Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

Something cool

2012-07-31 | Others
 お誘いを受けると、たいてい一ヶ月以内には実現出来るようにと思います。
ところが条件的に難しい場合があって、気になりながら今実現していないのは、「月初と月末は忙しい場合があるけど、それ以外だったらいつでも連絡して下さい」というものです。
たまたま月中に予定が集中して、その月の間気になりながら月初月末も遠慮していたら、ご本人がわざわざ催促に来てくれました。
タイミングを見計らって連絡すると、あいにく今度は相手の都合がつかず、すぐ翌月がやってきて延び延びという状況です。

また、ずっと気になりながら、「たいへんご無沙汰しております」という状況の方がいらっしゃいます。
暑中お伺いでもと思いましたが、ちょっと口にする物はよくない状況も想定されたので、耳にする物ならと涼しげなのを選びました。



涼しげと言えば.........
最近来てくれた恵さんや、友達に会うと皆さんそれぞれにすっきりした装いでとてもいいなと思います。

ところで、あの淀川さんがよく人前で言っていたという、三つのスローガンがあります。
「Welcome trouble」「Welcome stranger」「I never met a man I didn't like」というもので、最後の長いのだけ出所があって、映画の中でのウィル・ロジャースという人の台詞だそうです。
苦労よ来い、他人歓迎でも他人と思わない、最後のもそう言ってるとその気になってくるとのこと。
もう亡くなっているので分かりませんが、真に受けて厄介な相談を持ちかけたらエライ剣幕で追い返され、その形相が怖くて相談事の悩みなんか吹き飛んでしまった、なんて事もなかったとは限りません。

淀川さんの言に従っているわけではありませんが、何となくいいなと思うと話しかけたり、逆によその方から声をかけていただく場合もあります。

その人と初めて喋ったのは、今年の初めくらいでした。
見かけるたび、いつも着こなしがとてもすっきり見えたので、ある日ご本人にそう言いました。
急なことに驚いた様子で怪しまれましたが、何となく肯定的な事を言っていることは伝わったらしく、奥ゆかしく否定されていました。
例えば制服みたいなものであっても、着こなしの違う人っています。
季節が変ってこの時期も、もちろんすっきり涼しげです。
暑い夏にそう見えること自体、ことさら貴重な資質に思えます。

先日久しぶりにお話すると、残念ながら近々何処かに行ってしまうとのことでした。
眼に福をはこんでくれた事に何か伝えたいと思いましたが、お名前も知らないくらいだったので、抽象的なことだけに言い表すのはとても難しいです。
しかし何処へ行っても、その美質は減ずることなく見ている人に伝わることでしょう。


アントニオ・カルロス・ジョビンの「Meditation」が白眉ですが、涼しげな声とアレンジが相まって心地良い一枚。


手の込んだジャカード、たっぷりと打ち込まれたプリント等、良いタイも色々あります。
でも新しくもないのに、ここ数年気になっているのはAtkinsonsのタイです。
少し前に白井さんから、数十年前のものを見せていただきました。
何とも言えない紺の発色といい、変らぬ素材感といい、コーディネイトのイメージを膨らませてくれます。
ご存知のアイリッシュ・ポプリンの手触りは、例えば軽くて滑らかな細かい網代のパナマ帽のように無二の素材感で触感を喜ばせてくれます。
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1000日

2012-07-19 | Soul
 お陰さまで、ブログ始めて先日の火曜日でちょうど1000日だそうです。
その間に無関係な画像しか出してないような日もふくめて、590回アップしているらしいです。
本人も後から気づいたくらいでもちろん誰も知りませんが、祝ってもらったみたいにかなり飲みました。
酔った勢いで翌日のランチまで誘ってもらいましたが、途中で無理じゃないかと思いました。
翌朝起きてみるとかなり残ってて、皆も同じだったみたいです。



先週、20代女性が「パーマかけたんですか」と言います。
違うんですよ、湿気が多いと勝手にカールし始めるんです。

祖父はホットテンパー、父はショートテンパー、そして私は生粋のテンパーと筋金入りの天然なわけです。
本人が言ってましたが、パーマかけるのはオバちゃんと吉水君くらいのもんだそうです。

鋳物の鍋メーカーがウィンドーのVPで、鍋にふきだしを付けて「Try me」とあるのを見ました。

「Try me」、そしてオバちゃんパーマと言えば、JBをおいて他にありません。
今、JBというとティーンのアイドルJ・ビーバーになってしまいますが、もちろんJBと言えばジョー・バターンじゃなくて、ジャクソン・ブラウンじゃなくて、そうジャッキー・ブラウンでもないし、ジョー・ブラドリーじゃないし、ジェームズ・バートンじゃなくてジョセフィン・ベーカーやジェームズ・ボンドでなくあのJBです。

飲んだ時の話題にも出ましたが、JBのバンドでは罰金制というのがありました。
JBの指揮のもと、一糸まとわぬじゃなかった、一糸乱れぬ統率による複雑な演奏が一つのウリです。
適当なレベルで満足して、実際のライブでボロボロになってしまうと、まったくキマリません。
そこで身だしなみから音まで、厳しい縛りがあったと言われています。

プリンスと違ってそれを真似したわけじゃありませんが、職場でお互いが若くて遊びたい盛りの頃、習慣的に時間が守れない人のために誰からともなく罰金制導入の話が出ました。
当初、宴会の軍資金がしっかりたまりましたが、しだいに必要なくなったのは喜ぶべきことでした。

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S.B.W

2012-07-17 | Blues
 サチコさんからのメールに「昨日は幕張プリンスのガーデンプールでCKBしてきました」とありました。

先日、あと少しかと思うと暑いのも我慢できるみたいなことを書きましたが、前言撤回です。
湿度80%近くで、30℃を超えてはもうたまりません。
今家に帰ると、とりあえず一番のごちそうはお風呂です。ビールだって、さっぱりしてこそです。
目の前にプールなんかあったら、鳥じゃなくても水浴びしたいところでしょう。

というわけで、私もAKBじゃなくてBCGじゃなくてATMでもないし、JFKでもIGTでもDOCでもなく、対抗してSBWにしました。



節電アクション応援団のサカナくんを、名前つながりで応援しているかどうか聞き忘れましたが、前々回波平君に会った時、Sonny Boy Williamsonの動画の話を聞きました。
そういう話を聞くと、つい見たくなるのは致し方のないところです。

DVDを見てみました。
トリュフォーの「柔らかい肌」の主人公が座っていそうな、インテリみたいな感じの人達の前で演奏しています。
発見されたブルースという異文化を鑑賞しに来ました、みたいな雰囲気です。
アメリカ国内で普段の相手にむかって演るのとちがって、客のリアクションが少なくお行儀よすぎるのが居心地悪そうですが、S.B.Wはあくまでクールです。

S.B.Wはブログの二回目からすでに登場してもらいました。
名前だけなら一回目にも出ましたし、何度かふれている気がします。
その頃のミュージシャンによくあるように生年がはっきりせず、1899年をはじめ諸説あります。

マディにしろウルフにしろ、普段の観客にとってアーティストではなくて芸人に近い存在でもあるので、映像の中にその片鱗を見ることができます。
ポール牧直伝の指パッチンでリズムをとって、ハープをたてに咥えて演奏しながらフレームアウトしていきました。
南部に帰るとR・ナイトホークと一緒に演ることもあったそうですが、二人で煽って客を踊らせたり、身悶えせずにおれないようなスローを聴かせたりする映像があったら、きっと鳥肌が立ったことでしょう。


普通こういう話の展開だとYouTubeに接続したりしますが、もちろんつながっていません。


真似しているわけではありませんが、たまに年齢を尋ねられると、つい5歳とか10歳多めに答えてしまう場合があります。
悪気ないんですけど、何だかそのまま言うのも愛想ない感じがしてつい盛ってしまうんですね。
そんなことをしていたら、正確な年齢があやしくなってきました。
そんな時は、電波時計が正確な時刻を取り込むみたいに、同い年の人にそっと確認してみます。

あいにく相手も私と同じような場合があって、普段から記憶があやしいのか一向に要領を得ないで一緒に混乱することがあります。
ちなみに、タニタのインナースキャンというのにのると39歳とでました。


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レノ・クロス

2012-07-12 | Others
 サッカーW杯予選、ユーロ2012、ウィンブルドンその他ずっと続いていました。
コンスタントに観ていたら、あっという間に7月も半ばです。
日は長いし、夏は野菜が美味しいし、ビールもうまいし、蒸し暑いのも後の楽しみを倍加させてくれるアクセントか、なんて思えるまでになりました。

40代とかで具合悪くなる人の食生活を調べてみると、ほとんど家で食事をしないなど偏った食事により、圧倒的に野菜が不足しがちだそうです。
逆に我が家では野菜ばっかり食べているので、ある朝起きたらアオムシになっていないかと心配です。
まぁ家で食べても、やたら何でもかんでも食べ過ぎては元も子もありませんが。

さすがにソラマメも終わり、枝豆の季節です。
ワインとか酢とか甘い物とかの酸が、歯を侵すのを防ぐにはよく噛んで唾液で中和するように食べることが肝要といいます。
そうかーっと、枝豆をよく噛んで食べていたら、噛み過ぎて口の中で味噌になっていました。
ウソです。



平織り、綾織り、朱子織りなどありますが、基本的には経糸と緯糸が垂直に交わっています。
ウール素材の場合、敢えてアイロンでそれをゆがめることによって起伏を生み出し、より立体的に人体の曲面に合わせようとする技術があるのはご存知のとおりです。

しかし、例えば隣り合う二本の経糸が交差を繰り返し、真っすぐな緯糸がその間にとおっているところをご想像ください。
二本の糸が交差する部分には糸が通りませんので、全体としては隙間の多い通気を確保した生地が出来上がります。
これは搦み織りと呼ばれる組織で、着物なら絽や紗とよばれるものがこれに相当するそうです。

2000年あたりだったか、イタリアでCellulare(細胞の~という意味:確かに初めて顕微鏡を覗いた時つかった玉ねぎの薄皮の細胞に似ている)と呼ばれるシャツ地でつくられた製品が日本にもたくさん入ってきました。
これが搦み織りの一種です。
既製品は2~3年すると少なくなりましたが、今シーズン久しぶりにいくつも見ました。

ウールタイ等と同様、季節の物が好きで白、ブルーをはじめ格子、ストライプ、そして画像のホリゾンタルまでいろいろ集めました。
目が荒くカジュアルな雰囲気が持ち味で、ブロードの印象とは対極です。
ニットタイや綿や麻のタイなど他のシーズンには登場しないものを合わせて、遊びながら第三者に涼をはこんでいただくのが宜しいかと思います。
画像は柞蚕糸を使ったタイで、養蚕のものとは糸の断面の形状が異なり、光の反射が変って表面感の違いを生みます。
これも最近見ませんが。

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七夕に思う

2012-07-07 | Others
 朝、外を眺めてその光から受ける印象が、どんなものを選ぶか左右してる気がします。
着こなしの上手い方々は、意識するしないは別にして、決してそこをはずしていないように思います。

この画像を作った日はどうだったのでしょう。この週はラッキー・カラーがピンクだったんですなんて言ったら、なんだか石が飛んで来そうです。



久しぶりに鈴木さんにお目にかかると、出張から帰られて間もないタイミングでした。
最新情報を伺うと、「こんな状況だからこそもう一度きちんと立て直して、良いものを出してこようという雰囲気があって全体に良かった」という力強いコメントで、何だか嬉しい気持ちになりました。
いつだったか私に連絡とってくれようとしたが忙しいらしくダメだった、みたいなことを仰って頂きましたが、でもそれは人違いだと思います。
この3年くらい一度も忙しかったことはないですと申し上げると、うけました。

以前、白井さんに初めて鈴木さんを紹介していただいた後、鈴木さんが昔仕事で関わっていた谷さんにお会いする機会がありました。
私が谷さんと関わった20年くらいの間、誉められたことは幾度もありませんが、鈴木さんのお話をすると、「色遣いが上手いし、キレイだよね」と仰ってました。

当日、鈴木さんに聞かせていただいた話は、ほんの3~4人ではもったいないくらいの内容です。
売れた売れないとは別次元の話で、鶴田浩二も納得の筋のとおった話(蛇足ですが歌詞からきてます)を聞かせていただきました。

どうしても若い頃のジョージ・ペパードを思い出すので、「じゃ、次回は“女難を如何に避けるか”というお題で」と混ぜっ返したら、いつもの少年のような笑みが口元に広がりました。

翌朝私は早かったので、その日一足お先に失礼しましたが、長谷井さんをはじめ皆様、毎度楽しいひとときをありがとうございました。



今日は七夕なので、健ちゃんの誕生日ですね。おめでとうございます。
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袖付け

2012-07-03 | Others
 大分前のことですが、ココ・シャネルの回顧展を紹介した番組で、よばれていたデザイナーが往時のスーツを手にしながら、「動き易さを考慮して、とてもアームホールが小さいですね」と言いました。
シャネルの時代以前は、やんごとない階級の女性で働く人はまずいなかったといいます。
その社会進出にシンクロした動き易いウェアこそ、誰からも喜ばれるはずというシャネルの発想でした。
原点は、ボーイフレンド達がひいきにしていた英国の仕立屋の技術で、シャネルも着用していた乗馬服からだと思われます。

わたしがなぜ、肩をあるべきところにあるようにつけるのに必死になっているかって?
それはね、女の肩というものは丸くて、少しばかり前のほうについていて、とてもかわいらしいものだからよ。だからわたしはいうの、これを隠しちゃいけないって!
ところが人がいうには、肩は後ろについているのだそうよ......わたしは肩が後ろについた女なんて見たことがないわ。
「ココ・シャネルの秘密/マルセル・ヘードリッヒ(山中啓子訳)」



画像のジャケットはナポリの何でもない製品で、あまりに無名すぎて誰も買いませんでした。
もちろん既製品ですが、健気にも、ごく当たり前のように小さめのアームホールをそなえています。
袖丈の直しをたのんだ時、直し屋さんが肩からやらせてくれと言うので断りました。
しかし、その日に限って何故かねばられて任せてしまいます。

実際に請け負う人は別で、その職人さんはきっと几帳面な人だったのでしょう。
その人には見慣れないふんわり付いていた袖が、見る影もなく日本の既製服みたいになって帰ってきました。
自分が油断したので、文句は言えません。

以前から「任せてください」と言われるとどうも弱いぜェ。
この話は以前書いた気もしますが......

むかし知人を通じて、「イタリアから、今度シャツ屋の○○が来るからぜひ来てください」とか、「○○シャツの受注会があるので来て」と言われて、付き合ったことがありました。
「カフとカラーバンドは並で、衿だけ一番柔らかい芯に」と注文すると、そこだけ違う芯には出来ないと言います。
また、普段着ている向こうの既製品と同じく「裄は89cmで」と言えば、「そんなに長いのは薦めない、と向こうのメーカーの人は言っていた」とかちょっと怪しげです。
最後は「任せてください」と言っていました。

出来上がったシャツのうえに上着を着てみると、上着の多くがアームホール小さめなので、シャツが腋下近くをトレースするみたいに袖がたくし上がる分短くなりました。

任せてと言われると、私が考える以上の深謀遠慮があっての事と思いたい気持ちが働きます。
相手がとても勉強熱心かもしれないし、それを否定したくない思いもあります。
否定した途端に、自分の知っていることに凝り固まって、聞く耳を失ってしまうことを怖れているのかも知れません。

ところで先のシャネルの言葉で思い出しましたが、真逆に、反り返ったような姿勢で腕を斜め後ろ下に突きだし、休み休み歩く高齢者に遭遇しました。
上着は前が開いているので反るのは簡単ですが、肩甲骨を寄せるみたいにしてみるとなかなか苦しいし、前に進み難いことが分かります。
反対に、読んだだけで「猫背は治る」、という本の宣伝が最近ありました。
まったく関係なかったですね。


働く女性?
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