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オリゴ党「だれかのおとうと」(作・演出 岩橋貞典)(於・can tutku) 80点

2016-09-26 18:13:36 | 演劇遍歴

売春婦なんていう呼び方より娼婦のほうがよくない?とか勝手なことを言ってますが、まああまり、らしきない人たちばかりいましたね。(そりゃあそうでしょうが、、)

あんな人たちがいらっしゃる、そういうところがあるとしたら一度は訪れたい、、なんてバカなことを考えてしまいます。

その中に、化学に通じてキノコを培養している人もいれば、何故か無理やり回数を争っている人もいる。また弟との近親相関愛を感じ逃げるようにここに辿り着いた人もいる。皆さん個性的な人たちばかりであります。

その彼女たちに取りつくようにヘントコリンな男性たちが彼女たちを追いかける。まあざっとそういう展開です。

変わったところで、オカマなんだけど、気持はレズで女性とやりたがる。だからその時は男性なので普通のセックス状態であるという。まあよくぞこんなことを考えられましたね。これはかなり面白い。

しかも、女性ルポライターをレイプしてしまったらしい。本当はそういう人類のるつぼのようなこのすごいオカマに焦点を当てて展開すると、もっとすごい芝居になるのでは、なんて勝手に妄想したりしました。

さてみんな、違法だ、警察がやばいと分かっていてもこの空間がお好きらしい。やめられない。手入れがあってもまた戻って来てしまう。居場所というもので片づけられない感じもするが、居心地のいい仕事場があるというのなら、それに越したことはないでしょうが、そんな夢のようなパラダイスは存在するのでしょうか、、。

一番印象に残っているのはなぜ毒キノコがあるのでしょう、という問いでした。僕はフグとか、バラのとげなどと同様、それで自分の身を守っているからだと思いますが、いろんな角度から考察されていましたネ。なかなか学術的で感心しました。

一つ一つ岩橋氏の妄想のような思いがそのままダイレクトに舞台に表象していた舞台でしたね。ただ、分散して芯のようなものが見えない気もしました。

出本氏の狂気は今回はいつもほどではなかった感もありました。彼は舞台にただいるだけで(セリフを発しなくても)狂気を感じる稀有な役者さんですよね(これは褒めてます)。今回は結構普通の人過ぎた感もしました。一度、彼の一人芝居のようなものを見てみたい気もします。

とか、ぽつぽつ断片的な感想に終始しました。前作に較べると随分分かり易く作ってあります。僕は前作の異様な空間づくりにより魅せられている人間です。


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