ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

「きみに出会った事が…僕の奇跡だ!!」

2014-02-28 12:43:20 | アニメ・コミック
『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の第3巻を買いました。

いよいよダリルとイオの“宿命の戦い”に決着がつくと思われましたが…。

この何とも言えない、情け容赦しない無慈悲かつハードコアな話の展開。
その無慈悲さとハードコアさは、話が展開する程に凄惨さを増している気がする。
この冷たく硬質でザラザラした感覚、個人的には嫌いではありません(苦笑)。

「非ニュータイプ」系ガンダム作品として。
互いの背負うモノや感情だけで、激しい戦いを繰り広げるダリルとイオ。
今回で、遂にこのジオン軍と連邦軍の「エース・パイロット」同士の死闘は一応の決着を迎えるが…。



自らの運命を変える為、そして“戦争”と言う悪夢からの解放される為に戦い続けたダリル。
一方では自身の背負うモノや使命を捨て去り、ただ己の持つ欲望だけで自ら“戦争”と言う呪いに取り憑かれたイオ。
結局、この主人公二人は“戦争”という非情な大きな波に飲み込まれたまま。
そこから抜け出す事も出来ずに、事態は更に悪夢の様な結末に向けて突き進んでいるとしか思えない。
それを象徴しているのが、ダリルに向かいイオが吐き捨てる台詞に全て集約されてしまっている。



この“戦争”は、まだ決して「終戦」を迎えていない事実。
そして舞台が、遂にあの「ア・バオア・クー」に移った事。
様々な思惑が錯綜し、憎悪と狂気が負の連鎖となって渦巻く中。
“戦争”という大きな惨劇の中では、単なる「駒の一つ」でしかないダリルとイオ。
『ガンダム』、そして“一年戦争”を知るファンとして。
真の悲劇はこれから繰り広げられるような予感がします。
作者の太田垣康男先生は、この“鋼鉄の悪夢”に一体どんな結末を用意しているのでしょうか?!
ラストまで目が離せないです!!

「俺達二人は…殺し合う宿命だ。」

「1954年、我々は“ソレ”を目醒めさせてしまった。」

2014-02-26 05:55:31 | 映画
このブログで追っているレジェンダリー版『ゴジラ』。

その予告篇第2弾が公開されました!

コレが凄い!!

先に公開されたティーザーや、予告篇第1弾とは違い。
謎に包まれたレジェンダリー『ゴジラ』という作品の、多くの「謎」を知る圧倒的な情報量に驚きます。



本作に関して。
このブログでも、その信憑性は微妙ながらリークされた脚本について以前に触れました。
予告篇第2弾を観る限り、リークされた脚本はある部分において本作の核心部に触れていた事になります。
それを証明するのが、各キャラクター達が語る「“ソレ”の存在を1954年から知りながら、政府として隠蔽していた事実」です。
先のリークされた脚本を踏まえて、この予告篇を観て思ったのは…。



・1954年、まずアメリカ政府が最初に“ソレ”を発見し機密とする。
・“ソレ”の脅威を怖れた政府は、核実験と称して“ソレ”を抹殺する為に核攻撃を仕掛ける。
・結果的に、“ソレ”は死なず「ゴジラ」という新たな脅威となって日本を襲撃する(1作目へのリンク)。
・日本で何とか倒された「ゴジラ」だったが、山根博士の預言通りに新たに次の「ゴジラ」が出現する。



・米・ソは冷戦の中で「核実験」と装い、この人類の脅威に対して共同で核兵器による殲滅作戦を決行する。
・一方で「ゴジラ」の死骸を発見(また別の個体であると推測)。
・政府は「ゴジラ」を倒したと認識しているが、各地で起きるゴジラが関与したと思われる大規模な破壊活動は“自然災害”とし隠匿。



・「ゴジラ」とは別に、新たに放射能をエネルギーとする生物(宇宙生物の可能性も大!)を発見する。
・政府としてその未知の生物を「MUTO」と呼称、極秘裏に研究を進めるが何らかの原因で暴走してしまう。
・最も怖れていた事態として、より強力になった新たな「ゴジラ」が襲来する。



ってな感じが、今回のレジェンダリー版『ゴジラ』の大まかなストーリーかと予想出来ます。
何と言っても今回の鍵は、やはり政府は1954年から「ゴジラ」の存在を知りながらも機密として隠匿していた事実。
その事によって「ビキニ環礁の核実験」も、実は米軍による「ゴジラ」殲滅作戦であった事。
それによって「ゴジラ」は凶暴化し、日本を襲撃した…という驚愕の真実が明らかになる感じでしょうか?!
本作のゴジラという存在は、もう人類には全く太刀打ち出来ない無敵の怪獣である事。
更に「MUTO」という新たな未知の脅威も、人類に襲いかかる。



特殊部隊や戦闘機を襲撃する描写もありますが、噂通り雄(陸の蜘蛛型)と雌(空を飛ぶ昆虫型)の「MUTO」が存在すると推測出来ます。
まだゴジラとMUTOはチラ見せ程度ですが(笑)、ソレがどの様な姿か注目が集まります。
ただ本作の脚本を仕上げたダラボン自身が、本作に関して語ったコメントが本作では大きなポイントを占めていると思います。
まず彼は日本で正義の味方となりマスコット化したゴジラではなく、オリジナル(1作目)に戻って観る側に恐怖を与えるゴジラにしたい。
そして「最低でも(←ここが重要!)2匹の醜悪な敵となる怪獣が登場して戦う」と言った事が…。



ゴジラとMUTOという、人類の「負の側面」が生み出した超生命体。
そのゴジラとMUTOとの激闘に、人類は成す術も無いまま情け容赦無く巻き込まれるのかと…。
こんな絶望的な状況にあって、正に人類は滅亡の危機と直面するというダークかつハードな作品になるのは間違いないかと思われます。
あと因果応報と言いますか、実にオリジナルの『ゴジラ』と密接なリンクを持った作品になるのは間違いないでしょう。
ただ予告篇だけなので、本作にはまだまだ「謎」やコチラの予想を裏切る驚くようなギミックが仕込まれている可能性も高いです。



この予告篇第2弾公開に合わせ、やっとレジェンダリー版『ゴジラ』も大々的にプロモーションが開始される模様です。
新たな「ゴジラ」がアチラの雑誌の表紙を飾り、NECAも3月17日に映画版フィギュアを公開すると発表。
あのスラッシュ(元GN'R/VELVET REVOLVER)が試写を観て「凄い!」とTweetし、本作を絶賛しました(主題歌を手掛けるの?:笑)。
ますます今後の展開に目が離せませんが、このブログでも引き続き追い掛けたいと思います!
って言うか…早く観たい!!





「“アレ”を殺す事が出来るのか?」


PS:アチラの雑誌の表紙を飾る、ゴジラの「別ヴァージョン」が公開されました!!



はい、コレは間違いなく我々が知っている大怪獣「ゴジラ」であります。
やはりレジェンダリー版「ゴジラ」のポイントは、この独特の胸のデザインかと思われます。
かつて核攻撃を受けた際に出来た傷跡…と言う設定だったら何か更に凄い事になりそうな予感がします。

地獄に立つ破壊神

2014-02-21 17:28:15 | 映画
このブログで追っているレジェンダリー『ゴジラ』。

なかなか情報が公開されないので、ファンとして正直やきもきしております(苦笑)。
先日、N.Yで開催された「TOY FAIR 2014』。
そこでも今年公開される大作系で、各社の商品がド~ンと公開されて話題を呼びました。



しかし、何とレジェンダリー版『ゴジラ』に関してはワーナー側から“規制”が入りました。
レジェンダリー版『ゴジラ』に関して、「TOY FAIR」でもNECAとバンダイからのサンプルが展示されていた模様です。
作品に関するネタバレを嫌ったワーナー側が、そのサンプルのメディアへの公開を規制しました…。
まぁ~気持ちは判るのですが、あまりに情報が少ない上に、しっかりプロモーションされているのかと心配になります。
『パシフィック・リム』の時もそうでしたが、パートナー関係を解消したレジェンダリー社との絡みもあるのか?と穿った思いが過ります。
そんな中、遂にゴジラの姿が映った新たなポスターが公開されました!
それがコレです!!



ゴジラの姿と言っても、まだ後ろ姿です(笑)。
しかし、このポスターはかなりカッコ良いのではないでしょうか?!
ポスターなんで過剰な表現もあるかとは思いますが…。
それにしてもゴジラが、ホンマに超巨大!!
以前、今回のゴジラは350フィート(約107m)と言う設定という話をしました。
この超巨大さは、984フィート(約300m)以上はあるのでは?っと思います。
「歴代のゴジラにあって、最大の大きさ」という噂は本当だった様です。
あと今回公開されたポスター、先に公開されたヘイロー・ジャンプをする特殊部隊(人間側)ポスター&予告篇と対になる構成もニクい。



こんなにも巨大かつ無敵の怪獣に対して、人類は一体どうすれば良いのか?
レジェンダリー版『ゴジラ』について回る、ある種の「絶望感」もここから感じます。
新しいポスターの公開をキッカケに、プロモーションを一気に活発になる…と言われます(微笑)。
近々、公開が待たれている予告篇第2弾も間もなく公開されると言われます。
一説では、北米で3月7日に公開される『300: Rise of an Empire』(祝・日本公開6月決定)で劇場で予告篇が流れると言われます。
ネットでは、それより先に予告篇を公開すると言われますが…真相は如何に?!

引き続き、このブログでもレジェンダリー版『ゴジラ』を追いかけたいと思います!!

キカイダー再起動!!

2014-02-20 15:46:41 | 映画
以前、発表になった「人造人間キカイダー」のリメイク。
タイトルも『キカイダー REBOOT』。
そのリメイク版『キカイダー』の姿が早々に発表されました。



デザインを手掛けたのは、かの『仮面ライダーSPIRITS』の村枝賢一氏。
やはり賛否両論ある様ですが、個人的には「カッコ良い」と素直に思いました。
今風に改めてリメイクしても、S.I.Cみたいな感じになるのも興醒めやし。
かと言ってメカメカしくすると、今度はまんま「メタルダー」になってしまうし(笑)。
オリジナルの左右比対称のデザインは、主人公ジローが抱える良心回路による苦悩を表現し秀逸でした。
このリメイク版でも、スマートな右半身に対して筋肉質で鋭利で攻撃的な左半身が「キカイダー」という作品の持つダークさを醸し出している。
良いアレンジだと思います。
あとは、コレがどう言ったアクションを見せてくれるか?



そして「キカイダー」と言えば、その宿敵「ハカイダー」。
今回のリメイク版にも、しっかり登場する様で嬉しい。
コチラのデザインに関しては…個人的には現時点では「?」です(苦笑)。
僕の中では、今でも雨宮慶太監督にリメイクされた傑作『人造人間ハカイダー』のイメージが強烈過ぎるのだと思います。
ある意味、コチラの方がオリジナルを尊重したアレンジを加えていると思うのですが…。



そして「新旧ジロー」のお二人。
本作は「ラヴ・ストーリーになる」と聞くと、個人的には更に「?!」って感じがします。
しかし、まだまだ光明寺博士やプロフェッサー・ギルと彼の造り出したダーク・ロボットも登場してません。
本作は、まだまだ謎に包まれたままです。
個人的には絶対に外せない要素として、あの「ジローのギター」と「ギルの笛」のメロディは不可欠だと思います。
ハカイダーも出るのであれば「サブローの口笛」、そして戦う時の独特の金属音をどうアレンジするのか興味深い。
何だかんだ言いつつ、かなり本作に期待してるって事かと思います(自嘲)。
早く予告篇が観たいです。

劇場公開は5月24日。
絶対に劇場まで、新世紀に再起動したキカイダーの勇姿を観に行くと思います。

無法者戦隊が宇宙を救う?!

2014-02-19 18:05:51 | 映画
遂に『Guardians of the Galaxy』の予告篇が公開されました!

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と言われても、日本人にはピンと来ません。
ぶっちゃけた話、僕もそこまでディープなアメコミ・ファンではないので詳しくはありません(苦笑)。
ただ、彼らの存在が広大な「マーベル・ユニヴァース」にあって“異色のシリーズ”である事は知っています。



この予告篇第一弾を観れば、ソレは一目瞭然。
いわゆるコスチュームを来た「アメコミ・ヒーロー」と言うよりも、SF/スペース・オペラ的要素が強い作品であるのが判ります。
今やコミック・ヒーロー映画は、既に一つのジャンルとなりました。
映画においてもこの本作はそう言った流れにあって、異彩を放つ作品になりそうな予感がします。



監督に迎えられたのは、知る人ぞ知る逸材ジェームズ・ガン。
彼にとって、本作は初のメジャー超大作となります。
彼の独特のエクストリームな感覚は、既にこの予告篇でも発揮されていて楽しいです。
従来のヒーロー映画としてだけでなく、新たなSFアクション映画として期待しても良いかと思います。



「ガーディアン・オブ・ギャラクシー」には魅力的なキャラが一杯います。
個人的にツボなのが、アライグマ型宇宙人ロケットラクーン。
その可愛いルックスと違い、口が悪くて重火器のスペシャリストという危険な存在です(笑)。
植物型宇宙人グルート(声はヴィン・ディーゼル!)とは、良き相棒関係にあります。
本作をキッカケに、日本で人気が高まる可能性も高いですね。

全米の公開は8月1日。
現時点で、日本公開は9月となっています。
またまた公開が楽しみな作品が増えました!!




「スターロード、伝説的な無法者だぜ?」

QUORUM

2014-02-18 22:04:37 | 音楽
ヨメから言われました。

「このバンド、聴いてどう思う?」と。
僕はてっきり、自分の知らない新しい欧米のハード・ロック・バンドのカッコ良い楽曲だと…。
しかし、彼らが「日本のバンド」であると判った時。
久々に、脳味噌をハンマーで打ち砕かれる様な衝撃がありました。
そして「遂に来た、コレ!」と魂が震える程に興奮しました!!

彼らこそ、QUORUM。
正真正銘、日本のハード・ロック・バンドです。
日本のHR/HMバンドを、こよなく愛する者として。
彼らの存在を全く知らなかった事が、日本のHR/HMファンとして恥ずかしい気持ちになりました。

自分が、まだ10代だった頃。
当時、盛り上がっていた日本のメタル・シーン。
様式美系、スラッシュ&ハード・コア、今で言うV系のバンドが高い評価と人気を獲得していたと記憶しています。
ただストレートなハード・ロック系バンドは、あまり人気と認知を獲得してなかった様に感じています。
今もそうかもしれないですが、日本のバンドには常に「歌詞」という問題が付いて回りました
そしてファンの中でも、「英語」で唄う事に対して抵抗と賛否両論あった時代だったかと思います。



日本人特有の発音や発声の問題もあって、スラッシュ&ハード・コア系のバンド以外のバンドへの抵抗は低かったと認識しています。
ただ日本語歌詞で唄えば「歌謡メタル」と揶揄され、英語歌詞で唄えば文法と発音が悪いと批判されました。
ファンとして、そんな周りの評価や認識が悔しかったのを今も鮮明に憶えています。
当時、日本にもRATTLESNAKEやDRAGON、そしてCAPTUREDという素晴しいバンドがいました。
しかし、彼らの高い演奏力・作曲能力・パフォーマンスと同等の評価と人気があったとはファンとしては思えないです。



何故、日本のハード・ロックは正当に評価されないか?
答えは簡単、先にも言いましたが良くも悪くも「日本語」と「英語」の歌詞と言う問題があります。
単純に日本語はメロディに乗り難いし、上手く乗ってもソレを「歌謡曲(今で言うJ-POP?)的だと批判される。
逆に英語の歌詞で唄えば、英語の文法や発音の問題を指摘して問題があると叩かれると言う悪循環にありました。
あと言いたくないですが、当時あまりに権威的であった某B!誌。
その「洋楽至上主義」が、例え日本のバンドを扱った別冊をリリースしていても影響は絶大だったかと思います。
かつてからの悪しき慣わし、日本のバンドは他の欧米のバンドに較べ“格下”と言う認識が強くあると思います。
今、そんな固定概念に捕われたファンこそが時代の流れと共に風化していく風潮があるのは救いです(かつてから素晴しいバンドが日本にはいた事実があります)。
しかし、彼らQUORUMはそんな問題をはるかに超越した次元で存在しています。
高い演奏力と作曲能力があるのは、PVとなった“Quorum”を聴けば明らかです。
ただ古くからの日本のHM/HRファンとして、Voの浪岡真太郎くん(まだ20歳!)の『歌声』が大きいと思います。
日本人離れしたと言う表現は今の時代では何の意味も無いですが、彼の持つ“特別な何か”は凄まじいインパクトがある。
このバンドにとって、彼の存在こそ最大の武器です。
マキシマム ザ ホルモン(彼らをメタルとする事に抵抗が多いのは事実)、CROSSFAITH、THOUSAND EYES、GYZE等と言ったバンドが登場した日本のメタル・シーン。
遂に彼らのように、「古くて新しい」サウンドを持つバンドが出て来たのは喜ばしい事実。
2月19日に、初の音源がリリースされます。
絶対に買います!
こう言ったバンドを、今こそ日本のHM/HRファンは絶対に応援すべきだと思います!!



時が来た
俺から目を離すなよ
誰も俺に触りさえ出来ない
大音量のミュージックが乾いた突風に乗ってくる
準備は良いか

THOR: THE DARK WORLD

2014-02-08 15:55:46 | 映画
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』を観た。

他のアメコミ・ヒーローと異なり、独特の世界観を持った本シリーズの特徴であり面白味。
ソレは極端に言ってしまえば、「魔法(神話)と科学」が混在する世界。
一歩間違うと滑稽になってしまう世界観だが、絶妙のバランスで「個性」と「面白さ」に昇華している。
本作も充分に楽しい作品に仕上がっているが…。



今回はモロに『アベンジャーズ』の続きとしてスタート。
主人公ソー(演:クリス・ヘムズワース)達のいる神の世界“アズガルド”に、かつての宿敵であった“ダーク・エルフ”が襲来する。
前作『マイティー・ソー』だけでなく、『アベンジャーズ」も観てないと判らない物語の展開になっている。
だが、丁寧に登場人物達が事の顛末を説明してくれるので、何が起きているか判り易い話にはなっている。
現行の「マーベル系」のヒーロー映画(現時点で「スパイダーマン」と「X-MEN」シリーズは除く)。
どの作品も全てリンクするので、全てを観てないと作品自体が把握し難いし楽しめない作風になっているのは痛い。
正直に言うと、いくら好きでもこれだけシリーズ化されてしまうと観る側としてシンドくなって来たのが本音。



余談になるが、昨年公開された『アイアンマン3』。
あの作品があれだけ傑作と成り得たのは、「アベンジャーズ」との絡みを最低限に抑えた事。
あくまでも「アイアンマン」、主人公トニー・スタークとしての物語として描いた事が大きい。
「アベンジャーズ」への“ネタフリ”となった「2」が、実に中途半端な駄作になった事を踏まえての賢明な判断だったかと思う。
そう言った意味では本作も「アベンジャーズ」の絡みは抑えているが、ソレを観てないと作品を楽しめない部分が大きいのはマイナス要素。
来たる「アベンジャーズ2」の後、既に「マイティー・ソー」として3作目が製作されるのが決定している。
今後、どう言った風にこの作品の面白さを生かすかが問題となると思う。



しかし、結論を言うとソレが改善出来る要素が既に本作にある。
まず今や主人公ソー以上に人気を持ってしまった、シリーズの要となる義弟ロキ(演:トム・ヒドルストン!)の存在。
ソーと仲間達とロキの確執は、本作でも重要なポイントであった事。
父や兄への憎悪と劣等感は明らかながら、母への変わらぬ愛とその母を失った後の静かな憤怒。
ソーがロキとの共闘を決意した後、かつての仲間達から「裏切ったら殺す」と言われた挙げ句に「列を作って順番を待ってくれ」と答えるロキ。
ソー以上にロキという存在は複雑ながら、何処か憎めない愛すべき魅力的な最高のキャラになっている。
彼の持つ怒り、そして悲しみと憎しみは観る側を魅了する。
今や尊大な存在となっただけの父・オーディン(演:アンソニー・ホプキンス)よりも、このソーとロキの確執と戦いに焦点を絞れば良い。



そして彼らに巻き込まれる地球側の人々の存在。
ヒロイン・ジェーン(演:ナタリー・ポートマン)の存在が、本作では大きな鍵を握る存在となっていた。
そしてアズガルドの王位継承問題の中、ソーの仲間であるフリッガが彼女に対して複雑な感情を抱いているもの明らかだ。
今後は物語の展開で、それをロキに利用される可能性も有り得る。
オーディンも地球人のジェーンを快く思っていない事を含め、ソーとロキの戦いは壮絶になるのは間違いない。



あと『マイティー・ソー』シリーズが、他のアメコミ・ヒーロー作品と異なる最大の要素。
ソレこそが、地球側で展開する緩~いコメディ要素。
神である勇者ソーも、彼らの前では「普通の男」となる描写が実に愉快(地下鉄やムニュムニュを壁に掛けるシーンは爆笑必至)。
ソレが絶妙な感覚で物語に緩急を与えているし、最大の「個性」となり作品の面白さにつながっていると個人的には思っている。
「アベンジャーズ」において、ロキに洗脳された影響を未だ引き摺るセルヴィグ博士(演:ステラン・スカルスガルド)。
そしてジェーンの親友にして、本作の隠れたヒロインである科学者ダーシー(演:カット・デニングス!!)の存在は大きい。
作り手側もソレを理解しているのか、本作ではダーシー達の存在が前作以上に大きくなっている。



さてダーク・エルフ襲来によって、ソーはロキと「共闘」する事となる。
この事によって、敵としてのダーク・エルフの存在が逆に弱くなってしまったのは痛かった。
ダーク・エルフの首領マキレス、極悪非道な良いキャラだと思うがロキの前では影が薄くなってしまった。
来る「3」において、ロキに協力する敵を魅力的に描く事が大きな課題とも言える。
それほどロキの存在は魅力的になってしまっている。
ハッキリ言うと、「ソー」というシリーズの真の主人公はロキという存在になっている事だろう。



そしてラスト。
もはや恒例となった、次の「マーベル・ユニヴァース」へのネタフリ。
今回登場したのは『GUARDIANS OF THE GALAXY』。
あのベネチオ・デル・トロの奇妙な姿に、世界中が驚愕したのは事実(御本人はジャンル系作品の大ファンなのでノリノリでオファーを受けたらしい:笑)。
日本のファンには今一つ馴染みの薄い作品だが、スペース・オペラである事を思うと「ソー」の世界観と合うのは当然。
そして『GUARDIANS OF THE GALAXY』という作品は、気が早いが『アベンジャーズ3』につながる重要な作品と言われている。
あまり多くは語らないが、あの『アベンジャーズ』のラストで意味深に登場した人物が大きく関わっている。
「マーベル・ユニヴァース」は、この史上最強の「敵」との対決に向けて動いていると随分前から語られている。



そう思うと実に壮大な一大叙事詩であるのは事実だが、各々の作品の魅力に影響が出る弱点も露呈してしまった。
この『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』という作品は楽しかった。
しかし大きな「マーベル・ユニバース」という足枷で、乗りきれなかった部分があったのも事実だ。
今後、多くの「マーベル・ユニバース」の作品が登場するが、何処までフォロー出来るかファンとして自信が持てなくなったのも本音。
とりあえず、次の『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』は面白そうなので観るが…。

まぁ~文句を良いつつ、結局好きなので最後までお付き合いしそうな予感がしています(自嘲)。

「私の、この“怒り”だけは信じろ。」

The Satanist/BEHEMOTH

2014-02-07 13:16:33 | 音楽
ポーランドが生んだ暗黒大魔獣BEHEMOTH。
通算10枚目となる、最新作『The Satanist』を聴いた。



アルバム・タイトルに「Satanist」ってのは、まんまって気がするが(苦笑)。
コレがネルガル様の、嘘偽りの無い真っ直ぐなメッセージであり本作のコンセプトなのだと思う。
前作『Evangelion』は文句無しの傑作だった。
あのアルバムによって、世界中でBEHEMOTHと言うバンドの人気と地位は決定的となった。
そこに来て、最新作『The Satanist』となる訳だが…。
先に言ってしまえば、本作は最高傑作と言われた前作を凌駕する素晴しい作品になっている。
この『The Satanist』こそ、BEHEMOTHというバンドの最高傑作になると思う。



語弊がある言い方になるかもしれないが…。
本作は彼らがリリースして来たアルバムの中で、実は最も「キャッチー」である事がポイント。
この「キャッチー」という言葉には色々な意味があり、アルバムを聴いて貰えば判ると思う。
ただ単に「キャッチー」と言う訳ではなく、逆に言うと本作は前作以上にブラック・メタルらしい邪悪さと禍々しさを撒き散らしている。
その一方で「キャッチーさ」が混在している事実が凄まじい、それが素晴しいアルバムの完成度につながっていると思う。
アルバムのタイトル・ナンバーである“The Satanist”は、ある意味メロディアスでポップであると言っても過言ではない。
しかも「Satanist」というタイトルとあの歌詞である、そこにBEHEMOTHというバンド特有のアンチテーゼを感じる。



そして「シンガー」としてのネルガル様の成長も大きい。
前作でも単に邪悪に喚き散らすのではなく、実はしっかりと唄っていると言う傾向が強くなっていた。
その声は歪み濁って憎々しいながらも、本作では「歌」として確立されている。
怒濤の勢いで炸裂するブラスト・ビートにのって、憎悪に満ちた声ながらもしっかりメロディがあるのがポイント。
ネルガル様のシンガーとしての向上と表現力の広がりは、楽曲を更にドラマチックに盛り上げる事につながっている。
特に“In The Absence Ov Light”、こう言った楽曲は今まで無かったタイプの楽曲だ。
この曲でアコースティック・ギターをバックに静かに語るネルガル様、邪悪さと荘厳な雰囲気がより際立っている。



あとサウンド。
前作よりも、クリーンで各パートがしっかり粒立って聴こえるのも大きい。
特にオライオンの縦横無尽に暴れまくるベースの音が、重低音で効いているのが良い。
プロデュースはバンド自身だが、ミキシングを担当したマット・ハイドの貢献は大きい。
シンフォニックになったり、ラウドかつノイジーなサウンドになる訳でなく。
ストレートかつオーガニックに、クリアーなサウンドになっている事も「キャッチーさ」の大きな要因。
ギミックに頼る訳ではない本作のサウンドは、今後こう言ったエクストリーム系のバンドに大きく影響しそうだ。
本作に付いているDVDのドキュメントにあって、ネルガル様は今現在のエクストリームという言葉に批判的でした(笑)。



未だに「もう1人のメンバー」って感じが強いセス(苦笑)。
アルバム毎に、彼の存在感は大きくなっているのは事実かと思います。
本作ではネルガル様も「ギタリスト」として、持てるスキルを存分に発揮しています。
しかし、ギタリストとしてはセスがリード・ギターである事が良く判ります。
随所に挿入されるテクニカルかつメロディアスな速弾きは、セスらしいプレイだと思います。
ギター・ソロの比重が大きくなったのも、本作では大きな要素かと思います。
“Messe Noire”、“The Satanist”等と言った楽曲はストレートにHM/HRらしいギターが聴けます。



そして何と言っても魔人インフェルノの存在。
彼という存在無くして、BEHEMOTHというバンドのサウンドは成立しないと思っています。
その超人的なDrプレイは本作でも凄い!
怒濤の勢いで炸裂するブラスト・ビート、そして手数・脚数の多いプレイは圧巻です!!
よく速さだけに拘っているので、実はドラムの音が軽いのでは?と批判される事もあります。
しかし本作のサウンドを聴けば、彼のその一打一打が重くて硬いサウンドあるのかが良く判ります。
あと彼のプレイがドラマチックな楽曲を、更に効果的に盛り上げているのも良く判ります。
本作のラストを飾る“O Father O Satan O Sun !”は必聴です。




とにかく普通に、滅茶苦茶カッコ良いアルバムになっています。
ブラックだのデスだの関係なく、多くのメタル・ファンが聴いても「カッコ良い」と思えるサウンドだと思います。
以前から言っていますが、彼らは非常に「わかりやすいサウンド」を提示するバンドでした。
その「わかりやすさ」が、一つの究極の形で集約されたのが本作『The Satanist』というアルバムだと思います。
この「わかりやすさ」は、メタル云々だけでなくロック・バンドとしての普遍的なカッコ良さとも言えます。
一度「死」に直面し、そこから不死鳥の如く復活したネルガル様の「生きる事」へのポジティヴなパワーに満ちているとも言えます。
いや~また凄いアルバムを作ったものです。
多くのメタル・ファンに聴いて欲しい傑作であり、超おススメです!!




神を讃えよ、神を讃えよ
“ソドム”というワインを口に含むが良い
神を讃えよ、神を讃えよ
“ゴモラ”という罪が我々の心に恩寵を与えてくれる

金属生命体軍団、再降臨!!

2014-02-03 13:53:23 | 映画
実写版『トランスフォーマー』シリーズ。
その最新作『TRANSFORMERS: AGE OF EXTINCTION』。
スーパー・ボウルのTV中継のCMで、その予告篇が初めて公開されました。



先のシリーズ3部作で、「やりたい事はやり尽くした」と降板を表明したマイケル・ベイ師匠。
しかし、破格の好条件で映画会社側から熱烈なオファーを受けてシリーズの続投を決意。
前3部作の「4年後」という設定で、キャスト(人間側:笑)を一新して再始動する事となりました。
ベイ師匠、また「TF」シリーズの監督を受けた理由を好条件だけではないのは予想出来ます。
例の“あの作品”が公開された時、この手のジャンルの先駆者は自分だと言う絶大なプライドがあった様です。
製作発表の際、“あの作品”を「僕の映画をパクった」と揶揄する様な発言をしたのは有名です。
しかし、ネットではベイ師匠が思った以上にその発言は波紋を呼び、ベイ師匠自身が批判される事態となりました。
ベイ師匠としては珍しく(?)、自身の発言がメディアに歪められたと声明を出して謝罪しました。
だからベイ師匠、「巨大ロボット」が登場する本作に賭ける意気込みは今まで以上なのかと思われます。



その気合いの入り方は、今回の予告篇を観て判ります。
従来の「TF」シリーズでは、予告篇の第一弾は思わせぶりな内容のモノが多かった。
それがド~ンと派手な見せ場に、いきなりグリムロックに乗ったオプティマス・プライムを登場させます。
人間側の主人公は、今回から今勢いに乗っているマーク・ウォルバーグ。
オプティマスやバンブルビーと言ったお馴染みのキャラも登場しますが、そのデザインはリファインされています。
よりシャープで、ヒロイックさを全面に出してカッコ良くなっているのが判ります。
あと新シリーズの重要なキャラとして、ダイナボット達が登場します。
以前、前3作でもファンからダイナボットの登場を望む声は多かったです。
ファンの要望は理解しつつも、ベイ師匠が「作品の世界観にそぐわない」と登場させませんでした。
今回、満を持しての登場となった訳ですが…。
オプティマスを乗せて、咆哮をあげるグリムロックを観ると余計な詮索をしたくなってしまいますが(苦笑)。

何はともあれ、全米での公開は6月27日。
日本公開に関しては、現時点では今年の「夏(邦題は『トランスフォーマー/ロスト・エイジ』)」だけしか決定していません。
その公開を楽しみに待っていたいと思います。



『アニソン・ライヴ2014』に行ってきました!!

2014-02-02 21:05:41 | 音楽
『アニソン・ライヴ2014』に行ってきました。

行くキッカケは、ホンマに偶然でした。
朝刊の織り込みチラシで、大津市民会館でコミケと一緒にライヴも演るってありました。
出演はアニソン界の帝王・水木一郎さん、同じく女王・堀江美都子さん。
文字通り、最強の御二人です。
「行きたいな」と思ったのですが、さすがにチケットは売り切れだろうと思いました。
しかし、ラッキーな事に当日券があると判ったので大津市民会館に駆けつけました。



いや~本当に最高でした!
メチャクチャ感動しました!!
やはり、人の「生の歌声」がもたらす感動は凄まじいと体感しました。

何が凄いかって、こう言う言い方は失礼かと思いますが…この「全く衰えを知らない歌声」です。
御二人共、もうキャリアは40年(!)な訳です。
それが自分が子どもの頃に聴いていた時と、全く何も変わらない歌声・音域・声量で思い出深いアニソンの名曲を次々と唱い上げていく。
コレは、本当に並大抵の事ではないです。
シンガーとして授かった天賦の才もあると思いますが、それに合わせて日々の弛まぬ鍛錬と努力も大きいと思います。



特に圧巻だったのは中盤。
堀江さんが“キミのひかり”を歌い(あまりの美しい歌声に鳥肌が立ちました)。
そして水木さんが“ルパン三世 愛のテーマ”を歌った時、もう僕の涙腺は決壊しました(自嘲)。
はい、泣きました。
個人的にはアニソンのバラードにあって、屈指の名曲だと思う“ルパン三世 愛のテーマ”を生で聴いた時には…もう言葉もありません。

その後は怒涛のヒット・メドレー!
もう名曲が次々と歌われました!!
熱烈なアンコールで「ダンガイオー」の主題歌にして名曲“Cross Fight”が歌われ、「クロス・ファイトっ!」の大合唱で大興奮のままフィナーレを迎えました。



本当に素晴らしかったです。
ライヴのMCで水木さんと堀江さんが言っておられましたが、「アニソン」は日本独自の音楽ジャンルなのだと思います。
それ故に世界中で高い支持を受けて、愛されているのだと思います。
それを今も懐古主義ではなく、誇りを持って歌い続けたいと語る姿は神々しい程に眩しかったです。

やはり、ジャンルは関係なく良いメロディー、そして良い歌い手が唄う「歌」は素晴しいと心から思いました。

最高でした!!


PS:今、頭の中でエンドレスでこの曲が流れてます…「愛を胸に抱いて、震えて眠れ」ってカッコ良過ぎるやろ!!