Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

花粉と石

2016-03-31 |  その他
3月も終わりの今日は、都心で20℃の予報。
4月下旬の陽気だそうで、開花宣言の後少し足踏みしてしていた桜も一気に満開の気配です。
ここ2年ほど楽だった花粉が今年はきつくて、痒い眼をこすって結膜炎になる猿の映像が流れています。

昨年秋のこと、夜いつも通り横になると突然浅めの奈落に落ち、縛り付けられたルーレットを思い切り回されたような感覚になりました。
悪代官に帯を解かれるお姫様より多く、あのマドカさんと同じくらい回ったように思います。

耳鼻科を受診すると「耳石」という聞き慣れないものが原因らしく、カルシウムなどの成分が小さな固まりを成し、半規管の中を動いて神経に悪さをするそうです。
以来処方された薬を服用し、朝晩に症状がでるものの昼間はほぼ常人として、夜のお付き合いも変わりなく出来るようになりました。
先日TVの前を通り過ぎようとすると、まさに私の症状である長い名の病いについて語っています。
それに拠ると、「この症状は薬もいらないし、石を適切な位置に戻してやるだけで完治」だそうで、同じ薬を何カ月も飲み続けたことが気になり始めていたこともあり、ようやく止める決断がつきました。
代わりに単純な体操というのがあって、詳しくは「耳石 体操」とかで検索すると出てきます。

帯状疱疹の時も私とマサコ様くらいかと思っていたら、かかって初めて意外に身近な方が多く経験されているのに驚きました。今回も、そう呼ばれても嬉しくはないと思いますが、ほんの一週間違いのメマイの先輩とか周りに結構いらっしゃいます。
前者は原因不明のヒリヒリ感があったら至急対応すれば、かなり軽いうちに何とかなると思いますが、耳の方はちょっと参考になりそうな前兆がありませんでした。



そんな普段にもましてボーっとしていた頃、前回話題にした類のコートが届きました。
初めてそうしたアルパカコートを見たのは英Invertereの製品で、もちろん現代の製品ですが、自社名の他同じものをSulka, Paul Stuart, Bergdorf Goodman, Roots等のブランドが発注したものもあります。
しかし既に1900年代前半には米国でその手のコートが存在したことを知り、出来れば良い状態の実物をいつか見てみたいと思っていました。
数年前ようやく'30年代製と言われるものが届き、今回のはそれより少し時代が下るようですが、柔らかい獣毛の宿命である虫害から長年月免れ、ミュージアム・ピースと言ってよい状態なのは幸運でした。


circa 1940's Teddy bear coat
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過去は何らかのかたちで未来を後押ししてくれる

2016-03-11 |  その他
何だかんだ言いながらもう3月、そろそろコートも脱ごうかという季節だと思っていたら、寒の戻りで3月11日は今回の寒さの底だそうで、お彼岸には暖かくなるといいます。

復興の歩みは、さらなる加速を願うばかりですが.....
昨年の五郎丸選手の活躍で、今年生まれる男子は「歩」君という子が多いんじゃないでしょうか。
もちろん「フ」じゃないですよ。「フ」って読んでしまうと、そのうち「歩のない将棋はヘボ将棋」なんて言われてしまいます、子供じゃ言わないか。




出てから既に何年か経ちますが、「The Coats / Max Mara 60 years of Itarian fashion」という本があります。
コート好きで、お持ちの方も多いかも知れません。
タイトルどおり女性のコートが網羅されていて、Piacenza, Agnona, Colombo等コート地に定評のあるメーカーの生地を美しい仕上がりで見せてくれます。
男のでこういう本がないから代償として眺めている気もしますが、そのせいかやはりキャメルカラーとかローデングリーンに目がいくのは致し方ないところでしょう。
今冬もよく着ていたのは、その二色のような気がします。
見た目が映えないからか、本には男性のと違って一般的なツィードは出て来ませんが、昔男性のコートにもあって今日滅多に見ることのない素材に、パイルというよりブラシ状の毛足を持つアルパカのコートがありました。
部分使いや用途に応じて毛足の長さも様々ありますが、そういう素材で作られた面白いデザインのコートもこの本に載っています。

ここ数年に出た洋書で、男のヴィンテージ衣料を扱ったものもあります。
ワークウェアっぽいのがほとんどですが、比較的新しい本にそのアルパカコートを見つけました。
'30~'40年代製と思しきそのコートはあいにくコンディションが悪いみたいで、イタリア語で言うとかなりバッチイと言いますか、それを着て電車乗ったらきっと臭いで敬遠されそうな状態に見えます。

でもそんなコートが無くても大丈夫。ご覧のとおり、山ちゃんがお腹から温めてくれると言ってます。


今日の表題は、「ビー・ミュージアム」という番組で、現代の養蜂技術と共に古来の養蜂技術も後世の為に残したいというエストニアの養蜂家が語っていた言葉です。
技術的に行き詰まった時、何か突破のヒントがそこに隠されていると言います。

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