市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

安藤知事不信任可決

2006-12-01 | Weblog
 昼休み、知人と会うのにウイングに行くと、知事の辞職勧告の議会対応が話題になっていた。拒否したんだから、不信任案を即座に出すべきだと話を交わした。午後一時半、ウイングを出て橘通りにかかると、宮崎日日新聞のタブロイド判の号外「安藤知事不信任を可決」がさかんに手渡されていた。この情景に議会の対応が適切だったとほっとした気分になった。

 号外によると知事は、「監督責任を痛感している」とあり、辞職か議会解散かを熟慮して結論をだしたいと言っている。これは言い換えれば、自分は、談合には関わり無い、談合をやった部下たちの監督責任のみを感じるということではないか。

 あくまで知事が「天の声」を発せずとするなら、2週間に及ぶ県警の捜査結果、出納長が逮捕されたという事件の推移は、でっち上げのでたらめ、メディアはワイドショー的報道をしているということになる。しかし、この2週間の過程を新聞で読む限り、事件の核心への推移は、方程式を解くように論理に合っている。土木部長や次長が、自己判断で談合をやる理由はありえないという事実も納得できる。

 ヤマト設計社長が、1000万円を知事の政治指南役 石川元国会議員秘書に、知事の要請で顧問料毎月80万円振り込みつづけ、その代償に設計を受注するよう、知事へ要求する。そこで、側近の江藤出納長が、知事の火の粉を払う役割を押し付けられ、予算支出を図る。 そういうことを出納長が、自分のためだけに知事の意向なしに、やるという理由はまったくありえないと、これも事実として理解できる。また知事は、政治指南役石川にどういうわけか選挙後、自分の後援会をつうじて5000万円を届けた。それは送り返された。この運び役が石川から紹介されたヤマト設計社長であった。この不審な金の存在も、知事への圧力となりうる。そういうことで彼は知事室に仕事をよこせと直談判に行ったと話している。知事はこれを否定している。

 知事が自ら「天の声」を発せずとしても、安藤知事が存在すること自体が、重力場が発生するように空間が歪み、その部下たちが談合というブラックホールに落ち込んで行く論理的構造は、現段階では否定できなく、きわめて整合性がある。もし、知事が自分はまったく関係ないというなら、この理論構造を完全に否定できる事実を明かして、そうでない論理構造を提示して、納得いくようにしてもらいたい。それもまたきわめて関心を引かれる。

 こうなったら、議会解散をやり、別の真実を、これまでの事実関係は、警察も検察もメディアもでたらめな推論だという立証をしてもらいたい、それはそれでまた宮崎県を考えることになろう。

 現況では、なんといっても「監督責任」は、部下でなく自分にこそあるのではないか、県民のために「頭を上げて」仕事してもらいたいと、局部長クラスに訓示したというが、その自己確認の甘さ、知性の浅さ、部下の不徳は、自分の不徳というサムライの掟ともはるかに遠い品性の低さだけが漂っている。

 ほんとこういう公務員上役とういのがいっぱいいるなあ・・・・。そしてなによりこういう知事を選んだわれわれの「監督責任を痛感する」初冬を迎えている。

 
コメント
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