ダメ四チャンネルの為の法華経III

今日も、方便本の続きです。

舎利佛、現在世界中の数限りない佛が住んでいる所において、佛に崇められ、衆生に多くの恵みを与え、安楽に暮らしている諸佛世尊から学ぶ事、多し。
この諸佛もまた計ることのできない、多くの方便・色々は事実・比喩・ことばをもって、衆生の為に諸な真実の法則を演説する。

この法も皆一佛乗（成佛するのは一つの方法しかない事）の為、この諸の衆生の佛に従がって法を聞いたところ、まさに勝れていて皆すべての智慧の元を得ることが出来る。

舎利佛、この諸佛は何の欲も無く、ただただ菩薩を教え導くだけである。それは佛の知識・見識によって衆生に真実を示すために、あるいは衆生に真実を悟らすため、またあるいは衆生に救いの道に入らす為なのです。

舎利佛、私も今、この佛と同じなのです。諸の衆生に色々な欲・心の奥底に執着があるのを知って、その本性に従い、色々は事実・比喩・ことば・方便力をもって、法を説く

舎利佛、以上に事は皆、一佛乗のすべての智慧の種を与える為の事です。
舎利佛、世の中の世界には、救う道が二つ、あるいは三つあると諸佛が言っているが、これは諸佛が５濁（劫濁・煩悩濁・衆生濁・見濁・命濁）の悪世に現れた為です。

劫濁
人間の寿命が二万歳以下となる時期に現れる戦乱・飢饉(ききん)・流行病などの社会的災悪が起きる事。
煩悩濁
煩悩のために種々の罪悪を犯すこと
衆生濁
見濁・煩悩濁の結果より人間の果報は著しく衰え、心が鈍く、体が弱く、苦が多く福が少ない事
見濁
外見だけで、引け目を感じたり、偏ってものを見ること
命濁
見濁・煩悩濁の結果より人間の寿命が短く成る事

舎利佛、劫濁の濁乱の時、衆生は欲が深く、思いやりが無いばかりか、他人をうらやみ色々な悪事を起こすが故に、諸佛は方便力をもって、一佛乗であるが良く考えて、三つあると説いたのです。

舎利佛、もし、私の弟子で、自ら阿羅漢・辟支仏と願うなら、諸佛如来が菩薩に教え導く事を聞かず、知らないとするならば、私の弟子でもなく、阿羅漢でもなく、辟支仏でもない。

また、この諸の比丘・比丘尼、自ら阿羅漢（悟りを得て人々の尊敬と供養を受ける資格を備えた人）を得え、この身がこの世に現れる最後の姿であり、究極の涅槃を得たと思い、また阿耨多羅三藐三菩提（あのくだらさんみゃくさんぼだい）を追い求めることはない。

まさに、次の様な事を知るべし。このやからは皆、増上慢の人です。なぜならば、
もし、比丘の姿に阿羅漢であると悟り、この者の法を信じても、得られる処（道理）はない。故に佛がこの世から姿を消した後、以前に佛が存在した事を除く。

なぜならば、佛がこの世から姿を消した後、この者の経を銘記して忘れない様とし、声を出して読んで、その意味を理解できない者は悟りを得ることができず、もし他の佛に会えば、この佛の法で、悟りを得る。

舎利佛、あなた達はまさに、一心に信じ、理解しなさい。佛の言葉を銘記して忘れない
様にするのです。そして、諸佛如来の言葉は妄言で無い事を、他の救いは無く、唯一の救い（一佛乗）が有るだけであることを。

その時、世尊は重ねてこの義を述べんと欲して、偈を説いた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

これで、方便品は終りですが、方便品の偈が一番重要な所なので、次回はこの部分を解説します。