マイケル・アモット率いるSPIRITUAL BEGGARS。
通算8作目となる、最新作『Earth Blues』を聴いた。
このバンド、最初はアモット兄ちゃんの最優先バンドだった事。
それがARCH ENEMYの大ブレイクにより、その優先順位が完全に逆転してしまった事(笑)。
当初は「ドゥーム」の範疇で語られる事が多かった事etc…もう語るまい。
個人的にJ.B(GRAND MAGUS)在籍時が大好きだったし、その頃がピークかと思っていた。
しかし、そんな考えを根本的に打ち砕くかの如く彼らにとっての最高傑作の登場と言って良いかと思う。
アモット兄ちゃんの“ソロ・プロジェクト”的なニュアンスがあるのは事実だが、やはり彼のギターは素晴しい。
ソングライターとして、ギタリストとして、その才能が遺憾なく発揮されている。
そのサンプリング的な作曲法は相変わらずだが(苦笑)、強烈な「泣き」を踏まえた官能的なギター・ソロは凄いとしか言えない。
本作はよりルーツを遡り、60~70年代のブルージーかつファンキーなハード・ロックが満載されている。
このバンド、実に超絶技巧派のミュージシャンが揃っているのが心地良い。
その超絶技巧と、個性が激しく衝突し合う結果、そこから生まれる緊張感とスリリングさがたまらない。
そのアモット兄ちゃんにとって、このバンドで重要なパートナーであるペル・ヴィバリ(Key)。
アモット兄ちゃんの言う通り、正に「21世紀のジョン・ロード」って感じだ。
その超絶オルガン・プレイは耳を惹くし、アモット兄ちゃんとのバトルも楽曲の緊張感を高めている。
アモット兄ちゃんと同じく、ペルにも言える。
これ以上やると渋くなり過ぎて、個人的には乗れない・楽しめないと言うラインを明確にしているのもツボ(笑)。
カッコ良くて、渋くて熱いハード・ロックとして聴いていて自然と身体が動き、魂が揺さぶられる。
本作を聴いて最も驚いたのが、Voのアポロ・パパサシオ。
アモット兄ちゃんとラドウィッグ・ヴィット(Dr)、ペルもアポロがシンガーが前提である事を踏まえて作曲している。
それが見事にバラエティー豊かで、クールな楽曲の充実と完成度につながっている。
従来のBLACK SABBATH+MSG÷DEEP PURPLE(初期のRAINBOW)と言うニュアンスは、本作では弱まっている。
逆にソレが良い。
アルバムに収録されている楽曲とテンションの高い演奏、その充実ぶりが「最高傑作」と言える要素。
更に付け加えるなら、本作の最大のポイントはアポロの“歌”にある。
前作はJ.Bが脱退直後、シンガー不在の状態で作曲が行われていた。。
J.Bは文句無しで、男臭くて艶のある秀逸なシンガーだ。
彼の脱退は、このバンドの存続の危機につながったと言うアモット兄ちゃんの話も納得出来る。
そんな中で加入して、彼は充分に素晴しい歌を披露していた。
でも、既存のモノを「唄わされている」と言う感じは拭えなかった
だが、本作は違う。
その声と歌唱は、故ロニー・ジェイムズ・ディオやデイヴィッド・カヴァデールを彷彿とさせる。
ガス・GでのFIREWIND(現在では脱退)でも、その歌に「魅力が無い」と批判する人は多かった。
そんな人にこそ、本作におけるアポロの「魂の熱唱」を聴いてもらえば印象は全く変わるだろう。
アポロはメタリックな歌唱よりも、本作で聴けるようなエモーショナルな歌唱の方が魅力的な事が判る。
良いシンガーだ。
ラドウィッグとシャーリー・ダンジェロ(B)のリズム隊も良い。
ラドウィッグのDrは、以前よりも派手さは控え目になったが随所で手数・脚数の多いプレイは健在。
あんなシンプルなドラム・セットで、よくこれだけのプレイを聴かせてくれると関心する。
そしてシャーリー。
彼も以前と違い、近年でのARCH ENEMYでもボトムを押さえる渋いプレイ(時折ガツン!と決めてくれるのが最高)が中心だった。
しかし本作では、以前の様に図太く縦横無尽に唸りまくるベースが聴けるのも嬉しい。
特に各パートのユニゾンが印象的な“Freedom Song”、プログレッシヴと言っても過言ではない“Too Old To Die Young”等は印象的!!
充分にヘヴィであり、心地良いグルーヴを感じるハード・ロックが聴けるのが最高にカッコ良い。
「メタル」という範疇からは距離があるが、5人の異なる個性が激しくぶつかり合い生まれるサウンドこそバンド・サウンドの真骨頂。
この古くて新しい感覚を持った、原始的かつ厳ついハード・ロックを多くのファンに堪能して欲しいです。
蛇よりも狡賢く
狼よりも飢えて戻って来た
通算8作目となる、最新作『Earth Blues』を聴いた。
このバンド、最初はアモット兄ちゃんの最優先バンドだった事。
それがARCH ENEMYの大ブレイクにより、その優先順位が完全に逆転してしまった事(笑)。
当初は「ドゥーム」の範疇で語られる事が多かった事etc…もう語るまい。
個人的にJ.B(GRAND MAGUS)在籍時が大好きだったし、その頃がピークかと思っていた。
しかし、そんな考えを根本的に打ち砕くかの如く彼らにとっての最高傑作の登場と言って良いかと思う。
アモット兄ちゃんの“ソロ・プロジェクト”的なニュアンスがあるのは事実だが、やはり彼のギターは素晴しい。
ソングライターとして、ギタリストとして、その才能が遺憾なく発揮されている。
そのサンプリング的な作曲法は相変わらずだが(苦笑)、強烈な「泣き」を踏まえた官能的なギター・ソロは凄いとしか言えない。
本作はよりルーツを遡り、60~70年代のブルージーかつファンキーなハード・ロックが満載されている。
このバンド、実に超絶技巧派のミュージシャンが揃っているのが心地良い。
その超絶技巧と、個性が激しく衝突し合う結果、そこから生まれる緊張感とスリリングさがたまらない。
そのアモット兄ちゃんにとって、このバンドで重要なパートナーであるペル・ヴィバリ(Key)。
アモット兄ちゃんの言う通り、正に「21世紀のジョン・ロード」って感じだ。
その超絶オルガン・プレイは耳を惹くし、アモット兄ちゃんとのバトルも楽曲の緊張感を高めている。
アモット兄ちゃんと同じく、ペルにも言える。
これ以上やると渋くなり過ぎて、個人的には乗れない・楽しめないと言うラインを明確にしているのもツボ(笑)。
カッコ良くて、渋くて熱いハード・ロックとして聴いていて自然と身体が動き、魂が揺さぶられる。
本作を聴いて最も驚いたのが、Voのアポロ・パパサシオ。
アモット兄ちゃんとラドウィッグ・ヴィット(Dr)、ペルもアポロがシンガーが前提である事を踏まえて作曲している。
それが見事にバラエティー豊かで、クールな楽曲の充実と完成度につながっている。
従来のBLACK SABBATH+MSG÷DEEP PURPLE(初期のRAINBOW)と言うニュアンスは、本作では弱まっている。
逆にソレが良い。
アルバムに収録されている楽曲とテンションの高い演奏、その充実ぶりが「最高傑作」と言える要素。
更に付け加えるなら、本作の最大のポイントはアポロの“歌”にある。
前作はJ.Bが脱退直後、シンガー不在の状態で作曲が行われていた。。
J.Bは文句無しで、男臭くて艶のある秀逸なシンガーだ。
彼の脱退は、このバンドの存続の危機につながったと言うアモット兄ちゃんの話も納得出来る。
そんな中で加入して、彼は充分に素晴しい歌を披露していた。
でも、既存のモノを「唄わされている」と言う感じは拭えなかった
だが、本作は違う。
その声と歌唱は、故ロニー・ジェイムズ・ディオやデイヴィッド・カヴァデールを彷彿とさせる。
ガス・GでのFIREWIND(現在では脱退)でも、その歌に「魅力が無い」と批判する人は多かった。
そんな人にこそ、本作におけるアポロの「魂の熱唱」を聴いてもらえば印象は全く変わるだろう。
アポロはメタリックな歌唱よりも、本作で聴けるようなエモーショナルな歌唱の方が魅力的な事が判る。
良いシンガーだ。
ラドウィッグとシャーリー・ダンジェロ(B)のリズム隊も良い。
ラドウィッグのDrは、以前よりも派手さは控え目になったが随所で手数・脚数の多いプレイは健在。
あんなシンプルなドラム・セットで、よくこれだけのプレイを聴かせてくれると関心する。
そしてシャーリー。
彼も以前と違い、近年でのARCH ENEMYでもボトムを押さえる渋いプレイ(時折ガツン!と決めてくれるのが最高)が中心だった。
しかし本作では、以前の様に図太く縦横無尽に唸りまくるベースが聴けるのも嬉しい。
特に各パートのユニゾンが印象的な“Freedom Song”、プログレッシヴと言っても過言ではない“Too Old To Die Young”等は印象的!!
充分にヘヴィであり、心地良いグルーヴを感じるハード・ロックが聴けるのが最高にカッコ良い。
「メタル」という範疇からは距離があるが、5人の異なる個性が激しくぶつかり合い生まれるサウンドこそバンド・サウンドの真骨頂。
この古くて新しい感覚を持った、原始的かつ厳ついハード・ロックを多くのファンに堪能して欲しいです。
蛇よりも狡賢く
狼よりも飢えて戻って来た