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小田博志研究室

研究情報とブログを掲載

新十津川のアイヌ・コタンのこと(1)

2024-08-27 | 先住民族
 明治22(1889)年8月に紀伊半島を大水害が襲いました。それは奈良県十津川村に壊滅的な被害をもたらし、家屋と土地を失った村民2,489人が故郷を離れ、北海道に入植することになりました。 熊野古道・小辺路を私が2年前に歩いたとき、その歴史を記した説明板に十津川山中でたまたま出くわしました。十津川の被災者はこの険しい山道を数日かけて徒歩で越え、神戸から船で北海道に向かったーーそれを知り、心が揺さぶ . . . 本文を読む

コロンビア先住民族アワのホセさん

2015-06-05 | 先住民族
(北大で講演するホセさん)  「コロンビアのアワ民族」?  最初聞いたとき、はずかしながら知らなかった。コロンビアと言えば、珈琲豆、誘拐、麻薬…頭に浮かぶのはそんなイメージ。そこの先住民族アワのホセさんという人が、日本に話をしに来るという。北海道での受け入れに、関わることになった。それが今年の2月。  何回かの打ち合わせで、だんだんとスケジュールが形になっていった。  まず、北海道の先 . . . 本文を読む

二風谷のチセ(8/1)

2005-08-01 | 先住民族
 この週末は、大学院の合宿のため平取(びらとり)町二風谷(にぶたに)に行ってきました。 二風谷は僕にとってなつかしい所です。大学院に入学する前の春休み、舞鶴から小樽まで30時間以上かけてフェリーでたどり着き、それから青春18切符を使って北海道内を貧乏旅行しました。小樽から釧路まで11時間かけてJRの鈍行で行くと腰が痛くなってしまいました。それから日高山地をまわりこんで、アイヌの人々が多く住むという . . . 本文を読む

静かな大地(5/2)

2004-05-02 | 先住民族
 物語はそのゆかりの土地で読むと、また理解が深まるようです。 現在住んでいる北海道で池澤夏樹氏の『静かな大地』(朝日新聞社)を読んだことは、そのような地の利を生かした読書の中でもとりわけ忘れがたいものになりそうです。 これは素晴らしい小説です。とくに北海道大学の学生の皆さんには、この本を読むことを心からお薦めします。皆さんが住んでいるこの土地を、別の視点から見ることができるようになるでしょう。 こ . . . 本文を読む