台風18号はすさまじかったですね。みなさんは大丈夫でしたか。道内でも犠牲者が出たようです。ご冥福をお祈りします。
今朝起きると、札幌では風が吹き荒れていました。勤務先の北大に着いてからも、暴風は止むどころか、ますます強くなるばかり(札幌市では今日、50m以上の最大瞬間風速を記録したそうです)。中央通りにはハルニレの木が倒れ、道が封鎖されるまでになりました。もしやと思い、農学部農場の手前にあるポプラ並木を見に行きました。ポプラは樹齢を重ねると、内部が空洞になり折れやすくなるというからです。案の定、何本かは倒れ、残った木も風でひどくしなり、枝がほとんど折れて丸裸のようになっていました。北大のシンボルとも言われたポプラ並木。農場側から眺めると、その秀麗なシルエットが印象的でした。それが無残な姿になってしまいました。古河講堂に帰る道で、さらにいろいろな被害を目にしました。飛ばされた枝が当たったのか、理学部の建物では窓ガラスが破れていました。また、風に落とされた葉や枝が、路上や芝生の上にどんどん降っていきます。
古河講堂の中にしばらくいると、ある学生が「あの木が折れたのがすごいよね」と言っています。何かと思って見てみると、中央ローンのハルニレでした。ある森の中には、とりわけ立派で、他の木を従えているような“マザー・トゥリー”があると言います。中央ローンにもそう称されるにふさわしい、ひときわ高くそびえ、堂々とした枝振りのハルニレがありました。今日の暴風の中でも、この木は大丈夫だろうなと思っていました。それがついに耐え切れなくなったのか、幹の中ほどから折れ、上部が横倒しになっています。緑色の葉をこれほど茂らせていただめに、風圧をまともに受けてしまったようです。明日からは中央ローンの風景も違ったものになってしまうようで、本当に寂しいです。かけがえのないものを失った気がします。
在りし日のハルニレの姿ご覧ください。
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