2002年の4月から5月のNHK人間講座という番組で霊長類研究家の松沢哲郎さんの「進化の隣人チンパンジー」が放送されました。
人間の進化にも興味があることから、NHKを学びの場とし関係する番組で学んだことをブログに書いてきました。
NHKスペシャル ヒューマン なぜ人間になれたのか 1-(2)
NHKスペシャル ヒューマン なぜ人間になれたのか 2-(1)序章
連休最終日の昨日、松沢さんの「チンパンジー アイたちが教えてくれた ヒトは想像の翼を広げる」が放送されました。
松沢さんは長く務めた京都大学霊長類研究所を退官されたということで、これまでの研究の歩み、その成果が放送されていました。(松沢哲郎先生NHK「チンパンジー アイたちが教えてくれた ヒトは想像の翼を広げる」から)
700万年前共通の先祖からわかれたヒトとチンパンジー、チンパンジーは森に棲むゴリラと比べると、遺伝子的には人間に近く、ヒトになれなかったチンパンジーは、その生態、行動を研究することで人が、人になったわけが解ってくるということです。
(NHK「チンパンジー アイたちが教えてくれた ヒトは想像の翼を広げる」から)
今年(2016年)1月に白揚社からトーマス・ズデンドルフ著『現実に生きるサル 空想を語るヒト』が出版され、霊長類との比較による「ヒトなるもの」を知ることが出来ます。
記憶力はチンパンジーの方が優れている。
その後の研究から明らかになってくることは何か。
「想像の翼をもつヒト」「空想を語るヒト」
古代の哲学者が「想像する人間」を語りましたが、まさにそこに行きつきます。心理学者が「人間は物語る存在である」とも語りますが、創造・空想・物語るの根源を考察すれば相手に対する思いやりも浮かんでくると思いますが「共同体」「共感脳」など共生の和の概念が想像されるかと思います。
逆に語れば、野生化する人間がいるなれば、ヒトは逆向きの進化へと進んでいることにもなります。
仮想現実の世界が現実が携帯でも手軽に経験することが出来る時代。チンパンジーとの比較から語られる「想」の世界は、仮想現実の「想」とは異なるものです。
現実世界に起こるリアルな事態、その中で共生することに必要な「想」なのです。
人間の心の本質
なぜヒトはヒトに進化したのか、進化し続けているのか。そういう関係本もありますが、実際にチンパンジーの研究を見ると、本当に観えてきます。