曲折をへて結婚し、女児をもうけます。

仕事では言葉通り、日経に名前が載るていどには着実に出世を遂げたそうです。

その日聞いた話のひとつは、その彼の訃報でした。
身体の不調に気づいた時には、手遅れだったとのこと。

小学生の娘をのこして逝くのは、心残りだったでしょう。
しかし、知らない人からは不遜なくらいに受け取られたに違いない態度も、人知れず努力して得たであろうポジションも、みんなあの社会人一年目に言っていたとおりなのでした。



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Tender is the night.

2011-09-02 | Others
 7月・8月とスポーツ・イベント目白押しでした。現在は世界陸上です。
この時期はまだ、最初、枝豆とビールが多かったりしますが、脱力っぽい感じでボーっと観ていますと、ワイン・ボトルじゃなかったウサイン・ボルトなんかすでに駆け抜けたり失格したりしています。
どうも目と手のリズムが合いません。

やはり枝豆/ビールに合うのは、プロ野球でしょうか。



何でも柄とか色とか合わせないと気がすまない、というタイプの人がいます。
売り手の側にも問題があって、例えばタイとチーフ同じものが仮にあっても、着こなしの上手い人なら避けるのに、ご丁寧に一緒に箱に収まった商品があります。
ここ十年のうちでも、たいへん有名な英国とイタリアのブランドで出していました。
しかも、一緒に使うことを勧めていた節があります。

その状態では、使わないでという方が無理な話で、普通そのまま使ってしまいます。
何故ダメなのか、詰問されたこともありました。

たまに見掛ける人で、やはり合わせたがりらしい人がいます。
いくつかのタータン・チェックは日本人に好まれるパターンで、ジャケットもパンツも昔からお馴染みです。
お持ちの方も多くていらっしゃるかと思いますが、普通上下で着ようとは思いません。
その人はたぶんパターン・メイドみたいな方法で作ったらしく、柄のサイズも同じです。
違ってももちろんアウトですが。

裏目裏目をいくのか違う日には、ストライプ・スーツの上着みたいのを逆に単品で着てしまいます。
ここ数年あちこちのブランドでスーツの上着と見紛うものを、ジャケットとして出していました。
それが独り歩きし始め、新奇を追うブランドはまだしも、クラシックを標榜するところがそれをなぞるとちょっと残念に思います。
不自然でないのは、ボート等スポーツに出自を持つジャケットのような一部のものでしょうか。

こういう時、有名な映画でなくとも、'50年代からこっちの特にカラーになったアメリカ映画をなんとなく観ていれば、それが良きにつけ悪しきにつけ、こういう着方にならない気がします。

件の彼はもちろん服が好きなのでしょう、20代でも色々持っているみたいで、このままいくと近いうちにバティックの上下なんてのも登場するんじゃないかと怖いです。
でも現在のように省電力で薄暗い中とか深夜だったら、七難隠すではありませんが、濃色スーツと判別出来ないかも知れません。

しかし、例えばブラック・ウォッチのジャケットにミディアム・グレーのパンツとノーマルなのに、どうしても何処か合わせないと死んだおじいちゃんとの約束を果たせない等、よんどころない事情で気がすまないという場合、下着で柄を合わせたらいかがでしょう。
何を合わせても見えないので、まったく問題ありません。

九月に入ったので、切り良く暖かそうな画像に移行とも思いましたが、実生活では半裸で過ごすほどまだまだ暑く、行く夏を惜しむような画像でご容赦ください。



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