今年はホンマに“怪獣映画”と“アメコミ・ヒーロー映画”の当たり年だ。
特に北米では、この夏空前の“アメコミ・ヒーロー映画”の旋風が吹き荒れた。
その口火を切ったのは間違いなく『アイアンマン』であり、ハッキリ言って日本での公開が遅すぎた(怒)。
しかし、“アメコミ映画”には何かと厳しい日本、世界中では爆発的な大ヒットを記録した『ダークナイト』も、興行的に見事なまでに惨敗する始末…。
それを思うと公開から半年遅れても、無事に日本で劇場公開されるだけマシなのかも?…日本における「洋画離れ」は深刻ですな。
話が横道にそれましたが、ファンとしては待ちに待った『アイアンマン』。
実を言うとボクは数多いアメコミ・ヒーローの中にあって、一番好きなのが他でもないこの『アイアンマン』であります。
コミックも随分集めました。
映画化が決定してからずっと待ち続けましたが、こうして完成した本作は待った甲斐のある素晴らしい傑作に仕上がっていました。
『アイアンマン』の魅力って、いい歳こいた主人公(髭面だし:笑)が自らパワード・スーツを作りヒーローとなり、そして厳ついスーパー・ロボット的なノリが堪らないと個人的には解釈しています。
本作も見事にそのポイントを押さえています。
天才にして、若くして軍事産業ビジネスでも大成功したトニー・スターク(以下:社長)。
そんな社長は酒と女にギャンブルに溺れ、非常に傲慢でハッキリ言って「イヤな奴」として登場するのが実に良い。
調子に乗った社長が、中東にて自社の新兵器のプレゼンを実施。
ところが、そこをテロリストに襲撃され、自身もテロリストの捕虜となり致命的な重傷を負います。
ここで社長は自分自身に対し、冷酷な現実を突きつけられます。
国の為、平和の為と言っていた武器の開発と製造。
それをテロリスト達が使っている現実に、社長は初めて自らを戒めて「改心」します。
本作では、この社長の「改心」が大きなポイントであります。
そこから怒りの「アイアンマン開発」となりますが、コレがまたヒネりが効いていて面白い。
「ヒーローもの」、特にシリーズの1作目の場合、何故主人公がヒーローになったのか?を描く宿命があります。
コレが映画になった時に、良くも悪くも作品のテンポに大きく影響します。
本作の場合は見事にその問題をクリアー、これは脚本がよく練られた結果かとも思います。
まず、最初のアイアンマンである「マーク1」は、テロリストの基地からの脱出の為に、急場で製作してみせます。
この、いかにも「鋼鉄」って感じと、「兵器」然とした武骨なスタイルが最高であります。
次の「マーク2」の開発、中盤のこのパートは実に笑えます。
試行錯誤の末、様々な装備を開発するものの、そのテストを社長自身が行う姿が笑いを誘います。
特に飛行ユニットの開発、そのテストの様子は爆笑ものです。
ここで「不器用くん」なる作業ロボットが登場しますが、このロボットと社長のやりとりが最高です
数々の失敗を経て(笑)、遂に完成版とも言える「マーク3」が登場。
この「マーク3」の登場と共に、物語もコメディ・モードから、疾風怒濤のスーパー・ヒーロー・モードに突入。
社長は自ら作った兵器、そしてそれを悪用しようとする者との戦いに身を投じる決意を固めます。
テロリストとの戦い、F-22との激しい空中戦、そして明らかになる陰謀と本当の「敵」…。
テロリストの背後に、コミックではお馴染みの「あの方」の存在が匂わされるのもポイント(だって「テン・リングス」だし)。
でも、「真の敵」ってのがバレバレで、ここはもう一ヒネりして欲しかった(苦笑)。
本作を観ていて、やはり社長を演じたロバート・ダウニーJrのハマり方が圧巻。
以前も言ったが、一度は大きな成功を手にしながらも、アルコールとドラッグで道を踏み外してキャリアを潰したダウニー。
そんなダウニーの姿は、見事に社長自身と重なって見える熱演であります。
あと、ヒロインを演じたグウィネス・パルトロー。
今まで一度も彼女に何の魅力を感じなかったが、本作で観る彼女は実にキュートで可愛いのもポイントが高い(笑)。
ラストに登場する“アイアン・モンガー”、コレがまんま「鉄人」って感じで最高です。
ラスト・バトルは、もう正に鋼鉄同士の激しいぶつかり合いを感じる金属感と、スーパー・ロボット魂を感じて魂が震えます。
よく『ダークナイト』と比較される本作ですが、良い意味で好対照な作品であります。
しかし、内包するのは現在のアメリカの抱える深刻な問題、そして病巣であるのには変わりないです。
いや~本作も傑作です、今年はホンマにコミック系映画は傑作揃いで満足であります。
「凍結防止処理は施したか?」
特に北米では、この夏空前の“アメコミ・ヒーロー映画”の旋風が吹き荒れた。
その口火を切ったのは間違いなく『アイアンマン』であり、ハッキリ言って日本での公開が遅すぎた(怒)。
しかし、“アメコミ映画”には何かと厳しい日本、世界中では爆発的な大ヒットを記録した『ダークナイト』も、興行的に見事なまでに惨敗する始末…。
それを思うと公開から半年遅れても、無事に日本で劇場公開されるだけマシなのかも?…日本における「洋画離れ」は深刻ですな。
話が横道にそれましたが、ファンとしては待ちに待った『アイアンマン』。
実を言うとボクは数多いアメコミ・ヒーローの中にあって、一番好きなのが他でもないこの『アイアンマン』であります。
コミックも随分集めました。
映画化が決定してからずっと待ち続けましたが、こうして完成した本作は待った甲斐のある素晴らしい傑作に仕上がっていました。
『アイアンマン』の魅力って、いい歳こいた主人公(髭面だし:笑)が自らパワード・スーツを作りヒーローとなり、そして厳ついスーパー・ロボット的なノリが堪らないと個人的には解釈しています。
本作も見事にそのポイントを押さえています。
天才にして、若くして軍事産業ビジネスでも大成功したトニー・スターク(以下:社長)。
そんな社長は酒と女にギャンブルに溺れ、非常に傲慢でハッキリ言って「イヤな奴」として登場するのが実に良い。
調子に乗った社長が、中東にて自社の新兵器のプレゼンを実施。
ところが、そこをテロリストに襲撃され、自身もテロリストの捕虜となり致命的な重傷を負います。
ここで社長は自分自身に対し、冷酷な現実を突きつけられます。
国の為、平和の為と言っていた武器の開発と製造。
それをテロリスト達が使っている現実に、社長は初めて自らを戒めて「改心」します。
本作では、この社長の「改心」が大きなポイントであります。
そこから怒りの「アイアンマン開発」となりますが、コレがまたヒネりが効いていて面白い。
「ヒーローもの」、特にシリーズの1作目の場合、何故主人公がヒーローになったのか?を描く宿命があります。
コレが映画になった時に、良くも悪くも作品のテンポに大きく影響します。
本作の場合は見事にその問題をクリアー、これは脚本がよく練られた結果かとも思います。
まず、最初のアイアンマンである「マーク1」は、テロリストの基地からの脱出の為に、急場で製作してみせます。
この、いかにも「鋼鉄」って感じと、「兵器」然とした武骨なスタイルが最高であります。
次の「マーク2」の開発、中盤のこのパートは実に笑えます。
試行錯誤の末、様々な装備を開発するものの、そのテストを社長自身が行う姿が笑いを誘います。
特に飛行ユニットの開発、そのテストの様子は爆笑ものです。
ここで「不器用くん」なる作業ロボットが登場しますが、このロボットと社長のやりとりが最高です
数々の失敗を経て(笑)、遂に完成版とも言える「マーク3」が登場。
この「マーク3」の登場と共に、物語もコメディ・モードから、疾風怒濤のスーパー・ヒーロー・モードに突入。
社長は自ら作った兵器、そしてそれを悪用しようとする者との戦いに身を投じる決意を固めます。
テロリストとの戦い、F-22との激しい空中戦、そして明らかになる陰謀と本当の「敵」…。
テロリストの背後に、コミックではお馴染みの「あの方」の存在が匂わされるのもポイント(だって「テン・リングス」だし)。
でも、「真の敵」ってのがバレバレで、ここはもう一ヒネりして欲しかった(苦笑)。
本作を観ていて、やはり社長を演じたロバート・ダウニーJrのハマり方が圧巻。
以前も言ったが、一度は大きな成功を手にしながらも、アルコールとドラッグで道を踏み外してキャリアを潰したダウニー。
そんなダウニーの姿は、見事に社長自身と重なって見える熱演であります。
あと、ヒロインを演じたグウィネス・パルトロー。
今まで一度も彼女に何の魅力を感じなかったが、本作で観る彼女は実にキュートで可愛いのもポイントが高い(笑)。
ラストに登場する“アイアン・モンガー”、コレがまんま「鉄人」って感じで最高です。
ラスト・バトルは、もう正に鋼鉄同士の激しいぶつかり合いを感じる金属感と、スーパー・ロボット魂を感じて魂が震えます。
よく『ダークナイト』と比較される本作ですが、良い意味で好対照な作品であります。
しかし、内包するのは現在のアメリカの抱える深刻な問題、そして病巣であるのには変わりないです。
いや~本作も傑作です、今年はホンマにコミック系映画は傑作揃いで満足であります。
「凍結防止処理は施したか?」