予告編がよかったので行って来ました。なるほど今どき珍しい男女の心のひだを鮮明に映し出した秀作でした。
今どき珍しいと言ったのは、この映画、男女のプラトニックラブを描いていて、それを男女の人生の核にしているからです。昔懐かしい名作映画「終着駅」に妻の夫を加えたトリプルの男女トライアングルにしている感じで、そこがとても新鮮でした。
3人で会っていて、旦那が横にいるにかかわらず、愛する男と会話を交わすというスリリングなシーンが続き、しかし一方ではそれがジレンマにもなります。あんなところに旦那がいたら、私だったら心筋梗塞を起こします。韓国語で会話をしているのですが、韓国語を勉強しているという旦那は会話の内容が多少はわかっているはずです。
この映画の題名になっているように、二人の愛は前世から続いていると彼らは思っている。そしてこの世では添い遂げられないから、来世で、と言って別れる。何か、上田秋成の世界ですね。面白い。そして女は男と別れ、泣く。夫は女をやさしく介抱する。古くさい男と女の愛の物語です。成就できない愛は、永遠へと時を求めることになるのです。
俳優陣を見れば、まず、はっとするような女の美貌がいいね。画面を引き立てます。男はどこにでもいるような韓国風イケメンで、でも悪くない。夫はユダヤ人役で、女の心理を案じながらも仕方なく受け止めている。うまい俳優です。
一言でいえば、大人のおとぎ話。でも古くさいけれども、感覚は研ぎ済ませれていて、そこが全編新鮮な映画でした。こんな映画、若い人は見ないだろうなあ、、?
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