ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

水の星から愛をこめて…。

2005-05-28 23:41:17 | アニメ・コミック
劇場版『機動戦士Zガンダム~第1部:星を継ぐ者』を観た。
先に白状すると個人的に“ガンダム”とは一年戦争を舞台にした「ファースト」と呼ばれる初代であり、リアル・タイムで観た最初のガンダムである『Z』にはあまり思い入れがなかった。
それにファンとして「何故今更『Z』なのか?」と言う気持ちもあったし、一人の作家としての富野由悠季氏の姿勢にも疑問を持っていた。
とは言え劇場版の公開となりと冷めた感覚を持ちながらも、ファンとして「観てみたい!」と言う衝撃に負けてしまった(笑)。
さて本作のタイトルに「A NEW TRANSLATION(新訳)」と大々的に掲げるだけあって、本作はTVシリーズの『Z』とは全く異なるカラーを持った作品である事に気付く。
今回の劇場版『Z』は全部で3作だと言う。
あの「ファースト」の劇場版も全3作で、TVシリーズにリテイクを加えて微妙に異なるニュアンスを漂わせていた。
だが今回の劇場版『Z』1部である本作を観ると、全体の6割が新テイクを大胆に取り入れ全く違う作品…ほぼ“リメイク”と言っても良い程の印象を受けた。
まぁ~20年近く前の映像を劇場版にするには確かに厳しいものがあるし、今回の様に作品自体を根本から再生させるのは逆に“映画”として正解だったと思う。
まず本作を観ていて驚いたのが『Z』の主人公であるカミーユ・ビダンだ。
以前のTVシリーズでは暗くキレやすい凶暴で利己的な17歳と描かれていたカミーユだが、この劇場版では大人達の陰謀に巻き込まれる純粋な少年として描かれているので驚いた。
噂ではこの劇場版ではカミーユは最後で“発狂”しないと言う、でも『Z』の今後の展開を思うと「歩く疫病神」(!)と化すカミーユなのだからどうオチをつけるのか注目だ。
あと本作での実質上の主人公はクワトロ・バジーナことシャア・アズナブルである事が判る、彼とかつての英雄である「ファースト」でのメイン・キャラクターとの出逢いがTVシリーズよりもドラマティックかつ印象的に描かれている。
中でも最も劇的だったのが、「ファースト」の主人公アムロ・レイとの再会だ。
『Z』のTVシリーズではその奈落の底に墜ちたダメ人間への変貌ぶりが強烈だったアムロ、『Z』が今一つ好きになれない要素にはこのアムロのダメっぷりに悪意すら感じて失望してしまったのが原因している。
だが本作におけるアムロは違う、彼は己の置かれた状況に嘆きながらもそこにはしっかりとした明確な意志を覗かしている。
特にラストでのカッコ良過ぎるアムロの活躍と、宿命のライバルであるシャアとの再会がもう反則だと思えるほど劇的に描かれている。
全3部作の最初でこれだけ内容をイジッて来たのだ(ティターンズのファシズム的要素がより強調されている)、今後の展開ではまだ何が飛び出すのか予想出来ない(シリーズの“流れ”として『ZZ』は無かった事になるかも!?)。
この『Z』シリーズの鍵を握る、重要な女性キャラクター達がまだ何人も出てきていない。
それを象徴するかの如く第2部は『恋人たち』と言うタイトルだ、陰謀と情念が錯綜する複雑な人間模様が展開されるのが予想される。
何はともあれ本作は素晴らしかった! 富野氏の作品としては久々に傑作だと言えるだろう!!
このテの作品は全3作揃って初めて一つの作品と言えるかもしれない、もう気持ちは10月公開の第2部に飛んでいる自分がいる(笑)
最後にファンとして、やっぱりラストでアムロには宇宙(そら)に出て欲しい…そう思うファンは僕だけではない筈だが?!
P.S:Gacktの唄う主題歌も良い歌やね~。

REIGN OF FIRE

2005-05-25 15:51:42 | 映画
今が一番過ごしやすい季節かもしれない。
今日は午前中の会議だけで仕事は終わり、その帰り電車を待ちながら駅から見える景色を見ながらフッと思った。
日々色んな事があるが毎日楽しい。
以前の自分ならこの多忙さをマイナスに考えて悲嘆するばかりだったかもしれない、今は目の前の多忙さにウンザリする事もあるが充実していると感じる事が出来る。
ちょっとした季節の移り変わりに感慨深く何かを思ったのは何年ぶりだろう? 今になってようやく心に余裕が持てたのかもしれない。
そんな今日は、大好きな『サラマンダー』を観ながら昼飯を食った。
この『サラマンダー』は、あのクリスチャン・ベール主演のハリウッド産怪獣映画の傑作である。
この作品は良くも悪くもB級映画の匂いがプンプンするので、怪獣映画と言うよりも“カルト”な作品としてコアな多くのファンから愛されている…と思う(笑)。
もう何度も観ているが飽きがこない数少ない作品だ。
もっと予算があれば最初のプラン通り、サラマンダー覚醒後の人類との全面戦争、そして世界の壊滅と言うスケールの大きい描写があれば正に最高傑作になっていたかもしれない。
ベールの男臭いカッコ良さは相変わらず素晴らしいが、本作で最も異彩を放つのが米軍の残党を率いるウ゛ァンサンを演じたマシュー・マコノヒーだ。
マコノヒーと言えば比較的ロマンス系作品でのハンサムと言うイメージが強いが、この作品では斧を持ちスキンヘッドで全身入れ墨だらけのマッチョな軍人を怪演しているのが凄い!
もう終盤での展開を観ていると、何時も心が高鳴ってしまう。
『バットマン・ビギンズ』の公開が目前に控えているが、ベールを知らない人は是非この作品や『アメリカン・サイコ』や『リベリオン』での彼を観て欲しい。
日本ではあまり人気の出ない俳優かもしれないが、彼は素晴らしい俳優の一人だ。
この作品でベール扮するクインがラストで言う「オレは“前向き”に進化したのさ」と、とても好きなセリフである。

THE PRINCE OF DARKNESS

2005-05-22 20:47:43 | アニメ・コミック
怒濤の様な超多忙な日々の山は越えた。
でも毎日普通に忙しい(笑)。
教習所通いに集中していて、全く手を付けていなかった通信の課題が山の様に残っている(汗)。
まぁ~一気に片付けかれるモノでもないので、参考文献片手に地道にレポートを書いてこの週末は過ぎて行った(T-T)
そんな中、あの『宇宙船』が休刊すると言う話を聞いて軽くショックを受けた。
子供の頃は高価な“大人の読む雑誌”だと思っていた、季刊で毎号しっかりと買い出してもう10年以上の歳月が経っていた。
そんな『宇宙船』もこの6月に出る号で一つの終わりを迎える、何か寂しい気持ちになる…コレも時代の流れか?
今雑誌媒体の売れ行きが悪いとは聞いてる、今の時代情報の新鮮さと言う意味ではネットに勝るモノが無い。
情報過多な時代に、雑誌として生き残っていくのは何かと難しい事の表れだろう。
話題はコロっと変わるが、今日映画版『機動戦艦ナデシコ THE PRINCE OF DARKNESS』を観た。
何を今更って感じだが、実は最近仕事の関係で'97年のTVシリーズをずっと観ていた(笑)。
コレは結構面白いかも?って思っていたら、映画版は更に面白いと言われて早速借りて観た。
いや~コレはかなり面白いっすな。
TVシリーズはどちらかと言うと過去のロボット・アニメ等への構造化されたパロディーだと言えるが、映画版は笑いの要素は残しつつもよりダークで硬質な感じが僕好みだ。
俗に言う「萌え」系(主人公は美少女やし:笑)の作品なのかもしれないが、TVシリーズでは“陽”の雰囲気だった主人公が悲惨な陰謀の果てに発狂して復讐鬼(!)と化した姿は凄い。
作品自体が約90分と説明不足な面が強いが、このラストまで突き抜ける感覚は日本産SFアニメの最高峰だと言っても良いだろう。
この“ナデシコ”シリーズにそんなに思い入れがないので詳しくは判らないが、ファンはあの救われないオチに納得出来るのだろうか?
ひょっとして続編があるの?! 気になってしまう。
作り手側の悪ノリや狙い過ぎた演出が鼻につく事があるが、声優陣の素晴らしい演技と作品の持つ爆発的な勢いの相乗効果は絶妙である。
作品に対して予備知識が全く持っていなかったヨメが一緒に観ていて、爆笑しながらも「面白い!」と大ウケしちょりました。
余談だが重要なキャラクターの一人をブレイク前の仲間由紀恵が当てている、この人はホンマに“人間離れ”したキャラクターが似合う(笑)。
P.S:今BSにて『永遠の音楽・主題歌大全集』を観ている。もうあまりに壮絶な内容に悶絶モノだ。皆さんの圧倒的な歌唱力は素晴らしい! 佐々木功の『真っ赤なスカーフ』は名曲だ!!

夏の本命は『宇宙戦争』か?!

2005-05-18 20:17:37 | 映画
カンヌで『SW.EP-3:シスの復讐』が公開され絶賛されている。
あの超カッコ良い予告編を観た時から、作品に対する不安より期待の方が高くなっていた。
もう何度も言っているが結末は既に判っているので、いかにSWらしい壮大でドラマティックな作品を観せてほしい。
今年の夏『SW.EP-3:シスの復讐』の対抗馬として注目を集める、監督スティーブン・スピルバーグ&トム・クルーズによる『宇宙戦争』の最新映像が公開された。
いや~コレがホンマに凄い!!
ここ最近ヌルい作品が続いたスピルバーグ、本作に関してもファンは「また妙に家族愛を描いて期待をハズすのか?」と非常に懐疑的であった。
手垢の付いた“火星人襲来”を扱ったSF超大作。オリジナルの正統派リメイクであった『ID-4』、マンガ的ながらも大傑作だった『マーズ・アタック!』。
スピルバーグの手掛ける『宇宙戦争』は、それらの作品の美味しい部分を昇華させた作品になりそうな気配だ。
今回の最新映像では原作にも出ていた“ウォー・マシーン”が遂に姿を見せた、もう原作通りの3本足で巨大な姿は正に冷酷な殺戮兵器の匂いがプンプンする。
「コレは侵略じゃない、人間の“駆除”だよ…」のセリフにもある様に、現代兵器では全く通用しない非情な火星人の大殺戮が予想出来る。
そんな中で一般人を演じるクルーズにちょっと違和感を感じるが(苦笑)、スピルバーグには『プライベート・ライアン』以来の色んな意味で凄い演出を期待出来そうだ。
観る者が絶句する様な残酷描写が満載されたSF超大作の誕生が予感がする、今年の夏はコレで決まりか?!

さらばブレイド!?

2005-05-14 23:15:13 | 映画
教習所をやっと卒業出来た。
「見きわめ」の段階でずっと足踏み状態だったが、何とかそれをクリアーして今日の卒検挑戦となった。
先日の悪夢の様な“カラス襲撃(T-T)”のダメージが首に残り、正直自信が全く無かったのだが何とか合格する事が出来た…自分で言うのも何だが「奇跡」だ。
あとは免許センターでの最終試験のみ、一発勝負だが無事クリアー出来るのを祈るだけだ(苦笑)。
そんな卒検に合格した良い気分の勢いで、観たかった『ブレイド3』を観に行った。
既に公開からある程度の時間が経っているので、本作を観たファン達がネット等に感想を上げているが賛否両論…と言うか圧倒的に批判的な意見が多い様な気がした。
一応シリーズの完結編だと言われた本作に対するファンの期待が過剰なのも仕方ない、とりあえず自分が観て判断しようと思っていたので批判的な意見は気にしない様にした。
観終わった正直な感想は「面白かった!」である(笑)
個人的には作品として非常に良く出来ていたと思うが今一つノリ切れなかった前作より、本作はより劇画的な空気が強まったが大いに楽しめた。
とは言え本作を批判する人の意見にも納得出来たりするのが辛い(苦笑)、本作を観ていて個人的に気になった点を幾つか挙げたい…。
まず何と言っても、本作で監督デビューを飾ったデウ゛ィッド・S・ゴイヤーの演出。
脚本家としてファンのツボを押さえるゴイヤーの才能は高く評価出来るが、映画監督としてのゴイヤーはまだまだ己の脚本をより良く“魅せる”技能が足りないと思う。
このテの「長年スタッフで映画に関わっていました」って人が映画を撮ると、画的な個性や面白さに固執するあまり映画の流れを逆に悪くするパターンが少なくない。
特にアクション系の作品では“狙い過ぎ”の演出が、観ていて何をしているのかサッパリ判らないって事が多い。
残念ながら本作はそのパターンに見事に当てはまる、後半からは持ち直すが物語の面白さや役者の熱演をゴイヤー演出が殺してる時があった。
あと文字通り「ブレイド」シリーズの真の主役であるウェズリー・スナイプス兄貴、生涯最大の「ハマり役」を捨てるのにどうも未練がタラタラな様で肝心なラストが中途半端だ。
あのラストはもっと違う“オチ”の付け方があったのでは?と思えて仕方ない、個人的にはいっその事生死不明のままだった方が良かったと思うのだが…。
そして、シリーズ最大の敵である“ウ゛ァンパイアの始祖”であるドレイク、それを演じるにはあの俳優では魅力不足だと思う。アレでは単にガタイの良い兄ちゃんって感じで、王であり戦士としての気品や吸血鬼で不老不死である己を呪い続ける苦悩等が全く伝わらない。
気が付くと文句ばかり挙げているが、先にも言うが僕は本作を心から楽しんでみれた。
まず何より今回もウェズリー兄貴は嫌味なまでにカッコ良い! もう「俺ってカッコ良いだろ」ってなナルシスティックな空気はシリーズ最大だ(笑)。
でもそんな兄貴をまんま喰ってしまったのが、本作で吸血鬼ハンター・アビゲイルを演じたジェシカ・ビールの存在だ。
もうホンマに美しく、カッコ良い!
ハッキリ言ってアビゲイルだけで一本映画が出来る程だ、あの傑作『テキサス・チェーンソー』の頃から注目していたが本作での彼女は本当に素晴らしい!!
そんなアビゲイルの相棒(?)ハンニバル・キングも良い味を出している、特に終盤での吸血ポメラニアン(!)との絡みは爆笑モノだ。
あとラストでドレイクが見せる正体も、ファンの間では「怪人やん!」と散々突っ込まれていたが、某『デ~』の事を思うとしっかり“悪魔”していており印象的だ。
理屈抜きでアクション・ホラーの革新的な傑作だった1作目、ゴイヤー自身も1作目を手本にしたのは明確だ。
1作目の呪縛から解き放たれる為に、よりダークかつ異形な雰囲気を漂わせた2作目はその為にテンポが悪くなった。
この『3』では開き直った感じで、オープニングからラストまで一気に駆け抜ける展開が小気味良かった。
まぁ~文句は色々言ったが本作は本当に面白い、今からDVDが出るのが楽しみである。
P.S:『エレクトラ』の予告編を観た、こちらは予想以上のバカ・アクション系の作品みたいでちょっと楽しみだ。

2005-05-10 16:04:46 | 多事争論
今日は持病の喘息が出て遂にダウン。
薬を飲んで昼過ぎまで爆睡し、何とか調子が持ち直した。
そんな中昼飯の調達と思って外に出た時に“事件”が起きた。
近所のコンビニで食料を買い家に戻る途中、突然僕の頭の上に何かが落ちてくる衝撃を受けました。
その時はホンマに「死んだ!」と思いましたが、次の瞬間自分の身に何が起きたかを理解した。
バサバサと言う羽音、視界の端に見えた黒い羽根、そしてあの「カァ~っ!」と言う独特の鳴き声。
そう、僕は突然背後から烏の襲撃を受けたのです!!
嘴で突つかれはしなかったものの、両脚で後頭部を掴まれブンブンと振り回されました。
頭の烏にすぐパンチを喰らわしたので飛び去りましたが、他にもあと1羽居たので再度襲われる可能性もあり慌ててその場から逃げました。
時間にして数十秒の出来事だったと思います。
近くにはコンビニ帰りの人も沢山居たのですが、あまりの事でビビッて助けに来てくれなかったです(T-T)。
特に頭等に怪我はしなかったものの、突然背後からショックを受けたので首を傷めた様で今も激しく痛みます。
いや~普通に街中を歩いてるだけで、こんな目に遭うとは…もう本当にツイてないとしか言い様が無いっすわ。
烏は2羽居たので近くに巣があったのかもしれないけど、でも何故僕を狙って襲ったんや? あの道は他にも歩いてる人は居たのに!?
う~ん恐ろしい、コレは僕にとってトラウマになるかもしれないです。
教訓、ヒッチコックの『鳥』はホンマに怖い映画です(苦笑)。


偉大なるジェイソン君?!

2005-05-10 00:38:50 | 映画
GWが終わった。
何だカンだ言っても数カ月続いた、怒濤の様な日々はホンマに忙しかった(汗)。
この数年心身共に不安定でまともに働く事が出来なかったのが、今になって災いして余裕を無くさせ全てをすっかり鈍ってしまっていたのを痛感させられる。
偉そうに色々言っているが、まだまだ僕も修行が足りない。
話は全く変わるが新しい環境になり「趣味は何?」って話題になり、素直に「映画鑑賞」と答える。
すると「どんな映画が好きですか?」って話になり、また素直に「ホラー!」と答えると大抵は嫌な顔をされる。
そして、その嫌な顔をする人の大抵は「『13日の金曜日』とか観るの?」と言う。
一応ホラー映画ファンとしてシリーズ全作品を観ているが、特別その『13金』シリーズが好きと言う訳ではない(笑)。
正直シリーズ10全作あれども、作品の完成度は正直バラつきが激しく何とも言えないのが本音だ(苦笑)。
だが、何と言っても1作目を初めて観た時の衝撃は凄かった! 今にして思うと『キャリー』のオチの使い回しだが、やはりクリスタル湖のラストのインパクトは強烈だった。
あとシリーズの“真の主人公”である不死身の殺戮マシーン ジェイソン・ボーヒーズが、例のホッケー・マスクを付ける3作目までは一定の完成度を維持していたが、それ以降の作品は…多くは語るまい。
当時シリーズの最終作と言われていた『ジェイソンの命日』は特に酷かった、あのラストがあったからこそ傑作『フレディーVSジェイソン』が生まれたが映画としてはクズ同然の駄作だった。
ファンの間で『フレディーVSジェイソン』の映画化を熱望する声が高まったが、実際に作品が完成するまでに10年(!)近い歳月を必要とした。
その間全く進まない企画に業を煮やしたシリーズの生みの親であるショーン・S・カニンガムは、『フレディーVSジェイソン』を諦め『13金』シリーズの新作の製作に乗り出す。
それが『ジェイソンX』であり、個人的には『13金』シリーズの最高傑作だと断言出来る程に面白くて凄く好きな映画だ。
物語は例によっていきなりジェイソンが登場! 色々あって話は未来に進み、そこでジェイソンは我々の想像を超える大殺戮を繰り広げる。
物語がいきなり未来に移行しSFになる辺りは『エイリアン2』に通じる雰囲気だが、中盤からのまんまアメコミ・テイストの開き直ったバカさ加減は素晴らしい。
特に中盤から登場する重武装のアンドロイドKM(当初はあのアリシア・アルジェントが演じる予定と噂された!?)は、まんまトリニティーや少佐(攻殻機動隊)的なキャラでカッコ良い。
そのKMとド派手な銃撃・肉弾戦(このシーンは必見!)を展開し、一度は敗北するも奇跡(?)の復活を果たすメタル・ジェイソンのカッコ良さは本当に素晴らしい!!
終盤のコント的なドタバタ感満点のスリリングな展開は爆笑出来て燃えますな、正にコレこそSFアクション・ホラーの最高峰だろう。
『フレディーVSジェイソン』は両シリーズの面白さを踏まえた傑作だが、この『ジェイソンX』は『13金』シリーズの頂点を突き詰めた最高傑作だと言えるだろう。
コレは理屈抜きに面白くて怖い映画だ、こんな映画が観れるからホラー・ファンは止められない。
噂される『フレディーVSジェイソン』の続編はあるのか? アッシュがダメなら、あの『悪魔のいけにえ』のレザー・フェイス(リメイク版が良いな)を乱入させた地獄絵図を期待したい。
でも、あのメタル・ジェイソンをもう一度観てみたい。
『13金』はダメだと思う人は、是非『ジェイソンX』を観て怖がって笑って頂きたい!!


伝説のギター・ヒーロー中間英明!!

2005-05-08 10:44:37 | 音楽
ずっと捜していたHELL‘N'BACKのアルバム『Demon's Supremacy』を見つけた。
このHELL‘N'BACKとは、日本が世界に誇るギター・ヒーロー中間英明が一時期渡米後に在籍したバンドである。
そもそも中間英明なる人物は何者なのか?
今や日本のハード・ロック界では伝説的なバンドHURRY SCUARYで彼は衝撃的なデビューを飾る。
メロディアスでテクニカルかつ流麗なギターと、中間が長身・美形と言う事もあり彼はアッと言う間に多くのファンを獲得し注目される事になった。
だが肝心のHURRY SCUARYはメジャー・デビューした途端に解散し、中間はその後当時LOUDNESSを脱退した二井原実のバンドやANTHEM等に加入するがパッとする事なくソロとして活動していく。
当時は中間のその活動に対してファンは疑問と批判の声も上がっていたが、結局は中間本人が納得出来る音楽を体現出来る環境ではなかったのだと思う。
彼は自らの理想を求め単身で渡米した、そして彼の消息はプッツリと途絶えてしまった。
一時ロスでバンドを結成したと言う情報が伝わったが、そのバンドがどうなったのかも判らないまま彼の名前だけが伝説のギター・ヒーローとして記憶に残る事になった。
そして突然中間が渡米後に参加したHELL‘N'BACKのアルバムがリリースされた。
この『Demon's ~』の正体も、実はHELL‘N'BACKのデモ・テープのCD化であった。
何はともあれ中間英明と言うギタリストが好きだった者にとって、彼がしっかりバンドと言う形態で活動していたその“証”をファンとしては是非聴いてみたかった。
そしてHELL‘N'BACKの最初で最期のアルバム『Demon's ~』を聴いた率直な感想だが、このデモ・テープがどんな目的(メジャーへのプロモーション?)で制作されたから別にしても中身は完成度が非常に高い作品だったので驚いた!
デモ・テープのCD化だけあり音質の悪さや曲構成の荒さも目立つが、コレが「未完成品」だと思うと勿体ないクオリティーの高さだ。
HURRY SCUARYやソロの頃と比較しても、HELL‘N'BACKの音楽はダークでより正統派HMだと言える。
その中でも中間のプレイは更に磨きがかかり、ソロや細かい音使い等においても圧倒的な存在感を発揮しているのが凄い。
“ロブ・ハルフォードになりたいマーク・スローター”と言う感じのVOが好き嫌いが分かれる所だが、某B!誌で叩かれる程悪い唄ではないと思う。
中間がこのHELL‘N'BACKにて活動しデモ・テープを制作したのは95年以降だと言う、この時は世界的にグランジ/オルタナ全盛期の頃で彼等の活動も芳しくなかったのは想像出来る。
もし今の時代ならその活動の場をヨーロッパに見い出していれば、このHELL‘N'BACKの未来も変わっていたかもしれない。
今中間は日本に帰国している。
彼が今後どんな活動をするかは判らない、でも時代は変わった…HMの世界には今“国境”は存在しない。
もし中間が今のDIOに加入し、ニュー・アルバムを制作したら凄い事になるのでは?!
そんなマニアックな妄想が膨らんでしまう、コレクターズ・アイテムだが『Demon's ~』にはそんな楽しみ方もある。
個人的に中間英明と言う人には“伝説のギター・ヒーロー”で終わってほしくない、まだまだ彼にはその才能と可能性がある筈だが?!


近くて、不思議の国「奈良」!?

2005-05-05 20:34:15 | 多事争論
世間はGW真っ直中だ。
ここ最近(と言うか2ヶ月)は全く休みの無い状態だった僕にとって、このGWはちょうど良い小休止になってくれて心身共に休養する事が出来た。
そんな中今日はヨメと一緒に奈良に出掛けた。
奈良と言うと近くにありながら、あまり積極的に行こうとは思わない場所だった。
僕自身奈良に行ったのは小学校の頃に行った遠足と、仕事で一度行っただけでホンマに縁遠い所だった(笑)
今日は平城京宮跡から奈良市内を散策した。
平城京宮跡に関してはヨメからその詳細を聞いていたが、広大な農地を再利用したどデカい公園で良い雰囲気だった。
僕たちもランチを持って公園に来ていたが、今日の様な良い天気にはのんびりするのにもって来いの場所で、多くの家族やグループがお弁当を持参したりバーベキューやったりして過ごしていた。
こんな遺跡(と言って良いのかな?)に来ると、太古の人々の“マン・パワー”の偉大さには感服してしまう。
平城京宮跡でまったりした後、バスで奈良市内へと移動した。
街の雰囲気として京都に似ていない事もないが、また違った独特の“グルーウ゛”のある空気が漂っている気がした。
「奈良に来たなら一度は行った方が良い!」と言われる、隠れた名スポット『奈良町資料館』にも行ってみた。
いや~コレが本当に凄い場所でありました!
“資料館”とは言え民家を改造した様な雰囲気ながらも、そこにあるモノは本当に「お宝」ばかりで色々見ていると楽しくて同時に興味深い。
中でも一番僕の興味と関心を引いたのが、“ならまちの身代わり申”なるモノである。
あの近隣の民家の多くにこの“身代わり申”なるモノがブラ下がっている、その姿・形と「お守り」と言うには少々奇怪でグロテスクな感じがした。
その“身代わり申”は資料館でも売っていて、何と厄払いまでしてくれると言うのだ。
良い機会なんでヨメの厄払いも兼ねて一つ購入、すると館長なる人物が吉祥天女に祈祷し念を込めて厄払いまでしてくれたのだ!!
この館長なる人物は居合い抜き(抜刀技)の達人で、資料館にも貴重な真剣“村正”が展示されていた。
今家には紐で吊るされた“身代わり申”が居る、近くて不思議な空気が漂っている奈良。
いや~本当に奥深い、またゆっくりと行ってみたい。


THE NEIGHBOR No.13

2005-05-04 13:49:40 | 映画
ずっと観たかった『隣人13号』を観た。
前評判として、かなり“過激”な内容になっていると聞き個人的には期待していた訳だが…。
観終わった時の率直な感想は「非常に惜しい作品」だと感じた、確かに過激な内容で映画として良く出来ているとは思うが今一つ“キレ”足りていない印象が強い。
前半は『タクシー・ドライバー』や『ファイト・クラブ』等に通じる無機質なウ゛ァイオレンスさと観る者に生理的嫌悪感を持たせる映像で良い雰囲気だが、それが一番盛り上がる筈の終盤からラストかけての展開で見事なまでに失速していく(苦笑)
井上三太の描いた原作コミックはラストにかけてキレた感覚と不条理さを持ち怒濤の勢いで読む者を圧倒した、しかし映画版ではコミック以上の狂気と残虐さを放ちながらラストで何故かキレイに小さくまとまって終わってしまう。
過去に壮絶なイジメに遭い己の中に凶悪な別人格「13号」を生み出してしまった主人公の十三、その彼をイジめた事をすっかり忘れ「13号」の復讐の標的となる赤井とその家族。
その過去のイジメが陰惨であればある程観る者は十三と「13号」に感情移入し、赤井とその家族に起きる惨劇を当然の報いとして“負”の快感として昇華出来る筈だったが…映画版はそれを拒絶する。
映画が終わった後隣で観ていた女の子達が「あそこで撃ち殺しちゃえば良かったのにね」と話していた、正にその通り! それまで暴力と狂気の中でキレまくっていた物語なのにラストで“理性”を取り戻しても、オチが付く訳もなく全てを台無しに見事に空中分解してしまう。
だから「惜しい」と感じたのだ。
あのままラストまで突き進んでいたら、『殺し屋1』を超える日本映画最狂の傑作になっていただろう。
まぁ~文句は沢山言ったものの僕個人としては、本作を楽しんで観れたのは事実だ(笑)。
赤井トールを演じた新井浩文のナチュラルな鬼畜さと嫌な奴ぶり、その妻のぞみ役の吉村由美(PUFFY)の意外なまでのエロい雰囲気は印象的だった。
とは言え、やはり「13号」を演じた中村獅童の存在感は凄かった!!
問答無用で人殺しを繰り返し、日本刀を振り回して暴れ回る“彼”の姿は衝撃的だ(あの「イタイ、イタイっ!」は耳をついて離れない)
赤井は十三・13号に対し「何年前の話だよ!」や「やり過ぎだろっ!?」と絶叫する、自らがやって来た事を全く省みないその姿に今の社会の抱える闇を感じてしまう。
そんな奴を簡単に許せるだろうか? 心身共に深い傷を負った人は、その傷を癒す事が出来ずに苦しみ続けるのだ。
傷つけた者はそんな事をお構い無しに平穏に暮らしている、そんな罪深い奴を粛正する為に「13号」は存在している筈では?!
この『隣人13号』の持つインパクトは強烈だ、あと少しで日本映画の歴史を変える傑作になっていた可能性があっただけに残念だ…。