初めて見る劇団である。なんの先入観もなく見たが、もうどうしようもなくよかった!!
驚きと感激で帰りに、役者さんたちの顔をじっくり見るのを忘れて、アンケートを記入後、そのままウイングフィールドの裏階段を下りてしまった。椅子席が希望で、一番後ろだったので、役者さんたちの顔をつぶさに見られなかったのだ。至極残念。
最初は若い人たちのチャライ話かと思いきや、見事人生の機微をパラレルワールド風に、一人の男を輪切りしてゆくその展開はかなり斬新。
とにかくセリフの量が半端でない。全体のセリフの90%を練間沙一人が請け負っている。布団をかぶりながら発する、または舞台の位置からは横になって発するセリフ。どちらも通常は聞こえづらいものだが、練間沙の少し高めの透き通った声が心地よく舞台を奏でている。
よくこれだけ覚えられたもんだと本当に感心する。結構舞台を見ている僕だが、これだけの膨大なセリフ量をほとんど一人でしゃべる舞台も久しぶりである。それだけでも彼を誉めてあげたい。
話は一人の男の青春である。いわゆる誰にでもある一つの人生の姿である。それに親近感を覚えぬ観客はいないであろう。あれほど暗い内容でしかも長尺の舞台なのに、最後までぴしーんと劇は続く。タレずに緊張感が持続する。いい舞台の証拠である。
最後、ほろっとした終わりでかなり救われる。よし!いい劇団を見つけたなと思う。次はいつだろうか、、。
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