セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 86本、 演劇 63本

海街diary (2015/日)(是枝裕和) 65点

2015-06-14 20:20:50 | 映画遍歴

常に是枝の映画を見続けてきた僕だが、どうも乗れなかったかなあ。今までの作品群から比べると失礼な言い方だが、少々浅いと思う。

原作が漫画だから、なんてつまらないことを言っているわけではない。彼女たちの人生はまあそれなりに大変なんだろうが、でもそう大変でもない。大変ではない人生にも心に訴える映画も実際ある。でもこの映画、時間がたつほど僕から離れていくのだ。

ドラマらしい大きなものがないからということで言っているのではない。あの、彼女たちの実につましい人生が僕にとっては実にどうでもいいものに思えてくるのである。

彼女たちは最後に父のことをこう言う。「お父さんはとても優しい人だ。だってこんな素敵な妹を私たちのためにおとうさんは残してくれたんだもの、、」。なんといっていいか、言いようがない。そんなことを考えて家を出た父親ではないだろうに。

この作品の中でストーリー的に際立っているのは、父親が女が出来て、家を出る。しかしそのあと母親も子供を3人置いて家を出てしまうことである。これは少々異常なことである。

でもここは重要なところだと思う。だから長女は母親を許せず、4女をある意味母親に対抗してか、同居させてしまうのだから。ここがこの映画の盛り上がり箇所かなあと思ったが、そうでもなく、4人は普通に生きていくのだなあ、、。

見る人にもよるんだろうが、僕には今それほど心の余裕がない。自分に関係のない映画を見る余裕は今はない。それが大好きな是枝作品であっても、、。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 画家モリゾ、マネの描いた美... | トップ | 下鴨車窓#12『漂着(island)』... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画遍歴」カテゴリの最新記事