ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

異端の「DIO」ファンとして

2014-03-02 18:07:35 | 音楽
朝、ネットのメタル系ニュース・サイトを観てたまげた。

そして次の瞬間、猛烈に何とも言えない感情に襲われた。

それが故ロニー・ジェイムズ・ディオが率いていた「DIO」。
その新しいLive DVD&Blu-rayとして、『Dio / Live In London: Hammersmith Apollo 1993』がリリースされると知ったから。
個人的に、「この時代のDIO」に非常に思い入れがあります。



再結成BLACK SABBATHが結局短命に終わり、ロニーは自身のバンドDIOを再始動させます。
しかし、当時DIOと言うバンドが既にメタル・シーンにあって人気・地位共に低迷し初めていたのは事実です。
そんな状況を打開すべく、ロニーは自身の新たな相棒となるギター・ヒーローの存在を捜します。
ただDIOと言うバンドだけでなく、時代の流れは従来のメタルを「オールド・ファッション」とし始めていました。
更にPANTERAをはじめとする新たなメタル・バンドの台頭や、既に脅威となり始めたオルタナティヴによる「モダン・ヘヴィネス」の波。
ギタリスト捜しは、何人もの候補者は挙れど難航したと言われています。
そんなDIOに加入したのは、他でもない元WWIIIのトレイシー・Gでした…。



そして、DIO史上最もヘヴィかつアグレッシヴなアルバム『Strange Highways』をリリース。
賛否両論ありましたが、やはり「ロニー=様式美」と言う認識がある日本のファンからの拒絶は一番強かったと思います。
このトレイシーの加入により、DIOの多くのファンはバンドが「暗黒期」に突入したと言う認識を持ってしまいます。
それがトレイシーのギタリストとしての評価にもつながり、何故か「歴代最も下手なギタリスト」という烙印まで押されました。
本当にそうでしょうか?!
僕はこの時期のDIOも大好きだったので、ファンとしては「異端」なのかもしれません(苦笑)。
しかし、トレイシーが本当はどんなギタリストだったのか?
前任者達のように、ド派手に流麗な速弾きを決める訳でなく。
ヘヴィで図太い音で、アーミングを多用するノイジーなギター・プレイという印象を持たれるトレイシー。



実は良く聴けば随所で繊細にメロディを弾き、テクニカルな速弾きを披露しています。
そしてリッチー・ブラックモアやトニー・アイオミと言った偉大なギタリストの楽曲も、忠実に再現出来る高い技術も持っていました。
図太くネッチこいギター・サウンドと鋭いリフの構築は、ザック・ワイルドに通じるモノがあったと言っても過言ではないでしょう。
マスコミやファンからどんなに批判されても、ロニーはトレイシーを擁護し続けました。
それはギタリストとして、実に何でも器用に弾ける高い技量と才能を持っていた事を知っていたらだと思います。
今度リリースされる、『Live In London: Hammersmith Apollo 1993』を観れば良く判ると思います。
トレイシーはDIOとして、2枚のスタジオ・アルバムと1枚にライヴ・アルバムを残して解雇されます。
その解雇の理由について、ロニーは「音楽性の問題ではない」と前置きして。
「彼はどんどん太ってしまった、そして突然髪を切り頭を剃り上げてしまった事が私には相応しいと思えなかった。」と言いました。
DIOとしてのキャリアの幕切れが、ロニー自身が拘る「ロックへの様式美」であった事が逆に凄く皮肉ですが…。

その『Dio / Live In London: Hammersmith Apollo 1993』
海外では5月のリリースが決定しています。
個人的には絶対に欲しいソフトです。
多くのファンはこの時期のDIOを忌み嫌っていますが、今だからこそ「再評価」して欲しいと心から願います。





PS:トレイシーがDIO時代に残した珠玉の名曲、アコースティック・ギターの響きが美しいデモ・ヴァージョンで…。




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