ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

2013年度超個人的映画BEST-10&WORST-3(後半)

2013-12-31 00:02:28 | 映画
と言う訳でTOP-5。
そしてWORST-3を挙げて行きたいと思います。


第5位『ラスト・スタンド』



祝・シュワちゃん復活!
もう単純明快に、痛快なヴァイオレンス・アクション映画の傑作でした!!
さすがに「老い」を隠せなくなったシュワちゃん、それを逆手に取った主人公の保安官が非常に良かった。
コレって先の『アウトロー』にも通じる、70年代的アクション映画の現代的再解釈がされた作品だと思います。
本当にシュワちゃんは重火器が似合うし、ラストの肉弾戦も素晴しかった。
やっぱりシュワちゃんはヒーローが似合うが、重要な要素として「ヴァイオレンス描写」がある事を再認識。
良くも悪くも保守的になっていくアクション映画にあって、規格外の存在としてシュワちゃんの大暴れに期待しております。


第4位『キャビン』



今年、一つ大きな要素として「再解釈」、または「再構築」という言葉が重要だったと様に感じる。
これまで「70年代的アクション映画」の“再解釈”と言って来たが、本作は80年代ホラー映画の「再解釈と再構築」が素晴しかった傑作。
80年代ホラー映画が大好きだった者が、観ていてニヤニヤとなる要素をが満載ながらも、ソレは再構築されて新しい作品となっていく。
アメリカの片田舎で始まった物語が、政府の陰謀を絡めて宇宙規模のスケールにまで発展する本作のストーリー作りの巧みさには唸った。
終盤、あのモンスター大進撃&大虐殺のバカバカしいまでの楽しさと、「あの方」の登場には正直笑ってしまった。
そして訪れる、文字通りの「終焉」。
途中から先が読めてしまう感は否めないが、あそこまでストレートに人類滅亡を描いてしまう展開は見事。
余談ですが、「狼男」好きな僕にとってクライマックスに登場する狼男の造形の秀逸さも素晴しかったと付け加えておきます。


第3位『ジャッジ・ドレッド』



今年もコミック・ヒーロー映画は一杯公開されました。
その中、最も強烈でありサイコーだったのが『ジャッジ・ドレッド』でした。
近年、ここまで情け容赦しないヒーロー映画は無かったと思います。
最近のヒーロー達は深刻に悩む傾向にある中、悪党を「正義」の名の下に問答無用で血祭りにあげるドレッドの姿はサイコーです。
あとドレッドの相棒となる、訓練生にして超能力者であるカサンドラの凛とした佇まいとは裏腹なエロい雰囲気も印象的(自嘲)。
倫理的に本作を嫌悪する方も多いだろうが、今現実社会は本作で描かれている様な世界になりつつある事実があるのも大きいと知って欲しい。
倫理的、思想的に間違っている?!
敢えて言わしてもらえば、本作が素晴しいのも倫理的にも思想的にも間違っている極端さにあるのです。


第2位『スター・トレック イントゥ・ダークネス』



策士J.J.エイブラムス監督による、再始動版「スター・トレック」の2作目。
前作がやや反則気味に「S・W」的要素を絡め、「スター・トレック」の1作目をリメイクした手腕は実に見事だった。
ただ本作に関しては、従来の「スター・トレック」の知識(ネタバレ気味だが劇場版2作目『カーンの逆襲』)があれば更に楽しめる作りも憎い。
ストーリー展開、アクション描写、そしてSF映画としての必要な要素を絶妙なバランスで演出するエイブラムス監督の巧さが光っている。
無鉄砲なカーク艦長、そして謎の存在ジョン・ハリソン(演:ベネティクト・カンバーバッチ!)に注目が集まり気味だが…。
敢えて言うなら、本作の主人公はMr.スポックであります。
オープニングから登場する「理論と感情」、それがクライマックスで一気に爆発する時の興奮と感動と言ったら…素晴しい。
しかし、そのエイブラムス監督が何と新世紀版『S・W』シリーズの監督に抜擢されてしまいました。
今後、また新たな監督を迎えての新世紀版『スター・トレック」の行く末が少し心配ではありますが…。


第1位『パシフィック・リム』



今年はこの映画しかありません!
正に自分が生涯こよなく愛する映画となりました!!
本作に関して賛否両論あるのは当然であり、批判的な意見にも納得出来ます。
ただ、ここまで「怪獣対巨大ロボット」という内容だけで突き抜けた作品は今まで本作だけです。
これは自身が子どもの頃から、ずっと夢に描いていた事が叶った作品でもあります。
北米で思った程にヒットしなかったのも、この「怪獣」や「巨大ロボット」の概念や下地が無かった事が大きいと思います。
事実、そう言った概念や下地があるヨーロッパや中国では大ヒットを記録した訳ですから。
当初コケたと言われる日本でも、リピーターやイベント公開もあって予想以上のヒットになったと聞きます。
本当に愛すべき作品だと思います。
でも、今後本作の様な作品は登場しない可能性もあります。
カルト映画と呼ばれるかもしれませんが、きっと本作を観た子ども達の多くが衝撃を受けるかと思います。
そう、かつて幼い自分が初めて『S・W』を観た時と同じ様に…。


続いて「WORST」であります。
「トホホ」ではなく、今年は観終わったに「ガッカリ」と言う感じよりも「失望」した作品が多かったからです。
単純に「駄作!」と批判するのではなく、作品的に良い部分もあるだけに更に複雑な思いが強まったので「WORST」にしました。
では「WORST-3」を挙げて行きます…。

・『エリジウム』



今年の夏、期待していた作品が本当に多かったです。
ただ観終わった後、何かスッキリしないと言うか、複雑な思いをする作品が多かったのが事実です。
その中にあって、この『エリジウム』は自分の中では『パシフィック・リム』に続く期待していた作品でしたが…。
自分が過剰に期待してしまったのは、監督が他でもなく『第9地区』のニール・ブロムカンプだったから。
それ故に観終わった後の「ガッカリ感」は半端ではなかったです。
良い部分もあるだけに、この何とも言えないガッカリ感と複雑な感覚はダントツでした。


・『キャプテン・ハーロック』



コレは単純に「こんなのハーロックじゃない!」と言う思いです。
ハーロックは自由を愛する男であり、決して世界に破滅を招く様なテロリストではありません。
個人的にコレを「ハーロック」と呼ぶ事は出来ません。
SF映画として、メカやアクション描写には良い部分があるのも逆に痛い。
監督の荒牧伸志氏の手腕は評価出来る部分はあるが、本作の失敗は脚本に福井晴敏氏を迎えた事。
小説家としての福井氏を批判する気はないが、本作の脚本に関しては全て間違っていると言える。
あとコレに「OK」を出した原作者の松本零士先生にも疑問がある。
松本先生の「男のロマン」を最も象徴するキャラこそ、ハーロックではなかったのか?!
もう一度言います、コレはハーロックではありません!!


・『ガッチャマン』



今年、ぶっちぎりの「WORST」は本作。
本作に限って言えば、ただ単純に「駄作」と言えます(苦笑)。
確かに良い部分も僅かにありますが、他のダメな要素が全てをブチ壊しています。
脚本、演出、何もかもダメで酷い。
本作に出演したキャスト陣が気の毒です。
きっとキャリアの中から、本作は「黒歴史」として排除されるのかと思います。
あと日本映画の“限界”も、本作を観て痛感しました。
本作を最低基準として、今後ジャンル系の作品が作られるのでしょうか?!
良い意味で、2015年に公開される実写版『進撃の巨人』はその最低基準や日本映画の限界を越えて欲しいと心から願ってしまいました。
『デビルマン』に続いて、コレもある意味「伝説」です(自嘲)。


と言う訳で「2013年度超個人的映画BEST-10&WORST-3」でした。
毎年そうですか、相変わらず偏ったランキングだと自分でも思います。
今年、唯一の悔しかったのは『クロニクル』を劇場で観逃してしまった事です…。
昨年末の時点で、既に「現時点で2013年の1位は『パシフィック・リム』」と言ってました。
結局その通りになってしまいました(笑)
このブログを始めて、もう8年という時間が経過しました。
相変わらずバカで下品、言いたい放題のブログであります。
しかし、多くの方に見て頂ける様になったのは喜ばしいです。
また来年以降も、このまんま何も変わる事が無いかと思います。
ただ、それでも「楽しい」と思って頂ける方々と楽しさや面白さを共有出来れば幸いです。
来年も、このブログをよろしくお願い致します!

良いお年を!!

2013年度超個人的映画BEST-10&WORST-3(前半)

2013-12-30 00:00:25 | 映画
今年も残り僅かとなりました。

ってな訳で今年も『超個人的映画BEST-10&WORST-3』をやりたいと思います。

今年は個人的に何かと波瀾万丈の1年となりました。
そんな中でも、しっかりと映画だけは観てきました。
「BEST-10」に関しては従来通りですが、今年は「トホホ」を「WORST」にしました。
その理由は一杯ありますが…結果は読んで頂ければ判るかと思います(苦笑)。

さて今年、昨年に続いて「良い映画」の多い“豊作”な年だったと個人的には思っています。
毎度の事ですが実際に劇場で観たものの、このブログで取り上げなかった作品が登場します。
何かと大変だったり、死にそうな多忙さの中でも良く映画を観る為に劇場に通ったものだと実感します。
色んな事があった1年、そんな中で「BEST」と思った映画を10本、そして「WORST」だと思った映画を3本に絞りました。
早速10位~6位まで挙げて行きたいと思います。


第10位『ワイルド・スピード EURO MISSION』



先日、急死したポール・ウォーカーへの追悼。
そんな事を抜きにして、今回も理屈抜きにして面白かった作品です。
もう完全に「走り屋モノ」から、完全にルパン3世的なクライム・アクション超大作シリーズとなった本作。
圧倒的なスケールと、観終わった後の爽快感は本シリーズ特有の醍醐味かと思います。
ポールの急逝によって、一時は続編の撮影がストップしましたが公開日を改めて撮影再開が決定したのは喜ばしい。
次回作では、あの「アイツ」がドム達の前に立ち塞がります。
今から「7」の公開を楽しみにしたいと思います。


第9位『テッド』



カップルばっかりで満席の劇場、おっさんは僕一人で観た作品(笑)。
とにかく久々に劇場で腹を抱える程に爆笑した作品は、本当に久しぶりだったと思います。
「可愛い=正義」の中にあって、ここまで強度のヲタク臭とお下劣な下ネタ満載だった本作は実に痛快でした。
まぁ~主人公テッドに関して、周りから「似ている」とあまりに多く言われたのも複雑な事実でした(苦笑)。
ハイ、『フラッシュ・ゴードン』は大好きです、重度の映画ヲタクです、そして大人になりきれない自分を痛感しています。
だから爆笑しつつも、チクチクする様な痛みを受けながらラストで泣いてしまったのかと思います。
可愛いテッドだけを目当てに本作を観ると、痛い目に遭うとだけ言っておきます(笑)。


第8位『アウトロー』



大スターであるトム・クルーズ主演作。
SFアクション大作『オブリビオン』も良かったが、個人的には本作の方が圧倒的好みであります。
ザラついた硬質な雰囲気、独特のユーモア・センス、そして「痛み」を伴う鮮烈なアクション描写。
トム・クルーズという人は、本当に作品を見極めるセンスが良いのだと思いました。
古き良き70年代テイストのアクション映画に、トムは新しい“活路”を見出した様です。
本作の脚本・監督を担当したクリストファー・マックァリー、次の『M:I:5』を手掛ける事も決定済み。
本作を気に入った方は、是非マックァリーの監督デビュー作であり傑作である『誘拐犯』を観る事をおススメします。


第7位『風立ちぬ』



日本アニメ界が世界に誇る、アニメ監督・御大宮崎駿の長編アニメ引退作。
ここ数年のジブリの作品の劣化、そして御大・宮崎氏の才能の枯渇は前作を観て思った事。
しかし本作は違った。
まさか、ここまで生々しいまでに御大自身が「自分」を描くとは予想すらしてなかった…。
コレは仕事をしている者ならば何かを突きつけられる、自身の“仕事”に取り憑かれた者の物語。
そこにあるのは狂気すれすれのエゴであり、愛だったりする訳だが観ていて心を抉られる様な思いをした。
自分の夢、そして仕事。
それに取り憑かれた者は、自分の為ならエゴイスティックになり自身を振り返る事すら出来なくなってしまう。
例え、自身が最も愛する人を失う悲劇に遭っても…。
まだ御大・宮崎氏の才能は枯渇していなければ、その刃を鋭利なままだった。
凄い作品でした。


第6位『ゼロ・ダーク・サーティ』



コレもまた、自分自身の「仕事」に取り憑かれた者の物語。
ただ先の『風立ちぬ』と違うのは、そこに「愛」が全く存在しないと言う事実。
最初は嫌々だった自身の仕事、しかし次第に自身がその「仕事」に完全に呑み込まれて行くヒロイン。
「愛」が存在しない替わりに、本作にあるのは狂気と怨恨。
何故、ヒロインはあそこまで自身の「仕事」を全うしようとしたのか?
それは観る側の判断に委ねられているが、本作にあるのは「仕事」の一線を越えた者の持つ狂気と私怨だ。
クライマックスの特殊部隊襲撃も凄かったが、あのラストこそが本作の全てを物語っている。
自身の「仕事」をやり遂げたヒロインは泣き崩れる、あの後彼女は一体どうなるのか?
胸にドンと重いモノを叩き付けられたような作品です。


後半ではBEST-5、そしてWORST-3を紹介したいと思います!!


新たなる「破滅への夜明け」

2013-12-23 10:47:43 | 映画
映画史に残るSFシリーズ『猿の惑星』。
その“再始動”版であり、前日譚を描いた『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』は傑作だった。
作品としての高評価と大ヒットを受け、シリーズ化が早々に決定。
待望の続編である『Dawn Of The Planet Of Apes』の予告篇が公開されました。



猿の知能を飛躍的に進化させる新薬「ALZ-113」。
しかし、それは人類にとって猛毒のウィルスであった。
その猛毒のウィルスが全世界にバラ撒かれると言う、不穏なラストが非常に印象的だった前作。
この『Dawn Of The Planet Of Apes』は、それから15年後を描く様です。
ウィルスによって破滅しディストピアと化した世界。
僅かに生き残った人類と、高度に進化した猿との立場が逆転しているのが判ります。



まだ物語の詳細は不明です。
しかし立場が逆転したとは言え、人類と猿は戦争状態にあるのが判ります。
主人公である猿側の指導者シーザー。
この予告篇で観る彼は顔にウォー・ペイントを施し、より険しい表情になっています。
人類側はウィルスの研究を進めつつも、猿への逆襲の機会を伺っているも判ります。
監督は前作でデビューした新鋭ルパート・ワイアットから、マット・リーヴスに交替しています。
前作もそうでしたが、本作もかなりストーリー的にかなり捻ってくるのが予想されます。
サスペンス的要素、アクション的要素、そしてSF的要素をマット・リーヴス監督がどう演出するかも注目です。
猿と人類、地球の覇権を賭けた戦いはどんな結末を迎えるのか?!
また来年公開で、楽しみな作品が一つ増えました(笑)。



「シーザー、話をしたいんだ!!」

Framing Armageddon:Something wicked Part-1/ICED EARTH

2013-12-21 23:06:53 | 音楽
最近、よく聴いているのがコレ。
他ならぬICED EARTHの『Framing Armageddon:Something wicked Part-1』!
来年リリースされる最新作に向けて、自分の中で気持ちを高めています!!



この作品はICED EARTHにとって、8枚目のスタジオ・アルバムであり。
Voにティム“リッパー”オーウェンズを迎えて2作目。
そしてバンドのマスコット(?)である「セト・アボミネ」、彼を主人公にした「Something wicked」サーガの初コンセプト・アルバムです。
とにかくICED EARTHと言うバンドにとって、非常に重要なアルバムであるのは事実だと思われます。



全20曲、70分を越える超大作。
音楽性は“信念の男”ジョン・シェイファー(G)だけあって、ICED EARTHというバンドの音楽性に何のブレもありません。
コンセプトに関してはSF/ホラー的要素があって、個人的に歌詞カードを読んでいて非常に興味深いです。
しかし本作は「始まり」を描いており、その後の物語は次回作『Crucible of Man: Something Wicked Part 2』に続きます。
両作を聴いて旧人類の破滅、そして新世紀の邪悪な救世主かつ指導者として君臨する「セト・アボミネ」の物語に戦慄して欲しいです。



あと個人的に本作の最大の聴き所は、他でもなくティム“リッパー”オーウェンズの「歌」です。
もうティムの超人的で、凄まじいまでの超鋼鉄声とハイトーン・スクリームを堪能出来ます。
ティムのシンガーとしての才能と魅力も、前作『The Glorious Burden』よりも本作の方が見事に発揮されていると思います。
本当に凄いシンガーなんやと実感します…。
しかし、ご存知の様に本作をリリースした後にティムは脱退(正確には解雇)します。
そして「ICED EARTHの声」と呼ばれたマシュー・バーロウがバンドに復帰します。
JUDAS PRIESTの時といい、ICED EARTHの時といい。
彼はそのシンガーとしての実力や魅力に反して、シンガーとしてのキャリアは“不遇”としか言えないです。
今でも大好きなシンガーです。
ティム“リッパー”オーウェンズという、希代のメタル・シンガーに相応しいバンドがあって欲しいと願っています。



ICED EARTHというバンドは、ある意味ジョンのソロ・プロジェクト的ニュアンスもあります。
本作はその「ソロ・プロジェクト」的な要素が一番強いかと思います。
ジョンの目指し理想とする「ヘヴィ・メタル」を完成させる為に、ジョンの探求は貪欲であり続けています。
この後マシューが復帰するも、結果的にはそのマット自身から脱退の申し出を受ける事になります。
それでもジョン、否、ICED EARTHというバンドは止まる事はありませんでした。
今、バンドにはファンから「歴代最強のシンガー」と呼ばれるステュウ・ブロックが在籍しています。
最新作『Plagues Of Babylon』では、アルバムの前半が何と「Something wicked」サーガの“新章”だと言います。
遂に3人のシンガーによって「Something wicked」という物語は唄われる事になります。
今度はどんな物語になるか興味深いです。

何はともあれ、とにかく普通に滅茶苦茶カッコ良いヘヴィ・メタルが詰まった傑作です。
まだ彼らを聴いた事がないメタル・ファンは、機会があれば是非聴いて欲しいアルバムです。



そして私達の心が引き裂かれても
私達は自分で流れるその涙を拭わなければならない
例えそれがどんなに虚しい事であっても
決して苦しむだけでない筈
一万に集う強さがあれば、いつの日か機を掴める

「貴方は“兵器”よ」

2013-12-12 19:27:52 | 映画
トム・クルーズ主演のSFアクション超大作『Edge of Tomorrow』。
その予告篇が公開されました。
原作は、このブログでも取り上げた日本のSF小説『All You Need Is Kill』。
個人的には、来年公開の作品の中でも『ゴジラ』に続いて注目している作品です。



予告篇、凄いですね。
ある程度予想はしていましたが、ホンマに傑作『スターシップ・トゥルーパーズ』を彷彿とさせてくれます。
しかし予告篇を観て思ったのは、主人公ケイジ(クルーズ)とヒロイン・リタ(エミリー・ブラント)中心にドラマが展開する事。
終わりの無い、悪夢の様な「1日」をループする本作。
原作小説では歴戦の勇士であり筋トレ命の鬼軍曹や、軽薄なケイジの戦友、そして孤独なリタ専属のメカニックと言ったキャラが重要でした。
この予告篇を観る限り、ケイジとリタというあまりに運命と言うには悲劇的過ぎる2人中心の作品になるのかと思われます。
トム・クルーズには、今年『オブリビオン』と言うSFアクション映画がありました。
あくまでケイジとリタという2人に焦点を当てたドラマになるなら、コレはソレ以上に何とも言えない切ない結末を迎えそうな予感がします。



とは言え、やっぱりパワード・スーツが活躍するアクションには心踊ります。
主演がトムなので、ヘルメット無しでのアクションには「?!」って感じもありますが(苦笑)。
しかし、エイリアン(原作では「ギタイ」、映画版では「ミミック」と呼称)との肉弾戦は凄まじいとしか言えないです。
『エリジウム』で感じた消化不良を、本作では見事に解消してくれそうで期待が高まります。
全米公開は来年6月6日。
日本公開が現時点で未定です。
しかし日本で圧倒的な人気を誇るトム・クルーズの主演作なので、そんなに間隔が空く事なく公開されると思われます。
楽しみです!!



「今度貴方が目覚めたら、私を捜しに来て…。」

「我々は未だかつて遭遇した事の無い状況にある」

2013-12-11 19:40:22 | 映画
このブログでも追っていた、レジェンダリー版『ゴジラ』。
その第1弾予告篇が公開されました!!

内容的にはコミコンで流されたティーザー、一時ネットに流出したラフ編集の映像をまとめたモノって感じ。
まだ本当に、このレジェンダリー版『ゴジラ』の“触り”と言って良いかと思います。



しかし全体的に漂う、この絶望的な「終末感」は何でしょうか?!
決死の覚悟でヘイロー・ジャンプを決行する特殊部隊、事態はそこまで深刻かつ緊迫した状況にある事。
更に、そこまでの高度からでないと目的ポイントに侵入出来ない“何か”があるのも判ります。
やがて視界に入るのは破壊された都市、そして蠢く巨大で不吉な影…。



あと矢継ぎ早に映像がつながり、観る側に圧倒的な緊張感と終末感を与えてくれます。
そして轟く、我々が良く知る破壊神のあの咆哮。
観ていて鳥肌が立ちました。
ギャレス・エドワース監督は、本当に我々に「ダークで怖いゴジラ」を観せてくれそうです。

まだ敵(?)となる怪獣の姿は明らかにされていませんが、人類は絶望的な状況の中で戦いを挑む展開になるのは予想出来ます。

全米公開は5月21日。
日本公開が7月25日に決定しました。
2ヶ月も遅いなんて…。
何はともあれ、レジェンダリー版『ゴジラ』は期待しても間違いない作品になるかと思います。





「本日のこの任務には、諸君らの勇敢さ以上のモノが求められる…。」

Curse & Chapter/HELL

2013-12-08 14:18:06 | 音楽
英国からの暗黒の使者HELL。
その2ndアルバムとなる、最新作『Curse & Chapter』を聴いた。



前作『All Human Remains』は、文句無しで素晴しい傑作だった。
それはHELLというバンドの歩んだ数奇な運命だけでなく、音楽的な完成度も圧倒的に高かった。
前作は世界中のメタル・ファンから圧倒的な支持を受けた。
だからこそ、その「次」となる2ndアルバムが今後のバンドのキャリアにとって重要になるのは当然。
そんな事はバンドのメンバー達が一番実感していた事かと思う。



先に結論を言ってしまえば、本作も間違いなく傑作!(笑)。
英国産NWOBHM的要素に、近年では珍しくなったサタニックな要素を全面に打ち出したのが前作だった。
本作は「前作の二番煎じ」的な内容ではない。
確かに英国らしいNWOBHM要素は強い、それは彼らが英国出身だから当然とも言える。
「過去に拘る」サウンドや楽曲ではなく、「今現在を生きるバンド」としてのHELLの姿が本作にある。
本作ではキーボードを効果的に多用したプログレッシヴな要素や、演劇的な様式美的な要素もプラスされている。
そして一番重要な要素だと思うが、より邪悪でサタニックな要素が強まっているのは嬉しい。



何と言ってもデヴィッド・ボウアーの「歌」。
少々芝居がかっていたり、ブチ切れる勢いのハイトーンの鋼鉄声で唄ったり、邪悪な重低音を披露したり。
このハイテンションかつエキセントリックながらも、表情豊かな歌唱は見事としか言えない。
前作は今は亡きデイヴ・ハリデイの歌メロだったが、本作は基本彼の作ったメロディがメインにある。
例えハリデイ期の楽曲であっても、今彼が唄えばHELLの楽曲になる。
この声と歌の持つ魅力は魔力的だと言える。
ボウアーのシンガーとしての実力が、本作の楽曲に新たな魅力を与えて完成度を高めている。
素晴しいシンガーだと思う。



あとケヴ・ボウアーとアンディ・スニープによるツイン・ギター。
前作以上にキーボードのパートが増えたのはケヴによるモノ。
本作が前作よりもプログレッシヴな要素が増えたのは、ケヴの音楽的影響(昔からRUSHの大ファン)と楽曲作りにある。
そして本作では楽曲作りからアンディも関与しており、ケヴのキーボードと共に楽曲のバラエティーの広がりにつながっている。
アンディは前作以上にギター・ソロを弾いたと語っていたが、よりテクニカルなギター・ソロが随所で披露される。
その一方でケヴとアンディによる、ツボを押さえたツイン・リードが聴けるのもさすがだと唸ってしまう。
2人の個性的なソングライターとギタリストがいる事、それがHELLというバンドの強みになっている。
勿論、トニー・スピークマン(B)とティム・ボウラー(Dr)というメンバーの堅実かつ的確な演奏があってこそ。

素晴しいアルバムだと思う。
まだHELLというバンドを聴いた事が無いメタル・ファンには是非おススメしたい1枚であります。
この甘美なまでの邪悪な地獄絵図を、多くのメタル・ファンに堪能して欲しいと思います。



物語は7つの言語で語られる
俺の邪悪な欲望は7回満たされる
悪夢は7種類の闇で描かれ、お前は俺という恐怖に屈服する
親指に微かな痛みを感じるかい?
何か邪悪なモノがお前に迫って来ている

『パシフィック・リム:イヤーゼロ』を読んで

2013-12-07 12:54:20 | アニメ・コミック
当ブログで熱狂的プッシュ継続中の『パシフィック・リム』。

映画の前日譚である『パシフィック・リム:イヤーゼロ』を読んだ。

怪獣の初めての人類への襲撃。
ドリフト・システムとイェガー・プロジェクトの誕生、その開発。
初めてイェガーによる、怪獣からの勝利。
そしてヤンシー&ローリー兄弟のパイロットとしての歩み。

もう滅茶苦茶面白かった!!

特に読んでいて一番心に残ったのは、やはりペントコスト司令でありました。

本作の主人公はペントコスト司令と言っても過言ではない。
彼の持つ屈強な信念と闘志、そして彼につきまとう苦悩と孤独。
幼いマコとの出会いが、ペントコストにとって救いであったのが判ります。

本作を読んで映画を観ると、ペントコスト司令の姿にはまた別の意味で感動させられると思います。

映画を観た方なら、是非読んで欲しい一冊です。
まだ『パシフィック・リム』を観てない方。
間もなくソフトが発売されますが、その前に本作を読んでおくと『パシフィック・リム』という作品の持つ面白さは倍増します。



「何故、我々は戦うのか?」


実写映画版『進撃の巨人』、再始動!!

2013-12-04 20:00:00 | 映画
未だに、その人気の衰えを見せない「進撃の巨人」。

一度は中止された実写映画化が、この度再始動した事が正式に発表されました。

かつて最初に実写映画化に動いたのは、鬼才・中島哲也監督。
「自身の監督生命を賭けて映画化する!」と豪語して、実写映画化プロジェクトがスタート。
しかし、2012年に突如降板します。



その降板の理由も明確にはされておらず、あやふやなまま企画はストップ。
一説では、同時期に公開される『ジャックと天空の巨人』の予告篇を観て意気消沈してしまったとも言います。
また自身の「作家性」を重視する中島監督にとって、作品に付き纏う「大人の事情」にウンザリしたとも言われます。
ただ『ジャックと~』は、「ジャックと豆の木」を題材にしたファンタジー超大作。
監督のブライアン・シンガー、「進撃の巨人」からの影響は明らかな事実かと思います(笑)。



何はともあれ、実写映画版『進撃の巨人』の公開は2014年まで延期。
あくまでも噂ですが中島版「進撃の巨人」では、既に主要キャストは決定済みだったとも言います。
そのキャスト達は極秘裏にアクションのトレーニング、そして衣装/VFXのテスト等も行われていたと聞きます。
更に大勢のエキストラを使った、モブ・シーンも幾つか撮影されていたとも言います。
中島監督の降板によって、内定していた主要キャストも降板。
企画自体も、事実上の「オクラ入り」したモノかと思われていました…。
ただ企画はオクラ入り訳ではなく、数名の監督にオファーがかかり水面下で動いているとも言われました。
今年アニメが記録的な大ヒットをした中、原作者の諫山創氏は「実写映画化」を諦めてない発言が度々ありました。



その噂で最有力候補だったのは、今回監督に抜擢された樋口真嗣監督。
樋口監督と言えば、平成「ガメラ」シリーズの特技監督として日本特撮界の“天才”と呼ばれた逸材。
監督としても『ローレライ』やリメイク版『日本沈没』、そして最近では『巨神兵東京に現わる 劇場版』を発表。
以前にも言いましたが、個人的に樋口監督は特技やVFX面/メカ演出において天才的な才能の持ち主だと思う。
ただ人間が描けないと言うか、ドラマ演出がガタガタなので非常に勿体ないと思っている。
しかし「怪獣対人間」である本作で監督するには、個人的にはピッタリの存在だとは思います。
ここで一発、また凄まじいインパクトを誇る作品を作って欲しい…それがファンとしての願いでもあります。



そして肝心となる脚本。
これまたコミックからの実写映画化となった『GANTZ』シリーズを手掛けた渡辺雄介氏。
そして映画評論家であり、原作者の諌山氏とも交流が深い町山智浩氏が迎えられる。
コレには正直驚いた。
映画への辛辣な批評と独自の深い考察の著書で有名な町山氏、その脚本家デビュー作となる本作でその手腕がいかなるモノか注目。
あと原作者の諌山氏も、この実写映画化にはかなり協力している模様。
『サンダ対ガイラ』から絶大な影響を受けた諌山氏。
だから日本の特撮映画としての実写映画化は、諌山氏にとっても悲願なのかもしれない。
既に樋口監督をはじめとしたチームは、2015年の公開に向けて具体的な製作に入っていると言う。
この発表をキッカケに、その製作は一気に加速するだろうと思います。



かの『パシフィック・リム』公開時。
樋口監督も町山氏も、かなり悔しい思いをしたのを様々な場面で語って来ていた。
「巨大怪獣対人類」という作品において、両氏の持つ才能が遺憾なく発揮される事を願います。
気になるキャストは現時点では不明。
作品の持ち味を生かす為に、諸般の「大人の事情」を抜きにしたキャスト起用に期待します。
何だかんだ言いつつ、この再始動した実写映画版『進撃の巨人』には滅茶苦茶期待しています。
難しい事は抜きにして、怪獣と人類の無慈悲かつ凄惨な肉弾戦が展開する「大怪獣映画」が観たいです(笑)。
そして「日本映画」の底力を見せて欲しい。
2015年、その公開を首を長く楽しみに待っていたいと思います。

Too Young, Too Fast To Die…。

2013-12-01 18:39:31 | 映画
ヨメから、ポール・ウォーカーが急死した事を聞きました。

悲劇的な交通事故だった様です。

正直、滅茶苦茶ショックです。

享年40歳。

それは、あまりに若くて早過ぎる死だと思えます。

ポールと言えば、やはり『ワイルド・スピード』シリーズかと思います。

ヴィン・ディーゼル扮するドミニク、その頼れる相棒であり義理の弟でもあるブライアン。

このシリーズは、この2人のコンビが居ないと成立しないと思っています…。



今、シリーズの7作目が製作中です。

この7作目がポールの“遺作”になってしまうんでしょうか…。

ルックスも身体も良く、身体をはったアクションも出来れば、しっかりした演技も出来る俳優でした。

本当にキャリアはこれからだったと思います。

ポール・ウォーカーさんの冥福を心から御祈り致します。