WHITE EMPRESS。
そのデビュー・アルバムである『Rise Of The Empress』を聴いた。
このバンドには、個人的には色んな意味で興味があった。
その一番の要因は、このバンドを立ち上げたのが元CRADLE OF FILTHのポール・アレンダー(G)だから。
当初ポールはC.O.Fと平行して、このWHITE EMPRESSを活動させるつもりだった様だ。
しかし、結果としてポールはC.O.Fを脱退してWHITE EMPRESSの活動一本に絞った。
C.O.Fのファンとしては、このポールの判断は正直ショックだった。
ポールという存在は、リーダーであるダニ閣下と共にC.O.Fというバンドの音楽性を担っていたからだ。
これまでのキャリアを投げ捨て、WHITE EMPRESSに全てのキャリアを賭けたポールの真意や決意を知るには本作を聴くしかなかった。
実際にアルバムを聴くと、ポールがこのWHITE EMPRESSに賭けた理由は良く判った。
確かにサウンド的には、やはりC.O.Fを彷彿とさせる要素も多分にある。
しかしC.O.Fというバンド以上に、このWHITE EMPRESSと言うバンドの持つ音楽性は多様性を持っている。
極端な言い方をすれば、サウンドは「C.O.F+THE AGONIST÷NIGHTWISH」って感じだろうか?(笑)
デス・メタルらしいエクストリームさを持ちつつ、キャッチーで聴き易く多くのリスナーを獲得出来るサウンドだと言える。
その“要”と言えるのが、シンガーのメアリー・ズィマーという存在だろう。
メアリーはこのWHITE EMPRESSにおいて、自ら「純白の女王」と言うキャラとコンセプトを立てた。
彼女の存在こそが、文字通りこのバンドの全てを象徴する。
そしてメアリーはそれに相応しいだけのシンガーとしての実力と、素晴しい個性を持っていると言える。
重低音の魔獣系デス・グロウルから、オペラティックなソプラノ歌唱まで全て彼女一人で担っている。
クリアー・トーンも力強く、何処か妖しげな響きを持っているもの特徴的と言える。
今やデスとクリーンのスイッチは当たり前だが、彼女のような極端な落差で唄うシンガーは男女問わず珍しいと思う。
その激しく妖艶な歌が実に映えるように、彼女自身が非常に美しいルックスの持ち主である事も大きい。
自ら「純白の女王」を名乗るのは伊達ではない(笑)。
サウンド的にも、ヴィジュアル的にもメアリーの放つインパクトは強烈だ。
そしてポール・アレンダー。
このアルバムの随所において、やはりC.O.Fを彷彿とさせる要素を強く感じる。
それは楽曲の中においても、ギター・フレーズにおいても。
しかしソレは当然と言えば当然、ここ10数年に渡り彼はC.O.Fでギターを弾き楽曲作りに関わってきたのだ。
ただC.O.F以上にモダンでヘヴィなサウンドは、ポール自身の持つ個性かと思われる。
おまけに現在もC.O.Fに在籍するマーティン・スカループカ(Dr)が、バンド結成時のメンバーであれば納得出来る。
あくまでもC.O.Fファンの私見だが、本作は『Thornography』に近いとも感じた。
せっかく自身のバンドなんだから、もっとギター・ソロがあっても良かったのでは?と思う。
本作のメインは「純白の女王」である事を踏まえると、ポールはギターを抑えたのかとも推測出来る。
個人的には本作を非常に気に入っている。
だが不満が無い訳ではない。
デビュー・アルバムとしては、上出来の完成度を誇っていると思う。
これだけのメンツが揃った強者集団、それが当然かもしれない。
ただアルバムのサウンド・プロダクションが、今一つ良くない。
いくらキャリアがあっても予算と時間が限られていたのは想像出来るが、このサウンド作りは粗い。
デビュー作として「勢い」を出す為の判断であるなら、残念ながらその判断は失敗だと思う。
こう言うサウンドは、もっとクリアーで粒立った繊細な音作りの方が絶対に合う。
せっかくのアイディアやムードを、粗いサウンドが潰してしまっていると感じる事があった。
コレは「次」に向けての改善ポイントだと思う。
ポールとメアリーが中心のバンド。
他のメンバーは自身にも他のバンドがあり、一時は「プロジェクト臭」がした。
しかし本格的にライヴ活動も開始され、このWHITE EMPRESSが単なるプロジェクトではない事を高らかに主張している。
PVを観る限り、さすがに強者集団なのでそのライヴも凄そうだ。
このまま順調に活動を継続させ、より巨大な「純白の女王」による帝国を築き上げて欲しい。
是非多くのメタル・ファンに聴いて欲しい、大型新人バンドの登場だと言いたい。
おススメです!!
再び訪れた12月
私の頭の中は神経症的な不安で満たされていく
漆黒に染まった思考から抜け出す事が出来なくなってしまう
そして自分自身の運命に疑問を抱き始める
「あの声」に奪われていけない
私自身が選択する道を…
そのデビュー・アルバムである『Rise Of The Empress』を聴いた。
このバンドには、個人的には色んな意味で興味があった。
その一番の要因は、このバンドを立ち上げたのが元CRADLE OF FILTHのポール・アレンダー(G)だから。
当初ポールはC.O.Fと平行して、このWHITE EMPRESSを活動させるつもりだった様だ。
しかし、結果としてポールはC.O.Fを脱退してWHITE EMPRESSの活動一本に絞った。
C.O.Fのファンとしては、このポールの判断は正直ショックだった。
ポールという存在は、リーダーであるダニ閣下と共にC.O.Fというバンドの音楽性を担っていたからだ。
これまでのキャリアを投げ捨て、WHITE EMPRESSに全てのキャリアを賭けたポールの真意や決意を知るには本作を聴くしかなかった。
実際にアルバムを聴くと、ポールがこのWHITE EMPRESSに賭けた理由は良く判った。
確かにサウンド的には、やはりC.O.Fを彷彿とさせる要素も多分にある。
しかしC.O.Fというバンド以上に、このWHITE EMPRESSと言うバンドの持つ音楽性は多様性を持っている。
極端な言い方をすれば、サウンドは「C.O.F+THE AGONIST÷NIGHTWISH」って感じだろうか?(笑)
デス・メタルらしいエクストリームさを持ちつつ、キャッチーで聴き易く多くのリスナーを獲得出来るサウンドだと言える。
その“要”と言えるのが、シンガーのメアリー・ズィマーという存在だろう。
メアリーはこのWHITE EMPRESSにおいて、自ら「純白の女王」と言うキャラとコンセプトを立てた。
彼女の存在こそが、文字通りこのバンドの全てを象徴する。
そしてメアリーはそれに相応しいだけのシンガーとしての実力と、素晴しい個性を持っていると言える。
重低音の魔獣系デス・グロウルから、オペラティックなソプラノ歌唱まで全て彼女一人で担っている。
クリアー・トーンも力強く、何処か妖しげな響きを持っているもの特徴的と言える。
今やデスとクリーンのスイッチは当たり前だが、彼女のような極端な落差で唄うシンガーは男女問わず珍しいと思う。
その激しく妖艶な歌が実に映えるように、彼女自身が非常に美しいルックスの持ち主である事も大きい。
自ら「純白の女王」を名乗るのは伊達ではない(笑)。
サウンド的にも、ヴィジュアル的にもメアリーの放つインパクトは強烈だ。
そしてポール・アレンダー。
このアルバムの随所において、やはりC.O.Fを彷彿とさせる要素を強く感じる。
それは楽曲の中においても、ギター・フレーズにおいても。
しかしソレは当然と言えば当然、ここ10数年に渡り彼はC.O.Fでギターを弾き楽曲作りに関わってきたのだ。
ただC.O.F以上にモダンでヘヴィなサウンドは、ポール自身の持つ個性かと思われる。
おまけに現在もC.O.Fに在籍するマーティン・スカループカ(Dr)が、バンド結成時のメンバーであれば納得出来る。
あくまでもC.O.Fファンの私見だが、本作は『Thornography』に近いとも感じた。
せっかく自身のバンドなんだから、もっとギター・ソロがあっても良かったのでは?と思う。
本作のメインは「純白の女王」である事を踏まえると、ポールはギターを抑えたのかとも推測出来る。
個人的には本作を非常に気に入っている。
だが不満が無い訳ではない。
デビュー・アルバムとしては、上出来の完成度を誇っていると思う。
これだけのメンツが揃った強者集団、それが当然かもしれない。
ただアルバムのサウンド・プロダクションが、今一つ良くない。
いくらキャリアがあっても予算と時間が限られていたのは想像出来るが、このサウンド作りは粗い。
デビュー作として「勢い」を出す為の判断であるなら、残念ながらその判断は失敗だと思う。
こう言うサウンドは、もっとクリアーで粒立った繊細な音作りの方が絶対に合う。
せっかくのアイディアやムードを、粗いサウンドが潰してしまっていると感じる事があった。
コレは「次」に向けての改善ポイントだと思う。
ポールとメアリーが中心のバンド。
他のメンバーは自身にも他のバンドがあり、一時は「プロジェクト臭」がした。
しかし本格的にライヴ活動も開始され、このWHITE EMPRESSが単なるプロジェクトではない事を高らかに主張している。
PVを観る限り、さすがに強者集団なのでそのライヴも凄そうだ。
このまま順調に活動を継続させ、より巨大な「純白の女王」による帝国を築き上げて欲しい。
是非多くのメタル・ファンに聴いて欲しい、大型新人バンドの登場だと言いたい。
おススメです!!
再び訪れた12月
私の頭の中は神経症的な不安で満たされていく
漆黒に染まった思考から抜け出す事が出来なくなってしまう
そして自分自身の運命に疑問を抱き始める
「あの声」に奪われていけない
私自身が選択する道を…