職案人

求職・歴史・仏教などについて掲載するつもりだが、自分の思いつきが多いブログだよ。適当に付き合って下さい。

仏教とその背景(ウィキペディア活用術)

2007年10月31日 | 学問

■仏教成立前
・古代インドの宗教はバラモン教で多神教であった。
バラモン教ではすべての森羅万象は梵に支配されていて、その梵と個人を支配する我が同一であること、または、これらが同一であることを知ることにより、永遠の至福に到達しようとする思想。古代インドにおけるヴェーダの究極の悟りとされる。

特に、物質世界(我)を変えるには儀式や犠牲(生贄)の力を借りて行なわれ、それらを司祭したバラモンを頂点した、カースト制度であった。また、カーストは輪廻転生より生じるものと考えられて、物の値は価値と同じであり、人の地位も、価値あるものと考えられている。

経典:
4大ヴェーダ
祭事:
加持祈祷、お札などがそうである。
修行:
ヨーガ(現世苦行する事で、来世の徳に授かるための修行)

■仏 教(しょきぶっきょう)
・誕生
紀元前5世紀頃に、ゴータマ・シッダッタ(釈迦)が現在のインド北部ガンジス川中流域で提唱し、各地に広まり現在も続く世界宗教の一つで、バラモン教を否定する教えとして誕生した。

・実践
釈迦を仏陀 と尊崇し、その教え(法)を理解し、禅定(ぜんじょう)などの実践修行によってさとりを得、煩悩をのぞき、輪廻の苦から解脱(げだつ)して涅槃の境地に入ること

・基本教義
1.諸行無常
一切の形成されたもの(色)は無常(空)であり、縁起による存在(因・果)としてのみある。内在を因、因が表に現れた姿を果
2.諸法無我
一切の存在には形成されたものでないもの、アートマンのような実体はない
3.涅槃寂静
苦を生んでいた煩悩の炎が消え去り、一切の苦から解放された境地が目標である
4.一切皆苦
一切の形成されたものは、苦しみである

・経過
釈迦の死後に、弟子たちの教団が教義の解釈をめぐり、分裂して、小乗教→大乗教→蜜教と変遷し、終にはインドにおいてはヒンズー教に吸収され、生滅する。

・教えの思想
その教えから、根底にニヒリズムがあるように思われるが、煩悩を滅することにより、この世の現実の姿(実相)を感得しようとするもので、自己否定をするものではなく、一切を肯定しようとする面が強い。

【原始仏教】
・時 期
釈迦が生きていた時代を含み、釈迦の死後およそ100年~200年間までの期間を原始仏教または根本仏教と言う。

・原始仏教の目的は
個人が自ら真理に目覚めて「悟り」を得ることであり、最終的には「自分として執着している自我は実体ではない無我である」と覚り、苦の束縛から解放されることを求める事であった。

・礼拝する対象
(菩提樹や仏足石、金剛座)などのシンボル

・教典
釈尊の死後、迦葉や阿難などの弟子たちにより作られた。
法句経阿含経

【部派仏教】
・時期
釈迦の死後100年の頃、根本分裂(こんぽんぶんれつ)を起す。
原因は不明ではあるが、それまで一つであった弟子たちの集団が戒律や教理の解釈の対立などにより、保守的な上座部(じょうざぶ)と進歩的な大衆部とに分裂する。以後、分派が繰り返され、「小乗20部」が成立した。

いわゆる、上座部系11部派と大衆部系9部派から成っていた。
この20部派と、これらの部派が伝えた経・律・論の教説が「部派仏教」と言われる。
代表的な部派は、
1)西北インドの上座部系説一切有部(せついっさいうぶ)---小乗
2)中西インドの上座部系正量部(しょうりょうぶ)
3)西南インドの上座部系統
4)南方インドの大衆部などがある
しかし、上座部系の法蔵部や経量部の教理は、大乗仏教の教理と一致することが多く、大乗仏教成立の起源に彼らの教理の影響があったと考えられている。

【大乗仏教】
・時期
根本分裂から釈迦の死後700年の頃
・大乗仏教運動
ユーラシア大陸の中央部から東部にかけて信仰されてきた仏教の一分派から、釈尊の教えを忠実に実行し、涅槃に到ることを旨とした上座部仏教に対して、それが究極においても、自からはどこまでも釈尊の教えの信奉者と言うに留まるものであり、自身がブッダ(如来)として真理を認識できる境地に到達する事が出来ないのでは無いか?という批判的見地から起こった仏教における一大思想運動。
そして、上座部と区別するため大乗仏教とし、以前の上座部を小乗仏教とした。

・大乗の教え
般若経を基盤とし、後に龍樹(ナーガールジュナ)らによって、釈迦の縁起説を般若経で強調された「空」を、無自性に基礎を置いた「空」であると論じて完成する。

・主な教典
1.般若経;
般若波羅蜜(般若波羅蜜多)を説く多数の経典を総称した呼称。600巻

2.維摩経;
内容は明らかに般若経典群の流れを引いているが、大きく違う点は、一般に般若経典は呪術的な面が強く経自体を受持し読誦することの功徳を説くが、維摩経ではそういう面が希薄である。また般若経典といえば、「空」思想が説かれている。

3.涅槃経
釈迦の入滅(=大般涅槃(だいはつねはん))を叙述し、その意義を説く経典類の総称であり、阿含経典類から大乗経典まで数種あり、瑜伽行唯識派が関与したとされ4世紀くらいの成立と考えられる。

4.華厳経;
インドで伝えられてきた様々な経典が、3世紀頃に中央アジア(西域)でまとめられたのが「華厳経」で、 359年 - 429年頃、東晋の仏駄跋陀羅(ぶっだばだら)によって訳された大乗仏教の経典の一つ。

5.法華経;
BC50年からBC150年の頃、
これを編纂した教団は社会の底辺に苦しむ人たちで構成されていたと考えられ、「白蓮華(泥中に咲く)、二乗作仏(声聞・縁覚の小乗でさえも、人間でなくとも成仏できる)」などを力強く主張し、

経典(法華経)自身を絶対的に讃える姿勢などが、ごく自然に理解でき、般若経などのように理論的な面がほとんどないのも肯ける。ただし、このことが経典の相対的価値を表すのでないことはいうまでもない。

大乗仏教の経典で天台教学では、法華三部経(無量義経・妙法蓮華経・仏説観普賢菩薩行法経)の第二部に位置づけられている。

6.浄土三部経;
阿弥陀仏とその浄土に関する代表的な三経典、無量寿経・観無量寿経・阿弥陀経のことである。
観無量寿経疏(かんむりょうじゅきょう-しょ)は、中国浄土教の大成者である善導の著した主著であり、大乗ではない。

【秘密仏教】
・誕生
インド仏教後期においてヒンドゥー教の隆盛によって仏教が圧迫された社会情勢がある。そこで、ヒンドゥー教や呪術の要素を仏教に取り込むことで、インド仏教の再興を図り、秘密仏教が誕生した。

・秘密仏教の教え
一般の大乗仏教(顕教)が民衆に向かい広く教義を言葉や文字で説くに対し、密教は極めて神秘主義的・象徴主義的な教義を教団内部の師(ラマ)資相承によって伝持する点に特徴がある

★初期秘密
仏尊の真言・陀羅尼を唱えることで現世利益を心願成就するもの

★中期秘密(真言宗・天台宗)
実在した釈尊に替わって、新たに密教の教主として大日如来が説法する形で密教教典が編纂された。

★後期密教
仏性の原理の追求が図られた。これにより新たに法身普賢や金剛薩?といった本初仏が尊崇されることになった。また、インドでのヒンドゥー教やイスラム教の隆盛に対抗するため、怨敵降伏を祈願する憤怒相の護法尊が数多く登場した。一方で、性エネルギーの昇華も図られ、歓喜仏やタントラ(性的な瞑想修行)も後期密教の特徴である

・その後
西アジアからのイスラム勢力のインド北部侵攻に伴って、インド南部のヒンドゥー教徒政権との政治的な挟み撃ちに遭う。イスラム教徒から偶像崇拝や呪術要素を徹底攻撃されて、インド密教は最後のインド仏教として歴史的に消滅に追い込まれる。
後、チベット仏教に継承される。

・教典
金剛頂経
金剛界曼荼羅の典拠となる経典であり、大悲胎蔵生曼荼羅の典拠となる『大日経(だいにちきょう)「大毘盧遮那成仏神変加持経」』と並ぶ、日本密教の根本聖典であり、特に密教の「即身成仏」の原理を明確に説いた経典とされ、真言宗、天台宗にとって欠くことのできない経典である。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より


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大切なお知らせ

2007年10月22日 | ブログ
ホームページ「大乗の旅」で、法華経の全文を現代語文に訳している最中です。
この事を思い付いたきっかけは、修学旅行で法隆寺に訪れてた時、お坊さんから

「この般若心経に書いてある事が分ければ、悩む事が無くなり、願いが叶う。」と聞かされた事がきっかけです。

そ言う事で、般若心経の解説付きの本を読んだのですが意味が良く分かりません。
そこで、般若心経に書いてある事は法華経に書いてある事と同じであると思い
法華経の全文を現代語文に訳しているのですが、なにせ専門用語が多すぎて

良く分かりません。もし、ホームページで法華経に関して解説している人がいたら、
トラックバックして下さい!宜しくお願いします。

なお悪戯は止めてください!






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