感覚的に入ってゆく傾向の強い僕としては、好きな映画かなと思いました。でも、これが女性監督だとは、ねえ。すべてにおいて過剰な作りです。中でもホアキンそのものが過剰で、どんどん膨らんでゆきます。
最初は「レオン」そしてそれから「タクシードライバー」を連想し、少女売春を根に現代の暗黒を探るという展開です。音楽も強烈で、ホアキンが乗り移ったかのようです。
あまり謎解きを真剣に考えない方がいい映画のように思えます。自殺願望の強い男のイメージが何度もリフレインされるので、そのうちこの映画そのものがホアキンの脳裏の中を描いているかのように思えてきます。
ラストはそれでも何だか粋な終わりのように見えますが、でも何だかなあ、あんな「今日もいい天気」だなんて、ちょっと「逃げ」っぽいですね。
というわけで、とても面白い映画ではありましたが、すっぽり本当は何もない映画のようにも思えてきます。でも、とてもイギリス映画だとは思えないです。
イギリス映画にしては、とても彩りが強烈で、芸術映画風で、何より映像がスタイリッシュです。しかし全体的にとても過剰な映画なので、皆さま、惑わされないように、、。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます