繊細な映像と音響の絶え間ない緊張感が2時間続くことの驚き、そしてその至福の持続、、。
まあ言ってみればそれだけの映画なんだけど、これが映画なんだなあ。映画って見る者にも感覚を必要とするという自明のことを解らせてくれる。
繊細サスペンス映画って言っていいのかな、考えたら血が血をうならせるというまさにストーカー家の血族の因縁話なんだよね。こういう映画って過去にもわんさあった気もするが、それを感覚的な演出で滑るような映像にしつらえているのがこの作品の絶品のところである。
見ている間は片時も映像から目を離せずラストの草原光景までまんじりともせずチャヌクの世界に没頭する。よくできた映像だけれど、あの一族の成せる事柄だったんだなあという普遍的な解釈も後で沸き立ちそうではある。そういう意味では映画的昂揚感、広がりは限定的なものになるように思う。
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