ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

猟奇的な奴らの帰還

2014-09-28 17:18:16 | 音楽
SLIPKNOT。

その“バンド”として、6年ぶりとなる5枚目のスタジオ・アルバム。
『5: The Gray Chapter』が完成し、日本では10月15日にリリースされる。



新しいバンドのヴィジュアルも公開され、アルバムからの新曲もネットにUPされている。
最新PV“Devil In I”では、新しいメンバーも明らかになっている。
そのPVの内容も、非常に残虐かつ猟奇的な内容に仕上がっている。
色んな事が起きたとは言え、彼らが決して日和った訳でなく今も非常に「攻めの姿勢」である事が判る。



しかし…何かスッキリしないのは何故だろう?
新しいヴィジュアルも、最もグロくて文句無しでカッコ良い。
新曲もSLIPKNOT以外の何者でもない、非常にクールな楽曲だと思う。
ただ以前のように、ソレを素直にファンとして自分の中で消化する事が出来ない…。
何故だろう?



ポール・グレイ急逝した後、残されたメンバーはバンドを存続させる事を決意した。
だが、その後に起きた様々な“出来事”によってファンとして自分の中で彼らに対する思いに変化が生まれたのかもしれない。
あと未だ非常に不透明のままである、バンドとジョーイ・ジョーディソン (Dr)との関係も何も語られていない。
本来は心から祝福すべき、彼らの再出発の筈なのだが…。
そう、SLIPKNOTがシーンに帰還を果たす事をファンとして心から喜びたいのだが…。
心の中に、今も「何か」が引っ掛かったままなのが本音。
まだ彼らを語るべき事を語ってはいない、コリー・テイラーは「時が来れば必要な事は全て明らかにする」と言った。
この『5: The Gray Chapter』をリリースするタイミングこそ、全てを明らかにする絶好のタイミングだと思う。
そして、この『5: The Gray Chapter』が全てを木っ端微塵に叩き潰してくれるアルバムであるのをファンとして願っています。



スマホ・デビューしました

2014-09-27 23:55:55 | 雑談
スマホを持つ事になりました。

世の中はすっかりスマホ。

そんな中でも、ずっとガラケーだった私。

事の発端は…。
今、持っているガラケーがやや不調になったのが大きなキッカケでした。
とは言え、当の私は「LINE? 何ソレ美味しいの?!」と言うレベルでした(自嘲)。

ヨメからも「良い機会だから買い替えれば?」と言うアドバイスもありました。

そんな訳でスマホ・デビューを果たす事になりました。

おまけに持つのが、最新型の「iPhone 6」!!

自分で言うのも変ですが、コレこそ「豚に真珠」ではないでしょうか?!(苦笑)

ヨメをスィーツで買収し、ややこしい初期設定はお任せしました。
そして私の手にスマホ、いきなりの「iPhone 6」が与えられた訳ですが…。
今、どう使えば良いのか色々レクチャーを受けています。

持ってる人からは「何かと便利だよ」と言われました。
しかし…まだ私はその便利さを実感するに至っていません。
ガチャガチャといじって、その使い方をしっかりと学びたいと思います。

あとスマホを持った今だから決意したいです。
「絶対に歩きスマホはしない!!」…と。
ホンマに通勤中、他の方々の“歩きスマホ”で嫌な思いを一杯していたので。
とりあえず、しっかりと使いこなせる様になりたいです。

道は遠いかな?(笑)

Unleash The Fire/RIOT V

2014-09-21 17:51:16 | 音楽
RIOT Vの『Unleash The Fire』を聴いた。

2012年、バンドの創始者でありソング・ライターであったマーク・リアリが急逝した。
それによって「RIOT」と言うバンドが存続するか、全く判らない状況にあった。
残されたメンバーは、マーク自身の意志や家族の意向もあってバンドの継続を決意した。
そして製作されたのが、この通算15作目のアルバム『Unleash The Fire』。

現在のRIOT Vのメンバーは…。

トッド・マイケル・クリート(VO)
マイク・フリンツ(G)
ニック・リー(G)
ドン・ヴァン・スタヴァン(B)
フランク・ギルクリースト(Dr)



もう結論から言ってしまうと、素晴しい作品に仕上がっている。
叙情的なメロディー満載ながら、実にドラマチックなヘヴィ・メタルが堪能出来るアルバムだ。
マークの追悼という思いが、これほどの完成度につながったと思うし。
今のRIOTのメンバー達が「俺たちはRIOTを続けて行く!」と言う熱い決意表明の様に感じる。
ファンならば、名作『Thundersteel』路線の作品を期待してしまう。
実は本作はそう言ったパワー・メタル的要素が、実は控え目である事もポイント。
ある意味、RIOTというバンドが辿ってきた音楽的な遍歴を凝縮したかのような作品である。



本作において、ソング・ライターとして重要な鍵となるのがドン・ヴァン・スタヴァン。
本作の楽曲において、作曲だけでなく作詞としても多くクレジットされている。
アルバム全体の路線としては、前作『Immortal Soul』に通じる。
70~80年代頃のRIOTを彷彿とさせる、正統派ハード・ロック路線の楽曲も多い。
パワーとスピードでゴリゴリ押しまくる楽曲から、予想外なまでにキャッチーなナンバーまで。
実に多彩な楽曲が収録されているのが、本作の素晴しい要素かと思う。
あとドンの金属的でゴリゴリ唸るベースも良く聴こえます(笑)。



個人的に本作で最も重要な要素は、シンガーに起用されたトッド・マイケル・クリートの存在。
何だかんだ言っても、RIOTにおいてトニー・ムーアという存在は大きかった。
あれだけの超人的なハイトーンを持つシンガーは、そういる訳ではない。
そう言った意味では、トッドと言う逸材を良く発見したものだと思う。
タイプとしては、トニー・ムーアを彷彿とさせるシンガーだと思う。
ボーナスに収録されている“Thundersteel”を聴けば、その凄まじい実力に唸ってしまう。
トッドの歌が放つ力は、本作を更に魅力的にしている。
今のRIOTにとって、このトッドというシンガーは最大の武器だと思う。
ルックスも良くて、筋骨隆々でありますし(笑)。



あとマイケル・フリンツ(G)。
長年マークの相棒を務めて来た彼は、本作では実にマークらしいプレイを聴かせてくれる箇所がある。
それはマークへの敬意であり、彼のこのバンドに対する思いかと思う。
本作でパートナーとなるのが、自身の教え子であるニック・リー。
教え子だけあって、ツイン・リードでは見事に息の合ったプレイを聴かせてくれる。
ギターに関して、やはり「何かが足りない」と言う批判は多い。
しかし、フリンツ&リーによる現在のギター・チームも実に良いプレイをしている。
この点に関しては、今は亡きマークの偉大さを痛感せずにいられない要素かと思うが…。



マーク・リアリの意志を受け継ぎ、再びメタル・シーンに復帰したRIOT。
マークへの追悼、そして彼らの新しい旅立ちに相応しい素晴しい作品に仕上がっている。
その魂はいつまでも不滅である。
様々な苦難を乗り越えて、今再び動き始めた彼らを今後も応援して行きたいと思います。
素晴しい作品です。
多くのメタル・ファンにおススメしたい作品であります。




その炎で大空を照らせ
旋回し突っ込む
視界に入る敵を捕らえる
兄弟として共に戦おう
大空から敵が墜ちて行くのを見つめる
空から墜ちて行くがいい

DAWN OF THE PLANET OF THE APES

2014-09-20 21:11:44 | 映画
『猿の惑星:新世紀(ライジング)』を観た。

今や不朽の名作である『猿の惑星』。
その前日譚を描いたのが、前作『猿の惑星:創世記(ジェネシス』。
この企画を聞いた時、正直かなりネガティヴな印象を持っていたと当ブログでも語った。
しかし実際に作品を観た時、その素晴しい内容に驚愕した。
正にオリジナルに匹敵すると言っても過言ではない、SF/アクション映画の傑作だった。
その続篇となる本作、期待するなと言うのは無理でしょう…と言う状態で劇場に駆けつけた。







(注意:ネタバレ有り!!)



前作を監督したルバート・ワイアット監督は、映画会社の決めたスケジュールに反発して降板した。
その後任に何人もの候補が挙ったが、監督に選ばれたのはマット・リーヴスだった。
そう、あの新しい怪獣映画の形を作った『クローバーフィールド/HAKAISHA』を撮った人物だ。
その冷たくて硬質かつドキュメンタリー的な演出は、新世紀版『猿の惑星』には合うと個人的には思っていた。
実際に作品を観て、この人の起用が正解だったと感じた。
前作と違う意味で、本作も素晴しい傑作となっている。
前作以上にダークな作品であり、そこに漂う空気は圧倒的に絶望的なモノだった。
ここが大きなポイントだと思っている。



この『猿の惑星:新世紀』、前作と大きく違うポイントは人間ではく猿側視点でストーリーが展開する事。
前作のラストで暗示された、ALZ113によるウィルス感染と言う脅威。
人間は「猿インフルエンザ」の感染の猛威によって、アッと言う間に絶滅の危機に瀕してしまう。
本作では冒頭の5分程度で、この「猿インフルエンザ」の脅威によって人間が危機的状況に陥った事が語られる。
確かに、治癒方法の見つからない「猿インフルエンザ」によって多くの命が奪われた。
でも実際にはウィルスの感染以上に、人間は互いに混沌の中で自ら地獄を造り出してしまった。
本作では、その「自滅」とも言える経過を淡々と語るのが観る側を突き放す様な印象を与える。



そんな本作の主人公は勿論シーザー(演:アンディ・サーキス)。
今や猿たちの指導者という立場となり、猿の世界に平穏をもたらす存在となっている。
自身の描いた理想を実現し、猿たちの理想郷とも言える社会を築き上げた。
猿たちの生活や未来を思い、前作以上にその存在は思慮深い理想主義者でもある。
猿たちの指導者であり、同時に家族を守る父親となったシーザー。
そんな彼の唯一の弱点とも言えるのが、彼を育てた「人間」という存在。
この「人間」という存在によって、シーザーは苦悩と重大な選択を迫られる事になる。



本作の「もう一人の主人公」と言えるのがコバ。
前作でも匂わされていたが、シーザーとコバの関係は非常に危ういものがあった。
それが本作の冒頭ではシーザーの信頼すべき存在としてコバは登場し、二人の信頼関係が強い事が判る。
ただ、そこに想定外の「人間」という存在が入った時に、その関係は静かに崩壊に向かってしまう。
劇中、シーザーは「コバは人間から憎しみしか学んでいない」と語る。
ウィル(例えマッド・サイエンティストであっても:苦笑)とその家族という人間によって、愛情も持って育てられたシーザー。
一方、人間たちの都合によって実験動物として虐待を受けて育ったコバ。
両者には埋め隔たりが存在したが、猿だけの社会ではソレが問題になる事は無かった。



猿たちの社会に、滅んだと思っていた人間が介入して来た事。
更には、その人間たちに指導者シーザーは好意的な態度であった事。
おまけに人間側が、密かに猿たちとの戦争に備えて武装している事実を知るまでは…。
コバは暴走する事は無かった。
シーザーの前に現れたマルコム(演:ジェイソン・クラーク)。
彼は不必要な争いを避け、猿と人類に共存を願っている。
それはシーザーも同じで、一度人間と戦争になれば後戻り出来ない状況に陥る事を理解している。
互いに家族や未来の為に、より良い道を模索しようとする。
しかし猿側には、人間を心から憎むコバという存在があり。
人間側にも、僅かに生き残った人類の指導者ドレイファス(演:ゲイリー・オールドマン)という存在があった。



コバにしろ、ドレイファスにしろ。
猿と人間という違いはあれ、両者の貫く姿勢が全く同じである事が重要となってくる。
敵対する存在を理解しようとはせず、機会があれば駆逐してしまいたいと思っている。
ソレは単なる私怨と言う訳ではなく、自身の辛い経験によって憎悪となって牙を剥く事につながる。
ここに「猿の惑星」というシリーズが持っている、もう一つの側面である「社会批判」と言うドラマが浮き彫りとなる。
前作が「科学の倫理を越えた暴走」というテーマが根底にあった。
本作には、人種や宗教の違いによって今も世界各地で続く紛争。
そしてアメリカという社会にあって、どんどん深刻さを増す「銃社会」への警鐘という問題がある。
本作の根底に流れているのは、この二つのテーマと言える。



猿と人間、その緊迫した微妙な距離感でのドラマが前半で繰り広げられる。
それも後半になると、コバの策略によって最後の一線を越えて猿と人間の全面戦争に突入してしまう。
かつて自分を虐げて来た、人間に対するコバの凄まじい憎悪。
僅かに生き残った人間の為に、やっとの思いで復興させた社会を守ろうとするドレイファス。
両者の主張には、両者なりの「正義」が存在する。
だが、この極限状態において両者は互いに対する寛容さが欠けてしまっていた。
シーザーもマルコムも最悪の事態を回避する為に努力するが、一度引かれた引き金によって事態は最悪の方向に突き進む。



“銃”という力を得たコバは、アッと言う間に独善的な暴君と化す。
破壊と殺戮の快感によって自分を見失い、大切な仲間にすら恐怖によって支配する。
本作のキャッチコピーに「心まで進化した」とある。
その「心まで進化」した事によって、皮肉にも猿のコバ自身がより人間的な存在となっていく。
本作において、猿とは人間という存在の“鏡”となっている。
シーザーも自虐的にその事を、自ら自虐的に「猿の人間化」だと振り返る。
暴力には暴力を、恐怖には恐怖を…この「負の連鎖」が猿と人間の全面戦争に突入する結果となる。
その争いこそ、どちらかの種族が絶滅するまで続く戦いになる事が判っていながら…。



いくらでも「共存」という選択肢は存在した。
ただ人間も猿も、その選択肢を自身の怨恨によって拒絶する。
その間でシーザーとマルコムは苦渋の選択を迫られ、自身も望まぬ戦いに身を投じる。
コバの裏切りがあったとは言え、シーザーは「猿は猿を殺さない」という掟を自身が破る苦渋の選択を取る事になる。
その結果、事態は更に悪化して終焉に向けて突き進む事になってしまう。
クライマックスの激しく壮絶な戦いの後、残るのは何とも言えないやり場の無い切なさと哀しみだけ。



そして訪れる結末。
もう、その両者にとって避けられぬ悲劇的な事態が待っている。
それを知りながらも、仲間の猿たちを前にしたシーザーの決意の表情が観る側の心を抉る。
捨てきれぬ人間への思い、同時に猿たちの指導者として、また家族を守る父親として。
シーザーは苦渋の決断をくだす。
この何とも言えない重い空気を孕んだまま、本作を終わりを告げる。
ソレは猿と人間、どちらかの種族が滅ぶまで続く戦いの始まりを意味している。



本作を観ていて思うのは、やはりアンディ・サーキスの熱演。
パフォーマンス・キャプチャーと言う手法だが、この演出を開拓した人物であるサーキス。
その熱演の前に、テクノロジーを超越した魂を感じる。
あと監督のマット・リーヴス。
下手すれば、その演出がやや淡白だと批判される可能性もあった。
本作では観る側を突き放す冷たいドキュメンタリー的演出と、派手なアクション・シーンとのバランスも見事だったと思う。
既にシリーズ3作目の監督をする事も決定済みであり、完結篇となる次回作への期待が高まる。



次回作では、遂に猿たちを駆逐する為に軍隊が登場する事が明らかになる。
あの状況で生き残っていた軍隊だ、より強力な「敵」として猿たちの前に立ち塞がるのは必至。
ただ猿たちも、本作で人間の武器を使う事を学んだ。
そんな人間と猿の戦いが、絶望的なまでに凄惨なものになるのは予想出来る。
ただ闇雲に偉大な父に反発していた、シーザーの息子ブルーアイズ。
コバと裏切りや、人間との戦いがどれだけ惨い事になるのかを知った。



そんな彼は自身のこれまでの行いを悔い改め、偉大な父の後継者となる可能性もある。
人間側も、オリジナルにリンクする物語ならば猿たちを核兵器で攻撃してくる可能性もある。
この世界の覇権を握るのは、どちらの種族なのか?
2016年公開だと言う3作目は猿と人間の最終決戦を描くと言う、その公開を楽しみに待っていたいと思います。
ダークで重い作品です。
でも傑作である事は変わりありません。
超おススメです!!


「もう戦争は既に始まっている…。」

GUARDIANS OF THE GALAXY

2014-09-14 16:22:48 | 映画
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を観た。

もはや一つのジャンルと化したコミックの実写映画化。
その中でも、完全に一つの世界観を確立した感のある「マーベル・ユニバース」。
本作は、その流れの中でも最も“異端”な作品とも言える。



何が“異端”なのか?
「マーベル・ユニバース」のキャラ達は、フィクションながら現実社会に根差している。
それに対して、この『ガーディアンズ~』は珍しく完全にSF/スペース・オペラ的な作品となっている。
しかし、緻密な世界観を持つ「マーベル・ユニバース」において決して世界観がズレている訳ではない。
言ってみるならば、かの『アベンジャーズ』から脈々とつながる壮大な作品である。



結論から言ってしまうが、かなり面白かった!
特に終盤からの展開は、何とも日本人には非常に判り易い展開で燃えて泣けた!!
あの浪花節と言うか、往年の『少年ジャンプ』的な熱いクライマックスは素晴しかった。
ベタベタすぎると批判も出来るが、あそこまで堂々とやってのける辺りにハリウッドの懐の深さを感じた。
それに後で触れるが、監督のジェイムズ・ガンのヲタク感覚と見事な才能の結晶かと思う。



物語はいたってシンプル。
宇宙の無法者スター・ロードことピーター・クイル(演:クリス・プラット)。
彼が仲間の盗賊団を裏切り、ある“お宝”を手に入れた事によってストーリーは始まる。
この“お宝”、実は宇宙の存亡に関わる重要な存在であった事が判明。
“お宝”を手に入れる為に凶悪な宇宙の支配者、ピーターに掛かった賞金を狙う賞金稼ぎ。
宇宙の平和を守る警備組織、更には得体の知れない「収集家」などが動き始める。



このキャラクターが非常に魅力的。
まずヒロイン的存在ながらも、暗殺者でもあるガモーラ(演:ゾーイ・サルダナ)。
「マーベル・ユニバース」において、非常に重要な人物と因縁深い関係。
そして“お宝”の正体を知っており、来るべき脅威を避けようと画策していた。



本作に登場するキャラクター達に共通するのが、皆何らかの「傷」や「痛み」を抱えている事。
それはガモーラも同じ、彼女も内面的に複雑な苦悩と葛藤を抱えている。
そんなガモーラも、ピーターや他のキャラクターとの出逢いによって変化していく。



本作で個人的に最も気に入っているのがロケット(演:ブラットリー・クーパー)。
その可愛い外見とは異なり、性格や行動は凶暴そのもの。



武器や爆発物の扱いだけでなく、パイロットとしても超一流のロケット。
そんな彼は実は、遺伝子改造によって現在のような姿になってしまった過去を持つ。
それ故に自身をアライグマやネズミ等と容姿をバカにされると逆上してしまう。



互いの利害関係の一致によってチームを組む事になっても、彼が一番客観的に物事を見ていた。
ロケットがチームを組む事に渋々ながら納得したのは、長年の親友にして相棒のグルートの存在もある。
それと同時にピーターの存在も大きかったと思われる。
他のキャラが小馬鹿にする中、ピーターだけは「ロケット」と彼の名前を呼び続けていた事は大きい。
グルートに言われたからでなく、ロケット自身がピーターの救出に向かったのも大きい。



復讐鬼ドラックス(演:デイヴ・バウティスタ)。
ひょんな事から脱獄に加担し、そのままチームに合流する事になったドラックス。
彼は復讐に捕われたままで、その身勝手な行動によってチームだけでなく宇宙の危機を招く事になってしまう。
しかし他でもないチーム(仲間)に救われた事によって、彼自身は初めて改心する。



そして何と言っても植物型エイリアン・グルート(演:ヴィン・ディーゼル)。
「私、グルート」しか喋れないが、何故かロケットだけは普通に会話出来てしまうのが笑える。
結構抜けた行動が多いながらも、案外お金の話には抜け目がなかったり。
迫ってくる敵には情け容赦しないが、子どもに優しく、この中で最もチーム(仲間)である事を強く主張するのが彼であります。



個性豊かなメンツのリーダーとなるピーター。
彼自身、幼い頃のトラウマから抜け出す事が出来ずにいた存在でした。
ある意味、彼こそが一番“弱い”存在とも言えます。
そんな彼がこの強烈な個性も持った者同士の中で、次第に仲間を強く結びつける存在に成長していきます。



一見、何も考えていなくて無鉄砲な感じがするピーター。
他のキャラから「単なるバカ、さもなくばとんでもないお人好し」と言われます。
そんな彼の行動によって、この無法者集団はやがて一つに団結して正義に目覚めて行く。
それを個性豊かなキャラ同士のぶつかり合いによって、実は丹念にドラマとして紡いでいるのがポイント。



キャラの濃さで救われているが、中盤までの展開がエピソードを丹念に積み重ねる事で少々流れが悪い(苦笑)。
ただ、互いに信頼してから「チーム」となってからの後半の展開は怒濤の勢い。
激しいアクションだけでなく、SFらしいケレン味たっぷりの魅力的なガジェット、そして気の利いた台詞。
この後半からの展開が本作の文字通りクライマックス。
観てみて心が踊った。



圧倒的に不利な状態の中、少々無謀な賭けに出る彼ら。
互いを信じる事によって5人は団結し、予想だにしなかった力を発揮して逆襲に転じます。
この辺りの描写は、ホンマに一昔前の「ジャンプ」的な友情パワーがもたらす熱い展開にグッと来ます。
そして窮地を救うのも、彼ら5人が文字通り一つになる事によって奇跡が生まれます。
熱い展開に燃えながらも、ラスト近くでは泣けてくる描写の連続は熱血少年漫画のソレだと思います。



ここで監督のジェイムズ・ガンについて触れておきたい。
言ってみるなら、彼のキャリアを考えれば本作の監督起用は「大抜擢」とも言えます。
ある種、賭けだったと言っても過言ではないです。
そんな彼のマニアックながらも、少々屈折した視点やユーモアのセンスが本作を他の作品とは全く違うモノに仕上げている。
あと本作に溢れる『SW』オマージュも、彼らしいマニアックさで実に心地良い。
メジャーの超大作故に難しい事が多かったかと思いますが、彼は見事な仕事をしたと言えると思います。



宇宙の危機は去ったかに見えるもの、真の「敵」が明らかになりました。
この「真の敵」こそ、「マーベル・ユニバース」において最大かつ最強の敵となる存在。
広がりつつげる「マーベル・ユニバース」にあって、全てはこの最強かつ最悪の敵との対決に向けて動いているのも事実。
この「真の敵」の存在が、今後も多くのキャラクター達に影響を与えるのも必至。



更に思わせぶりに登場した、この人。
先の「真の敵」に関わる重大な“鍵”の秘密を知る存在であります。
既に他の作品において暗躍しており、本作でも今後の展開につながる一部を明らかにしました。
ベニチオ・デル・トロ、本当はヒーロー役を演りたかった筈(苦笑)。
しかし、この胡散臭いコレクターというキャラにも馴染んでいるのも事実。
ラスト、ある隠しキャラ(コレは凄い“遊び”)との絡みを含め、今後彼の存在もますます大きくなるのは間違いない。



そして訪れる静かなエンディング。
ピーターの出自に関する謎が出て来るが、同時に彼は一つの傷を癒す事が出来た。
そして新たな仲間達と共に、新たな世界に向けて旅立って行く。
それはガモーラ・ロケット・グルート・ドラックスにとっても、過去と決別し新たな旅立ちを意味します。
実に清々しく、感動的なラストだったかと思います。
さて彼ら「銀河の守護者」を待ち受ける、新たな脅威は何か?!
次回作を心待ちにしたいと思える、本当に楽しく面白い作品でありました。


「私たち、グルート。」

PS:本作でかかる音楽が最高です、80年代に洋楽にハマった人間には号泣ものの選曲なのもポイント!!

本当に素晴しい作品が多いのです(苦笑)

2014-09-13 23:38:11 | 音楽
今更ながら9月になりました。

今年は例年と較べて、やや「秋」の気配を感じるのが少々早い様に感じます。

そんな中ですが、7~8月にかけてCDをどっさりと買い漁ってしまいました(苦笑)。
オマケに、どれも良い作品ばかりと言う事実が自分を追い詰めます。

サクッと写真に上げたのは、ここ最近自分が買ったアルバムの一部であります。
どれも素晴らしい作品なので、じっくりとブログで紹介したいのですが…それが出来ないのも更に痛い。

ホンマに仕事が忙しいのです。
それにコレだけのアルバムを買ってしまうと、何だか聴き込みが足りないように思えてブログに上げれない状態です。
紹介するなら、しっかりと聴き混んでソレをブログで書きたいと言うのが本音。
ましてや、どれも良い作品ばかりとなると…ファンとして不誠実な態度を取りたくないと思います。

どれも素晴らしい作品だったり、自分なりに色々思う事のある作品ばかりです。
全部紹介出来るとは思えないですが、聴いた作品は出来るだけ紹介したいと思います。
良い作品であれば多くの方々に紹介したいと思うのが、このジャンルを心から愛する者としての“想い”かと思います。

素晴らしい作品が多いのは嬉しいながらも、ソレを自分でしっかりと紹介出来ないのが口惜しいです。
何はともあれ、これからボチボチと作品を自分なりに紹介したいと思います。



◯正に「第二の全盛期の到来」と言っても過言ではないかと思っています。
 とにかく滅茶苦茶カッコ良い!




◯ある意味、本作が彼らの最高傑作になるかと思っています。
 とにかく「歌」が素晴しい!!



◯「らしくない」と思われるかもしれませんが、コレは本当にカッコ良い。
  今更ながら自分の中で、物凄く新鮮な「発見」となりました。




◯もう“逆輸入”という形ではなく、日本でのメジャー・デビューを誇らしく思います。
 今後の更なる飛躍を期待しています。



「Baby、怪獣共をぶっ殺しに行くぜ!!」

2014-09-07 11:34:30 | 映画
『Monsters: Dark Continent』の予告篇を観た。

コレが実に凄い!

本作は当ブログですっかりお馴染みとなった、ハリウッド版『ゴジラ』の監督ギャレス・エドワーズ。
超大作の監督を務めるキッカケとなった、自身の監督デビュー作『モンスターズ/地球外生命体』。
超低予算ながら、その完成度の高さから『ゴジラ』への大抜擢となりました。
本作は、その続篇となります。



前作が正体不明の宇宙怪獣が支配する隔離地域から、脱出をはかる男女のロード・ムービーでした。
しかし今回はスケールも更にアップして、宇宙怪獣と軍隊との激しい戦闘が描かれる様です。
設定としては、前作よりも数年後。
繁殖して進化し、より強力かつ凶悪になった怪獣の脅威に対して抵抗する米軍。
怪獣との激戦区において起きたトラブルにより取り残された部隊の、決死の脱出劇がメインとなる展開みたいです。



ギャレス監督は「製作総指揮」に名を連ねています。
この予告篇を観る限り、予算もスケールも飛躍的にアップした作品になるのが予想出来ます。
先にも言いましたが、前作は怪獣映画でありながら切ない男女の逃避行的ロード・ムービーという異色作でした。
しかし今回は、よりストレートに「怪獣対人類」の激しい肉弾戦を描くSFアクション映画になっている予感がします。
この類いのジャンル映画の定番ですが、正に続篇は「今度は戦争だ!」って感じです(笑)



前作ではタコと言いますか、触手のある軟体生物的の怪獣でした。
それに予算の関係もあって、その全貌はハッキリとは判りませんでした(苦笑)。
この予告篇に登場する宇宙怪獣は、その姿が鮮明となり禍々しく凶悪である事が判ります。
個人的には『ハカイジュウ』を彷彿とさせる、怪獣の醜悪なクトゥール的デザインが良い感じかと思います。



あと…何でしょう、この圧倒的なまでの「絶望感」は?!
人類は怪獣との戦いに、憔悴しきっているのは明らかだし。
怪獣との戦いの最前線にいる、兵士達の緊張感と恐怖も嫌ってくらい伝わって来ます。
前作もドキュメンタリー・タッチでしたが、今回も『ブラックホーク・ダウン』を彷彿とさせる硬質なドラマになりそうです。



圧倒的に不利かつ窮地に陥った主人公達は、怪獣達の猛攻から生き延びる事が出来るのか?
また更に強力かつ凶悪な怪獣達の攻撃を前に、人類は何らかの希望を見つける事が出来るのか?!
本作の監督を務めるのがトム・グリーン。
現時点で日本での公開は未定の様ですが、早く観てみたい作品です。








「“ヤツら”に、人間様の方が優れている事を思い知らせてやれ!!」

UNISONICを観てきました!!

2014-09-06 23:10:20 | 音楽
UNISONICの来日公演を観てきました!

会場は、もうすっかりお馴染みとなった「大阪CLUB QUATTRO」。

今回のUNISONICの日本ツアーは、彼らとは何かと縁深いEDGUYとのダブル・ヘッドライナー。
大阪公演はソールド・アウト!
超満員の中で彼らを観てきました!!

まず最初に登場したのはEDGUY。
事前に少々「予習」をしていましたが、結論から言うと素晴らしいパフォーマンスでした。

聴いて、観て、楽しいライヴでした。
メンバーが絶えず笑みを浮かべたパフォーマンスと、トビアス・サメットのシンガー/フロント・マンぶりは素晴らしかった。
本当に良いバンドだと思いました。

そしてお目当てのUNISONICの登場となった訳ですが…。
名曲“For The Kingdom”からライヴはスタートするも、何とマイケル・キスク(Vo)のマイクの音が飛んでしまうアクシデントが発生!
途中からしっかり持ち直してましたが、あまりの出来事に少々ガッカリしてしまいました(苦笑)。

その後、すぐに持ち直した彼らのパフォーマンスは凄まじかった!

何と言ってもマイケル・キスク!!
何だかんだ言って、今回が初めて彼の歌を生で体験する訳です。
その衰えを知らぬ凄まじい歌に言葉を失いつつ、ギター・ソロの度にステージを離れたり。
歌詞忘れてたり、曲順を結構派手に間違ったりと天然と言うかあまりの自由さに驚きました(苦笑)。

このマイケルのステージでの振る舞いは、良い意味でUNISONICと言うバンドに別の効果を与えている。
その楽曲や演奏力とは反する、自由でリラックスした楽しい雰囲気だ。
カイからムチャぶりで、ギターを渡されてプレスリーのカヴァーを披露したり。
メタル・バンドのフロント・マンらしくない、お茶目なパフォーマンス(カイとの絡みは笑えた)も良い“味(個性)”に昇華されていました。

あと“March Of The Time”を生で聴いた時、目に自然と涙が浮かんだのも事実です。

本当に素晴らしいライヴでした。
やはりアルバムだけでなく、バンドはライヴを観てこそだと実感しました。