劇場版『機動戦士Zガンダム~第1部:星を継ぐ者』を観た。
先に白状すると個人的に“ガンダム”とは一年戦争を舞台にした「ファースト」と呼ばれる初代であり、リアル・タイムで観た最初のガンダムである『Z』にはあまり思い入れがなかった。
それにファンとして「何故今更『Z』なのか?」と言う気持ちもあったし、一人の作家としての富野由悠季氏の姿勢にも疑問を持っていた。
とは言え劇場版の公開となりと冷めた感覚を持ちながらも、ファンとして「観てみたい!」と言う衝撃に負けてしまった(笑)。
さて本作のタイトルに「A NEW TRANSLATION(新訳)」と大々的に掲げるだけあって、本作はTVシリーズの『Z』とは全く異なるカラーを持った作品である事に気付く。
今回の劇場版『Z』は全部で3作だと言う。
あの「ファースト」の劇場版も全3作で、TVシリーズにリテイクを加えて微妙に異なるニュアンスを漂わせていた。
だが今回の劇場版『Z』1部である本作を観ると、全体の6割が新テイクを大胆に取り入れ全く違う作品…ほぼ“リメイク”と言っても良い程の印象を受けた。
まぁ~20年近く前の映像を劇場版にするには確かに厳しいものがあるし、今回の様に作品自体を根本から再生させるのは逆に“映画”として正解だったと思う。
まず本作を観ていて驚いたのが『Z』の主人公であるカミーユ・ビダンだ。
以前のTVシリーズでは暗くキレやすい凶暴で利己的な17歳と描かれていたカミーユだが、この劇場版では大人達の陰謀に巻き込まれる純粋な少年として描かれているので驚いた。
噂ではこの劇場版ではカミーユは最後で“発狂”しないと言う、でも『Z』の今後の展開を思うと「歩く疫病神」(!)と化すカミーユなのだからどうオチをつけるのか注目だ。
あと本作での実質上の主人公はクワトロ・バジーナことシャア・アズナブルである事が判る、彼とかつての英雄である「ファースト」でのメイン・キャラクターとの出逢いがTVシリーズよりもドラマティックかつ印象的に描かれている。
中でも最も劇的だったのが、「ファースト」の主人公アムロ・レイとの再会だ。
『Z』のTVシリーズではその奈落の底に墜ちたダメ人間への変貌ぶりが強烈だったアムロ、『Z』が今一つ好きになれない要素にはこのアムロのダメっぷりに悪意すら感じて失望してしまったのが原因している。
だが本作におけるアムロは違う、彼は己の置かれた状況に嘆きながらもそこにはしっかりとした明確な意志を覗かしている。
特にラストでのカッコ良過ぎるアムロの活躍と、宿命のライバルであるシャアとの再会がもう反則だと思えるほど劇的に描かれている。
全3部作の最初でこれだけ内容をイジッて来たのだ(ティターンズのファシズム的要素がより強調されている)、今後の展開ではまだ何が飛び出すのか予想出来ない(シリーズの“流れ”として『ZZ』は無かった事になるかも!?)。
この『Z』シリーズの鍵を握る、重要な女性キャラクター達がまだ何人も出てきていない。
それを象徴するかの如く第2部は『恋人たち』と言うタイトルだ、陰謀と情念が錯綜する複雑な人間模様が展開されるのが予想される。
何はともあれ本作は素晴らしかった! 富野氏の作品としては久々に傑作だと言えるだろう!!
このテの作品は全3作揃って初めて一つの作品と言えるかもしれない、もう気持ちは10月公開の第2部に飛んでいる自分がいる(笑)
最後にファンとして、やっぱりラストでアムロには宇宙(そら)に出て欲しい…そう思うファンは僕だけではない筈だが?!
P.S:Gacktの唄う主題歌も良い歌やね~。
先に白状すると個人的に“ガンダム”とは一年戦争を舞台にした「ファースト」と呼ばれる初代であり、リアル・タイムで観た最初のガンダムである『Z』にはあまり思い入れがなかった。
それにファンとして「何故今更『Z』なのか?」と言う気持ちもあったし、一人の作家としての富野由悠季氏の姿勢にも疑問を持っていた。
とは言え劇場版の公開となりと冷めた感覚を持ちながらも、ファンとして「観てみたい!」と言う衝撃に負けてしまった(笑)。
さて本作のタイトルに「A NEW TRANSLATION(新訳)」と大々的に掲げるだけあって、本作はTVシリーズの『Z』とは全く異なるカラーを持った作品である事に気付く。
今回の劇場版『Z』は全部で3作だと言う。
あの「ファースト」の劇場版も全3作で、TVシリーズにリテイクを加えて微妙に異なるニュアンスを漂わせていた。
だが今回の劇場版『Z』1部である本作を観ると、全体の6割が新テイクを大胆に取り入れ全く違う作品…ほぼ“リメイク”と言っても良い程の印象を受けた。
まぁ~20年近く前の映像を劇場版にするには確かに厳しいものがあるし、今回の様に作品自体を根本から再生させるのは逆に“映画”として正解だったと思う。
まず本作を観ていて驚いたのが『Z』の主人公であるカミーユ・ビダンだ。
以前のTVシリーズでは暗くキレやすい凶暴で利己的な17歳と描かれていたカミーユだが、この劇場版では大人達の陰謀に巻き込まれる純粋な少年として描かれているので驚いた。
噂ではこの劇場版ではカミーユは最後で“発狂”しないと言う、でも『Z』の今後の展開を思うと「歩く疫病神」(!)と化すカミーユなのだからどうオチをつけるのか注目だ。
あと本作での実質上の主人公はクワトロ・バジーナことシャア・アズナブルである事が判る、彼とかつての英雄である「ファースト」でのメイン・キャラクターとの出逢いがTVシリーズよりもドラマティックかつ印象的に描かれている。
中でも最も劇的だったのが、「ファースト」の主人公アムロ・レイとの再会だ。
『Z』のTVシリーズではその奈落の底に墜ちたダメ人間への変貌ぶりが強烈だったアムロ、『Z』が今一つ好きになれない要素にはこのアムロのダメっぷりに悪意すら感じて失望してしまったのが原因している。
だが本作におけるアムロは違う、彼は己の置かれた状況に嘆きながらもそこにはしっかりとした明確な意志を覗かしている。
特にラストでのカッコ良過ぎるアムロの活躍と、宿命のライバルであるシャアとの再会がもう反則だと思えるほど劇的に描かれている。
全3部作の最初でこれだけ内容をイジッて来たのだ(ティターンズのファシズム的要素がより強調されている)、今後の展開ではまだ何が飛び出すのか予想出来ない(シリーズの“流れ”として『ZZ』は無かった事になるかも!?)。
この『Z』シリーズの鍵を握る、重要な女性キャラクター達がまだ何人も出てきていない。
それを象徴するかの如く第2部は『恋人たち』と言うタイトルだ、陰謀と情念が錯綜する複雑な人間模様が展開されるのが予想される。
何はともあれ本作は素晴らしかった! 富野氏の作品としては久々に傑作だと言えるだろう!!
このテの作品は全3作揃って初めて一つの作品と言えるかもしれない、もう気持ちは10月公開の第2部に飛んでいる自分がいる(笑)
最後にファンとして、やっぱりラストでアムロには宇宙(そら)に出て欲しい…そう思うファンは僕だけではない筈だが?!
P.S:Gacktの唄う主題歌も良い歌やね~。