ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

Earth Blues/SPIRITUAL BEGGARS

2013-03-31 13:11:30 | 音楽
マイケル・アモット率いるSPIRITUAL BEGGARS。
通算8作目となる、最新作『Earth Blues』を聴いた。



このバンド、最初はアモット兄ちゃんの最優先バンドだった事。
それがARCH ENEMYの大ブレイクにより、その優先順位が完全に逆転してしまった事(笑)。
当初は「ドゥーム」の範疇で語られる事が多かった事etc…もう語るまい。
個人的にJ.B(GRAND MAGUS)在籍時が大好きだったし、その頃がピークかと思っていた。
しかし、そんな考えを根本的に打ち砕くかの如く彼らにとっての最高傑作の登場と言って良いかと思う。



アモット兄ちゃんの“ソロ・プロジェクト”的なニュアンスがあるのは事実だが、やはり彼のギターは素晴しい。
ソングライターとして、ギタリストとして、その才能が遺憾なく発揮されている。
そのサンプリング的な作曲法は相変わらずだが(苦笑)、強烈な「泣き」を踏まえた官能的なギター・ソロは凄いとしか言えない。
本作はよりルーツを遡り、60~70年代のブルージーかつファンキーなハード・ロックが満載されている。
このバンド、実に超絶技巧派のミュージシャンが揃っているのが心地良い。
その超絶技巧と、個性が激しく衝突し合う結果、そこから生まれる緊張感とスリリングさがたまらない。



そのアモット兄ちゃんにとって、このバンドで重要なパートナーであるペル・ヴィバリ(Key)。
アモット兄ちゃんの言う通り、正に「21世紀のジョン・ロード」って感じだ。
その超絶オルガン・プレイは耳を惹くし、アモット兄ちゃんとのバトルも楽曲の緊張感を高めている。
アモット兄ちゃんと同じく、ペルにも言える。
これ以上やると渋くなり過ぎて、個人的には乗れない・楽しめないと言うラインを明確にしているのもツボ(笑)。
カッコ良くて、渋くて熱いハード・ロックとして聴いていて自然と身体が動き、魂が揺さぶられる。



本作を聴いて最も驚いたのが、Voのアポロ・パパサシオ。
アモット兄ちゃんとラドウィッグ・ヴィット(Dr)、ペルもアポロがシンガーが前提である事を踏まえて作曲している。
それが見事にバラエティー豊かで、クールな楽曲の充実と完成度につながっている。
従来のBLACK SABBATH+MSG÷DEEP PURPLE(初期のRAINBOW)と言うニュアンスは、本作では弱まっている。
逆にソレが良い。
アルバムに収録されている楽曲とテンションの高い演奏、その充実ぶりが「最高傑作」と言える要素。
更に付け加えるなら、本作の最大のポイントはアポロの“歌”にある。



前作はJ.Bが脱退直後、シンガー不在の状態で作曲が行われていた。。
J.Bは文句無しで、男臭くて艶のある秀逸なシンガーだ。
彼の脱退は、このバンドの存続の危機につながったと言うアモット兄ちゃんの話も納得出来る。
そんな中で加入して、彼は充分に素晴しい歌を披露していた。
でも、既存のモノを「唄わされている」と言う感じは拭えなかった
だが、本作は違う。
その声と歌唱は、故ロニー・ジェイムズ・ディオやデイヴィッド・カヴァデールを彷彿とさせる。
ガス・GでのFIREWIND(現在では脱退)でも、その歌に「魅力が無い」と批判する人は多かった。
そんな人にこそ、本作におけるアポロの「魂の熱唱」を聴いてもらえば印象は全く変わるだろう。
アポロはメタリックな歌唱よりも、本作で聴けるようなエモーショナルな歌唱の方が魅力的な事が判る。
良いシンガーだ。



ラドウィッグとシャーリー・ダンジェロ(B)のリズム隊も良い。
ラドウィッグのDrは、以前よりも派手さは控え目になったが随所で手数・脚数の多いプレイは健在。
あんなシンプルなドラム・セットで、よくこれだけのプレイを聴かせてくれると関心する。



そしてシャーリー。
彼も以前と違い、近年でのARCH ENEMYでもボトムを押さえる渋いプレイ(時折ガツン!と決めてくれるのが最高)が中心だった。
しかし本作では、以前の様に図太く縦横無尽に唸りまくるベースが聴けるのも嬉しい。
特に各パートのユニゾンが印象的な“Freedom Song”、プログレッシヴと言っても過言ではない“Too Old To Die Young”等は印象的!!

充分にヘヴィであり、心地良いグルーヴを感じるハード・ロックが聴けるのが最高にカッコ良い。
「メタル」という範疇からは距離があるが、5人の異なる個性が激しくぶつかり合い生まれるサウンドこそバンド・サウンドの真骨頂。
この古くて新しい感覚を持った、原始的かつ厳ついハード・ロックを多くのファンに堪能して欲しいです。



蛇よりも狡賢く
狼よりも飢えて戻って来た

イェガー・シリーズ、出撃!!(PART-2)

2013-03-30 11:39:03 | 映画
と言う訳で『パシフィック・リム』。
「イェガー・シリーズ」のキャラクター・ポスターの続きです。

オーストラリア製のイェガー“ストライカー・ユーリカ”
コレは地球の存在するイェガー・シリーズにあって、最大かつ最強と言われています。



現時点で公開されている「イェガー」シリーズにおいて。
個人的には、デザインとその装備において最もカッコ良いと思うし大好きです。
そして非常に「日本のロボット・アニメ」の影響を、一番判り易く具体化した存在だと思います。
だから、何故コレが日本製ではないのか不思議です。
作品の持つ背景、コヨーテ・タンゴという名前からしてオーストラリアっぽいと感じますが?!
突き出された鋭利なスティング・ブレイド。
アンチ怪獣ミサイルの発射(この辺りの描写は“板野サーカス”でしょうか?:微笑)。
格闘戦用に特殊コーティングされたナックル。
噂のエンジェル・ウィングは展開されてないですが、ソレは本編を観てのお楽しみでしょう。
「最大・最速・最強」と言うのが判ります。

そしてトリを飾るのがアメリカ製イェガー“ジプシー・デンジャー”。
本作において、一応「主人公メカ」であるのは間違いありません。



最初観た時。
「クレヨンしんちゃん」に出て来る、かのカンタムロボのリアル・ヴァージョンかと思いました(笑)。
しかしポスターや、予告篇で動く姿を観て考えを改めました。
「主人公メカ」らしく、とってもカッコ良いと思いました。
判り難いのですが、機体の基本カラーは「青」。
そこに「赤」のラインが入っており、とってもアメリカンな仕様であるのも事実です。
予告篇で話題になった、あの「ロケット・パンチ」。
どうも必殺技はソレだけでは無い様です。
例の設計図でもありましたが、腕がプラズマ砲に変型する模様(試写を観た人のネタバレ)。
それが強烈な破壊力を持っている様です。
その活躍を早くスクリーンで観たいです!!



今回、キャラ・ポスターとして公開された主要イェガー5体。
実は以前にもネタにしましたが、ソレ以外にもイェガーが存在するのは事実です。
ソレがドイツ製、日本製、そしてアメリカで最初に開発した“ジプシー・デンジャー”のプロトタイプ。
こう言った機体が、物語にどう絡むか注目です。
試写を観た人が語るに、本作は“香港での戦い”が素晴しいと言います。
しかし、その“香港の戦い”は予告篇でも登場しましたが序盤にある様です。



その一方でクライマックスにおいて、とてつもないラスボス(超巨大怪獣)が登場するとも言われていますが…楽しみに待っていましょう。
あと現地時間の3/30のイベントにて、新しい予告篇が公開されると言います。
更にデル・トロ監督が緊急来日し、日本でド派手にプロモーションするのも決定しました。
日本でも、その新しい予告篇は早々に観れるかと思います。
公開に向けて、日本でも盛り上がって欲しいです!!


※3/31追記
コミコンにて新しい予告篇が公開されました!
アチラのサイトにて、その一部が紹介されてましたが…。
もう今までの予告篇とは全く違う、凄まじい内容になっているのは間違いないです!!
近々、ネットでも公開されるそうなので期待して待ちましょう。
コミコンにて、先日までのキャラ・ポスターがトレーディング・カードとして発売される事も発表されました。











怪獣を殺した数が明記されているものポイント(笑)。
あと噂されていた、グラフィック・ノベルの表紙も公開されていました。
タイトルは『Pacific Rim : Tales From Year Zero 』!
本作で語られる前の出来事、怪獣という存在と初めての遭遇と襲撃。
それを受けてのイェガー・シリーズ開発秘話、それからの怪獣との激闘が語られます!!
日本語翻訳版、出ないのかな?!



最新予告篇、明日か明後日にもネットでも公開予定…らしい。
期待して待ちましょう!!

イェガー・シリーズ、出撃!!(PART-1)

2013-03-28 20:22:16 | 映画
当ブログにて熱狂的プッシュ中の『パシフィック・リム』。
前回、遂に姿が明らかになった日本製イェガー“コヨーテ・タンゴ”を取り上げました。



ワーナー側はプロモーションの一環として、作品で重要な役割を占める「イェガー・シリーズ」のキャラクター・ポスターを予想通りに遂行しました。
キャラクター・ポスターと言っても、日本人感覚ではプラモデルのボックス・アートみたいですが(笑)。

そして今回、まず紹介するのはロシア製イェガー“チェルノ・アルファ”。
そのネーミング・センスに関しては、さすがにアチラのサイトでも賛否両論あります(苦笑)。



今回のポスターで明らかになったのは、その必殺技の一つ。
“チェルノ・アルファ”は両拳にテスラ・コイルを流用した、電磁パンチが武器と言われました。
あと両脚にスパイクがあり、接近・格闘戦向きのイェガーであるのは知ってました。
今回のポスターにて、その両腕が「ボトムズ」のATの繰り出すアームパンチの様に伸縮する事が判明。
まだ隠し武器や技が一杯ありそうですが、やはり格闘戦向きのイェガーであるのは間違いでしょう。

そして次に紹介するのが、中国製イェガー“クリムゾン・タイフーン”。
コヨーテ・タンゴ、そしてチェルノ・アルファとの決定的な違いを感じます。



タンゴとアルファは、非常にヒロイックなデザインです。
しかし最も重武装であるせいか、非常に異形であり凶々しさを感じるルックス(更に両脚は逆関節)です。
右手の指(爪)は回転するかと予想してましたが、ホンマにチェーンソーばりに回転するみたいです。
左腕のプラズマ砲に加えて、右側のもう一つ腕でガンダム・ハンマーみたいな武器を振り回すとも聞いてます。
今判っている日・米・露・豪のイェガー・シリーズにあっても、最も凶悪な装備をしているのかもしれません。

あとストライカー・ユーリカ、ジプシー・デンジャーが公開されます。
それは次回、公開され次第に取り上げます。
イェガー・シリーズの次は人類側のキャラクター・ポスターで、公開近くに恐怖の怪獣軍団が続々と公開されるかと思います。

楽しみです!!

立ち上がる“ヒーロー”、そして怪獣の…

2013-03-25 22:12:21 | 映画
『パシフィック・リム』のネタです。
最近、来年公開のレジェンダリー版『ゴジラ』が撮影開始と同時に、怒濤の勢いで色んな情報が公開されてます。



アチラはアチラで、また当ブログでもしっかりとフォローします。
ただネットで『ゴジラ』の煽りを受けてか、『パシフィック・リム』の情報も続々と公開されています。
そんな中、公開されたのが、コレ…。



コレ、早い話が「怪獣のウ◯コ」です(笑)。
何でもフィリピンでカマしたモノらしです。
先日までの血液や肉片の除染作業と違い、コレはまんま「有害物質」ですね。



まぁ~ウ◯コをするって事は、怪獣は生物として何かを補食している事ですよね?
ウ◯コをするって事は、『パシフィック・リム』に登場する怪獣は生物学的にリアルな側面を持っている事を意味します。
ただコレが、人間を喰い散らかした後と言うハードコアな設定でない事を願います。
しかし怪獣の体液や肉片の除染作業に続いて、遂には“排泄物”まで…。
今までの「怪獣映画」には、全く無かった視点であるのは事実です。
でも、ファンはもっとストレートに「怪獣」、そして「巨大ロボット」の姿を観たいんです(涙)。



あとネットにて、アチラの雑誌に載っている写真を発見しました。
ソレも「怪獣」や「巨大ロボット」ではなく、人間側のキャラクターのモノでした。
今回見つけたのが、主人公ロリー・バケット(現時点ではこの呼称にします)の姿。



本作の主人公であり、怪獣との戦いで“ヒーロー”と言われた存在。
でも、今一つ影が薄かったです(苦笑)。
今回紹介する写真で、彼の内面や本作での重要な役割が判るかと思います。






やはり兄ヤンセを失ってから、ロリーは激戦から遠退いていたのが判ります。
スタッカー司令とは、何らかの“因縁”と“確執”があるのは事実でしょう。
主人公ロリー、そしてスタッカー司令、更にはマコは一体どんなドラマを紡ぐのか興味深いです。
あと極秘のスクリーン・テストの結果もネットで挙っています。



以前のスクリーン・テストよりも、今回の方が断然完成度が違うのが判ります。
既に幾つかのネタバレがありましたが、圧倒的に本作を絶賛するコメントが多いのが特徴です。
確かに細かい突っ込み所や、まんま日本のアニメ(と言うか、やっぱり「エヴァ」っぽいと言う指摘多し:苦笑)っぽい描写があるのは事実らしいです。
ただ「2時間、至福の時を過ごせるのは間違いない!」というコメントを信じましょう。
早く新しい予告篇が観たいです!!

※3/26追記

日本製イェガー“コヨーテ・タンゴ”、その勇姿がポスターで公開されました!
コレはカッコ良いぞ!!



クリムゾン・タイフーン並みに、やはり重武装のイェガーなようです。
厳ついです、この「鋼鉄」って感じが最高です。
あの設計図の段階では「エヴァっぽい」と指摘がありました、特に海外のファンから。
しかし日本人から見れば、やはり超巨大なガンキャノン(又はジム・キャノンII)を彷彿とさせます。
早く動く姿が観たいです。
(ただ高速道路、ぶっ壊しているのが気になりますが:笑)

DJANGO UNCHAINED

2013-03-24 21:44:36 | 映画
やっと『ジャンゴ 繋がれざる者』を観た。
監督は言わずもがな、我らがクエンティン・タランティーノ。
今回はタランティーノにとって、念願でもあった「西部劇」であります。



監督としてタランティーノを、今更語るのは野暮な事はしない。
個人的に大好きな監督であり、この人が監督するだけで絶対観たいと思う監督です。
本作を観て思ったのが、この人…監督として巧くなり洗練されている事(笑)。
良くも悪くも、この人の作った映画には独特の野暮ったさと垢抜けなさがあった。
本作には、ソレが無い。



野暮ったさや垢抜けなさな、別の言い方をすれば強烈な“個性”を持っている事。
ソレは、モロに本作にも反映している。
面白くかったのか、面白くなかったのかと聞かれれば。
即、「面白かった!」と答える。
ただ問答無用で傑作が続いた近年の作品の中で、個人的には今一つ乗りきれなかったと言うのが本音。
何処から観ても“タランティーノ印”が満載だが、何か物足りないと感じた。
妙にアッサリとしていると、個人的には感じてしまった。
そして監督として、タランティーノ監督の実は「弱点」である要素を強く感じた。



主人公、元奴隷で愛する妻を奪還する為に非情なガンマンとなるジャンゴ。
演じたのは、ジェイミー・フォックス。
この役は当初、ウィル・スミスを想定していたのは既存の事実。
彼が演じていたら、終盤からの展開(その口八丁手八丁ぶり)が冴えたのも予想出来る。
ただ強靭な肉体と復讐と怒りの燃える男・ジャンゴとしては、フォックスの起用で大正解だった。



そんなジャンゴの命の恩人であり、同時に師匠にして相棒であるDrシュルツを演じたクリストフ・ヴァルツ。
前作の極悪非道なナチ高官とうって変わって、その見事な正義感溢れる豪傑ぶりは痛快。
実質、物語の序盤はDrシュルツが主人公だと言っても過言ではない。
見事な銃さばき、タランティーノの真骨頂とも言える台詞の積み重ねによるスリリングさと面白さ。
彼一人で、それを体現している。
本当に凄い俳優だと思う。



タランティーノ最大の特徴である、マシンガンの様に次々と繰り出される台詞の妙だろう。
本作でも、それが最大に生きている。
ある意味、彼の映画は台詞そのものが「アクション映画」だと言っても良いだろう。
だが、この事実が良くも悪くもクライマックスに大きく影響する。
クライマックスに行く前に、やはりムッシュ・キャンディを演じたレオナルド・ディカプリオに触れずにおれない。



本当に観ていて嫌悪感を抱く程の、差別主義の狂った暴君。
コレを演じるのには、かなりのリスクがあると思う。
それを見事にディカプリオは、正に鬼気迫る演技で魅了してくれる。
特に、あの狂った「科学的持論」を披露するシーンは圧巻であるのは間違いない。
彼がこの役でオスカーを獲れなかったのは、自身がさぞ無念だったに違いない。



そんな中で登場するのが、本作の“真の黒幕”とも言える執事スティーブン。
演じるのは、タランティーノ作品には久々に登場となるサミュエル・L・ジャクソン。
ある意味、ムッシュ・キャンディ以上の極悪さを発揮している。
終盤からの、緊迫した状態での役者達による演技合戦は凄まじいものがある。
当然ながら、本作でも「マザーファッカー!」としっかり言ってくれる(笑)。



そしてクライマックス、血で血を洗う大銃撃戦になだれ込む。
しかし、ここでさっきまでの演技合戦で上がった異様なテンションが急激に下がるのも事実。
理由は簡単、タランティーノは「アクション演出」が実は弱いと言う事実が浮き彫りになる。
凄まじい血飛沫と飛び散る肉片と脳漿、そこは阿鼻叫喚の地獄絵図と言える。
でも凄く単調に感じてしまう。
『キル・ビル Vol.1』にあった、笑いを誘う様な“やり過ぎ感”も無い。
ベタベタながらも早撃ちや2丁拳銃の曲芸撃ちを含めて、もっとカッコ良く演出する事が出来た筈だ。
クライマックスの血湧き肉踊る銃撃戦こそ、西部劇の醍醐味では?と思うのだが…。



本来、もっとテンションが上がるクライマックスのアクションが弱くて単調なのが痛い。
根本的にヴァイオレンス描写と、アクション演出は違う。
タランティーノ特有の、ブラックな笑いを含みつつ悪趣味なヴァイオレンス描写は冴えている。
黒人奴隷によるマンディンゴ・ファイト、そして逃亡した奴隷を犬に喰わせる描写はエグい。
それはムッシュ・キャンディの極悪非道さを印象付けるだけで、ジャンゴとシュルツのカッコ良さにはつながらない。
だから終盤の展開において、それまであったテンションの高さや勢いが失われて行くと思えてしまう。



あと本作には魅力的な女性キャラが少ないのも痛いのでは?
ジャンゴの妻、ブルームヒルダ(演:ケリー・ワシントン)の健気ながらも強さと美しさを持ったヒロインだけである。
タランティーノは実は、とても女性を綺麗に(同時にエロく:笑)撮るのが巧い監督でもある。
フェチズムもあるが、彼自身が良い意味でフェミニストである事も大きいかと思う。
本作において、もしシュルツとジャンゴの前に立ち塞がるのが最強のガンマンが女性だったら?
時代背景として、女性が銃を持つのは有り得ないのかもしれない。
しかし、本作ではジャンゴという主人公がそれを破っている。
せっかくゾーイ・ベルを起用していたのだから、ムッシュ・キャンディの用心棒で彼女が出て来たら…とも思ってしまう。
ラストの決闘は、また更にドラマチックになっていただろう。



全てを皆殺しにして、そして全てを破壊して本作はエンディングを迎える。
ここに流れる空気感は、傑作『イングロリアス・バスターズ』と同じ様な硬いものを感じる。
一見ハッピーエンドかと思うが、今回の大虐殺は間もなく訪れる大きな歴史の変換と言う「波」への序章だからだろう。
面白かった、でも明確に「何か」が足りない作品だったのが残念だった。


「君はいずれ西部一の早撃ちとして、その名が語られるだろう。」


新世紀版『ゴジラ』、撮影開始!!

2013-03-20 13:59:38 | 映画
このブログでも、その動向を追いかけていたレジェンダリー版『ゴジラ』。

予定通り、3月(ダラボンのリライトは間に合ったのね:笑)。
カナダはバンクーバーにて、その撮影を開始しました!
一部の噂では、既に極秘で撮影は開始されていたとも言われますが。
こう言った「オフィシャル」な形で、撮影が開始されたので間違いないでしょう!!



以前このブログでも紹介した通り、主演はアーロン・テイラー=ジョンソン。
ヒロインにはエリザベス・オルセン、そしてデヴィッド・ストラザーンやジュリエット・ビノシュ等と言った実力派俳優の起用も決定。
更に日本人として喜ばしい事に、そこに渡辺謙の出演も決定しました!



残念ながら、物語は全くの「謎」なので我らが「世界のケンさん」が一体どんな役は不明。
ただ主人公のテイラーに続く位置でクレジットされているので、本作において重要な役割であるのも推測出来ます。
テイラーは軍人、オルセンは科学者。
ケンさんは軍人も科学者、更には政治家も演じる事が出来る俳優です。
どんな活躍を見せてくれるか、凄く楽しみになってきました。

あと撮影開始と同時に、次々と写真も公開されました。
まずは“ミリタリー”関連(笑)。
“何物か”によって破壊されたヘリ、黒焦げです。



あとハンビーといった軍事車両。






そして「ミサイル」と思われる兵器。
市街地で、こんなモノを使用するって事を考えると…ドキドキしてきます(自嘲)。



そして「空港」。
ここに集っているのはエキストラでしょうか?
「何物」かが、この場を襲撃する事が予想出来ます。










やっと撮影を開始出来た、監督のギャレス・エドワーズ。
その喜びを短いビデオ・メッセージとしてUPしています。
ここも、また「空港」のシーン、更に日本語の案内があります。
ひょっとしてココは「日本」と言う設定なんでしょうか?
今度も様々な情報が公開されると思いますので、このブログでもフォローして行きたいと思います。



巨大な「足跡」

2013-03-17 18:24:25 | 映画
当ブログにて、熱狂的プッシュ中の『パシフィック・リム』。
既に公開まで4ヶ月を切ったのに、依然として公開される情報は少ないです。

そんな中、突然“オフィシャル”の写真が公開されました!
ソレが、この怪獣の巨大な「足跡」!!



ハリウッド版『ゴジラ』でも、同じ様なシーンがあったのを記憶してます(笑)。
ただ、ソレを見ている人間の大きさと比較して、その巨大さが桁外れであるのが判ります。
前にもありましたが、『パシフィック・リム』に登場する“怪獣”は100m越えする大きさなんでしょうか?

そして以前紹介したコンセプト・アート。
紹介しきれなかったモノがコレ。
海に潜った、ストライカー・ユーリカとジプシー・デンジャー。



水中戦があるのは、デル・トロ監督も明言していました。
しかし、水中戦は「イェガー」シリーズにとって非常に不利では?って思いますね。
予告篇でもあった、香港でのシーン。
アレ以上の深さに行くと、間違いなく危険であるのが予想出来ます。
本作では一体どう描かれるのか興味深いです。

そしてコレ。
検索する度に、毎回ヒットする画像であります。
確かに『パシフィック・リム』に登場する、「イェガー」シリーズっぽいです。



コレがリマの基地に保管(封印)されている、未だ未登場の「イェガー」なんでしょうか?
それとも、良くある類似作のシーンなんでしょうか?!
真相はアチラのサイトでは「日本公開は7月決定」とある、本作の公開を楽しみにしたいです。

そろそろ新しい予告篇が公開されても良いって感じです。
以前もオフィシャルの写真が公開された後、新しい予告篇が公開されました。
タイミング的に近いのかも?
その前にコレを観てしまいました。
すみません、もう爆笑必至!
あまりの安さながらも、でもしっかりと雰囲気を掴んでいてサイコーです。
オフィシャルの予告篇と、比較しながら観て笑ってください!!







※3/20追記
アチラのサイトにて“Kaiju Blood”が公開されました。
その名の通り「怪獣の血液」です。



以前にも言いましたが、別名「Kaiju Blue」とも呼ばれます。
防護服を来た人物の手にベットリとついてますが、コレは非常に有毒な物質であります。
人類にとって有毒であり、環境も汚染するらしいです。



その非常に有害な物質を洗浄する写真も公開されました。
怪獣とイェガーの戦いにおいて、こんなモノが飛び散るだけで重大かつ深刻な「バイオハザード」であるのは事実です。
ただ日本人として、このシーン…。
何か非常に複雑な思いを抱いてしまうのは、やはりあの「東日本大震災」を連想させるからでしょうか?!
ちょっとヘヴィーな気持ちになります。
一方で嬉しい情報もあります!
遂に新しい予告篇が、現地で3/30のイベントで公開される事も発表されました。
その前後、ネットでも公開されるかと思います。
猛烈に期待しながら待ちましょう!!

※3/21追記

高層ビルの中に放置された、怪獣の死骸の写真がUPされました。



この背骨の、何と言う巨大さ!!
ビルの再建をしながら、先に上げた様に周囲の除染して、この巨大な亡骸を処分するんでしょう。
昔、「ウルトラマンが怪獣を倒した後、どうなるか?」と言う突っ込みがありましたが、ある意味コレがその解答とも言えそうです。
しかし、写真に映るもう一つの「巨大な影」。
コレはイェガーのモノでしょうか?…単なる別の高層ビルか?!(笑)
先の写真と合わせて、どんな危機的状況にあっても人類は復興すると言うポジティヴなシーンであるのを願います。
先日から突如公開が始まった、この写真の数々。
コレ、多分近々公開されると言う新しい予告篇からのモノかと推測しています。
次の新しい予告篇、より「怪獣」にスポットが当たる可能性が高いです。

THE CABIN IN THE WOODS

2013-03-16 01:09:12 | 映画
『キャビン』を観た。

ホンマは『ジャンゴ』を観たかったが、残業をしていて間に合わなかった(苦笑)。
しかし、この選択は大正解だった!
非常に気になる作品だったのは事実だったが、これほどまでに凄まじい作品だったとは?!



ハッキリ言います、コレは文句無しで傑作!!

でも本作について何かを語れば、それは即「ネタバレ」になってしまう。
本作に興味を持っていてる方の為に、「ネタバレ」しない範囲で何とか本作について語ります。



本作はある意味、最近マンネリにより停滞気味であったホラー映画と言うジャンルの“脱構築”を狙ったモノ。
そして古き良きホラー映画へのマニアックな偏愛を加えながらも、見事にホラー映画の“再構築”をやってのけているのが凄まじい。



上映時間は、たったの95分。
アメリカにある片田舎の山小屋からスタートし、もはや宇宙規模で人類の存亡を賭けた物語として凄まじい展開を繰り広げる。
信じ難いかもしれないけど、コレが事実である事も本作のポイント。



ここに脚本を手掛けたジョス・ウェスドンと言う天才の存在が効いてくる。
下手すれば全てが破綻する可能性もあった『アベンシャーズ』という作品を、誰もが楽しめる問答無用の傑作に仕上げた彼の才能は素晴らしい。
でも別の言い方をすれば、この人は重度なヲタクである事実もその才能の一端を担っている。
この人のホラー映画へのマニアックな“愛”が、暴走しながらも結果オーライで誰も観た事の無い作品へと本作を仕上げている。
そう言った意味では、本作と『アベンジャーズ』の類似点は非常に多い(特に中盤以降の阿鼻叫喚の地獄絵図:笑)。



あと共同脚本とクレジットされ、本作が監督デビュー作でもあるドリュー・ゴダード。
彼もまた重度のヲタクながらも、その「お約束」を守りながらも余計なモノを排除したシンプルかつ鋭利な演出がまた素晴らしい。
たった95分の作品かもしれないが、本作の持つ情報量はあまりに膨大であるのも事実。
小難しく含みを持たせて演出して2時間超えする作品にするのは簡単だったろう。
ソレを敢えてコレ以上は無い程に、シンプルかつシャープにまとめるゴダードの演出力は新たな逸材の登場と言える。



個人的に本作における真の主人公は、あの“組織”のシッターソン&ハドリーだと思う。
彼らは自分たちの「仕事」にウンザリしながらも、その責務の重大さに何とか必死に向き合っている。
感覚的に良心は麻痺しているのかもしれないが、何とかギリギリのラインで持ちこたえている。
彼らの視点でドラマを観れば、本作の解釈も全く変わってしまうのも事実だろう。



あと個人的に挙げたいのが、ヒロイン・ディナを演じたクリステン・コノリー。
彼女の持つ雰囲気と儚げな可愛らしさは、本作の重大な鍵となるのも納得。
今後、注目の女優に大化けする可能性もある。



とにかく中盤以降、その怒涛かつ阿鼻叫喚なクライマックスに戦き。
血と内臓を信じられない程にブチまけた後に訪れる、あまりにも壮絶かつ驚愕のエンディングに衝撃を受けて震えて欲しい。
そしてホラー映画ファンなら、その細かくマニアックな描写の多さにニヤってなるでしょう。



本作が、最終的に描くのは「絶望」。
ホラー映画を愛する者ならばソレに驚愕しつつも、心から作品に対して拍手と喝采を送るだろうと思う。
普段、ホラー映画を観ないって方も本作は充分に「謎解き」として楽しめる内容になっているし、この結末に魂消て欲しい。
とにかく超オススメ!!


「楽しい週末になる筈だったのに…。」

「俺達は“正義の味方”だよ!」

2013-03-14 21:53:49 | 映画
『KICK-ASS:2』の予告篇が公開されました。

コレがコチラの予想を遥かに越えた、凄い内容になっていました!



コメディ・タッチを装いつつダークでハードコアな内容で、ある意味アメコミ映画の新しい“基準”を作った前作。
その前作の大ヒットにより更にスケールがデカくなったのは判るものの、ブラックな笑いとハードコアな内容はエスカレートしたのが判る。



ある意味、このシリーズを象徴する“ヒットガール”ことミンディを演じるクロエ・モレッツ。
明らかに前作よりも大人になっているのが判るが、その何とも言えない可愛らしさに磨きがかかっている(笑)。
ある意味、「汚れ役」であるヒットガールを嬉々として演じるモレッツ嬢。
その若き大女優ぶりが発揮されていそうです。



あと一応主人公である“キック・アス”ことデイヴ(笑)。
演じるアーロン・ジョンソン・タイラー。
前作でのヘナチョコさと違い、この筋骨隆々ぶりは何でしょう?!
前作で出来た彼女は登場しないみたいだし、今回は本当にヒットガールとのロマンスを描く可能性が高いです(彼女はデイヴの中に父親の面影を求めている感じもある)。
何より、レジェンダリー版『ゴジラ』への期待も高まります。



そして本作において素人ヒーロー軍団の指揮官となる“大佐”。
演じるはジム・キャリー。
この人が、ジャンル系の作品に出演するのは久しぶりではないでしょうか?
“大佐”の持つ狂気は、この予告篇からも充分に伝わります。
その活躍に期待です。



あと気になるのは日本公開。
前作はファンの後押しがあって日本公開となり、それが単館上映としては異例の大ヒットになりました。
前作のような事は無いと信じたいですが…果たして?!
何はともあれ、本作への期待は俄然と高まりました。




「君はまだ15歳だろ?!」

晩ご飯は「特製醤油ラーメン」!?

2013-03-12 23:38:34 | 料理
ラーメン道、復活!

って言う程でもないですが、晩ご飯に「あっ、ラーメン食いたい」と思って作りました(笑)。

我が家のラーメン。
いかに安く、そして簡単に作る事が大切だったりします。
そんな訳で仕事から帰った後、遅くからラーメン作りの準備を始めました。

基本となる“スープ”。
そこにはニンニク・ショウガ・塩コショウ、そして市販の中華スープしか使ってません。
でも決め手は“紹興酒”かな?
風味が全く変わります。

今日は「醤油ラーメン」だったので、醤油ダレは市販の“めんつゆ”を使用。
スープが出来上がった時点で、何度かスープと“めんつゆ”のバランスを自分の舌で確認したら後はOK。
あと勿論、麺も市販のモノ(笑)。
そんなに気張らなくても、実は「ラーメン」は気軽に作れます。
気軽に作れるものの、拘りだすとハマってしまうメニューであるのも事実ですが…。

見た目よりも、実にあっさり系の醤油ラーメンとなりました。
「ラーメン」にはうるさいヨメからも「美味しい」と言われました、ただ市販の麺が好みではなかったみたいですが(苦笑)。
次は違う麺をチョイスします。
ただ作った本人として、バタバタと作ったわりには美味しく仕上がったので満足しています。

以前にも言った通り、相変わらず仕事は修羅場の連続です。
ストレスは貯まる一方だし、神経をすり減らす非常に厳しい状況である事であるのは変わりません。
オマケに花粉症と黄砂により、体調も非常に悪いです(今年は喘息が辛い)。
ただ、ホンマに良い意味で「料理」は煮詰まった心身の切り替えになるのを実感しました。
また明日からも、自分のペースでボチボチと激務に向かい合っていきます。