北朝鮮が弾道弾ミサイルを発射したが、迎撃できるミサイルはどのようなものか。中谷防衛相が2015年11月に弾道弾迎撃ミサイルTHAADを自衛隊に導入することを検討すると発言した。THAADシステムは弾道弾が落下してくる高高度段階で迎撃を行うシステムでTerminal High Altitude Defenseの略号だ。米国のロッキードマーチン社が中心で、2005年に試射を開始した。2006年、2007年にハワイの試験場で大気圏外での弾道弾迎撃に成功した。その後も試射を行いテキサス州の高射隊に配備されている。ランチャ―は8連装で土管を重ねたような形状でトラックでけん引する。付属のレーダーの探知距離は4000km以上という。米国以外ではアラブ首長国連邦が2008年に導入を決めている。システムの総額は69億5000万ドルでミサイル147発、発射機9機、レーダーなどが輸出される。日本に導入するとなるとイージス艦で使われているシステムを陸上用に固定したイージス・アショアもある。比較検討しなければならないだろう。