「はい。もしもし。はい。はい・・・・。えーと。そのー。言ってる意味がよくわかりませんが。」二週間前、僕は名鉄百貨店のシューケアスタジオから革靴のリペアの納期になって電話をもらいました。革靴のソールを革で張り替えるリペア(補修)を注文していたのでした。「左のタンをソールに縫い付けてしまったんです。」「タン?」僕はソールに何を縫い付けたのか最初さっぱりわかりませんでした。後から説明を受けて分かりましたが、ソールを縫い込む時に甲の部分にある革の部品を一緒に縫い込んでしまったみたいです。でも、どうして?僕が依頼した革靴はイタリア製の「ロベルト・ボッティチェリ」で色はネイビー・ブルーのちょっと特殊なデザインです。タイプもモンクストラップでバックルの意匠も凝っているし、ストラップの通しまで施されている珍しいデザインです。購入したのも随分前で、もう同じものは絶対に手に入りません。「タンは使えなくなったので同じタンを作ってみますから、もう二週間お時間をください。」と電話口では低い姿勢でお願いされました。「色が黒ではない上に、長年僕が同系色の靴墨で磨き込んでいるので、似たようにできますか?」と僕は心配しました。「右と左で違うものになるのも何ですし。」そうすると電話口では「その場合は、右も変えて同じように仕上げます。」と切り出すので、もう二週間待つことにしました。そして、とうとう今日、僕がリペアをお願いした革靴は戻ってきました。しかも自宅に責任者がやって来て、お詫びと菓子折りを持参してきたのです。これには僕の方が面食らいました。でき上がりを見せてもらって、またびっくりしました。完璧と言っていいほどの仕上がりではありませんか。もう一つ心配事だったコバの部分も新しくなって、変形になってしまうことは僕も頼む時に承認していましたが、剛性も高くなり見事にリペアができています。ミステイクを許せなかったのか、クレーム扱いで会社あげて対応しているのかわかりませんでしたが、悪い気はまったくしませんでした。シューケア用品までいただいて、対応の良さに感嘆してしまったという方が近いです。しかも、もう一度来店していただき、料金をお返ししたいと言うのです。ここまで言われると、「今後もリペアを頼みたい靴はいっぱいあるので、またお願いすることになると思います。」と訪問した責任者の方に言葉を返しておきました。上質なサービスの逸話を経験したような気分です。以前にも宅急便で青森に送ったゴルフバッグが沖縄に着いてしまって、宅急便業者からレンタルクラブとシューズの料金、新品のゴルフボールとグローブの全料金を賠償してもらったことがありました。他にも予約したホテルで、チェックイン直前に部屋の給湯システムが故障し使えなくなったことがあり、支配人に別の同格のホテルの予約をしてもらって、移動のタクシー代を負担してもらい、宿泊するはずだったホテルの無料宿泊券をもらったこともあります。僕はこういう腰の据わったお店やサービスが好きです。安心感があるからです。これならまた頼みたいという気になれますよね。僕はそう思うタイプです。今も部屋の中でリペアが済んだ靴を履きながら、この記事を書いています。
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