市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

コンセプト

2008-07-03 | 街シーン
霧島連山が遠望できる喫茶「イーチャフェ」が6月末で閉店となった。宮崎市霧島町2丁目バス停まえの「くろき製茶霧島店」の2階に設けらたカフェであった。
 
 室内はいつもファッション雑誌のグラビアのように瀟洒な感じで、調度品は適切で、いついっても今飾られたように磨きあげられていた。現代アートの版画が階下と階上にビュッフェともう一点飾られていた。ボーズからは、ゆったりした音楽が流れて、3人のウエイトレスの動きともよく調和して、室内を贅沢な豪奢な雰囲気にしていた。そして安かった。250円から300円でケーキをそえた急須でのお茶を楽しめるのだった。

 イーチャフェには、宮崎市には珍しいコンセプトが感じられた。お茶の素晴らしさを広めたいというコンセプトである。経営的にはもっと無駄をはぶけるのではないかとか、思うのだったが。お茶のもつ贅沢さを体感させる情熱のような経営者の理念を感じるのだった。

 べつに経営が行き詰まっての休業ではないと思える。閉店でなく休業というところに意味がある。新しいコンセプトができたら、また再開されるのかもしれない。

 いつまでもだらだらとつづけるよりも、ましだろう。いや、いつもまにか、始めのコンセプトもなにも喪失、失念し、わけのわからぬものに変質し、その変質にもきづくこともなく、ただ、行政の援助や、メディアのマンネリズムの開催記事などで、つづけるボケ状態よりもはるかに有意義な閉店であったとおもうのだ。それにしてもいいものは消え、つまらぬものはいつまでも消えない。その結果、どこからもコンセプトが聞こえてこない。これが、宮崎市の今であろうか。

 以上を、東京の知人の妹からの宮崎市はどんなところでしょうかという手紙の返書に回答した内容である。

 


 

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