悪の帝国ロシアと真正面から向き合うアメリカCIA、その冷酷な対戦ぶりはどうか、なんて最近では007でも取り扱わなくなった気もするが、真面目に少々レトロっぽいスパイアクション劇に仕立てている。
まあ、目くじら立てて突っ込む気は毛頭ありませんが、でもねえ、ほとんど訓練を受けていない主人公があれほどのスーパーヒーローぶり。果たしてそんなこと可能なのか、とか、婚約者を悪の枢軸と同席させトイレ休憩の合間に画策を図るなんて、ここはかなり無理感が漂いました。
やはりいつものパターンのように婚約者の巻き込まれ型の方が無理のない展開ではなかったか。ここが最大の見せ場だからどうしても白けてしまうネエ。まあ無理を承知でそこは面白いものを作ろうとやってしまったんだろうけれど、ちょっと気になりました。
俳優陣は久しぶりのケヴィン・コスナーが正統派的演技と風貌でなかなかよろしい。悪役のケネス・ブラナーは達者な演技だが、やはりこの役に深みを求めるのは無理というものか。
クリス・パインは主役の魅力を十分漂わせ、シリーズ化に対しての合格判定は〇である。キーラ・ナイトレイは相変わらず美しいが、もう色香に若さが離脱しているように思えた。肌に潤いがなく、インターン役は鼻白む。
まあ、普通の娯楽作では可もなく不可もないというところか。
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