市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

自転車ぶらぶら散歩 ヒムカ・チリ 1

2009-04-26 | 自転車
 宮崎市の一ツ葉大橋を北へ400メートル大きな十字路を渡ると、山崎街道という4車線中央分離帯のあるバイパスがつづく、イオンモールがあり、ファミリーレストランやコンビニ、大型電気店などを過ぎ、10キロも走るとやがてシーガイア、フェニックス動物園と観光スポットが道路の右側(海岸側)に並ぶのが見える。左側は、一面の畑地が広がり、その中には、さまざまの近代化の施設が混在してひろがっている。ここを、ぼくはヒムカ・チリとひそかに命名しているのだ。映画で見たことのあるチリの風景を連想させるからである。今日もまた、自転車に乗ってここを散歩してきた。

 決まったコースはなく、大体はあっちに丘が見えるからそっちに行こうという感じで走るわけだ。今日はビニールハウス群が目に入ったので、ビニールハウスの中を覗きたくなって行ったのだ。稲の苗の育種会社という看板があり、その社長宅というのが、和風作りのそり屋根の堂々たる住宅であった。まさに日本伝統家屋と、苗育種工場というべきビニールハウスの対比がおもしろかった。鉄骨で体育館ほどあるのが、巨大な扇風機をはめ込まれ換気されていた。その音と芝生のように育っている苗は、まさに工場生産施設であった。

 日射を受けてまばゆいばかりに光り、暖房用の機器を備え、煙突の突き出たビニールハウスの列を眺めていると、食料はまさに大地を離れて人工合成品ではないかと思えるのだった。農村を工場にしようとすれば、このような光景になる。今に手作りのキャベツとかピーマンとか大根とかが、もてはやされる時代となり、金持ちだけが手作り野菜をくうことになるようだ。

 そこを抜けて走っていると、とつぜん鳥居がくっついた一般住宅が目に入ったのであった。これは、このまえも見た。こんな組み合わせは、そう珍しいものではないらしい。かってこのあたりは、林やあぜ道や水路があった農村風景の集落であったのだろう。その氏神が写真のようになったのだ。くっついているのは住宅でなくて「ふれあいホール」という公民館である。そのなんともいいようもない美的感覚に驚かされる。どうして、こういう発想ができるのか、不思議なほどである。美とかアートとか、そんな感覚は一切不要という日常性が衝撃的である。画像はクリックしてください!
 
こんな光景は、観光地では、目にできない。日常を越えるというのがいい。これがチリの光景になっているのだ。チリの近代化と似ているのだ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 宮崎市若草通り イベント | トップ | ソプラノを聴く  みやまコ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

自転車」カテゴリの最新記事