ジョルディ・サヴァールはスペイン・カタロニア出身の音楽家です。
ヴィオラ・ダ・ガンバ(チェロに似た楽器)奏者として出発。その後指揮にまで活動範囲を広げています。
1941年生まれですから、バレンボイムとほとんど同年齢ですね。しかしバレンボイムがあくまでも「ヨーロッパ的な音楽」にこだわり続けているとすれば、サヴァールはヨーロッパの音楽の古層の探求から、ヨーロッパを越えて、キリスト教、イスラ . . . 本文を読む
伝説的な音楽家は何人もいますが、バレンボイムもきっとそのひとりになるでしょう。そういう人物と同時代に生きていることを幸運に思います。
バレンボイムは現在ベルリン州立歌劇場音楽総監督を務めています。1942年にロシア系ユダヤ人の両親のもとに生まれ、幼少期に父からピアノの手ほどきを受け、10歳そこそこのときフルトヴェングラーがそのピアノの才能に瞠目し、、、
近年では、音楽を通した中東の平和へ . . . 本文を読む
3月21日金曜日はドイツで休日でした。
復活祭の前の金曜日は「聖金曜日(Karfreitag)」と言って、イエスが十字架に架けられて亡くなった日にあたります。
ここベルリンのキリスト教会のいたるところで特別な礼拝が執り行なわれました。特に午後3時は「イエスの死亡時間」としてそのための説教や行事がありました。これらをみると、キリスト教は「犠牲」を核にした宗教であることを実感します。
私 . . . 本文を読む
アウシュヴィッツ強制収容所跡と、その近くに建てられた和解のための施設を訪ねてきました。
「アウシュヴィッツ」という地名は現在使われていません。それはオシフィエンチムというポーランドの町の名を、ナチスドイツが無理矢理変えたものです。
ナチスドイツはまずここに強制収容所を建設し、さらに近隣のビルケナウ(これも占領期の名です)などにも拡大していったのです。
実際に現地を経験してみると、これ . . . 本文を読む
ベルリンは映画の街。
数え切れないほどの映画館があります。また有名なベルリン国際映画祭が開催され、「ベルリン天使の詩」などの名作の舞台ともなっています。さらに映画そのものが生まれた街でもあります!公式の映画の歴史では、映画は1895年にパリでリュミエール兄弟が発明したことになっていますが、それよりも前にスクラダノウスキー兄弟がベルリンで開始しているのです。
アフリカの映画をやっていたので . . . 本文を読む
ベルリンは天気がいい。春のようです。ちょうど復活祭(Ostern)の時期と重なって、町の商店は緑や黄で明るくデコレーションされています。
まず、アレクサンダー広場に行ってみました。ここには戦争の被害を免れた古いマリア教会と、東ドイツ政府が西側にその力を誇示するかのように建設したテレビ塔が並び立っています。
調査のために訪れるのが和解NGO「行動・償いの印・平和奉仕」。歩いて行っている . . . 本文を読む
和解とは、
関係の修復のことである。
敵対的な関係を、平和な関係へと変えること。
抑圧や差別の関係を、対等で、互いを尊重する関係に変えること。
和解とは、
遠い彼方にある、理想的な状態のことではない。
和解とは、
誰でも――市民でも、学生でも――すぐに実行可能な、具体的実践のことである。
和解とは、
歪められた関係を、よりよいものにしていこうとする具体的な取り組みのことである。
. . . 本文を読む